ロシアのラヴロフ外務大臣「ロシア軍の空爆は有志連合とまったく同じで、ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線を標的としている」(2015年10月1日)

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は、国連総会出席のため訪問中のニューヨークで、シリア領内でのロシア空軍の空爆開始に関して、有志連合と同様に、ダーイシュ(イスラーム国)とアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などのテロ組織を標的とした作戦であることを改めて強調した。

ラヴロフ外務大臣は「シリアでのロシアの作戦は、テロとの戦いが目的であり、いかなる当事者も支援していない…。シリアでの我々の作戦は、アサド大統領の要請を受けたものであり、ロシア連邦議会の決議に基づいている」と述べた。

また「欧米諸国の有志連合のシリア領内での活動は法的根拠を有さない。主権国家領内での軍事活動は、その国の政府の要請、ないしは国連の要請がなければ行うことはできない」と付言した。

そのうえで「我々は、ダーイシュ、そしてその他のテロ組織と戦う。これは米国の姿勢とまったく同じものだ…。有志連合は常に、ダーイシュ、ヌスラ戦線、そしてそのほかのテロリストを標的としていると言ってきた。我々の姿勢はこれと同じであり、我々と有志連合の姿勢は一つだ。

RT(10月1日付)が伝えた。

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は記者会見で、30日にロシア軍がシリア領内で開始した空爆に関して、シリア軍との連携のもとに、テロ組織を標的としていると述べ、「穏健な反体制派」や民間人に「無差別空爆」をしているとの欧米諸国の高官やメディア、一部の反体制派の批判を否定した。

ペスコフ報道官は「シリア国内でのロシア空軍の空爆作戦の成果を評価するのは時期尚早だ」としたうえで、この空爆によって、ロシア政府がダーイシュ(イスラーム国)をはじめとするテロ組織と戦うシリア軍を支援することをめざしていることを改めて明らかにした。

ペスコフ報道官はまた、「ロシア空軍はシリア国内でのテロ組織との戦いに参加している」と強調し、欧米諸国の高官やメディア、一部反体制派による主張が歪められており、事実無根だと反論した。

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RT(10月1日付)によると、ロシア外務省は、地中海に展開するロシア海軍の強襲揚陸艦をシリア領内でのテロ組織に対するロシア空軍の作戦に投入すると発表した。

ロシア軍筋によると、ロシア海軍黒海艦隊の作戦参加は、タルトゥースの軍港、ラタキア県内の臨時空軍基地(フマイミーム航空基地)への技術支援拠点の防衛、海軍の特殊部隊の派遣などが目的だという。

AFP, October 1, 2015、AP, October 1, 2015、ARA News, October 1, 2015、Champress, October 1, 2015、al-Hayat, October 2, 2015、Iraqi News, October 1, 2015、Kull-na Shuraka’, October 1, 2015、al-Mada Press, October 1, 2015、Naharnet, October 1, 2015、NNA, October 1, 2015、Reuters, October 1, 2015、RT, October 1, 2015、SANA, October 1, 2015、UPI, October 1, 2015などをもとに作成。

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