『ハヤート』:シリアでの敵対行為停止合意を定めた国連安保理決議第2268号の採択直前に米露はサウジアラビアが後援するリヤド最高交渉委員会に関する文言を削除(2016年2月27日)

『ハヤート』(2月28日付)は、26日に全会一致で採択された国連安保理決議第2268号に関して、ロシアが採択直前に、リヤド高等交渉会議の役割を定めた文言の削除を求め、米国がこれに応じていたと伝えた。

国連安保理決議第2268号は、米・ロシアによるシリア領内での敵対行為の停止に関する合意を承認し、すべての当事者に遵守を求めたもの。

米・ロシアが準備した決議案には当初、「リヤド最高交渉委員会は戦闘停止の実施において連絡情勢の役割を果たす」と明記されていたという。

しかし、採択された決議では、この文言は削除されている。

リヤド最高交渉委員会は、12月に採択された国連安保理決議第2254号において、その母体となったリヤドでの反体制派の合同会合の役割を認め、サウジアラビア政府の意向に加味していた。

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サウジアラビア軍のアフマド・ビッリー参謀長は、米・ロシアによるシリアでの敵対行為停止合意に関して、『ハヤート』(2月28日付)に対して、「サウジアラビアはシリア革命開始以降、物資、兵器、民間人への救援物資、さらに革命を支持するという政治的姿勢を通じて、さまざまなかたちで支援を行ってきた…。戦地での反体制派の状況は防衛態勢を強化することでより良いものになるだろう」と述べ、すべての武装集団を統合する必要があるとの見方を示した。

AFP, February 27, 2016、AP, February 27, 2016、ARA News, February 27, 2016、Champress, February 27, 2016、al-Hayat, February 28, 2016、Iraqi News, February 27, 2016、Kull-na Shuraka’, February 27, 2016、al-Mada Press, February 27, 2016、Naharnet, February 27, 2016、NNA, February 27, 2016、Reuters, February 27, 2016、SANA, February 27, 2016、UPI, February 27, 2016などをもとに作成。

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