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シリア政府の動き
ダマスカス・ティシュリーン軍事病院の委員長は、AFP(9月1日付)に対して、「私の見積もりでは、危機開始以降、軍・治安部隊兵士8,000人以上が殺害されている」と述べた。
一方、ロンドンを拠点とする反体制組織のシリア人権監視団は、犠牲者25,000人のうち6,500人が軍・治安部隊兵士だと発表している。
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シリア内閣府(統計局)は、2012年第1四半期の観光客数が前年と比べて76.4%、ホテル宿泊者数が76.6%落ち込んだと発表した。
また観光収入も52,000,000,000シリア・ポンドから12,800,000,000シリア・ポンドと75.4%落ち込んだという。
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SANA(9月1日付)は、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、アレッポ県、ヒムス県、ハマー県、ダルアー県、タルトゥース県での「最近の事件」に関連して逮捕された逮捕者のうち、殺人を犯していない341人を釈放したと報じた。
釈放者の地域別内訳はダマスカス県・ダマスカス郊外県が225人、アレッポ県が50人、ヒムス県が23人、ハマー県が19人、ダルアー県が19人、タルトゥース県が5人。
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カドリー・ジャミール経済問題担当副首相兼国内通商消費者保護大臣は、変革解放人民戦線として声明を出し、ミシェル・キールー氏ら反体制活動家の資産凍結に関して、国民対話に資さないと疑義を呈した。
国内の暴力
ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市で反体制武装勢力が空軍大隊基地内にある防空施設を襲撃・制圧し、士官ら少なくとも16人を拉致、対空ロケット弾多数を確保した。
同監視団のアリー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(9月1日付)に対して、制圧した施設を「最重要施設」と評した。
また同監視団によると、反体制武装勢力はブーカマール市内にあるハマダーン航空基地も攻撃した。
しかし制圧には失敗した。
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同じく、ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市で軍・治安部隊の砲撃で少なくとも5人が死亡した。
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アレッポ県では、反体制武装勢力によると、アレッポ市で軍・治安部隊が戦闘機と戦車を投入して、ハナーヌー地区、ブスターンカスル地区、スッカリー地区を攻撃した。
またシリア人権監視団によると、アレッポ市サラーフッディーン地区で2人が殺害された。
一方、SANA(9月1日付)によると、アレッポ市のカッラーサ地区、バーブ・アンターキヤー、マルジャ地区、サイフ・ダウラ地区で軍・治安部隊が反体制武装勢力の「残党」と交戦し、殺害した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で4人が射殺された。またカダム区で身元不明の遺体1体が発見された。
一方、SANA(9月1日付)によると、反体制武装勢力が軍医のターヒル・サビーラ准将をルクンッディーン区で暗殺した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カフルバトナー町、フタイタト・トゥルクマーン市で身元不明の遺体17体が発見された。
一方、SANA(9月1日付)によると、スバイナ町で、反体制武装勢力が仕掛けた爆弾が爆発し、市民15人が死傷した。
またザマルカー町、ハッザ町で軍・治安部隊が反体制武装勢力の「残党」と交戦し、殺害した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、スーラーン市、ムーリク市で反体制武装瀬領が軍・治安部隊の検問所を襲撃し、軍兵士少なくとも4人を殺害した。
一方、SANA(9月1日付)によると、シャフルナーズ地方、フワイズ地方で軍・治安部隊が反体制武装勢力を攻撃し、甚大な被害を与えた。
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イドリブ県では、シリア人権監視団にようと、ハーリム市の軍・治安部隊の検問所を反体制武装勢力が襲撃し、軍兵士少なくとも9人を殺害した。
一方、SANA(9月1日付)によると、ハーリム市で軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷、トルコに放逐した。
またバーリーシャー山一帯の反体制武装勢力の複数のアジトを襲撃・破壊、さらにアリーハー市での「浄化」を継続した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装勢力戦闘員4人を含む6人が死亡した。
一方、SANA(9月1日付)によると、クサイル市で軍治安部隊が反体制武装勢力と交戦した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で軍・治安部隊が反体制武装勢力を要撃し、1人を殺害した。
またラジャート高原が軍・治安部隊の砲撃を受け、ザイズーン村では軍・治安部隊と反体制武装勢力が交戦した。
一方、SANA(9月1日付)によると、タファス市、ラジャート高原、ムサイナ市などで軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を死傷させた。
反体制勢力の動き
シリア国民評議会はストックホルムで会合を開き、反体制組織の代表者の新規入会のための組織拡大と、選挙によるより「民主的」な指導者選出の仕組みの修正を行うことを決定した。
これは暫定政府発足に向けた措置だという。
また会合では、今月9日に任期切れとなるアブドゥルバースィト・スィーダー事務局長の任期を9月末日まで延長することを決定した。
ジョルジュ・サブラー報道官が明らかにした。
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シリア国民評議会のアブドゥルバースィト・スィーダー事務局長は、バスマ・カドマーニー報道官の脱会を受けるかたちで、ロイター通信(9月1日付)に「思っているようにことが進まないこともあるが、我々は評議会の再編を通じて事態を改善しようとしている…。(評議会に参加する)組織の数は増えるだろう」と述べた。
クルド民族主義勢力の動き
クルディーヤ・ニュース(9月1日付)は、ハサカ県カーミシュリー市で、アームーダー調整の活動家3人を含む5人が、PKK系の民主統一党の民兵に対トルコ国境で逮捕されたと報じた。
8月31日にシリア最高委員会の決定を無視して、反体制デモを実施したことが理由だと考えられる。
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『クッルナー・シュラカー』(9月1日付)は、ハサカ県各地でPKK系の民主統一党が黙認するなかで、治安当局が8月30日から活動家らの逮捕を行っている、と報じた。
レバノンの動き
NNA(9月1日付)は、ベカーア県バアルベック郡カーア地方で、シリア軍がレバノン人2人を拉致した、と報じた。
諸外国の動き
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、反体制武装勢力占拠地域に対するシリア軍・治安部隊の空爆を制限すべきだとしつつも、アサド政権の一方的暴力停止を求める西側諸国を「素朴」、「挑発」と評した。
ラブロフ外務大臣は、「シリア政府がまず殺戮を停止し、軍を都市部から撤退させねばならない、と我々のパートナー(西側諸国)が言うとき…、これは決して実現できない計画だ。素朴というか、ある種の挑発だ」。
また「政府軍のみに降伏を求め、武装集団の戦闘を促す者(西側諸国)の姿勢は…非常に多くの命が失われていることへの責任を負う準備があるということだ」と述べ、西側諸国にはそうした呼びかけを行う資格などないと非難した。
そのうえで、「シリア問題に関する唯一可能な解決とは、シリア人自身が決める、というものだ」と述べた。
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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表はアラビーヤ(9月1日付)に対して、シリアにおける変化を「早急に必要」と強調、「シリア国民を満足させねばならない」「受け入れられる状況のもとでシリア人を生活せしめるような政治プロセスを進めねばならない」と述べた。
またブラーヒーミー共同特別代表は、そのためにまずアサド政権が暴力を停止し、国民の治安と安全を確保すべきだと述べた。
さらに「シリアへの軍事介入は政治プロセスの失敗を意味する」と述べ、NATO軍などの外国軍の派遣を議論することが時期尚早だとの見方を示した。
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非同盟中立首脳会議の閉幕(8月31日付)を受け、イランのマフミード・アフマディーネジャード大統領が閉幕宣言を発表した。
同宣言では、シリアに関して、ゴラン高原におけるシリアの完全な主権回復、米国による対シリア制裁の国際法違反、コフィ・アナン国連特使およびアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表による危機解決に向けた努力への支持が盛り込まれた。
SANA(9月1日付)が報じた。
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国連の潘基文事務総長は、ロイター通信(9月1日付)に、ワーイル・ナーディル・ハルキー首相らシリアの代表団とのイランでの会談で、シリア側が国際人道支援機関などによる人道支援のためのシリアへの入国に積極的に協力する意思を示したと述べた。
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エジプトのヤースィル・アリー大統領報道官は、シリア情勢に関して、アラブ世界の世論はシリア政府支援を受け入れない、と述べた。
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ヨルダンのサミール・マアーイタ内閣報道官は記者会見を開き、シリア領内から発射された迫撃砲14発が31日深夜にヨルダン領内のラムサーに着弾したことを受け「ヨルダン領への侵害は揺るされず、レッドラインだ」と述べた。
迫撃砲が着弾したのは、ウンムラーワ村、ズナイバ村、タッラ村。
ヨルダンのジャアファル・ハッサーン計画国際援助大臣は記者会見で、過去数週間でシリア人避難民の数が14万人近くに急増したとしたうえで、避難民への対処に約1億6000万ドルの費用がかかり、今後支出額は3億6000万ドルに達するだろうと述べた。
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イラン・イスラーム革命防衛隊広報文化官代理のモハンマド・アリー・アスワディー氏は、米国がシリア攻撃という「愚行」を犯したら、イランは報復するだろうと述べた。
ロイター通信(9月2日付)が報じた。
AFP, September 1, 2012、Akhbar al-Sharq, September 1, 2012、Alarabia.net, September 1, 2012、al-Hayat, September 2, 2012、Kull-na Shurakaʼ, September 1, 2012, September 3, 2012、al-Kurdiya
News, September 1, 2012、Naharnet.com, September 1, 2012、NNA, September
1, 2012、Reuters, September 1, 2012、SANA, September 1, 2012などをもとに作成。
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