米国務省報道官は62人の死者を出した19日のイドリブ県でのシリア軍による「虐殺」に関して、「シリア軍が行った可能性がある…停戦が依然として維持されている」と述べる(2016年4月20日)

米国務省のジョン・カービー報道官は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動からなるファトフ軍の支配下にあるイドリブ県のマアッラト・ヌウマーン市、カファルナブル市の市場に対して19日に行われた空爆に関して、「シリア軍が行った可能性がある」と述べた。

そのうえで「我々は停戦が依然として維持されていると考えている」と付言した。

フランス外務省報道官も、この空爆に関して、シリア軍による「無謀な攻撃」だと非難し、シリア軍による停戦違反への懸念を表明した。

なお19日の両市への空爆による犠牲者はその後も増加し、シリア人権監視団によると、死者数は62人(うち子供5人、女性5人)に上っているという。

AFP, April 20, 2016、AP, April 20, 2016、ARA News, April 20, 2016、Champress, April 20, 2016、al-Hayat, April 21, 2016、Iraqi News, April 20, 2016、Kull-na Shuraka’, April 20, 2016、al-Mada Press, April 20, 2016、Naharnet, April 20, 2016、NNA, April 20, 2016、Reuters, April 20, 2016、SANA, April 20, 2016、UPI, April 20, 2016などをもとに作成。

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