アレッポ市でシリア軍が爆撃を続ける一方、ヌスラ戦線と共闘する反体制派は砲撃で対抗し、住民3人が死亡(2016年5月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市東部の反体制武装集団支配地域(ブスターン・カスル地区、サラーフッディーン地区、ハラク地区)を空爆したが、死傷者はなかった。

これに対して、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団もアレッポ市西部のハーリディーヤ地区、ナイル通り一帯、アズィーズィーヤ地区、シャイフ・ターハー地区、ザフラー協会地区、アレッポ大学病院一帯を砲撃し、子供1人を含む3人が死亡した。

一方、シリア軍がカフルハムラ村、カフルナーハー村を「樽爆弾」などで空爆し、住民3人が死亡した。

また、ARA News(5月2日付)によると、アレッポ市北部郊外のタームーラ村一帯でシリア軍がシャーム自由人イスラーム運動、イスラーム覚醒大隊と交戦した。

他方、ARA News(5月2日付)によると、反体制武装集団が西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、子供5人が負傷した。

これに対して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、同地区西部に展開する反体制武装集団に反撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(5月2日付)によると、ダイル・ザウル市ワーディー地区およびクスール地区で、国防隊の後援を受けるブー・サラーヤー部族の民兵が、シュアイタート部族の民兵と交戦した。

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ハマー県では、SANA(5月2日付)によると、反体制武装集団がアイン・クルーム村、ムハルダ市を砲撃し、3人が負傷した。

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シリア軍総司令部は声明を出し、ダマスカス県およびダマスカス郊外県東グータ地方で4月30日に発効した「講和規定」をさらに48時間延長すると発表した。

シリア軍は1日にも同地の「講和規定」を24時間延長すると発表している。

AFP, May 2, 2016、AP, May 2, 2016、ARA News, May 2, 2016、Champress, May 2, 2016、al-Hayat, May 3, 2016、Iraqi News, May 2, 2016、Kull-na Shuraka’, May 2, 2016、al-Mada Press, May 2, 2016、Naharnet, May 2, 2016、NNA, May 2, 2016、Reuters, May 2, 2016、SANA, May 2, 2016、UPI, May 2, 2016などをもとに作成。

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