アレッポ県、イドリブ県などでシリア軍と反体制派の戦闘続く(2016年5月7日)

アレッポ県では、ARA News(5月8日付)によると、シリア軍がアナダーン市を砲撃した。

これに対して、ファトフ軍作戦司令室はヌッブル市、ザフラー町を砲撃した。

また、アレッポ市では、シリア軍がラーシディーン地区への進軍を試みようとしたのに対して、第16師団は、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるシャイフ・マクスード地区への潜入を試み、人民防衛隊主導と交戦した。

一方、SANA(5月7日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ザフラー協会地区、マイサルーン地区、ラームーサ地区、イザーア地区、ビンヤーミーン村を砲撃し、1人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(5月7日付)によると、ファトフ軍がフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月7日付)によると、シリア軍がダルアー市郊外のガラズ刑務所一帯などを「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(5月7日付)によると、ロシア軍の人道支援チームが県内の複数の町・村に食糧900箱、パン900袋、児童へのプレゼント100点を配給した。

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ヒムス県で活動するヒムス解放運動は声明を出し、タルトゥース県内のウンム・カルトゥー大隊基地を砲撃したと発表した。

ウンム・カルトゥー大隊基地はスカッド・ミサイルなどが配備されている基地で、クッルナー・シュラカー(5月7日付)によると、反体制武装集団が撃った砲弾がタルトゥース県内に着弾したのはこれが初めてだという。

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スワイダー県では、ARA News(5月8日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線と共闘する自由シリア軍南部戦線が、サアラ航空基地(サアラ村)を攻撃した。

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ハサカ県では、ARA News(5月8日付)が、シリア政府に近い消息筋の話として、タラール・アリー准将が軍事情報局のカーミシュリー市分所の所長に、ムハンナー・マフムード准将が、総合情報部のカーミシュリー市分所の所長に任命されたと伝えた。

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ハマー県では、SANA(5月7日付)によると、反体制武装集団がアイン・クルーム村、ナフル・バーリド村を砲撃した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、5月6日に5件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はアレッポ県で3件、ラタキア県で2件発生し、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍が砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は495件。

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ロシア外務省は声明を出し、シリア軍によるアレッポ市での「停戦規定」適用が72時間延長されたと発表した。

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、ARA News, May 7, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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