ケリー米国務長官「アサドへの制裁が行われるかどうかについて、我々の忍耐には限度がある」(2016年6月15日)

ジョン・ケリー米国務長官は、ノルウェーの首都オスロで14日に開幕したオスロ・フォーラムの会合で、シリア情勢について言及し、「ワシントンの忍耐は尽きるかもしれない。実際に尽き始めている」と述べる一方、トルコに関して「ヴィジョンを異にしている」と名指しで非難した。

ケリー米国務長官はまた、オスロ・フォーラムに参加しているイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と、シリアでの移行期に関して「合意」がなされたことを示唆したが、「イランは履行困難なことを約束したがらない」とも述べた。

一方、ロシアに関して「この合意(戦闘停止合意)を機能させる方法についてより明確な定義を得られない限り、我々はここに腰を下ろすことはない。そしてその間も、アサドはアレッポに対して激しい攻撃を続け、ロシアはこの取り組みを支援し続けている」と批判、「ロシアは我々の忍耐にきりがない訳でないことを理解しなければならない。事実、アサドへの制裁が行われるかどうかについて、我々の忍耐には限度がある」と述べた。

『ハヤート』(6月16日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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