YPG主体のシリア民主軍はマンビジュ市内のダーイシュ残党約100人の掃討を完了し、同地を制圧(2016年8月12日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会のシャルファーン・ダルウィーシュ報道官がロイター通信(8月12日付)に対して、マンビジュ市内に依然として約100人のダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が残留しているとしたうえで、その掃討にむけた「最後の作戦、最後の攻撃」を行っていると述べた。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア民主軍がマンビジュ市サラブ地区にあるダーイシュの最後の拠点を制圧し、ダーイシュの残党はトルコ国境に面するユーフラテス河畔のジャラーブルス市に敗走したと発表した。

シリア民主軍の司令部筋によると、同軍はダーイシュ敗走のための経路を確保、ダーイシュの残党はこの経路を通って敗走したという。

なお、シリア人権監視団によると、2016年5月に始まったシリア民主軍と有志連合によるマンビジュ解放作戦での死者は、民間人437人(うち子供105人)で、そのうちの203人が有志連合の空爆による犠牲者だという。

またシリア民主軍の死者数は299人、ダーイシュの死者数は1,091人にのぼるという。

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同じくアレッポ県では、ARA News(8月12日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県北部の反体制武装集団の戦略都市マーリア市を砲撃した。

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スワイダー県では、SANA(8月12日付)によると、シリア軍がシャンワーン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

AFP, August 12, 2016、AP, August 12, 2016、ARA News, August 12, 2016、Champress, August 12, 2016、al-Hayat, August 13, 2016、Iraqi News, August 12, 2016、Kull-na Shuraka’, August 12, 2016、al-Mada Press, August 12, 2016、Naharnet, August 12, 2016、NNA, August 12, 2016、Reuters, August 12, 2016、SANA, August 12, 2016、UPI, August 12, 2016などをもとに作成。

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