シリア軍は、ハマー県東部、ラッカ県南東部などでダーイシュに対する攻勢を続ける(2017年8月30日)

ハマー県では、SANA(8月30日付)によると、シリア軍が県東部のアカシュ村、ウンム・ミール村、アブー・ジュバイラート村、ウカイリバート町、北カスタル村、南カスタル村、中カスタル村を空爆、同地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

シリア軍はまた、ワーディー・アズィーブでダーイシュと交戦した。

また、『ハヤート』(8月31日付)によると、戦闘機(シリア軍、ないしはロシア軍)が県東部のカンタラ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して激しい空爆を行った。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(8月30日付)は、県東部のウカイリバート町一帯での戦闘でロシア軍兵士1人を殺害したと発表した。

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ラッカ県では、SANA(8月30日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル県との県境に位置するマアダーン町を空爆、同地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は、ダイル・ザウル県との県境に位置する県南東部のユーフラテス右岸一帯(マアダーン町一帯)でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。

29~30日の同地での戦闘による死者は、ダーイシュ戦闘員38人、シリア軍兵士26人にのぼり、過去6日間の死者数は145人にのぼっているという。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月30日付)によると、ハサカ県との県境に位置するアブー・ハシャブ村近郊で、ダイル・ザウル県住民を乗せてハサカ県に向かっていた車3台が地雷の爆発に巻き込まれ、10人が死亡、28人が負傷した。

地雷はダーイシュ(イスラーム国)が敷設したもので、犠牲者はダーイシュ支配地域からの避難を試みる途中だったという。

AFP, August 30, 2017、AP, August 30, 2017、ARA News, August 30, 2017、Champress, August 30, 2017、al-Hayat, August 31, 2017、Kull-na Shuraka’, August 30, 2017、al-Mada Press, August 30, 2017、Naharnet, August 30, 2017、NNA, August 30, 2017、Reuters, August 30, 2017、SANA, August 30, 2017、UPI, August 30, 2017などをもとに作成。

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