ダマスカス郊外県東グータ地方ハラスター市近郊の運輸管理局解囲に向け、ロシア・シリア両軍が同地一帯を激しく爆撃(2018年1月4日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)によると、ロシア軍戦闘機がミスラーバー市を爆撃し、ホワイト・ヘルメット隊員1人を含む20人が死亡、180人以上が負傷した。

ロシア軍戦闘機はまた、アルバイン市に対しても爆撃を実施し、6人が死亡した。

シリア軍もバイト・サワー村を砲撃し、女児1人を含む3人が死亡したという。

また、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団などの包囲を受け孤立しているハラスター市郊外の車輌管理局一帯に向けて、シリア軍部隊が進軍、また戦闘機(所属明示せず)が同地に至る街道一帯を激しく爆撃した。

ディマシュク・アーン(1月4日付)によると、この爆撃によって、同地で抵抗を続けているシャーム解放機構の司令官のほぼ全員が死亡したという。

一方、ザマーン・ワスル(1月4日付)によると、車輌管理局解囲に向けた作戦に参加している共和国護衛隊の特殊任務大隊を指揮するシリア軍士官(大佐)が戦死したという。

なお、『ハヤート』(1月5日付)によると、解囲作戦には、第4師団、第14師団、第14師団、共和国護衛隊が部隊を派遣している。

他方、SANA(1月4日付)によると、反体制武装集団がハラスター市郊外の住宅街を砲撃し、女性1人が死亡、2人が重傷を負った。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)によると、カシオン山のシリア軍拠点複数カ所で4日晩、大きな爆発が数回にわたり起きた。

現地の複数の消息筋によると、爆発が起きたのは、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動する反体制武装集団に対する砲撃を行ってきた砲台、武器弾薬庫。

事故との見方もあるが、原因は不明。

al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018

**

ダマスカス県では、SANA(1月4日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団がアマーラ地区を砲撃し、女性1人が死亡、22人が負傷した。

**

イドリブ県では、『ハヤート』(1月5日付)によると、シリア軍が県南部でシャーム自由人イスラーム運動などからなる武装集団との戦闘を続け、スィンジャール町に迫った。

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、Dimashq al-An, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018、Zaman al-Wasl, January 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.