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アサド政権の動き
経済対話国民会合(開催地:ダマスカス郊外県カスル・ウマウィーイーン、議長:ラーティブ・シャッラーフ・シリア・ビジネス・センター理事長)が2日目のセッションを行い、現下のシリアにおける経済諸問題について検討を加え、経済政策を再検討する必要を確認した。
大会では、ダマスカス大学のアドナーン・スライマーン教授らが、ムハンマド・ナージー・アトリー前内閣のもとでアブドゥッラー・ダルダリー前副首相が主導してきた「リベラルな経済政策」を批判、アーディル・サファル内閣を「火消し内閣」と評し、IMFの構造調整プログラムなどの実施をめざしたアトリー前内閣の経済政策からの撤退を求めた。
一方、ダマスカスの有価証券金融市場委員会のムハンマド・アマーディー代表は、「市場経済のもとでの公正、平等の実現、私有権や収益の保護を可能とするような開発・経済・社会政策の主導」を政府に求めた。
報告を行った参加者の多くは、社会市場経済に代わるシリア経済の「新たなアイデンティティ」構築の必要を訴えるとともに、中産階級の再生や貧困率低下に向けた試みを主唱した。
アラブ連盟での動き
アラブ連盟外相使節団との会談のため、シリア使節団代表としてカタールを訪問したワリード・ムアッリム外務大臣は、ハマド・ブン・ハリーファ・アール・サーニー首長と会談し、シリア情勢などについて意見を交換した。
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ワリード・ムアッリム外相らシリアの使節団はアラブ連盟外相使節団との会談を終え、カタールを去った。
ジャズィーラ(10月31日付)によると、シリアの使節団はアラブ連盟のイニシアチブに「何ら答えを示すことなく」帰国した。
カイロのアラブ外交筋は、アラブ連盟が提示した「ワーキングペーパー」にアサド政権が積極的に応えない場合、事態はエスカレートする方向に向かうだろうとの懸念を示し、アラブ連盟ほか地域機関のメンバーシップ凍結などの可能性を示唆した。
反体制運動掃討
ヒムス県では、複数の目撃者、活動家によると、ヒムス市の複数地区で軍・治安部隊が激しい砲撃を加え、複数の負傷者が出た。
シリア人権監視団によると、ヒムス市バーブ・アムル地区で民間人1人(19歳)が殺害された。
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ハマー県では、複数の活動家によると、ガーブ渓谷に軍・治安部隊の戦車などが多数展開し、大規模弾圧の準備をしている。
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ダルアー県では、シリア革命総合委員会によると、ハーッラ市で軍兵士が離反、その直後、戦闘機が拘束で旋回、威嚇した。
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複数の活動家によると、ヒムス県、ダルアー県、ハマー県、イドリブ県で31日夜、政権打倒を求めるデモが発生し、約10人が殺害された。
諸外国の動き
NATOのアナス・フォー・ラスムセン事務局長はAFP(10月31日付)に対して、NATOがシリアに対して飛行禁止空域を設定する可能性はないと述べ、軍事介入を改めて否定した。
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『カバス』(10月31日付)、複数の米高官筋によると、米国は2~3週間以内にアサド政権の関係者らを対象とした追加制裁を発動することを決定した。またこの追加制裁と合わせて、トルコとカタールも制裁を科すとしたうえで、レジェップ・タイイップ・エルドアン首相が近く発表するであろう制裁が、アサド政権にとって「痛手」となるだろうと述べた。
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Voice of Lebanon(10月31日付)は、ラフィーク・ハリーリー国際空港の治安当局は、武器を密輸しようとしたシリア人1人を逮捕したと報じた。逮捕されたのはムハンマド・シャーキル・タウフィーク氏。
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アラビーヤ(10月31日付)は、アラブ・アメリカ研究所がアラブ諸国で行った世論調査で85%の回答者がシリアでの「革命」「蜂起」に同情的な回答を行ったと報じた。
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DPI(10月31日付)は、オーストリア航空が11月18日でシリアへの乗り入れを停止すると報じた。乗り入れ停止の理由は制裁ではなく、経済的な理由によるものだという。
AFP, October 31, 2011、Akhbar al-Sharq, October 31, 2011、Alarabia.net, October 31, 2011、Aljazeera.net, October 31, 2011、DP-News, October 31, 2011、al-Hayat, November 1, 2011、Kull-na Shuraka’, October 31, 2011、Naharnet, October 31, 2011、al-Qabas, October 31, 2011、Reuters, October 31, 2011、SANA, October 31, 2011などをもとに作成。
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