米主導の有志連合がハサカ県で空挺作戦を実施しダーイシュ幹部を拘束する一方、ダーイシュはカーイム市国境通行所のイラク軍部隊をシリアから越境攻撃(2018年5月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合が県東部のイラク国境近くで空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官1人を拘束した。

空挺作戦は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、司令官が潜伏するバフラト・ハーヌーティーヤ村近郊の村(ワーキア村)を包囲するなか、有志連合のヘリコプターが行ったという。

アナトリア通信(5月17日付)は、イラク軍のアフマド・ドゥライミー大尉の話として、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア領内(ダイル・ザウル県東部)からイラク領内のアンバール県カーイム市の国境通行所一帯に展開するイラク軍国境警備隊所属台4旅団第1連隊に対して攻撃を行ったと伝えた。

これを受け、イラク軍はダーイシュと4時間以上にわたり交戦し、ダーイシュをシリア領内に撃退したという。

なお、この空挺作戦に関して、ドゥラル・シャーミーヤ(5月18日付)は、複数の活動家の話として、ダーイシュの指導者アブー・バクル・バグダーディー氏の拘束を狙ったものだったと伝えた。

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ANHA(5月17日付)は、アレッポ県アフリーン郡ブルブル町近郊のクーリター村でトルコ軍が9日、女性を含む村人16人を拉致、連行した、と伝えた。

AFP, May 17, 2018、ANHA, May 17, 2018、AP, May 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 17, 2018、May 18, 2018、al-Hayat, May 18, 2018、Reuters, May 17, 2018、SANA, May 17, 2018、UPI, May 17, 2018などをもとに作成。

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