西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、シリア政府との交渉に関して、『ハヤート』(6月7日付)に対して、「前提条件を設けない」としつつ、交渉の主要な目的が「この地域(ロジャヴァ支配地域)で分権的な政体を樹立し、安定とすべての構成集団(クルド人などのマイノリティ・エスニック集団、宗派集団)の権利を保障し、政治的、社会的経済的不正を解消し、シリアの統一を維持する」にあると述べた。
ダッラール共同議長はまた「トルコなどがこの地域へのいかなる侵攻を試みようと、米国がマンビジュ市やユーフラテス川東岸で支援してくれると信用している…。我々は戦闘に曝されたら、自分達の土地を防衛するだろう」と付言するとともに、「シリア民主評議会はトルコとの交渉を米側に任せている」ことを明らかにした。
AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。
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