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反体制勢力掃討
ヒムス県では、軍・治安部隊が、6日間におよぶ重火器による砲撃の末、離反兵と活動家による反体制運動がもっとも激しく展開してきたヒムス市バーブ・アムル地区への進入に成功した。
複数の活動家によると、同地区では、治安部隊と離反兵との間で「非常に激しい交戦」があり、活動家の一人は、治安部隊、シャッビーハが大型車輌でバーブ・アムル地区に入り、住居や商店に侵入し、破壊・略奪を行っていると述べた。また住民のほとんどは同地区から逃げ出したという。
複数の活動家によると、約1週間による攻防で少なくとも110人が死亡し、シリア人権監視団は、複数の住民が「死体を山積みにした」トラックを見たと伝えた。
また複数の活動家によると、これまでに1,100人の市民らが逮捕され、彼らが収監されているヒムス中央刑務所では11月7日昼から、アラブ連盟とのワーキングペーパーに従って逮捕者を釈放するよう要求し、ハンストを開始したという。
なお『ハヤート』(11月8日付)によると、バーブ・アムル地区を拠点としていた離反兵は撤退した。
ヒムス市バーブ・アムル地区以外でも、シリア人権監視団によると、バーブ・スィバーア地区、バーブ・ドゥライブ地区、カラム・ザイトゥーン地区、ジュッブ・ジャンダリー地区、バイヤーダ地区、グータ地区などで激しい銃声や砲撃の音が鳴り響き、ダイル・バアルバ地区では、治安部隊の発砲により、1人が殺害された。
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ヒムス県フーラ地域では、シリア人権監視団によると、8歳の子供1人と女性1人が検問所からの無差別発砲で殺害された。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市で4発の爆弾が爆発した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市で、6日夜から7日朝にかけて激しい銃撃が聞こえた。
反体制勢力の動き
シリア国民評議会執行部は声明を出し、アラブ連盟とシリアとのワーキングペーパー合意から5日を経ってもアサド政権がヒムス市などで弾圧を停止しないと非難、国連およびアラブ連盟に、「ヒムスを人道的被災都市に認定し、医療支援や救援に関する国際法を適用」するよう求めるとともに、「政府が実行する虐殺停止のために国際的なレベルで行動するよう」呼びかけた。
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シリア革命総合委員会もまた声明を出し、アラブ連盟のワーキングペーパーが「まったく実施されてない」と非難、アラブ連盟、イスラーム諸国会議機構、国際的な人権団体に対して、ヒムス市を「被災都市」に指定するよう求めるとともに、「アラブ同胞(アラブ連盟)に、イニシアチブを取り下げ、国際的慣習法に従い市民の安全を確保するために早急に行動するよう求める」よう呼びかけた。
またシリア軍によるヒムス市砲撃に抗議するためのゼネストを11月10日に実施するよう呼びかけた。
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当局は2005年11月以来投獄されていた政治犯のカマール・ルブワーニー氏を釈放した。
アサド政権の動き
SANA(11月7日付)は、ワリード・ムアッリム外務・在外居住者大臣がアラブ連盟閣僚委員会、国連、BRICS諸国に書簡を送付したと報じた。
同書簡において、ムアッリム外務・在外居住者大臣は、シリア政府がアラブ連盟のイニシアチブに「積極的に対処」しているが、米国がこのイニシアチブを「反故」にしようとし、シリア国内での「内乱や暴力に直接関与し」、「武装集団を支援している」と非難した。
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ドイッチェ・ヴェレ(11月7日付)は、共和国ムフティーのアフマド・バドルッディーン・ハッスーン師が『シュピーゲル』紙とのインタビューでアサドで大統領が改革成功後に退任するだろうと述べた、と報じた。
同報道によると、ハッスーン師は以下のように述べたという。
「バッシャール・アサド大統領は死ぬまでシリアの大統領としてとどまらないだろう。彼は、複数政党の発足、自由で公正な選挙の実施など、改革プロセスを終えたのちに権力の座を離れるだろう…。バッシャール大統領は、眼科医診療所を運営したいと夢見ていた。彼は自身が離れた職、すなわち眼科医の職に戻りたいと考えている」。
http://www.spiegel.de/international/world/0,1518,796363-2,00.html
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『フィナンシャル・タイムズ』(11月7日付)は、シリアのビジネスマンたちが制裁を逃れるため、レバノンに資金を持ち出していると報じた。
諸外国の動き
クウェート通信によると、アラブ連盟のアフマド・ブン・ヒッリー事務副長は記者会見で、ムアッリム外務大臣から、アラブ連盟とのワーキングペーパーの実施状況に関する書簡を受け取ったと述べた。
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米国財務省は、対シリア制裁を強化するため、ダニエル・グラザー財務次官補をレバノン、ロシア、ヨルダンに派遣すると発表した。
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ビクトリア・ヌーランド米国務省報道官は「我々は大使館から(西側諸国の制裁)の影響が政権の財政面で出ているとの情報と報告を得た」と述べた。
また報道官は離反兵・士官の数が「増加している」と述べた。
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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、シリア国民評議会がヒムス市の国際的保護を求めたことに関して、安保理メンバーとの対話を通じてこの呼びかけを検討する、と述べた。
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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、アサド政権を「決して受け入れられない」と述べつつ、アラブ連盟のワーキングペーパーを指示し、アサド政権の弾圧に対する「対応が外国からの軍事介入をもってなされるとは思わない」と述べた。
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NNA(11月7日付)は、負傷したシリア人1人がベカーア県バアルベック郡のカーア地域からレバノン領に入り、レバノン赤十字社がクバイヤートのサラーム病院に搬送した、と報じた。
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レバノンの3月14日勢力事務局のファーリス・スアイド調整役は、「レバノンの声」ラジオで、「シリアの体制が数ヶ月後のうちに崩壊するなら、シリアに衛生のようにまとわりついているレバノン人たちもシリアとともに倒れるだろう」と述べた。
AFP, November 7, 2011、AP, November 7, 2011、Financial Times, November 7, 2011、al-Hayat, November 8, 2011, November 9, 2011, November 16, 2011、Kull-na Shuraka’,
November 8, 2011, November 14, 2011、Naharnet, November 7, 2011, November
8, 2011、NNA, November 7, 2011、Reuters, November 7, 2011、SANA, November
7, 2011などをもとに作成。
写真はNaharnet, November 7, 2011、Ugarit News Network。
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