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反体制勢力の動き
シリアの反体制勢力はトルコのアンタルヤ市で今日閉幕予定の「シリア変革大会」で、アサド大統領による恩赦など、政権が発表した諸措置を黙殺し、「体制打倒」を呼びかけた。
シリア・ムスリム同胞団指導部メンバーのムルヒム・ダルービー氏は演説で、「疑いの目をもって…政令第61号(大統領恩赦)を見たが…、それは遅きに失しており、しかも不十分である。実際に恩赦を必要としているのは、自由を求めるシリア国民なのか、国民を殺害したものなのか、と問いたい」と述べるとともに、「(恩赦の)目的はアンタルヤ大会を妨害することにある。アサドはこの決定が同胞団などへの賄賂になると考えていたのだろう」と疑義を呈した。
そのうえでダルービー氏は、「シリア解放の行程表作成」と自由、民主主義のための革命支援を主唱した。
シリア政府の動き
アサド大統領は、国民対話の基礎を作るための委員会の設置し、委員会メンバーとの会談で、シリアの政治、経済、社会生活の将来に関して「すべての国民諸勢力が自らの考えを表現する」にふさわしい雰囲気を提供するための一般的基礎を確立し、「参加拡大に寄与するような広範な変革を実現する」ことが同委員会の役割となると明言した。
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アサド大統領は決定第19号を発し、ムハンマド・ナージー・アトリー前首相に代えて、アーディル・サファル首相を進歩国民戦線中央指導部メンバーに任命した。
『イクティサーディー』(6月1日付)が伝えた。
国内の暴力
ダルアー県では、『ハヤート』(6月2日付)によると、フラーク市を軍の装甲車・戦車が砲撃し、11歳の児童マリク・ムニール・カッダーフくんを含む市民8人が死亡し、数十人が逮捕された。
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ヒムス県では、AFP(6月1日付)によると、5月31日にラスタン市で銃殺された市民の遺体数十体がヒムス市の病院に搬送された。
ラスタン市、タルビーサ市、ティールマアッラ村での4日間での死者数は36人に達するという。
一方、SANA(6月1日付)は、軍高官筋の話として、ラスタン市で、軍・治安部隊が武装テロ集団メンバー多数を摘発したと報じた。
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アレッポ県では、シリア言論犯容疑機構によると、アレッポ中央刑務所の収監者約7,000人が、「シリア国民と団結すべく反乱を起こし、監房を破壊し、複数の看守を人質にとった」が、治安部隊と兵士によって弾圧された。
同機構によると、「兵士・治安部隊千人が刑務所を包囲し、殴打や催涙ガスを使用し、総長に刑務所を制圧した」という。
レバノンの動き
ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長がテレビ演説を行い、シリア情勢に関して「シリアで起きているのは分割だ。米国の陰謀が…成功してしまえば、この動きはサウジアラビアにさえも及ぶだろう…。しかし、シリア政府とシリア国民の意志ゆえに、この試練は乗り越えられるだろう」と述べた。
諸外国の動き
『ハヤート』(6月2日付)によると、UNICEFはシリアでの当局によるデモ弾圧で少なくとも30人が殺害されたと発表し、負傷、拘束、避難を余儀なくされているだけでなく殺害された児童たちの報告が増えていると警鐘をならした。
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『ハヤート』(6月2日付)によると、ヒューマン・ライツ・ウォッチはダルアー県でのデモ弾圧時にシリア当局が「人道に対する犯罪」を犯したと非難した。
同組織は「これほどの残虐行為をかつて見たことがない」と題した57ページからなる報告書で、治安部隊が殺害目的で発砲し、ダルアー市だけで少なくとも418人が殺害されたことを明らかにした。
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ハマースの政治局(ハーリド・ミシュアル政治局長)が5月31日、6月1日の2日間にわたり会合を開き、組織内部の対立への対応、シリア情勢などへの対応を協議した。
『ハヤート』(6月3日付)が、パレスチナの複数の消息筋から得た情報によると、会合には、ミシュアル政治局長のほか、マフムード・ズッハール氏を除く政治局メンバー(ガザ地区、西岸地区などの代表)が出席した。
シリア情勢をめぐっては、ダマスカスからの本部の移転を行わない旨、確認したという。
AFP, June 1, 2011、Akhbar al-Sharq, June 2, 2011、al-Hayat, June 2, 2011、June 3, 2011、al-Iqtisadi, June 1, 2011、Kull-na Shuraka’,
June 1, 2011、al-Manar, June 1, 2011、Naharnet, June 1, 2011、NNA, June 1,
2011、Reuters, June 1, 2011、SANA, June 1, 2011などをもとに作成。
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