UAE当局はトルコによる「安全地帯」設置を支持していたシリア人ビジネスマンを拘束(2019年12月3日)

アラブ首長国連邦(UAE)の治安当局は先週、ダマスコ・グループの取締役会のムハンナド・ファーイズ・ミスリー議長(1984年生まれ)を拘束した。

シリア内務省は、テロ活動を支援したとしたミスリー氏の逮捕状を発行し、国際刑事警察機構(インターポール)を通じて、UAE当局に身柄の引き渡しを要請していた。

シリア内務省は、ミスリー氏とともに1969年生まれの男性の身柄引き渡しを求めているという。

シリア政府はミスリー氏がシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構に資金を提供していると疑っている。

ミスリー氏は、トルコがシリア北東部に「安全地帯」を設置し、シリア難民を帰国させようとしていることを支持し、同地でシリア人を雇用できるような経済プロジェクトを立ち上げることを主唱していた。

アラビー21(12月3日付)、『クドス・アラビー』(12月3日付)、『ワタン』(12月3日付)が伝えた。

ミスリー氏逮捕に関して、反体制系のザマーン・ワスル(12月3日付)は、シリアの諜報機関が政権に近いビジネスマンのサーミル・ファウズ氏の要請を受けて捜査を行っていたと伝えた。

ザマーン・ワスルによると、ファウズ氏はミスリー氏が「シリア国民と難民を支援する」ことを非難していたという。

AFP, December 3, 2019、ANHA, December 3, 2019、AP, December 3, 2019、Arabi 21, December 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 3, 2019、al-Quds al-‘Arabi, December 3, 2019、Reuters, December 3, 2019、SANA, December 3, 2019、SOHR, December 3, 2019、UPI, December 3, 2019、al-Watan, December 3, 2019、Zaman al-Wasl, December 3, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.