アレッポ県では、SANA(2月14日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、アウラム・スグラー村を制圧した。
シリア人権監視団によると、シリア軍はまたアウラム・クブラー町を制圧したという。
これにより、シリア軍はアターリブ市の南東3キロの地点にまで到達した。
これに対して、トルコ軍はアターリブ市に装甲車や兵員輸送車数十両を新たに派遣、同地一帯に部隊を展開させた。
また、シリア人権監視団によると、アレッポ市西のカブターン・ジャバル村一帯に展開するトルコ軍が「樽爆弾」による爆撃のために同地上空に飛来したシリア軍ヘリコプターを撃墜し、乗組員2人が死亡した。
ドゥラル・シャーミーヤ(2月14日付)が、複数の現地情報筋の話として伝えたところによると、死者は2人ではなく、ターリク・リヤード・アリー大尉、バッシャール・イーサー大尉、ミーラード・スライマーン軍曹の3人。
これに関して、スプートニク・ニュース(2月14日付)は、アターリブ市一帯に展開するシャーム解放機構が地対空ミサイルを発射し、ヘリコプターを撃墜したと伝えた。
また、RT(2月14日付)は複数の地元筋の話として、ヘリコプターがダーラト・イッザ市近郊のトルコ軍監視所から発射された携帯式の地対空ミサイルによって撃墜されたと伝えた。
だが、その後、トルコの庇護を受ける国民解放戦線が声明を出し、ヘリコプターを撃墜したと発表した。
声明文は以下の通り:
「ヘリコプターと戦闘機が我らが民間人に対して行う虐殺への報復として、そしてまた彼らが爆発性の高い「樽爆弾」で女性、子ども、そして民間人が多くいる町や村を無差別に狙い、何脈万という無垢の人々を死に至らしめているがゆえ、国民解放戦線の防空大隊は犯罪者体制軍のヘリコプター1機をアレッポ市西部郊外上空で狙い、これを撃墜した」。
トルコ軍によるヘリコプター撃墜を受けて、シリア軍は戦闘機・ヘリコプターによる爆撃を中止した。
また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月14日付)によると、反体制武装集団は、アレッポ市西部郊外のフルサーン協会、クルトバ丘を奪還した。
一方、ロシア軍はこの間、アウラム・クブラー町、第46中隊基地一帯、マアッラータ村、アターリブ市、カブターン・ジャバル村、ラドワーン協会地区などを爆撃し、マアッラータ村では子ども2人と女性1人を含む5人が死亡した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がトルコのハタイ県(シリア領アレキサンドレッタ地方)に近いサルマダー市を砲撃した。
これに対して、トルコ軍の戦車、装甲車など約100輌からなる増援部隊がカフルルースィーン村に違法に設置されている通行所からシリア領内に入り、M4高速道路沿線のアリーハー市近郊に展開するとともに、ザーウィヤ山地方ダイル・サンバル村近郊に新たな拠点を設置した。
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シリア人権監視団によると、一連の戦闘でシリア軍兵士14人、反体制武装集団戦闘員19人が死亡した。
一方、トルコ国防省はイドリブ県とアレッポ県でシリア軍兵士63人を無力化したと発表した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を18件(イドリブ県4件、ラタキア県7件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームによる停戦違反確認の報告はなかった。
AFP, February 14, 2020、ANHA, February 14, 2020、AP, February 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 14, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 14, 2020、Reuters, February 14, 2020、SANA, February 14, 2020、SOHR, February 14, 2020、UPI, February 14, 2020などをもとに作成。
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