シリア交渉委員会のハリーリー代表は新代表選出を画策するサウジアラビアを非難(2020年4月27日)

シリアの反体制政治組織の一つでジュネーブ会議、制憲委員会(憲法委員会)に反体制派の代表団を派遣しているシリア交渉委員会のナスル・ハリーリー代表はメンバーに宛てた非公式の書簡のなかで、最大の支援国であるサウジアラビを批判した。

ハリーリー代表はこの書簡のなかで「サウジアラビア外務省アラブ局長のサイード・スワイイド氏は委員会の問題にあからさまに介入している。これはサウジアラビアの歴史、そして同国の外務大臣とシリア問題を担当すサーミル・スブハーンアラビア湾担当国務大臣の政策に反している」としたうえで、「スワイイド局長が(委員会内での)選挙を呼びかけようとしない一連の理由があるが、それは、シリア問題にかかる小グループ(米仏独、サウジアラビア、エジプト、ヨルダン)が委員会とその決定の独立性を尊重するとした同局長の前言の本質を損ねるものである」と非難した。

ハリーリー代表はそのうえで「選挙の呼びかけはリヤド2、会議での合意に基づく基本原則に基づくもので…、サウジアラビアの介入は、投票の実施なくしてメンバーを交代しないとした委員会の内規を無視したものだ…。サウジアラビアは自らの政策に即したかたちでシリアの反体制派をめぐるガードを調整しようとしている」と付言、サウジアラビアに対して、委員会のメンバー改選のための選挙実施を呼びかけるよう求めた。

一方、シリア最高委員会の複数の情報筋によると、スワイイド局長は、ハリーリー局長に代わる新たな局長を選出する内部投票を実施するよう要請する文書を委員会に対して送ったという。

書簡は、今後の政治プロセスの進展に向けて、シリア政府との和解により前向きな指導部への交代を画策しているものと思われる。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月27日付)などが伝えた。

AFP, April 27, 2020、ANHA, April 27, 2020、AP, April 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2020、Reuters, April 27, 2020、SANA, April 27, 2020、SOHR, April 27, 2020、UPI, April 27, 2020などをもとに作成。

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