トルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で国民軍所属組織どうしが激しく交戦、戦闘員4人と女児1人が死亡(2020年7月3日)

ハサカ県では、ANHA(7月3日付)、シリア人権監視団、SANA(7月3日付)によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市のマハッタ地区で、国民軍に所属する武装集団どうしが重火器を使って激しく交戦した。

交戦したのは、ハムザート師団とスルターン・ムラード師団。

シリア人権監視団によると、交戦は、マハッタ地区(アルーク石油ステーション一帯)への生活用の送電が停止したことに端を発しており、またSANAによると、略奪品の分配をめぐる口論がきっかけだったという。

衝突発生を受け、内務治安部隊(いわゆる自由警察)とトルコ軍が介入し、戦闘は一時収束した。

だが、ハムザート師団とスルターン・ムラード師団は再び交戦、最終的には国民軍に所属する東部自由人連合がラアス・アイン市に至る街道を封鎖、ハムザート師団とスルターン・ムラード師団の兵力を引き離すことで、事態は収束した。

ANHAによると、戦闘はラアス・アイン市郊外にも拡大し、双方合わせて数十人の死傷、シリア人権監視団によると、戦闘員4人が死亡した。

また、戦闘で住宅などにも被害が及び、ANHAやSANAによると、女児1人が巻き添えとなって死亡、女性1人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のアフリーン市のアシュラフィーヤ地区にある学校前で爆弾が爆発し、1人が死亡、複数人が負傷した。

AFP, July 3, 2020、ANHA, July 3, 2020、AP, July 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2020、Reuters, July 3, 2020、SANA, July 3, 2020、SOHR, July 3, 2020、UPI, July 3, 2020などをもとに作成。

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