イドリブ県フーア市でフッラース・ディーン機構の司令官が暗殺される(2020年7月7日)

イドリブ県では、ザマーン・ワスル(7月7日付)やステップ・ニュース(7月7日付)によると、フーア市にある新興のアル=カーイダ系組織の一つであるフッラース・ディーン機構の司令官の自宅で6日夜、爆発が発生し、自宅にいた司令官1人が死亡、家族1人が負傷した。

死亡したのは、「アブー・ハーリド・トゥルキーム」として知られるムハンマド・ハーリド氏。

ハーリド氏は、フッラース・ディーン機構のメンバーに重火器の使い方を教える教官を務めていた。

また、負傷したのは、「アブー・ムワッハド」を名乗るハーリド氏の娘婿。

イスラーム法学者で、シャーム解放機構のメンバーだった。

ステップ・ニュースによると、爆発の直後、シャーム解放機構がアブー・ハーリドの自宅に 押し入り、ハーリド氏や娘の持ち物、金品を略奪した。

なお、複数の情報筋によると、事件発生を受けるかたちで、シャーム解放機構とフッラース・ディーン機構がフーア市内で散発的に交戦、それぞれが戦闘員を派遣し、検問所を設置するなどして緊張が高まっている。

AFP, July 7, 2020、ANHA, July 7, 2020、AP, July 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 7, 2020、Reuters, July 7, 2020、SANA, July 7, 2020、SOHR, July 7, 2020、Step News, July 7, 2020、UPI, July 7, 2020、Zaman al-Wasl, July 7, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.