シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県、アレッポ県、ハマー県で交戦(2020年8月28日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから175日目を迎えた。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、バーラ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のガーブ平原のバフサ村一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるズィヤーラ町を砲撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認した。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.