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国内の暴力
シリア人権監視団によると、軍・治安部隊と離反兵の交戦で23人(民間人14人、軍人8人、離反兵1人)が死亡した。
また同監視団によると、軍・治安部隊からの離反も相次いでおり、過去24時間で准将3人を含む約20人が離反した、という。
3人の准将とは、中部地方偵察課長のアドナーン・ムハンマド・アフマド准将、フサイン・ムハンマド降下部隊准将(北部地方司令部付)、ズィヤード・ファフド准将(参謀本部付)。
その一方で、SANA(3月29日付)によると、アレッポ市、フラーク市(ダルアー県)で士官4人が暗殺された。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市で軍・治安部隊の発砲により3人が殺害され、クサイル市、アルジューン市では民間人3人と離反兵1人、軍・治安部隊兵士2人が死亡した。
地元調整諸委員会によると、タルビーサ市も軍・治安部隊による激しい攻撃を受けた。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、軍・治安部隊と離反兵の戦闘で前者の兵士2人が殺害された。
またアイン・ターカ村とカルアト・マディークでの戦闘で、民間人3人が死亡した。
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アレッポ県では、SANA(3月29日付)によると、アレッポ市で武装テロ集団がアブドゥルカリーム・ラーイー大佐(北部地方司令部)、フアード・シャアバーン大佐(ダウワール・バーブ・ハディード地方管理局)を襲撃、暗殺した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ヌウマーン市近郊の村々に軍・治安部隊が突入、離反兵と交戦、民間人5人が死亡したほか、軍・治安部隊兵士2人も死亡した。
地元調整諸委員会によると、トルコ国境のドゥライキーシュ市に数十輌から編成される軍・治安部隊の増援部隊が到着した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団などによると、ダーイル町で軍・治安部隊と離反兵が交戦し、ヒルバト・ガザーラ町では爆発音がした。
一方、SANA(3月29日付)は、フラーク市で武装テロ集団がムワッファク・ハムド大佐(編成局)、サーミー・マフムード・ムハンマド中佐(空軍)、を襲撃、暗殺したと報じた。
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ダマスカス郊外県では、ザバダーニー調整のメンバーだというアブドゥッラー・アブドゥッラフマーン氏が、AFP(3月29日付)に対して、ザバダーニー地方で軍・治安部隊と離反兵が交戦していると述べた。
シリア人権監視団によると、ハラスター市で大きな爆発があり、またタッル市ではデモが発生、治安部隊が強制排除した。
一方、SANA(3月29日付)は、ハラスター市に仕掛けられた爆弾が爆発し、警察スポーツ・クラブの教員1人が死亡した、と報じた。
アサド政権の動き
SANA(3月30日付)によると、アサド大統領は、インドで開催されたBRICS首脳会議に宛てて書簡を送り、そのなかでBRICS諸国の対シリア政策を「主権と独立を尊重し、覇権的政策や内政干渉…に代わるさまざまな行動を確立しようとしており、国家間の民主的関係に根ざした多極的世界建設に向けさらなる協力を行おうとしている」と賛美した。
また、コフィ・アナン・シリア危機担当国連・アラブ連盟合同特使のミッションに関しては、「治安と安定回復に寄与することを望んでいるこのミッションの成功に向けて努力を惜しまない」と明言する一方、「アナン特使のミッションを成功させるため、シリアに向けられるテロ支援の源泉を枯渇させねばならない。とりわけ、シリアで活動するテロ集団への資金・武器援助を行っていると述べている一部の国において」との断固たる姿勢も固持し、「”先方”からも武装集団によるテロ行為の停止、武装解除、罪のない市民の誘拐・殺戮の停止、インフラ破壊停止を誓約させる必要がある」と強調した。
反体制勢力の動き
自由シリア軍国内共同指導部なる組織が声明を出し、在外指導部との協調を行うと宣言した。
同声明によると、同組織の構成は以下の通り。
1. ヒムス市・同郊外軍事評議会指導部(カースィム・サアドッディーン航空大佐)
2. ハマー市・同郊外軍事評議会指導部(アブドゥルハミード・シャーウィー空挺大佐)
3. イドリブ市・同郊外軍事評議会指導部(アフィーフ・スライマーン大佐)
4. ダマスカス県・同郊外軍事評議会指導部(ハーリド・ハッブーシュ大佐)
5. ダイル・ザウル市・同郊外軍事評議会指導部(ムハンナド・タラーウ中佐)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=d7Q08h0jB-Q
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シリア国民評議会は声明を出し、シリア・クルド国民評議会がイスタンブールでの大会を退席・ボイコットしたことに関して、チュニジアで12月17~18日の会合での「シリア国民評議会はクルドの民族的アイデンティティを憲法で保障することを誓約する」との文言を履行することを改めて約束した。
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PKK軍事部門のムラード・カーライラーン司令官が数日前に「トルコ軍がシリア領内に侵攻すれば、我々の党はシリアのクルド人居住地域すべてを戦場とする」と述べたことに対して、シリア・クルド国民評議会のアフマド・スライマーン氏は「クルド人居住地域は現在なお反体制勢力も人民も武装闘争とは一線を画している」と述べ、同司令官の宣言を拒否する意思を示した。
『クッルナー・シュラカー』(3月30日付)が伝えた。
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シリア自由人党なる組織が声明を出し、シリア領内でイラン人工作員5人を3月28日に身柄拘束し、トルコ当局に引き渡すと発表した。
拘束場所などの詳細については、近く改めて発表するという。
その他の国内での動き
『ワタン』(3月29日付)は、2011年3月以降、全国で約85,000人が失業し、うち4分の3がダマスカス県とアレッポ県に集中している、と報じた。
レバノンの動き
進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、『サフィール』(3月29日付)に対して、「シリア政府と断交したまま一生を終えたい」と述べ、アサド政権と絶縁することを宣言した。
アラブ連盟首脳会議
バグダードで開催されたアラブ連盟首脳会議は、シリア情勢、パレスチナ情勢、対テロ問題などに関する閉幕声明を採択し、30日に閉幕する。
シリア情勢に関して、閉幕声明は、シリアの国土保全、安定、平和の保全と軍事介入の回避の姿勢を明示し、アナン特使の活動への協力な支持を表明、軍・治安部隊の都市部からの撤退、人道支援、政府と反体制勢力の対話開始を求めた。
またアサド政権による弾圧を厳しく非難、「人道に対する罪」に値するとして、責任者の処罰を主唱した。
バクダードでの会談には10カ国の首脳、11カ国の代表が出席した。
アラブ湾岸諸国、リビア、チュニジア、イエメンは、アサド政権による弾圧を厳しく非難し、「シリア国民への支持、シリア政府による弾圧停止、大統領退任要求」などを主張した。
これに対してレバノンのミシェル・スライマーン大統領は、「反体制勢力の武装化を拒否、政府と反体制勢力の対話」を呼びかけた。
またイラクのヌーリー・マーリキー首相も、外国の干渉への拒否の姿勢を示し、対話を通じた和解の必要を訴えた。
諸外国の動き
SANA(3月29日付)は、インドのニューデリーで開催されいてるBRIC首脳会談で、シリアへの内政干渉拒否、武装集団によるテロ抑止の必要、危機回避の唯一の手段としての対話への支持を確認した、と報じた。
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AFP(3月29日付)は、トルコ外務省のハタイ県担当チーム高官が「シリア人は一時的に保護されているだけで、難民ではない…。彼らには反民申請の権利はなく、我々はシリアの治安が回復し次第、自発的に帰国することを期待している」と述べたと報じた。
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ヨルダンの聖典スンナ協会がAFP(3月29日付)に明らかにしたところによると、過去3日でシリアからヨルダン領内に約3,000人の避難民が流入した。
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ウィリアム・ヘイグ英外務大臣は、シリアの反体制勢力に50万ポンド相当の「非軍事的」な追加支援を行うと発表した。
英国はこれまでにも45万ポンドを援助している。
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米上院では、ジョン・マケイン議員らが、シリア政府による弾圧非難とシリア人への「自衛」のための支援を支持するとの決議案を提出した。
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フランス外務省のベルナール・バレロ報道官は、「シリア政府は依然として民間人に対して重火器を使用している」と述べ、アサド政権を批判した。
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ベルギー外務省は、ダマスカスの大使館を閉鎖すると発表した。
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キプロス外務大臣は、イスタンブールで開催予定のシリアの友連絡グループ第2回会合にトルコがキプロスを招待しないことに関して、「EUの問題」を反映していると批判した。
AFP, March 29, 2012、Akhbar al-Sharq, March 29, 2012、al-Hayat, March 30, 2012、Kull-na Shuraka’, March 29, 2012, March 30, 2012, April 2, 2012、Naharnet.com, March 29, 2012、Reuters, March 29, 2012、al-Safir, March 29, 2012、SANA, March 29, 2012、UPI, March 29, 2012、al-Watan, March 29, 2012などをもとに作成。
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