シリア政府に近いカーティルジー・インターナショナル・グループ社が北・東シリア自治局支配地に食糧を搬入、見返りとして原油を政府支配地に移送(2020年10月15日)

シリア人権監視団は、シリア政府に近いカーティルジー・インターナショナル・グループ社が、ロシア軍の護衛を受けて、北・東シリア自治局支配地域に食糧を搬入、その見返りとして原油をシリア政府支配地域に移送していると発表した。

同監視団によると、カーティルジー・インターナショナル・グループ社の車列は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県マンビジュ市近郊のターイハト・トゥワイマート村の通行所(ターイハ通行所)、ラッカ県タブカ市近郊の通行所(タブカ通行所)とフーラ村の通行所(フーラ通行所)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村(サーリヒーヤト・ジャズィーラ村)近郊の通行所(工業通行所)から、食糧を積んで北・東シリア自治局の支配地に入る一方、ダイル・ザウル県のCONOCOガス工場、ハサカ県のシャッダーディー市一帯の油田、ジャブサ油田、タッル・ハミース市一帯の油田、ルマイラーン油田、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村一帯の油田、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市一帯の油田で採掘される原油をシリア政府支配地に持ち帰っているという。

AFP, October 15, 2020、ANHA, October 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2020、Reuters, October 15, 2020、SANA, October 15, 2020、SOHR, October 15, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.