シャーム自由人イスラーム運動軍事部門の司令官22人が現総司令官の指導体制を拒否、2019年に組織を離れた元総司令官の復職を求める(2020年10月20日)

シャーム自由人イスラーム運動軍事部門の司令官22人が連名で声明を出し、2019年5月に組織を離れていたハサン・スーファーン元総司令官に組織に復帰し、軍事部門の再建を指導するよう要請した。

シャーム自由人イスラーム運動はアル=カーイダの系譜を汲む組織で、自由シリア軍を自認、現在はトルコが庇護する国民解放戦線(シリア国民軍)を主導している。

声明のなかで司令官らは「我々はハサン・スーファーン師に、この困難な段階において組織を指導し、組織を統一し、その再建を行い、すべてのメンバーの活動への参加を保証するよう求める」と表明している。

声明は、ジャービル・アリー・バーシャー総司令官とアブー・イッズ・アリーハー副司令官と、アブー・ムンズィル大尉ら軍事部門の司令官との対立を受けたもの。

後者は最近になってラタキア県北東部で反乱を起こしたが、今回の声明はジャービル・アリー・バーシャー総司令官とアブー・イッズ・アリーハー副司令官の指導体制に異議を唱えるもの。

AFP, October 20, 2020、ANHA, October 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2020、Reuters, October 20, 2020、SANA, October 20, 2020、SOHR, October 20, 2020などをもとに作成。

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