トルコ軍がラッカ県アイン・イーサー市に新たな監視所を設置、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のM4高速道路沿線を砲撃(2020年11月4日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線に新たな監視所を設置した。

これにより、同地にトルコ軍が設置した監視所は5カ所(カフィーフ村、アイン・ルンマーナ村、ティーナ村、アイン・イーサー市とサクル休憩所間、アイン・イーサー市近郊)となった。

トルコ軍はまた国民軍とともに、タッル・アブヤド市近郊にあるシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のカズアリー村、スライビー村を砲撃した。

一方、タッル・アブヤド市では、国民軍に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動とシャーム戦線が激しく交戦した。

交戦は、シャーム戦線の車輌が、シャーム自由人イスラーム運動の検問所で制止しなかったために発生したもの。

これにより、双方に負傷者が出た。

このほか、ANHA(11月4日付)によると、トルコの占領下にあるタッル・アブヤド市近郊のM4高速道路沿線に位置するザイディー村近くで車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

シリア人権監視団によると、この爆発で、トルコの支援を受ける国民軍の戦闘員複数人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アフリーン市一帯を占領するトルコ軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のスーガーニカ村、バースィラ村、アキーバ村を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(11月4日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市のサーリヒーヤ地区にある警察官舎に住む32世帯に対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が退去を強要した。

AFP, November 4, 2020、ANHA, November 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 4, 2020、Reuters, November 4, 2020、SANA, November 4, 2020、SOHR, November 4, 2020などをもとに作成。

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