シリア軍はイドリブ県イフスィム村のトルコ軍拠点一帯を砲撃(2020年11月14日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから254日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のイフスィム村のトルコ軍拠点一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、ファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、バーラ村、バイニーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタスィール町でシリア軍への協力者1人が何者かによって銃で撃たれて死亡した。

また、タッル・シハーブ町では、シリア軍第4師団の兵士2人が何者かよって銃で撃たれて死亡した。

さらに、ジャースィム市では、軍事治安局の隊員1人が何者かによって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県21件、ラタキア県2件、アレッポ県5件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, November 14, 2020、ANHA, November 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 14, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 14, 2020、Reuters, November 14, 2020、SANA, November 14, 2020、SOHR, November 14, 2020などをもとに作成。

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