イドリブ県とアレッポ県でシャーム解放機構に逮捕されたフッラース・ディーン機構とイスラーム解放党のメンバーの妻たちが、夫の釈放を求めて抗議デモを行う(2021年3月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるタッルアーダ村でシャーム解放機構に逮捕されたフッラース・ディーン機構のメンバーの妻たちが、夫の釈放を求めて抗議デモを行った。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市にあるシャーム解放機構の検問所が正体不明の武装集団の襲撃を受け、戦闘員1人が死亡、4人が負傷した。

一方、「決戦」作戦司令室の支配下にあるサッハーラ村では、シャーム解放機構に逮捕されたイスラーム解放党のメンバーの妻たちが、夫の釈放を求めて抗議デモを行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がガーブ平原のアンカーウィー村一帯で交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタスィール町でシリア軍第4師団の兵士1人が正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県19件、ラタキア県7件、アレッポ県1件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は25件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 7, 2021、ANHA, March 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 7, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 7, 2021、Reuters, March 7, 2021、SANA, March 7, 2021、SOHR, March 7, 2021などをもとに作成。

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