ブリンケン米国務長官はローマでの国際会議でシリア政策の三つの目標を示す:越境(クロスボーダー)人道支援の期間延長、「テロとの戦い」、停戦維持(2021年6月30日)

『シャルク・アウサト』(6月30日付)は、イタリアのローマで6月29日に開催されたイスラーム過激派との戦闘をめぐる国際会議での非公開審議で、アントニー・ブリンケン米国務長官がシリアにおける米国の三つの目標を示したと伝えた。

同紙が複数筋の話しとして伝えたところによると、三つの目標は、①ロシアとの協議を通じた周辺国からシリアへの越境(クロスボーダー)人道支援の期間延長、②ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」、③停戦の維持(米軍や有志連合が各所に部隊を駐留させているユーフラテス川東岸地域での戦闘回避)。

越境人道支援の期間延長について、ブリンケン国務長官は、ロシアが安保理決議第2165号の延長に応じない場合、シリア政府に対してさらなる制裁を課すことを示唆したという。

AFP, June 30, 2021、ANHA, June 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 30, 2021、Reuters, June 30, 2021、SANA, June 30, 2021、al-Sharq al-Awsat, June 30, 2021、SOHR, June 30, 2021などをもとに作成。

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