イドリブ県、ハマー県、アレッポ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦、シリア軍兵士2人死亡(2021年11月1日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市一帯、バービーラー村、ジャッラーダ村、ハーン・スブル村近郊の灌木地帯、ダーディーフ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、マアーッラト・ムーハス村近郊でシリア軍兵士2人を狙撃し殺害した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村一帯を砲撃し、住民複数人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、ヒルバト・ナークース村、アンカーウィー村、サルマーニーヤ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・アンマ村一帯でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナーフタ町で住民1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(イドリブ県4件、ラタキア県4件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 1, 2021、ANHA, November 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 1, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 1, 2021、Reuters, November 1, 2021、SANA, November 1, 2021、SOHR, November 1, 2021などをもとに作成。

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