シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県、アレッポ県、ハマー県で交戦(2021年11月12日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるナフラ村、アルバイーン山一帯、ザーウィヤ山のバイニーン村近郊の灌木地帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市一帯、ジャッラーダ村、ハーミディーヤ村、サラーキブ市東の工業地区を砲撃した。

このほか、ザーウィヤ山地方のフライフィル村、ファッティーラ村一帯でも砲撃戦があった。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマウザラ村、カフルタアール村、タディール村を砲撃した。

また、カフルタアール村一帯では、シリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦した

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、アンカーウィー村を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ナブア・サフル村でシリア軍第90旅団所属の弛緩が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県4件、ラタキア県0件、アレッポ県5件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 12, 2021、ANHA, November 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 12, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 12, 2021、Reuters, November 12, 2021、SANA, November 12, 2021、SOHR, November 12, 2021などをもとに作成。

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