シリア軍がイドリブ県タフタナーズ市にあるシリア救国内閣傘下の警察組織の分所を、ロシア製の誘導砲弾3OF39クラスノポール複数発で攻撃、3人殺害(2021年11月13日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタフタナーズ市にあるシリア救国内閣傘下の警察組織の分所を、ロシア製の誘導砲弾3OF39クラスノポール複数発で攻撃した。

この攻撃で、分所内にいた3人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍憲兵隊は、ハーリム市近郊の国境地帯からトルコ領内に密入国しようとした男性2人を射殺した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・アンマ村、第46中隊基地一帯、アウラム・スグラー村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるトルコマン地方のタッル・スルール村でジハード主義組織のメンバーと見られる身元不明の男性の遺体が発見された。

一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるトルコマン山地方を砲撃し、森林火災が発生した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市でバアス党の班(フィルカ)指導部書記長、軍事情報部の協力者の男性、この男性の娘、そして別の男性の合わせて4人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県2件、ラタキア県2件、アレッポ県5件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 13, 2021、ANHA, November 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 13, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 13, 2021、Reuters, November 13, 2021、SANA, November 13, 2021、SOHR, November 13, 2021などをもとに作成。

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