【トルコ・シリア大地震】反体制派を主導するアル=カーイダ系組織シャーム解放機構のジャウラーニー指導者がビデオ声明でイスラーム世界に救援活動への参加を呼びかける(2023年2月8日)

シリアのアル=カーイダとして知られる国際テロ組織のシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者は、同機構の傘下にあるアムジャード広報機構を通じてビデオ声明(https://amjaad.video/watch/ejTeAtdTbNgm3Pi)を発表し、6日の大規模地震で甚大な被害を受けたシリア北部の支配地(「解放区」)の被災者の救援に参加するようイスラーム世界に訴えた。

4分2秒の声明のなかで、ジャウラーニー指導者はまた、以下のように述べた。

緊急対応委員会は、ボランティア・チームの活動、民衆のイニシアチブ、寄付キャンペーンの組織化に取り組み、民間防衛チーム(ホワイト・ヘルメット)の活動を促した。
軍事部門、総合治安機関は、瓦礫の撤去に取り組み、民生チームの活動を促した。それ以外の機関も、我らが不屈の解放区において躊躇することはなかった。我々は彼ら全員に謝意を向けたい。
我らが解放区を破壊した地震によってもたらされた被害は、公式統計によると、現在、約2,000人が殉教、5,000人が負傷、住宅572棟が全壊、4,000棟が半壊した。被害は56の町に及び、これによって3万以上の世帯が被災している。さらに数千の家族が瓦礫の下に閉じ込められ、消息不明となっている。
現在も瓦礫の下敷きになっている人が数千人おり、彼らを救い出せる機会は毎分失われている。

AFP, February 8, 2023、Ajmaad, February 8, 2023、ANHA, February 8, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2023、Reuters, February 8, 2023、SANA, February 8, 2023、SOHR, February 8, 2023などをもとに作成。

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