ヒズブッラーをテロ組織に認定したサウジアラビアなどGCCの決定をシリア政府、レバノンの反シリア派が批判・拒否(2016年3月2日)

サウジアラビア、カタールなどアラブ湾岸諸国からなるGCC(湾岸協力会議)のアブドゥッラティーフ・ズィヤーニー事務局長は、レバノンのヒズブッラーをテロ組織に認定することを決定したと発表した。

ズィヤーニー事務局長は、「(湾岸諸国の)若者をテロ行為に勧誘する敵対行為」を行ったことをその理由にあげるとともに、ヒズブッラーがシリア、イエメン、イラクでテロ活動を行っていると批判した。

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シリアの外務在外居住者省高官は、GCCがレバノンのヒズブッラーをテロ組織に認定したことに関して、SANA(3月2日付)に対し、「イスラエルの政策に調和した措置として、GCCは、ヒズブッラーがシオニストの計略に対して闘争を継続している…という理由でテロ組織に認定した」と述べ、厳しく批判した。

そのうえで、同高官は「ヒズブッラーはダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、その他のテロ組織に代表されるテロに対する歴史的戦いに貢献している」と強調した。

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レバノンのヌハード・マシュヌーク内務地方自治大臣(ムスタクバル潮流)は、LBCI(3月2日付)に対して、ヒズブッラーをテロ組織に認定したGCCの決定を拒否すると述べた。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、LBCI, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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YPGはアレッポ市シャイフ・マクスード地区でヌスラ戦線などの反体制武装集団と交戦を続ける(2016年3月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区で、人民防衛隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と砲撃戦を行い、住民約20人が負傷した。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍、有志連合と思われる戦闘機がアレッポ県東部、ヒムス県のダーイシュ拠点を爆撃する一方、シリア軍はアレッポ市・ラッカ市街道沿いの1カ村を制圧(2016年3月2日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市各所を空爆した。

一方、SANA(3月2日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、タドムル市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また、シリア人権監視団によると、米軍主導の有志連合と思われる戦闘機が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が対峙するユーフラテス川西岸のティシュリーン・ダム一帯を空爆した。

一方、ARA News(3月2日付)によると、シャーム軍団、スルターン・ムラード旅団からなる「穏健な反体制派」が県北西部のドゥーディヤーン村、カッラ・クーバリー村のダーイシュ(イスラーム国)拠点に攻撃を加え、有志連合がこれを航空支援した。

このほか、SANA(3月2日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部および北東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃・破壊し、アレッポ市・ラッカ市街道沿いのファーフ村を制圧、治安と安定を回復した。

シリア軍はまた、バーブ市のダーイシュ拠点を空爆した。

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スワイダー県では、SANA(3月2日付)によると、シリア軍が県北部のダルファア丘でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機がラッカ市内のフルースィーヤ地区、ハウド地区にあるダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点複数カ所を3回にわたり空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ムワッザフィーン地区、労働者住宅地区、ジャウラ地区、ブガイリーヤ村でシリア軍と国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、またシリア軍はダイル・ザウル市周辺の丘陵地帯を空爆した。

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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(3月3日付)によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ内で、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、ダーイシュ(イスラーム国)とジャマーアト・アンサールと交戦し、ジャマーアト・アンサールの司令官が死亡した。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、March 3, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はラタキア県・イドリブ県・ハマー県境のカッバーナ丘への攻勢を強める一方、アレッポ市南部でヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構などと交戦(2016年3月2日)

ラタキア県では、ロイター通信(3月2日付)によると、シリア軍がロシア軍の航空支援を受け、県北西部のカッバーナ丘の反体制武装集団拠点に対して攻撃を激化させた。

カッバーナ丘はイドリブ県のジスル・シュグール市やハマー県のガーブ平原にいたる丘陵地帯の一角をなしている。

またシリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系の戦闘員がロシア軍の指揮のもと、クルド山のカッバーナ村一帯で、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党、第1沿岸師団などからなる武装集団と交戦した。

この戦闘で、トルキスターン・イスラーム党の戦闘員5人が死亡、シリア軍側も複数の死傷者が出た。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)との連携するジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党とアレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村、ズィルバ村周辺一帯で交戦した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市郊外一帯、スカイク村周辺の農場地帯を砲撃、また県南部のタマーニア町に対しても空爆が行われた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がムーリク市、ラハーヤー村、サラミーヤ市郊外を砲撃した。

また、ARA News(3月2日付)によると、解放軍がジューリーン村のシリア軍拠点に対して「停戦違反への報復」として砲撃を行ったと発表した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヤードゥーダ村を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、占領下ゴラン高原近くのイッシャ村にあるシリア革命家戦線の本部で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、司令官や戦闘員18人が死亡した。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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ラタキア県内のトルコ国境地帯を取材中の外国人記者団に対してトルコ国境近くから反体制派が砲撃を加え、記者4人が負傷(2016年3月2日)

スプートニク・ニュース(3月2日付)は、ラタキア県北西部のグナイミーヤ村(キンサッバー町近郊)でのロシア、シリア両軍による人道支援物資の搬入作業を取材中の外国人記者団33人が、トルコ国境地帯から砲撃を受けた。

この砲撃で、中国、カナダ、ブルガリア、ロシアの記者、カメラマン、特派員4人が負傷した。

シリア軍高官によると、砲撃はアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線によるものだという。

Sputnik News, March 2, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は2日に21件の停戦違反が発生し、民間人3人が死亡したと発表(2016年3月2日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月1日に21件の停戦違反が発生し、民間人3人が死亡、8人が負傷したことを確認したと発表した。

国防省の声明によると、民間人の死者は、ラタキア県キンサッバー町に対して行われた反体制武装集団の砲撃によるものだという。

なお、ロシア軍は、米・ロシアによる敵対行為禁止合意の対象地域内での空爆は実施せず、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に対する空爆地点は、米・ロシア両国の当事者和解調整センターに通告済みだという。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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200人以上のカザフスタン人戦闘員がシリアの「テロ組織」に参加(2016年3月2日)

『ハヤート』(3月3日付)は、カザフスタンの安全保障会議ヌルラン・エルメクバイェヴ(Nurlan ErmekBayev)議長が、イラクとシリアに在留するカザフスタン人200人以上が「テロ組織」メンバーとして戦闘に参加していることを明らかにしたと伝えた。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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リヤド最高交渉委員会幹部「ジュネーブ3会議再開日程は仮の日程」(2016年3月2日)

リヤド最高交渉委員会のメンバーでシリア革命反対勢力国民連立の幹部の一人ジョルジュ・サブラー前代表は、3月9日に再開予定のジュネーブ3会議に関して、ハダス・チャンネル(3月2日付)に対して、米・ロシアによる敵対行為停止合意が、国連安保理決議第2254号における人道的措置に関する「項目の実施に資さない限り、交渉再開の予定はあくまでも仮の予定に過ぎない」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表は声明を出し、米・ロシアによる敵対行為停止合意に関して「政治的解決の余地を与えるための暫定的な合意」と述べ、改めて期限付の合意であることを強調した。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、Al Hadath, March 3, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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ロシア外務省報道官は、敵対行為停止合意を期限付きで受諾する反体制派の姿勢を非難(2016年3月2日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、リヤド最高交渉委員会が、米・ロシアによる敵対行為停止合意に「2週間だけ暫定的に」応じるとの立場をとっていることに関して「受け入れられない」と批判した。

また、ジョン・ケリー米国務長官が敵対行為停止合意が頓挫した場合に検討すると発言した「プランB」については、「言葉だけであることを望む」としたうえで、米国に停戦合意を遵守するよう呼びかけた。


AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で7回の爆撃を実施(2016年3月1日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月1日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回で、フール町近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(3回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 2, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領が独ARDのインタビューに応じる「100以上のテロ組織があり、多くの国が彼らを支援している…。我々は停戦が機能するよう尽力するが、善意だけでは不十分だ…。憲法は国民統合、主権、独立の象徴だ。我々は憲法を守り、選挙を実施せねばならない」(2016年3月1日)

アサド大統領はドイツのARD(ドイツ公共放送連盟)の単独インタビューに応じた(https://www.tagesschau.de/ausland/assad-interview-105.html)。

インタビューは英語で行われ、英語全文(http://sana.sy/en/?p=70991)とアラビア語全訳(http://www.sana.sy/?p=345544)はSANAに掲載された。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:image001

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「(シリアでの米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日を「歴史的な1日だ」と述べた首都ダマスカスの街の声に関して)私はそれに同意するとともに、そうであることを希望する。なぜなら我々は敵対行為の停止に同意したからだ…。しかし、停戦…などの合意が行われても、それは二者間、さらには複数の当事者間の問題であるため、それを維持し守ることは通常はとても難しい…。複数の当事者間の問題だというのは、100以上のテロ組織があり、多くの国が彼らを支援しているということに言っている…。我々はそれが機能するよう尽力するつもりだが善意だけでは不十分なのだ」。

「停戦が発効して48時間足らずだが…、テロリストがこの合意を最初の数時間で破ったことを知っているはずだ。一方、シリア軍は報復を自制し、合意が継続するための機会を与えようとしている。こうしたことを我々はしているが、何事にも限界がある。問題は相手次第だ」。

「(停戦)合意にいたるまでに時間がかかったのではない。テロリストを監督する諸外国、とりわけ米国が停戦に向かって動きだすまでに時間がかかったのだ…。我々は当初から、地元レベルでこうしたプロセスを開始してきた」。

「こうした合意を結ぶとき、二つのことを問う必要がある。停戦に際して依拠する地図、つまり軍事的地図がどのようのものかということ、そして停戦監視の基準、ないしはメカニズムがどのようなものかということだ。現時点でも…我々はそうした地図を手に入れていない。合意はまだ熟していない。合意が熟したとき、この合意を遵守する責任ある当事者としての責任を果たすことができる」。

「シリア国民の利益、そして国家の原則に基づいた場合、私にとってもっとも重要なのは、市民であれば、機関銃を手にして、人々やその財産に危害を与えることは許されないということだ。我々が(反体制武装組織に)求めているのはこのことだけだ。それ以外は何も求めていない」。

「(「なぜテロリストと、民間人を含む反体制派を分けず、テロと戦うとしか言わないのか」との質問に対して)市民、私的財産、公共財産に対して武器を向ける者は誰であれ、法律上テロリストとなる。私の国でもそうだし、あなたの国でもそうだ。あなたは「反乱軍」などと呼ばれるものを自分の国では認めないはずだ。野党が存在するなかで、武器を手にして目的を実現しようとする「穏健な反体制派」なるものを認めないはずだ…。また我々は、すべての武装集団が過激派だとは言っていない。現地を掌握している多数派だけが過激派集団であって…、それ以外の集団は現地では影響力を持っていない…。だから我々は過激派と戦っているというのだ。現在の真の敵とは主に、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍などのテロ組織からなっているからだ」。

「和解する際には、反体制政治組織ではなく、民兵、現地で戦闘を行っている者たちと話さねばならない。我々が行ってきたのはまさにそれだ…。しかし、シリア人とそれ以外(サウジアラビア人、チェチェン人などの外国人戦闘員)について個別に話そうとしても、両者は一緒になって行動しているのだ。シリアには外国人だけの集団はいない。一つの組織のなかにシリア人と外国人がまざっている。彼らは同じイデオロギーを持ち、「イスラーム国家」やそれに類するものを作るという同じ願望を持っている」。

「政治移行プロセスには、参加したいと考える誰もがそのメンバーとなれるような挙国一致内閣が必要だ。こうした内閣が次の憲法を起草すべきだ。憲法制定後、次の国家、ないしは新シリアのかたちを確定するための国会選挙が行われるべきだ。こうしたことが移行期における主なステップだ」。

「(現下のシリアでの混乱に関して)内戦など起きていない。そうした定義は誤っている…。実際にはテロリスト対それ以外の勢力が争っている」。

「選挙は趣味ではないし、大統領の見解や政府の気分…ではなく、憲法に沿ったものだ。我々が行っている戦争とは、独立にかかわるものだ。なぜなら、欧米諸国、サウジアラビア、カタールといった諸外国が政府や大統領を押しつけようとしているからだ。それは国家破壊に対するものであり、またシリアをレバノンやイラクのような宗派主義国家にしようとする動きに対する戦争だ。憲法は国民統合、主権、独立国家の象徴であり、我々は憲法を守らねばならない。憲法は机上の空論ではなく、実践するものだ。その実践の一つが選挙であって、これは政府の権限によるものではなく、市民の権利だ」。

「(大統領の進退は)我々の問題であり…彼ら(諸外国)の問題ではない…。シリア人だけが大統領を選ぶ権利がある…。シリア国民が私の退任を望むなら、いますぐにもそうしなければならない」。

「人々が国を去る(避難する)ことは、その国の人口がなくなたことを意味しない。つまり、シリアは無人ではないし、多くのシリア人は今もシリアで暮らしている。(2014年の大統領選挙の際)シリア国外で暮らす難民が非常に高い割合で選挙に参加したことに世界のほとんどが驚いた」。

「人道的観点に立つと、(ドイツがシリア人避難民を受け入れることは)良くないはずない…。しかしこれらの人々が自分たちの国にとどまることを支援することの方が人道的ではないだろうか。彼らの誰に質問しても、「私は自分の国に帰りたい」と言うだろう。こうした人々を自分たちの国にとどまらせ、テロとの戦いや安定実現のために活動させ、彼らの問題に干渉しないことの方が、より賢く…低コストではないだろうか。シリア危機に対するこうした政策の方が人道的だ」。

「(国境なき医師団が支援する病院への空爆に関して)私は誰がやったかは本当に知らない。我々がもし空爆したのであれば、もっと前にやっていたはずだ…。病院を攻撃する理由など我々にはない。問題なのは、こうした空爆を犯罪だと言うとき、もちろんそれは犯罪行為だが、どのような基準に基づいてそのように指摘するかということだ。西側の基準に従うと…、2003年のイラク戦争は150万人以上が戦争犯罪によって死亡したのに犯罪ではない。サウジアラビアがイエメンで行う残虐行為も犯罪ではないという…。シリアで起きていることと同じだ…。我々の基準に照らし合わせると、こうしたことを行う者はみな犯罪者だ」。

「(現下の紛争は)容易な戦争ではない。我々は代理として戦う傭兵やテロリストを支援する数十カ国と戦っている。一方、我々の同盟国や友人は、さまざまなかたちで参戦している。その一部は直接戦闘に参加し、一部は間接的に参加している…。彼らはシリアの大統領や政府を支援するためにやって来たのではない…。彼らはテロに国境がないということを知っているからシリアにやって来たのだ…。我々の友人はみな、我々の主権を尊重し、何らの見返りも求めていない」。
「我々は危機発生当初から二つのことを行ってきた。すべての国、国家、派閥、民兵と対話し安定を維持・回復すること。そしてテロとの戦い…。ここで問題なのは、相手方が何をするつもりか、ということだ。あなたが言及している災難や悪夢の一部はテロリストではなく…、欧米諸国の制裁によるものだ…。これらの国の高官はしりあでの苦痛や悪夢を改称するために何をする用意があるというのか。トルコ、サウジアラビア、カタールといった国の…テロ支援に対して圧力をかけるために…何をしているというのか」。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル県、ヒムス県でダーイシュとの戦闘を続ける(2016年3月1日)

ダイル・ザウル県では、SANA(3月1日付)によると、シリア軍がバイト・ダギーム村、ジャフラ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(3月1日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、マハッサ地区街道交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(3月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がユーフラテス西岸から川を越えて東岸のシュユーフ・タフターニー町一帯に侵攻、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点を攻撃、交戦した。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は3月1日に15件の停戦違反が発生したと発表(2016年3月1日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、2月29日の1日間で15件の停戦違反を確認したと発表した。

停戦違反は、ダマスカス郊外県、アレッポ県、ヒムス県、ラタキア県で発生、うちダマスカス郊外県での停戦違反は、アドラー市、ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプ、ダマスカス中央刑務所(アドラー刑務所)一帯が、シャームの民のヌスラ戦線に所属する反体制武装集団の砲撃を受け、1人が死亡、3人が負傷する一方、マルジュ・スルターン村一帯のシリア軍拠点が攻撃を受けたという。

また、アレッポ県での停戦違反では、県北西部にあるシリア軍と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点複数カ所が砲撃、銃撃を受け、イドリブ県(ブダーマー村)、ラタキア県(カッバーナ村)、ヒムス県(ハマー県のヒルブナフサ村近郊)では、シリア軍、人民防衛諸集団の拠点がヌスラ戦線所属の武装集団の攻撃を受けたという。

なお、ロシア軍は、米・ロシアによる敵対行為禁止合意の対象地域内での空爆は実施せず、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に対する空爆地点は、米・ロシア両国の当事者和解調整センターに通告済みだという。

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シリア人権ネットワークは、3月1日の1日で、シリア政府側による停戦違反が44件に上ったと主張した。

このうちの27件が戦闘行為(20件がシリア軍、6件がロシア軍、1件が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊による違反行為)、17件が逮捕・拘束だという。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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ハマー県、イドリブ県、アレッポ県などで、シリア軍、YPG主体のシリア民主軍、反体制武装集団が交戦(2016年3月1日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とジハード主義武装集団がヒルブナフサ村一帯で交戦し、ロシア軍と思われる戦闘機が同地を空爆し、戦闘員2人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(3月1日付)によると、この戦闘では、反体制武装集団はシリア軍兵士10人を殺害したという。

またシリア軍はカルアト・マディーク町を砲撃した。

一方、SANA(3月1日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ヒルブナフサ村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦し、戦闘員28人を殲滅、数十人を負傷させ、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ジスル・シュグール市が空爆を受ける一方、マストゥーマ村一帯にシリア軍が撃った地対地ミサイルと思われる砲弾2発が着弾し、住民2人が死亡、多数が負傷した。

地対地ミサイルと思われる砲弾は、ジスル・シュグール市近郊のズアイニーヤ村にも着弾し、複数人が負傷した(クッルナー・シュラカー(3月1日付)によると、ズアイイニーヤ村での空爆では少なくとも3人が死亡)。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区で人民防衛隊がジハード主義武装集団と交戦した。

また、ARA News(3月1日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動が、アレッポ市南部郊外のフッス山、ザワーリー村に侵攻しようとしたシリア軍、イラク人民兵(ヌジャバー運動)、アフガン人民兵と交戦した。

一方、ロシア軍戦闘機は、バービース村内の住宅地を空爆し、民間人12人が死亡、20人以上が負傷した。

同地ではまた、シリア軍が反体制武装集団と交戦した。

さらに、ヌッブル市、ザフラー町郊外にあるシャイフ・アキール村一帯でも、アル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線と「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー旅団が、シリア軍と交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタルビーサ市西の農場地帯、ガルナータ村一帯を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が西グータ地方のハーン・シャイフ・キャンプ一帯で重火器を発砲し、迫撃砲弾2発が着弾する一方、ムウダミーヤト・シャーム市にはシリア赤新月社による人道物資の搬送が行われた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダム街道地区一帯、避難民キャンプ一帯をシリア軍が砲撃する一方、ジハード主義武装集団がシリア政府支配下のダルアー市サビール地区を砲撃、複数人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北西部のクルド山一帯で、シリア軍が「樽爆弾」による空爆・砲撃を行うとともに、戦闘機(所属明示せず)も空爆を実施した。


AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がダルアー県、ダマスカス郊外県にビラを散布し、投降を呼びかける一方、ダルアー県などで投降拒否と武装集団の統合を訴えるデモ発生(2016年3月1日)

クッルナー・シュラカー(3月1日付)は、シリア軍航空機がダルアー県の各都市とダマスカス郊外県東グータ地方一帯にビラを散布し、当局への投降と「部外者」の放逐を呼びかけたと伝え、ビラの写真を掲載した。

ビラには「第1弾:戦闘員700人が武器を引き渡し、生きることを選択した。あなたに残された時間はわずかだ…。正しい決断を率先して下し…生きることを選択せよ」などと書かれている。

Kull-na Shuraka', March 1, 2016
Kull-na Shuraka’, March 1, 2016
Kull-na Shuraka', March 1, 2016
Kull-na Shuraka’, March 1, 2016

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またこれに関連して、クッルナー・シュラカーは、イブタア町、ダーイル町の活動家らの話として「住民はシリア軍との和解を拒否」し、現地では、敵対行為停止合意が発効した2月27日以降、「革命」の継続や武装組織の統合を求めるデモが発生している、と伝えた。

Kull-na Shuraka', March 1, 2016
Kull-na Shuraka’, March 1, 2016

 

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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サウジアラビア国防省顧問のアスィーリー准将「有志連合はシリアでの地上作戦の実施について決定にいたらず」(2016年3月1日)

サウジアラビア国防省顧問のアフマド・アスィーリー准将はロイター通信(3月1日付)の電話取材に対して、米主導の有志連合の国防大臣が2週間前にブリュッセルで、シリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)掃討のための地上作戦の実施について協議したが、実施決定には至らなかったことを明らかにした。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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リヤド最高交渉委員会「停戦合意は完全破棄の危機に直面」(2016年3月1日)

リヤド最高交渉委員会報道官のサーリム・ムスラト氏は、シリア国内の敵対行為停止合意の履行状況に関して、シリア政府が合意に違反していると批判、「合意は完全破棄」の危機に直面している、と述べた。

『ハヤート』(3月2日付)が伝えた。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はテロリストの兵站路を遮断するため、シリア・トルコ国境の閉鎖を主唱(2016年3月1日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はスイスの首都ジュネーブでの国連人権理事会で演説し、トルコからの「テロリスト」の兵站路を遮断するため、シリア・トルコ国境を閉鎖するよう主唱した。

ラブロフ外務大臣は「(シリアでの)停戦合意であれ、政治的正常化のプロセスであれ、テロリストや過激派に居場所はない…。外国からのテロリストの兵站路を遮断することが極めて重要だ。この目的を達成するため、シリア・トルコ国境を閉鎖しなければならない。なぜなら、悪党たちはこの国境を経由して入ってくる人道支援物資とともに武器を入手しているからだ」と述べた。

ラブロフ外務大臣はまた「長らく苦しみ続けているシリア国民の権利を保障する前提条件として、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そしてこれらに類する組織を敗北させる必要がある」と強調した。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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ケリー米国務長官「停戦を揺るがすほどの深刻な違反は発生していない」(2016年3月1日)

ジョン・ケリー米国務長官は、ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣との会談後の記者会見でシリア情勢について触れ、そのなかで停戦を揺るがすほどの深刻な違反行為は発生していないとの見方を示した。

ケリー国務長官は「我々は自らが構築したプロセスを通じて、実際に(停戦)違反が起きたか、あるいはシャームの民のヌスラ戦線やダーイシュ(イスラーム国)に対する正当な戦闘が実際に行われているかを特定する」としたうえで、停戦違反の報告がなされてはいるもの、シリアのほとんどの地域で暴力は減少していると述べた。

ケリー国務長官はまた「敵対行為停止合意が定めた責任を免れる手段を求めるのではなく、停戦プロセスを支援するようすべての当事者に呼びかける」と付言した。

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米国防総省は、同省高官がロシア国防省高官とビデオ会議を開き、シリア領内でのロシア軍と有志連合の空爆作戦の実施状況とその調整・連携に関して意見を交わした。

国防総省報道官によると、会議では、2月27日に発効した敵対行為停止合意の履行状況は、両国外務省所轄という理由で審議事項とはならなかったという。

『ハヤート』(3月2日付)が伝えた。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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デミストゥラ国連特別代表は3月9日にジュネーブ3会議を再開すると発表(2016年3月1日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は声明を出し、シリア政府と反体制派による和平交渉「ジュネーブ3会議」を3月7日ではなく、3月9日午後からスイスの首都ジュネーブで再会すると発表した。

AFP, March 1, 2016、AP, March 1, 2016、ARA News, March 1, 2016、Champress, March 1, 2016、al-Hayat, March 2, 2016、Iraqi News, March 1, 2016、Kull-na Shuraka’, March 1, 2016、al-Mada Press, March 1, 2016、Naharnet, March 1, 2016、NNA, March 1, 2016、Reuters, March 1, 2016、SANA, March 1, 2016、UPI, March 1, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で7回の爆撃を実施(2016年2月29日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月29日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して27回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は12回で、ハサカ市近郊(1回)、フール町近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(3回)、マンビジュ市近郊(2回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 1, 2016などをもとに作成。

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トルコ軍は有志連合と連携して、アレッポ県北西部のダーイシュ拠点を越境砲撃(2016年2月29日)

トルコのドーアン通信(2月29日付)は、トルコ軍が有志連合と連携して、シリア領内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を砲撃したと伝えた。

砲撃はトルコのキリス県からアレッポ県内のダーイシュ拠点に対して行われ、50~60発の迫撃砲が撃ち込まれたという。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、DHA, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)はYPG主体のシリア民主軍と交戦し、タッル・アブヤド市・ラアス・アイン市街道を寸断(2016年2月29日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(3月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・アブヤド市とラアス・アイン市(ハサカ県)を結ぶ街道一帯(ニスフ・タッル村一帯)で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦し、同街道を遮断した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(2月29日付)によると、シリア軍がタドムル市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(2月29日付)によると、シリア軍が「支援部隊」とともに、アレッポ市・ハナースィル市街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点の掃討を完了し、同地の治安と安定を回復した。

シリア軍はまた、ハナースィル市近郊のウンム・マイヤール村、クライア村、ウワイニーヤ村のダーイシュ拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月29日付)によると、シリア軍がジャフラ村、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区、ハウィーカ地区、アルディー地区、工業地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、イスラーム軍は声明を出し、ドゥマイル市近郊でダーイシュ(イスラーム国)の司令官1人を捕捉したと発表した。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、March 1, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がイスラーム軍などに攻勢をかけ、ダマスカス郊外県マルジュ・スルターン村一帯で支配地域を拡大(2016年2月29日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯で攻撃を行う一方、マルジュ・スルターン村一帯でも進軍を続け、サウジアラビアが後援するイスラーム軍などからなるジハード主義武装集団と交戦し、ファルザート丘に近い農業研究所を制圧した。

クッルナー・シュラカー(2月29日付)によると、シリア軍はまた同地一帯に対する砲撃を通じて、ハラスター・カンタラ村とバイト・ナーイム村を結ぶ街道を遮断したという。

戦闘ではジハード主義武装集団の戦闘員1人が死亡した。

一方、ダマスカス県カーブーン区に近いハラスター高速道路一帯でも発砲があったが、死傷者は出なかった。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区で反体制武装集団戦闘員が狙撃され、負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県南部のタッラフ村一帯を砲撃したが、死傷者は出なかった。

また戦闘機(所属明示せず)がカフルズィーター市の反体制武装集団の拠点を空爆した。

このほか県北部のジャナービラ村をシリア軍が砲撃した。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は7件の停戦違反が発生したと発表する一方、シリア人権ネットワークは29件と主張(2016年2月29日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、2月28日の1日間で7件の停戦違反を確認したと発表した。

この停戦違反のなかには、アレッポ県アレッポ市アシュラフィーヤ地区でのアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線による西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊への敵対行為も含まれているという。

また7件の停戦違反のほかには、ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ県ハナースィル市・ラスム・ナフル村街道一帯で攻撃を続け、アレッポ市などへの人道支援物資の搬入が妨害されるという事例が発生したという。

なお、ロシア軍は、米・ロシアによる敵対行為禁止合意の対象地域内での空爆は実施せず、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に対する空爆地点は、米・ロシア両国の当事者和解調整センターに通告済みだという。

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シリア人権ネットワークは、2月28日の1日間での停戦違反が29件にのぼったと主張した。

このうちの27件がシリア軍とロシア軍による違反で、ロシア軍の空爆による停戦違反は8件を記録したという。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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シリア人権監視団「停戦発効後の死数は144人に抑えられている」(2016年2月29日)

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(2月29日付)に対し、米・ロシアによるシリアでの敵対行為停止合意が発効した27日以降の戦闘での死者数が144人に抑えられていると述べた。

アブドゥッラフマーン代表によると、27、28日の戦闘での死者の内訳は、(シリア軍)兵士70人、民間人36人、反体制武装集団戦闘員38人で、シャームの民のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員の死者はこれには含まれていないという。

停戦発効以前(2月)の1日平均の死者数は約120人(ダーイシュの支配地域を除く)で、これに比べ停戦発効後の死者数は半減したことになる。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県ムウダミーヤト・シャーム市に人道支援物資搬入(2016年2月29日)

ダマスカス郊外県では、シリア赤新月社広報センターのムハンマド・アサディー氏によると、米・ロシアによる敵対行為停止合意の発効以降初めてとなる人道支援物資の搬入が行われ、反体制武装集団が籠城を続け、シリア政府の包囲下にあるムウダミーヤト・シャーム市に食糧などの貨物車輌10台分の支援物資が搬入された。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「停戦に乗じる可能性があるのはシリア政府も反体制派も同じ」(2016年2月29日)

スタファン・はイタリア日刊紙『ラ・レプッブリカ』(2月29日付)に対して、米・ロシアによるシリアでの敵対行為停止合意にとっての最大の脅威が、対象から除外されたダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線の活動にあるとの見方を示した。

デミストゥラ特別代表はまた、シリア政府が停戦に乗じて支配地域の強化を図る可能性はあるかとの問いに対して、こうした発想が論理的ではないと否定、反体制派にとっても条件は同じだと答えた。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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ロシアのリャブコフ外務副大臣は、トルコによる越境攻撃継続の意思を非難する一方、シリアでの連邦制の導入に前向きな姿勢を示し、クルド人に配慮(2016年2月29日)

ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務副大臣は、モスクワでの記者会見で、米・ロシアによるシリアでの敵対行為停止合意の実施状況に関して「残念ながら、トルコは越境攻撃を行い、対シリア国境に(安全保障)地帯を設置するという考えをあきらめていない。トルコ政府が今後とるであろう行動を踏まえると、そこに危険な状況がある」と述べた。

一方、シリアの将来の政治体制に関して、「連邦制のモデルに基づく体制は、シリアを統一的で世俗的な独立主権国家として維持することに資するだろう」と述べ、米国とともに支援を強化している西クルディスタン移行期民政局の存在に理解を示した。

『ハヤート』(3月1日付)が伝えた。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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フランスのエロー外相「「穏健な反体制派」支配地域での停戦違反の調査が必要」(2016年2月29日)

フランスのジャン=マルク・エロー外務大臣は、米・ロシアによるシリアでの敵対行為停止合意の実施状況に関して、国連人権理事会に出席するため訪問中のスイスのジュネーブで記者団に対し「「穏健な反体制派」が支配する地域に対して空爆などの攻撃が続けられているとの証拠を得ている」としたうえで、「これらはすべて調査が必要だ。それゆえ、フランスは停戦監視のための作業チームが延期されることなく開催されるよう求めている」と述べた。

『ハヤート』(3月1日付)が伝えた。

AFP, February 29, 2016、AP, February 29, 2016、ARA News, February 29, 2016、Champress, February 29, 2016、al-Hayat, March 1, 2016、Iraqi News, February 29, 2016、Kull-na Shuraka’, February 29, 2016、al-Mada Press, February 29, 2016、Naharnet, February 29, 2016、NNA, February 29, 2016、Reuters, February 29, 2016、SANA, February 29, 2016、UPI, February 29, 2016などをもとに作成。

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