シャルア暫定大統領はフランスのマクロン大統領と電話会談(2026年1月31日)

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領と電話会談を行い、地域情勢の進展について協議するとともに、安定化および復興への道筋におけるシリア支援について意見交換した。

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イスラエル軍航空機がクナイトラ県南部で正体不明の物質を散布(2026年1月30日)

SANAによると、イブラーヒーム・アルビー国連シリア大使は、中東情勢にかかる安保理会の会合において、以下の通り発言した。

我々はシリア南部を視察し、現地の状況を確認するとともに、イスラエルによる継続的な攻撃によって住民が被っている苦しみに耳を傾けた。
イスラエル占領軍の航空機は、シリア領であるクナイトラ県に対し、正体不明の物質を複数回にわたり散布した。
イスラエルは、虚偽のスローガンを用いてシリア国民の構成要素同士を扇動し、破壊的な役割を果たそうとし続けているが、シリア国民はこうしたイスラエルの策謀を十分に理解している。
占領下にあるシリアのゴラン高原はシリアの土地であり、我々がイスラエルと安全保障上の協議を行っているからといって、それがシリア国民の権利を放棄することを意味するなどと考えるなら、イスラエルは大きな誤りを犯している。
我々は、2024年12月8日以降、分離地帯において続くイスラエル占領軍の不法な駐留を終結させるよう、改めて要求する。
また、イスラエルによる違反行為を中立的な国連の証人として監視・報告する上で、国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)およびゴラン監視団が果たす重要かつ不可欠な役割を強調する。

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クナイトラ県では、SANAによると、西アフマル丘に展開するイスラエル軍部隊が県南部のクードナ村近郊の農地に対して重機関銃による攻撃を行った。

また、軍用車両5台からなるイスラエル軍部隊がサイダー・ハーヌート村に侵入し、アブー・マザーラ農場と同村を結ぶ道路上に臨時検問所を設置した。

さらに、ハイラックス車1台とハマー車1台の計2両からなる別の部隊が、アブー・ギーサール検問所から侵入し、サイダー・ハーヌート村西に一時検問所を設置した。

また、SANAによると、イスラエル軍の航空機が、県南部のジュバーター・ハシャブ町からハミーディーヤ村にいたる農地一帯に対し、正体不明の物質を散布した。

シリア人権監視団によると、軍用車両3台からなるイスラエル軍部隊が県中部のラスム・ラワーディー村一帯に進入した。

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シャルア移行期政権とシリア民主軍が包括停戦に合意:シリア民主軍は個人単位でなく、旅団編成を維持したままシリア軍に統合されることで決する(2026年1月30日)

シリア民主軍は13:09、フェイスブックを通じて、アフマド・シャルア移行期政権との間で包括的な停戦合意が締結されたとする声明を発表した。

声明の内容は以下の通り:

シリア政府とシリア民主軍の間で、包括的合意に基づき停戦を実施することで合意が成立した。また、両者間で軍事および行政組織を段階的に統合するプロセスについて理解が図られた。
本合意には、軍事部隊が接触線から撤退すること、内務省傘下の治安部隊がハサカ市およびカーミシュリー市の中心部に進駐し、同地域における治安部隊の統合プロセスを開始することが含まれている。また、シリア民主軍から3個旅団を編成した1個師団を新たに設置すること、さらにアレッポ県に所属する師団の下に、コバネの諸部隊による1個旅団を編成することも盛り込まれている。
さらに本合意は、自治局の諸機関をシリア国家の諸機関に統合し、民間職員の身分を確定させることを定めている。また、クルド人民の市民的および教育的権利を調整・是正すること、ならびに避難民が自らの地域へ帰還する権利を保障することについても合意された。
本合意は、シリアの領土的一体性を回復し、関係各方面の協力を強化するとともに、国の再建に向けた努力を統合することによって、同地域における完全な統合プロセスを実現することを目的としている。
シリア民主軍メディアセンター
2026年1月30日

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北・東シリア地域民主自治局のイルハーム・アフマド渉外関係委員会共同委員長は、包括停戦合意について、January 30, 2026


Xを通じて、米国およびフランスを筆頭とする仲介国・仲介機関に対し、深い感謝の意を表した。

また、内務省の治安部隊の進駐について、責任ある段階的な統合プロセスを確保するためのものであり、パートナーシップを保証し、すべての構成要素の尊厳を守るとともに、各地域における公正かつ均衡の取れた発展への道を開くことを目的としていると付言した。

アフマド共同委員長はまた、ANHAに対して、包括停戦合意の履行が来週月曜日(2月2日)に開始されると述べた。

また、合意内容はすべてのクルド人諸勢力および友好勢力に周知されており、地域内のクルド人勢力、南クルディスタン(イラク・クルディスタン地域)の勢力、さらに地域の他の政治勢力がこの合意の不可欠な一部を成し、直接的に締結に関与し、条項の調整と推進において中心的役割を果たしたことを明らかにした。

一方、米国の役割については、現段階では期待された役割を十分に果たしておらず、シリア民主軍に関する一部の立場は否定的影響を及ぼしたと述べた一方、リンゼー・グラハム上院議員の立場など、前向きな役割を示す動きも存在すると指摘した。

「クルド人を守る法」の成立に向けた動きが進んでいることについては、包括停戦合意を補完するものだと評価した。

さらに、アフマド共同委員長は前日にトルコ当局者と会談し、トルコ軍がアレッポ県のアフリーン郡およびハサカ県のラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)郡から撤退したとの説明を受けたと述べ、今後、これらの地域への避難民帰還が進められ、住民自身が諸機関を運営できるようになるとした。

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シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、ロナヒTVのインタビューに応じた。

インタビューのなかで、アブディー総司令官は、包括合意の目的が「戦争の停止とクルド人民の正当な権利の保護」にあるとして、その履行が2月2日に開始されると述べた。

アブディー総司令官によると、合意には以下の規定が含まれる。

• 内務治安部隊(アサーイシュ)が存続し、クルド人が多く居住する都市の治安と安定の確保を担い、その固有性を維持する。
• アフマド・シャルア移行期政権内務省内務治安局の一部が、ハサカ市とカーミシュリー市の治安厳戒地区に入り、統合に関わる任務を担い、統合プロセスの完了とともに撤収する。
• シリア民主軍がジャズィーラ地方およびアイン・アラブ(コバネ)郡で旅団編成を維持し、都市内部には入らず、都市近郊に配置される。
• 自治局の行政・サービスにかかる民生機関は維持され、その職員は移行期政権の関係省庁に統合されるが、職務は継続する。
• 避難民の帰還に関して合意されたカーミシュリー市に適用される措置は将来的にアフリーン郡およびラス・アイン郡にも行程表に沿って適用される。
• 移行期政権と連携し、双方の戦闘員および民間人の全被拘束者を釈放する取り組みを進める。

アブディー総司令官はまた、ドナルド・トランプ米大統領およびフランスのエマニュエル・マクロン大統領との連絡調整のもと、合意履行の担保が図られていると述べた。

アブディー総司令官は最後に、いかなる政府のポストも引き受けないと明言し、代わりにシリアのクルド人のための政治的枠組み(政治的代表基盤)の確立に取り組むと強調した。

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民主統一党(PYD)のファウザ・ユースフ執行委員会メンバーは、ヤウム・チャンネルの取材に対して、北・東シリア地域民主自治局が発行したすべての証明書は承認されることになるとしたうえで、教育プロセスの継続性について協議するため、双方から委員会が設置されると明らかにした。

また、イスラーム国に関しては、収監者のイラク移送が進められるのと並行して、シリア民主軍がその収容所の警備を引き続き担うと説明した。

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イフバーリーヤは12:01、政府筋の話として、軍・治安部門の統合は、旅団単位で個別に行われるとしたうえで、これにより、国家がすべての民間および政府機関、検問所、通関・出入口を引き継ぐことになり、いかなる地域も国家の統治の外に置かれることはないと強調した。

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イフバーリーヤ(フェイスブック)は13:20、政府筋の話として、移行期政権とシリア民主軍の間で、包括的停戦合意が成立したと伝えた。

伝えられた合意内容はシリア民主軍の発表と同じ。

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SANAによると、シリア軍作戦局は、ハサカ県のフール町にいたる街道沿線を閉鎖治安区域に指定、同街道の通行のみ許可されると発表した。

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SANAによると、マルワーン・准将アリー准将がハサカ県の内務治安司令官に任命された。

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トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使はXを通じて、包括停戦合意について以下の通り発表した。

本日発表された、シリア政府とシリア民主軍との間の包括的合意は、国民的和解、統一、そして持続的安定へ向かうシリアの歩みにおいて、極めて重要かつ歴史的な節目を示すものである。この合意は、先行する枠組みや、緊張緩和に向けた最近の努力を土台として慎重に交渉されたものであり、包摂、相互尊重、そしてすべてのシリア社会構成員の集団的尊厳に対する共通のコミットメントを反映している。
シリア政府にとって、この合意は、真の国家的パートナーシップと包摂的統治への揺るぎない献身を示すものである。軍事・治安・行政の各構造を、段階的に統一された国家機関へ統合することを促進しつつ、シリア民主軍の幹部が高いレベルで貢献する機会を確保することにより、シリアの強さは多様性を受け入れ、すべての人々の正当な願望に向き合うことから生まれるという原則を明確にしている。このアプローチは、領土全体における主権を強化するのみならず、国際社会に対して開放性と公平性という明確なメッセージを送るものである。
一方、クルド人にとっても、この瞬間は特別な意義を有する。過激主義からシリアを守り、脆弱な人々を保護する上で、並外れた犠牲と揺るぎない忍耐を示してきたクルド人の役割は決定的であった。最近実施された大統領令(政令)第13号は、過去の排除によって影響を受けた人々に完全なシリア国籍を回復し、アラビア語と並ぶ国家言語としてクルド語を認知し、該当地域での教育を可能にし、さらに差別からの保護を制度化するものであり、平等と帰属意識に向けた変革的な前進を示している。これらの措置は、長年の不正を是正し、クルド人がシリア国家の不可欠な一部であることを確認するとともに、安全で繁栄し、包摂的な未来を形づくるための完全な参加への道を開く。
この共通の目的の精神のもとで、双方は勇気ある一歩を踏み出した。すなわち、シリア政府は実質的な包摂と権利の拡大に踏み切り、クルド人社会は自らの貢献を尊重しつつ公共善を前進させる統一的枠組みを受け入れたのである。これらの進展は、制度の再建、信頼の回復、復興に不可欠な投資の呼び込み、そしてすべてのシリア人にとっての永続的平和の確保への道を切り開く。
対話と尊重によって築かれた統一のもと、シリアは、地域内外における安定と希望の灯台として、本来あるべき地位を取り戻す態勢が整ったと言える。

また、国務省近東局はXを通じて以下の通り発表した。

米国は、シリア政府とシリア民主軍との間で締結された歴史的合意が成功裏に実施されることを支援するとのコミットメントを引き続き堅持する。我々は、円滑かつ適時な統合プロセスを促進するため、すべての当事者と緊密に協力し続ける。
この合意は、シリアの統一、主権、安定を強化し、その恩恵はすべての国民にもたらされる。地域のパートナーと緊密に連携しつつ、この移行が平和的かつ効果的に前進し、中東全域における持続的な和解と繁栄の実現につながるよう、万全の態勢で臨む。
我々は、シリアおよび地域全体にとって、より明るい未来を期待している。

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フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、Xを通じて以下の通り発表した。

主権を有し、統一され、安定したシリア。
平和であり、あらゆる構成要素を尊重するシリア。
テロとの闘いに全面的に関与するシリア。
これこそがフランスが支持するシリアである。
本日、恒久的停戦とシリア民主軍の平和的統合を可能とする包括的合意を正式に成立させたことについて、アフマド・シャルア大統領およびマズルーム・アブディー司令官を祝福する。フランスは、この合意の完全な実施を支援する。
フランスは今後も、パートナー諸国と連携しつつ、安定、正義、復興へと向かう道において、シリアおよびシリア国民を支え続ける。

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ANHAによると、イラク・クルディスタン地域政府(KRG)のネチルヴァン・バールザーニー大統領は、包括停戦合意について、「平和的解決に向け、複雑化した状況と危機を終わらせるための重要かつ正しい一歩であり、安定、社会的平和、諸構成要素間の平和共存に向けた強固な基盤を提供するものだ」と発表した。

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ANHAによると、フランス外務省、英国のハミッシュ・ファルコナー中東・北アフリカ担当国務大臣らが、相次いで包括停戦合意に歓迎の意を表明した。

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在シリア日本大使館は、フェイスブックを通じて以下の通り発表した。

日本は、シリア政府とシリア民主軍との間で締結された包括的合意を歓迎する。
また、合意が着実に履行されることを求めるとともに、すべての当事者が、シリアにおける平和的で安定した、かつ包摂的な移行を実現するため、建設的な役割を果たすよう強く促す。
さらに、日本は、その独自の知見と経験を活かしつつ、シリアの復興に引き続き貢献していく。

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シャルア暫定大統領はシリア革命勝利宣言1周年に合わせてXでメッセージを発信(2026年1月30日)

アフマド・シャルア暫定大統領は、シリア革命勝利宣言1周年に合わせてXを通じて以下の通り発表した。

私はシリア・アラブ共和国大統領の重責を担ってから1年を迎えた。この1年にあたり、あらゆる場において示されてきたシリア国民の犠牲と忍耐を想起し、この信頼に応え得る存在であるよう、アッラーに祈るものである。未来は、揺るぎない正義と永続的な安定、そしてシリアに本来の地位を取り戻し、その子どもたちの志を実現する包括的な発展をもって、我々が共に築いていくものである。

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大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領は、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領と電話会談を行い、最新地域情勢および両国間の協力を強化する方策について協議した。

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リンゼー・グラム米上院議員がリチャード・ブルーメンソール上院議員とともに「クルド人を守る法(Save the Kurds Act)」の法案を提出:シリア政府関係者らへの制裁、シャーム解放機構の外国テロ組織(FTO)への再指定を求める(2026年1月28日)

米国のリンゼー・グラム上院議員(共和党)は、公式サイトを通じて声明を発表し、リチャード・ブルーメンソール上院議員(民主党)とともに、「クルド人を守る法(Save the Kurds Act)」の法案を議会に提出したと発表した。

声明の内容は以下の通り:

サウスカロライナ州選出のリンゼー・グラム上院議員(共和党)と、コネチカット州選出のリチャード・ブルーメンソール上院議員(民主党)は、シリア政府軍がクルド人主導のシリア民主軍に対して繰り返し攻撃を行っていることを受け、「クルド人を守る法」を提出した。
同法案は、シリア政府関係者および金融機関、さらに軍事的・金融的支援を含むあらゆる取引をシリア政府と行う外国人個人に対し、制裁を科すことを定めている。
イスラーム国のカリフ制国家を壊滅させる米国主導の作戦において、シリア民主軍は作戦成功に大きく貢献した。カリフ制崩壊後、シリア民主軍はシリア北東部を掌握していた。アサド政権崩壊後、新たに就任したシリアのアフマド・シャルア大統領は、内戦後の国家統一を名目に、クルド人主導のシリア民主軍に対する軍事行動を展開してきた。しかし、これらの攻撃が、トルコと連携・支援のもとで行われていることを示す証拠も存在する。
シリア民主軍が管理する地域には、主としてクルド人部隊が警備するイスラーム国の収容施設があり、また約1,000人の米軍部隊が駐留してきた。クルド人に対して繰り返される攻撃は、地域の安定のみならず、米軍兵士の安全、さらにはシリアの新政府との米国の関係をも脅かしている。また、イスラーム国の再活性化を招く危険性もある。米国の国家安全保障にとって、同盟国やパートナーが脅威にさらされた際に保護されること、そしてイスラーム国の再生を許さないことは極めて重要である。
グラム上院議員は次のように述べた。
「クルド人は米国にとって非常に信頼できる同盟者であり、シリアおよびそれ以外の地域で彼らを守るという考えには、強い超党派の支持があると確信している。クルド人を主体とするシリア民主軍は、トランプ大統領第1期においてイスラーム国打倒の戦いの最前線に立った。シリアが文化的、民族的、政治的に複雑であることは理解している。しかし、クルド人への攻撃は米国の立場を大きく損ない、シリアが国家として成長する能力を阻害する。クルド人を無制限に攻撃できると考える国や集団は、大きな誤算を犯すことになるだろう」。
また、ブルーメンソール上院議員は次のように述べた。
「我々はシリアのクルド人を守り、シリア政府による報復や復讐から彼らを保護するために行動を起こす必要がある」。
「クルド人を守る法(Save the Kurds Act)」の主な内容
• シリア政府関係者および金融機関、ならびに軍事的・金融的支援を含む取引を行う外国人個人に制裁を科す。
• イスラーム国壊滅に向け米国と協力した功績を認め、クルド人主導のシリア民主軍を正式に評価する。
• シャーム解放機構を外国テロ組織(FTO)として再指定する。
• シリアを「テロ支援国家」指定から解除する際には、議会の審査を義務付ける。
• シリア政府がクルド人主導のシリア民主軍およびその同盟勢力への攻撃を停止したことを議会に証明した場合、大統領に制裁停止の権限を付与する。
• シリア政府が再びシリア民主軍やその同盟勢力への攻撃を開始した場合、制裁を即時再発動する「スナップバック条項」を盛り込む。

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トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使は、17日の米英仏独による共同声明について、Xに以下の通り綴った。

シリア政府とシリア民主軍との間の緊張緩和、両者間で2026年1月18日に締結された合意の協調的な統合、そして、イスラーム国に対抗する国際連合の枠組みを前進させるため、すべての関係当事者が引き続き重点を置き、協力関係を維持することに対する、統一された支持が示された。

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フランスのバロ外務大臣:「我々の仲介努力と、大統領による個人的な関与により、流血の惨事は回避され、停戦が成立した」(2026年1月28日)

フランスのジャン=ノエル・バロ外務大臣は、Xを通じて以下の通り述べたことを明らかにした。

シリアにおける我々の仲介努力と、大統領による個人的な関与により、流血の惨事は回避され、停戦が成立した。我々は、クルド人の権利を保障し、イスラーム国の再来を防止する合意が成立するよう、引き続き注視している。

発言は、ブリュッセルで開催されたEUの会合を前の記者向け声明で行われた。

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イスラエル軍はクナイトラ県とダルアー県を砲撃(2026年1月28日)

クナイトラ県では、SANAシリア人権監視団によると、イスラエル軍が県北部のジュバーター・ハシャブ村周辺の農地を砲撃、砲弾2発(あるいは3発)が着弾した。

また、シリア人権監視団によると、装甲車4両からなるイスラエル軍部隊が県西部の西サムダーニーヤ村に一時侵入した。

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ダルアー県では、SANAシリア人権監視団によると、イスラエル占領軍は、県西部のアービディーン村・マアリーヤ村間を砲撃、砲弾3発(あるいは4発)が着弾した。

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ハシュマ海軍参謀総長(准将)がトルコ軍代表団とともにダイル・ザウル県で現地視察(2026年1月28日)

SANAによると、国防省広報連絡局は、ハーニー・ハシュマ海軍参謀総長(准将)がトルコ軍代表団とともにダイル・ザウル県で現地視察を実施した。

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ロシアのラヴロフ外務大臣:「アサド前大統領の裁判問題はとうの昔に片付いている」(2026年1月28日)


ロシア外務省(公式サイト)によると、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は、トルコ日刊紙『トゥルキイェ』およびテレビ局TGRTとのインタビューに応じ、そのなかで、アサド前大統領の裁判問題について「この問題はとうの昔に片付いている」と述べ、「ロシアのパートナーは、彼がロシアに至った経緯を完全に理解している」と語った。

ラヴロフ外務大臣はまた、アサド前大統領が、「実際に殺害の脅威に晒されていた」ため、ロシアが「純粋に人道的理由」から庇護の機会を与え、本人がそれを利用したのだと説明、そのうえで、「我々の内政を注視しているなら、アサド前大統領がシリアの内政に介入していないことは明らかだ」とも述べた。

さらに、ロシアとトルコが「以前から、シリアのクルド人を同国の政治生活に統合する作業を計画してきた」とし、「それが現在、シリアで具体化し始めている」と説明した。

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アリー保健大臣が、日本国際協力機構(JICA)の大野翔太郎中東・欧州部中東第二課長を団長とする代表団と会談(2026年1月28日)

保健省は、フェイスブックを通じて、ムスアブ・アリー保健大臣が、日本国際協力機構(JICA)の大野翔太郎中東・欧州部中東第二課長を団長とする代表団と会談し、医療分野における持続可能な協力の展望、シリアでの保健プロジェクトに対する日本の支援拡大について協議した。

アリー保健大臣は会談の中で、現段階における省の最優先課題は、保健センターの再整備と最新医療機器の配備、救急体制の活性化およびデジタル化の推進であり、とりわけ基礎的サービスが不足している地域に重点を置いていると強調した。

また、市民の身近な場所で医療サービスを提供することが社会的安定の重要な要素であると指摘し、日本企業に対して、シリアの保健分野における投資機会の探索を呼びかけた。

これに対し、大野課長は、支援受給の段階から人的・技術的資源への投資へと移行しようとする保健省のビジョンを高く評価すると述べた。

その上で、JICAとして、高度医療機器を含む追加的な無償資金協力の提供や、保健人材の能力強化を検討していることを明らかにした。また、保健システムの強靱性を高め、最も支援を必要とする人々に医療サービスを届ける持続可能なプロジェクトを実施するため、直接的な協力ルートまたは国際機関を通じて、省の優先事項リストについて協議する用意が日本側にあることを示した。

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イスラエル軍はクナイトラ県で2人を拘束(2026年1月28日)

クナイトラ県では、SANAによると、軍用車両8台からなるイスラエル軍部隊が県南部のアイン・カーディー村に侵入し、若者1人を一時拘束、また同村近郊のアブー・ラジャム農場で羊飼い1人を拘束し、連行した。

さらに、軍用車両3台からなる別の部隊がサイダー・ハーヌート村西方に侵入し、検問所を設置したほか、軍用車両4台からなる別の部隊がラッザーニーヤ村とラズァーニーヤ村・サイダー・ハーヌート村間に侵入し、検問所を設置した。

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シャルア暫定大統領が、兄のマーヒル・シャルア大統領府事務局長、シャイバーニー外務在外居住者大臣、アブー・カスラ国防大臣らとともにロシアを急遽公式訪問し、プーチン大統領と会談(2026年1月28日)

大統領府(フェイスブック)外務在外居住者省(フェイスブック)国防省(X)によると、アフマド・シャルア暫定大統領が、兄のマーヒル・シャルア大統領府事務局長、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣、ムルハフ・アブー・カスラ国防大臣、アフマド・ドゥッハーン外務在外居住者省トルコ問題担当次官補、アシュハド・スライビー同ロシア局次長、ムアイヤド・ハサン軍保安担当官らを伴い、ロシアの首都モスクワを公式訪問し、クレムリン宮殿においてウラジーミル・プーチン大統領、セルゲイ・ラヴロフ外務大臣らと会談した。

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SANAスプートニク(アラビア版)によると、会談のなかで、両首脳はシリア・ロシア関係の深さと、あらゆる分野で関係が顕著な発展を遂げていることを確認、両国間の連携と協力を継続する重要性を強調するとともに、シリアの領土的一体性と統一を回復するための努力を支持し、それがシリアおよび地域全体の安定と発展の強化に寄与するとの認識で一致した。

プーチン大統領は会談の中で次のように述べた

前回の会談以降の期間を経て、再びモスクワで皆さんにお会いできることを嬉しく思っている。我々は二国間関係の再活性化に向けて多くの作業を行い、経済分野での協力水準を動かしてきた。交易は4%の成長を記録した。これは我々が目指す水準ではないが、正しい方向への動きであり、我々はあらゆる分野で関係を発展させるために取り組んでいる。この点については、皆さんとも協議した…。
シリア・ロシア関係には深い歴史的根がある。1944年、第二次世界大戦中にソビエト連邦とシリアは関連協定を締結した。過去の期間を通じて両国関係は良好だった。そして今日、新たな状況の下で、皆さんの個人的な努力のおかげで、ロシア・シリア関係は発展している…。
本日の訪問を機に、これらの問題を協議していく。各省庁や機関はうまく、そして活発に活動している。皆さんの前回の訪問後には、合同閣僚代表団がダマスカスを訪問し、シリア側と精力的に作業を行った。経済、文化、スポーツ、建設の分野で、実施が予定されている活動もある…。
我々は、シリアの領土的一体性と統一を回復するための皆さんの努力を支持している。このプロセスの成功を祝福する。我々はこれまでも、そして現在も、シリアの統一と領土の一体性を支持してきた。ユーフラテス川東岸地域がダマスカスに復帰することが、この方向における重要な一歩となり、シリア領土の完全な統一回復に寄与することを期待している。

これに対し、シャルア暫定大統領は次のように述べた。

今回の訪問を非常に嬉しく思っている。昨年1年間で、ロシアとシリアの間では13回目となる代表団の往来が行われたと思う。そして明日で、シリアの新時代以降、最初のロシア代表団がシリアを訪問してからちょうど1年が経過する…。
我々の間には多くのテーマがあり、この実りある会談の中で多くの詳細について協議できることを願っている。シリアはこの1年間で重要な前進を遂げ、さまざまな段階と障害を乗り越えてきた。最後の課題がシリア領土の統一だった…。
ロシアは、シリアだけでなく、地域全体の統一と安定において役割を果たしている。我々は、これらの努力が継続され、中東地域がより良い安定と発展の状態に到達し、荒廃と破壊の状態から、安定と発展の状態へと移行することを期待している…。
空港からクレムリンに向かう途中、道に大量の雪があるのを見て、歴史を思い出した。過去において、いくつもの軍事遠征がモスクワ到達を試みたが、ロシア兵の勇気と自然が、この地を防衛する役割を果たしてきた。

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グラム米上院議員:「クルド人と敵対する国の政府や集団に制裁を科すことを目的とした「クルド人を守る法(Save the Kurds Act)」案を提出する」(2026年1月27日)

リンゼー・グラム米上院議員(共和党)は、X)を通じて以下の通り綴った。

シリア情勢の悪化を深刻な懸念をもって注視している。クルド人は、トルコと連携する新たなシリア政府から脅威にさらされている。イスラーム国のカリフ制を打倒するうえで主要な同盟者であったクルド人を見捨てることは、米国の評判と国家安全保障上の利益にとって破滅的な結果をもたらすだろう。そのため私は今週、クルド人に対して敵対行為に関与するいかなる政府や集団に対しても、壊滅的な制裁を科すことを目的とした法案を提出する予定である。「クルド人を守る法(Save the Kurds Act)」は、強力な超党派の支持を得ると考えており、実効性を持たせるためには、実際に効力のある内容でなければならない。続報を待ってほしい。

これまで述べてきた通り、私は政権および地域のパートナーと協力し、クルド人の同盟者に対するシリアでの大虐殺を防ごうとしている。今こそ、この地域はやり方を改め、最低限の良識を示すべき時だ。サウジアラビアに対して言いたい。私は、貴国、米国、そして地域との関係に新たな道筋を描くため、懸命に取り組んできた。これまでに受け入れられてきた多くの変化に、私は大きな敬意を抱いている。しかし、UAEへの攻撃、そしてシリア政府がクルド人に対して継続的に行っている攻撃に沈黙している現状は、改められなければならない。私は、サウジアラビアがシリア政府に影響力を持っていることを十分承知している。その影響力を行使し、この地域がさらなる混乱に陥るのを防ぐことを期待する。サウジアラビアに対し、本件への配慮に感謝する。

私は最近、@POTUS(米大統領)および@SecRubio(ルビオ国務長官)と話をし、シリアの安定化に向けた彼らの努力に深く感謝している。少なくとも短期的には、トランプ大統領の取り組みが成果を上げているように見える。トランプ政権は積極的に関与しており、引き継いだ混乱に代わって安定を確保しようとしている。地域のパートナーには、戦闘ではなく安定が必要だというトランプ大統領のメッセージを強化するよう促したい。ルビオ長官も、この取り組みに非常に積極的に関与している。地域も世界も、シリア北東部で再び大虐殺が起きることを必要としていない。トランプ大統領、ルビオ長官へ――よくやっている。議会は、安定の維持を支援し、クルド人のような信頼できる同盟者に対して動くことで米国の利益を損なう地域の関係者に対抗する用意がある。サウジアラビアは、シリア政府に影響を与えるうえで特別な立場にあり、地域と関係するすべての人々の利益のために、その影響力を行使することを期待している。トランプ大統領の指導力に感謝する。

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米英仏独は共同声明でシャルア移行期政権とシリア民主軍の停戦延長を歓迎:北・東シリア地域民主自治局「現地で起きている現実は声明の内容と著しく矛盾している」(2026年1月27日)

フランス外務省(公式サイト)などによると、米国のトーマス・バッラク在トルコ大使兼シリア担当特使、英国のイヴェット・クーパー外務大臣、フランスのジャン=ノエル・バロ外務大臣、そしてドイツのゼラップ・ギュラー外務政務次官は共同声明を発表し、アフマド・シャルア移行期政権とシリア民主軍の停戦(休戦)が15日間延長されたことを歓迎、すべての当事者に対し、停戦を厳格に順守し、最大限の自制を行使するよう求めた。

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これに対して、北・東シリア地域民主自治局は、フェイスブックを通じて声明を発表し、移行期政権による停戦違反が続いていると指摘、現地で起きている現実が声明の内容と著しく矛盾している点に注意を喚起すると表明した。

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バドル農業・農業改革大臣が日本国際協力機構(JICA)中東・欧州部中東第二課長の大野翔太郎氏を団長とする代表団と会談(2026年1月27日)

農業・農業改革省は、フェイスブックを通じて、アムジャド・バドル大臣が日本国際協力機構(JICA)の代表団(中東・欧州部中東第二課長の大野翔太郎氏が団長)と会談した。

会談には、在シリア日本国大使館の辻昭弘臨時代理大使、JICAヨルダン事務所の鈴木貴博次長も同席し、シリアと日本の今後の協力関係、実施済みの事業、ならびに優先課題が協議された。

会合において、バドル農業・農業改革大臣は、農業部門の現状、直面している問題や課題、そして今後の段階におけるJICAとの協力の優先事項を説明した。

特に、近代的灌漑への転換プロジェクト、ICARDA(国際乾燥地農業研究センター)との協力による現地調査、知見の移転と人材育成、科学研究、研究所設備の整備などに言及した。

また、大臣は2011年以前にJICAがシリアで実施していた活動と、それが農民および農業部門にもたらした肯定的な影響を高く評価し、JICAが活動を再開することの重要性を強調、シリアにおける農業開発の実現に寄与するJICAの各種プロジェクトを実施するため、必要なあらゆる便宜を提供する用意があると述べた。

これに対し、日本側からは、作業再開に向けて正確なデータの取得と優先事項の特定が重要であると説明した。

さらに、JICAはICARDAとの協力により、近代的灌漑技術と農業指導の発展を目的とした農業評価プロジェクトの再開を準備しているほか、職員向けの合同研修の実施、JICA専門家の参加とシリア人技術者の参加による近隣国でのワークショップ開催、またJICA帰国研修員同窓会によるミミズ堆肥プロジェクトについても言及した。

あわせて、提案されたプログラムに基づき、連絡および調整を行うための技術チームを指定する必要性を指摘した。

この会合には、農業科学研究総局、国家農業政策センター、農業支援部門(近代灌漑転換プロジェクト)、経済・計画部門の各責任者が出席した。

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アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市、ハサカ県に人道支援物資の搬入が相次ぐ(2026年1月27日)


アレッポ県

SANAによると、アレッポ対応中央委員会は、国際赤十字委員会およびシリア赤新月社と協力し、食料・医療・救援物資を積載した車列をアイン・アラブ(コバネ)市一帯に派遣した。

ハサカ県

ANHAによると、バールザーニー慈善財団、ドイツ・クルド医師連盟、クルディスタン・スタンス・ブロック、ヘナ慈善団体など、南クルディスタン(イラク・クルディスタン地域)と欧州の複数の慈善団体が、クルド赤新月社と協力し、ハサカ県(ジャズィーラ地区)の避難民に対して食料・医療支援を開始、マーリキーヤ(ダイリーク)市とカーミシュリー市に移動診療所を設置した。

また、シリア人権監視団によると、食料品を積載したトラック50台のトラックからなるバールザーニ慈善協会のる第3次支援キャラバンが、スィーマルカー国境通行所を通過し、ハサカ県に入った。

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ANHAによると、30台のトラックからなる国連の車列が食料および救援物資といった人道支援物資を積んでハサカ県に入った。

シリア人権監視団によると、車列は、首都ダマスカスを出発し、ラッカ・ハサカ街道を経てハサカ市に入った。

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イスラエル軍はクナイトラ県南部で「正体不明の物質」を散布(2026年1月27日)


クナイトラ県では、SANAによると、イスラエル軍の航空機が県南部のアブー・マズラー農場西方およびサイダー・ハーヌート村の農地に正体不明の物質を散布した。

イスラエル軍は、25日にも、県南部のイッシャ村、クードナ村、アスバフ村、ラフィード町一帯の森林、農地、牧草地に正体不明の物質を散布していた。

クナイトラ県の農業局および環境局は、これらの土地から検体を採取して分析を行うとともに、分析結果が出るまでの間、散布が行われた地域への立ち入りや家畜の放牧を控えるよう、農民および家畜所有者に警告を発した。

SANAによると、イスラエル軍はまた、クナイトラ市の旧市街にあるアラブ・モスク周辺に保存されていた住宅や建物の破壊跡を撤去した。

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シャルア暫定大統領はトランプ米大統領と長時間にわたって電話会談:28日にロシアを公式訪問(2026年1月27日)

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、ドナルド・トランプ米大統領から長時間にわたる電話会談を受け、その中でシリアにおける移行期の進展、安全と安定を強化するための取り組み、地域および国際社会の安定に資する二国間協力の展望について協議した。

会談の中でシャルア暫定大統領は、シリアが領土的一体性と国家主権を完全に堅持し、その制度を維持し、社会的平和を強化することに強い関心を有していることを確認、また国際社会が力を合わせて、イスラーム国をはじめとするテロ組織の再興を阻止する重要性を強調した。

さらに、新生シリアが開放路線を採用し、共通の利益と相互尊重に基づいて、あらゆる国際的主体との協力に手を差し伸べていると述べた。

一方、トランプ大統領は、統一され強固な国家の建設を目指すシリア国民の志向に対する米国の支持を表明し、シリア民主軍との停戦合意を歓迎するとともに、紛争終結に向けた画期的な一歩であると評価した。

また、シリア民主軍を含む軍事勢力を国家の正式な制度の下に統合することに関する合意を高く評価した。

経済面については、投資の促進と資本にとって魅力的な環境の整備を通じて、シリアにおける復興努力を支援する用意があることを示し、シリアの経済的安定が中東地域全体の安定の根幹を成すものであると強調した。

両大統領は、地域紛争の解決において対話を優先させる必要性で一致し、シャルア暫定大統領は「積極的な外交」こそが、地域における慢性的危機を克服する唯一の道であると強調した。

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SANAは、シャルア暫定大統領が28日にシアを公式訪問し、モスクワのクレムリン宮殿でウラジーミル・プーチン大統領と会談する予定であると伝えた。

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OCHA:アレッポ県、ハサカ県、ラッカ県全体で17万人を超える国内避難民(IDPs)が記録されている(2026年1月26日)

国連人道問題調整事務所(OCHA)シリア事務所は、シリア東部の人道状況にかかるフラッシュ・アップデートNo.2を出し、アレッポ県、ハサカ県、ラッカ県全体で17万人を超える国内避難民(IDPs)が記録されており、とくにハサカ県のカーミシュリー市(約97,900人)およびマーリキーヤ郡約32,000人に大規模な集中が見られると発表した。

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トゥルクー教育養育大臣が在シリア日本大使館の辻臨時代理大使および国際協力機構(JICA)の代表団と会談(2026年1月26日)

教育養育省は、フェイスブックを通じて、ムハンマド・アブドゥッラフマーン・トゥルクー教育養育大臣が、在シリア日本大使館の辻昭弘臨時代理大使および国際協力機構(JICA)の代表団と会談し、教育・養育分野における共同協力関係の強化について協議した。

会談では、教育分野におけるJICAのこれまでの事業を振り返るとともに、今後提案されているプロジェクトについて意見交換が行われ、特にシリアにおける職業教育および電子教育の発展、日本が先進的な実績を有する電子学校やデジタル教育プラットフォームの経験をいかに活用するかに焦点が当てられた。

日本側代表団は、教育養育省の取り組み、特に職業教育および電子教育分野での前進を高く評価し、教育プロセスの向上に資する継続的な協力の重要性を強調した。

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ロシア軍がカーミシュリー国際空港からの撤退を開始(2026年1月26日)

ジャズィーラは、ハサカ県カーミシュリー市にあるカーミシュリー国際空港に2019年以降駐留を続けていたロシア軍部隊が、常時稼働していた軍用レーダーを解体、軍事施設を覆っていた無人航空機対策の防護設備や防御陣地を撤去、また装備をロシアから飛来した2機の輸送機(イリューシン76)に積み込む作業を行っていると伝えた。

また、空港内の拠点の一つが北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)に引き渡されたという。

輸送機2機はラタキア県にあるフマイミーム航空基地を経て、ロシア本国に向かうものとみられる。

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ロイター通信は、シリア人関係者5人の話として、ロシア軍がカーミシュリー国際空港から部隊を撤収させていると伝えた。

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シリア・テレビによると、カーミシュリー国際空港には、100人規模のロシア軍兵士、将校、顧問団、20両以上の装甲車両、スホーイ34型戦闘機7機、さらにアントノフAn-22型軍用輸送機1機が配備されている。

ロシア軍は2019年11月にカーミシュリー国際空港に軍事基地を設置し、パーンツィリ防空システムを配備したほか、戦闘機2機とMi-8型軍用輸送ヘリコプターを含む複数の航空機を展開していた。

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カタールのフライフィー外務担当国務大臣は、レバノンからシリアへ戻るシリア難民の自発的かつ安全な帰還を支援するプロジェクトを開始すると発表(2026年1月26日)

NNASANAによると、カタールムハンマド・アブドゥルアズィーズ・フライフィー外務担当国務大臣は、国際移住機関(IOM)との協力のもと、レバノンからシリアへ戻るシリア難民の自発的かつ安全な帰還を支援するプロジェクトを開始すると発表した。

レバノンの首都ベイルートで、同国のターリク・ミトリー副首相との会談の後に共同記者会見を開き、プロジェクトに関して、「第1段階の費用は約2,000万米ドルで、およそ10万人を対象としている」と述べた。

また、このプロジェクトは、住居の確保、食料および医薬品の提供を含む包括的な人道的アプローチに基づいており、帰還後の安定と社会的統合の促進に寄与すると説明した。

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バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使はイラク・クルディスタン民主党のバールザーニー党首と電話会談し、シリア情勢について協議(2026年1月26日)

バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使は、Xを通じて、イラク・クルディスタン民主党のマスウード・バールザーニー党首と電話会談を行い、シリア情勢、停戦を維持する重要性、そしてとりわけコバネ(アイン・アラブ)に対する人道支援について協議したことを明らかにした。

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シリア・イスラーム抵抗戦線ウーリー・バアスはシリア領内でイスラエル軍を攻撃する可能性を示唆(2026年1月25日)

シリア・イスラーム抵抗戦線ウーリー・バアスは、テレグラムを通じて声明を発表し、イスラエル軍によるシリア領内への侵入行為の詳細、進路、目的を完全な精度で監視・追跡しているとしたうえで、「既成事実を押し付けようとする試みは成功しない」と主張した。

また、「ウーリー・バアスは準備が整っている。この準備とは、メディア向けの姿勢表明や空虚な警告ではなく、決断であり、開かれた選択肢である」と強調し、イスラエル軍への攻撃の可能性を示唆した。

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イスラエル軍グライダーがクナイトラ県の農地で有毒物質と農薬の散布(2026年1月25日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、小型エンジンを搭載したイスラエル軍のグライダーがアスバフ村、クードナ村、イッシャ村上空に飛来、周辺の農地で有毒物質と農薬の散布を行った。

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イラク・クルディスタン地域、トルコ南東部からロジャヴァを支援するため若者らが到着(2026年1月25日)

ANHAによると、イラク・クルディスタン地域のシンカール山地方の若者らがロジャヴァ(西クルディスタン)に到着した。

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ANHAによると、南クルディスタン(トルコ南東部)の若者たちがハサカ市に到着した。

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北・東シリア地域民主自治局は、フェイスブックを通じて声明を発表し、アフマド・シャルア移行期政権がイスラーム国の構成員の移送を停戦期間延長の口実としたことに関して、同政権側に軍事的選択肢や攻撃が選択肢として残されていると非難、住民に対して警戒態勢の継続を呼びかけた。

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ANHAによると、人民防衛隊(YPG)は声明を発表し、2014年にイスラーム国による包囲戦を勝ち抜いたアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市を抵抗と防衛を継続すると表明した。

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シリア・クルド国民評議会は、公式サイトを通じて声明を発表し、戦闘行為の即時停止、コバネ市への包囲の解除と人道支援、国家再建へのクルド人の実効的参加の保障、憎悪、排外主義、扇動の言説の排除、避難民の安全な帰還の重視を求めた。

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日本の活動家グループがシリア北東部でのクルド人に攻撃に反対し、連帯を示すデモ(2026年1月24日)

ANHAロナヒ・テレビ(フェイスブック)は、日本の活動家グループが、シリア北東部でのクルド人に攻撃に反対し、連帯を示すデモを行ったと伝えた。

参加者は、「女性、生命、自由」や「ロジャヴァを守れ」などと書かれたプラカードを掲げ、クルド人問題への連帯と継続的な攻撃への拒否を表明した。

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ANHAによると、スイスのベルン、ドイツのハンブルク、アーヘン、レバークーゼン、ハイルブロン、ミュンスター、ザールブリュッケン、ヴッパータール、ベルリン、ドレスデン、ケルン、リューベック、オーストリアのウィーン、インスブルック、グラーツ、スウェーデンのストックホルム、チリのサンティアゴ、スペインのバレンシア、アラゴン、バスク、フランスのランス、ナント(オーストリア)(オーストリア)など欧州とラテンアメリカの複数の都市で、ロジャヴァ(西クルディスタン)を支持する抗議デモが継続された。

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ニッポン・タイムズは、フェイスブックで、日本国内で、外国人に対する憎悪や人種差別の拡散に反対する取り組みが各方面でなされているなか、一部の活動家や日本のSNS利用者が、クルド人がクルディスタン労働者党(PKK)とつながっているとの情報を拡散、治安上の緊張と懸念が高まっていると伝えた。

同サイトによると、最近ドイツ、オランダ、ベルギーなど複数の欧州諸国で発生している暴動や破壊行為が日本でも繰り返されるのではないかとの懸念が示されている。

こうした動きは、2010年代半ば以降、PKK(北・東シリア地域民主自治局、シリア民主軍)が、アフマド・シャルア移行期政権の進攻によって、シリア国内で管理してきた資源や領土に対する影響力を失ったことへの抗議であるが、PKKはこれを「クルド人に対するジェノサイド・キャンペーン」であるかのように描こうとしているという。

SNS上では、同様の事件の再発を恐れ、PKKとつながりがあることが確認された日本在住のクルド人に対する治安監視の強化や規制の導入を求める呼びかけが広がっている。

日本に居住するクルド人の多くは埼玉県の川口市と蕨市に集住している。

1984年にPKKがトルコで武装闘争を開始して以降、同組織との関係が疑われるクルド人らに対する治安対策がトルコで強化され、多くのクルド人が欧州へ逃れ、一部は日本に避難した。

ニッポン・タイムズによると、当時、日本の建設業および製造業は、不法滞在の外国人が提供する安価な労働力に大きく依存しており、川口市は、こうした労働者が居住した地域の一つで、後にその親族が日本に合流した。

彼らの多くが、トルコで迫害を受けたとして難民申請を行ったが、そのほぼすべてが却下されているという。

一方で、クルド人コミュニティ内でも、一部のクルド人が日本での就労継続を主な目的として難民申請を行っていることを認める声もあがっているという。

他方、日本国内では、政治活動に関与していない外国人を含め、外国人全般を標的とした保守的右派勢力による人種差別的な運動が拡大することへの懸念もある。

なお、ニッポン・タイムズは、PKKが日本でテロ組織に指定されていると伝えているが、日本には米国のFTO指定制度のような特定の個人・組織をテロリストに指定する法的枠組みはなく、公安調査庁が「国際テロリズム要覧」でPKKを記載しているのみである。

また、同要覧には、イスラーム国、シャーム解放機構(シャームの民のヌスラ戦線)も同様に記載されている。

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イスラエル軍はクナイトラ県で若者2人を逮捕・連行(2026年1月24日)

クナイトラ県では、SANAシリア人権監視団によると、イスラエル軍部隊が県南部のサイダー・ハーヌート村出身の若者2人を、村周辺の農地で羊の放牧を行っていた最中に逮捕し、占領下のゴラン高原に連行した。

一方、シリア人権監視団によると、装甲車5両からなるイスラエル軍部隊がラフィード村に、装甲車4両からなる別の部隊がラディーフ村に一時侵入した。

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化学兵器禁止機関(OPCW)は2016年にハマー県カフルズィーター市で発生した化学兵器での攻撃について、アサド前政権下のシリア空軍によるものだったと結論づける(2026年1月23日)

化学兵器禁止機関(OPCW)は、公式サイトを通じて、シリアでの化学兵器使用の実行者特定にかかる第5次報告書を公表したと発表した。

報告書は、2016年10月1日にハマー県のカフルズィーター市で発生した攻撃について、アサド前政権下のシリア空軍が実行者であったと信じるに足る合理的根拠があると結論づけた。

報告書作成にかかる調査は、2024年3月から2025年12月にかけて実施され、シリア政府(アフマド・シャルア移行期政権)が初めて調査特定チーム(IIT)の調査に協力し、同事件に関連する現地調査、情報・文書へのアクセスが可能となった。

これに基づき、シリア空軍が少なくとも1本の黄色い加圧シリンダーを投下し、それがカフルズィーター市の渓谷にある洞窟群に命中したと信じるに足る合理的根拠があると結論づけた。
この加圧シリンダーは、洞窟内に設置されていた病院付近の2ヵ所の換気口に衝突した後、転がり落ちて洞窟入口付近で停止した。

衝突時にシリンダーは破裂し、内部に加圧されていた塩素ガスが放出され、一帯に拡散、35人が負傷し、さらに数十人が被害を受けた。

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ゴットハイマー米下院議員:「シリア政府は、米国による制裁緩和を誤って解釈すべきではない」(2026年1月23日)

ジョシュ・ゴットハイマー米下院議員(民主党)は、Xで以下の通り綴った。

はっきり言っておく。シリア政府は、米国による制裁緩和を誤って解釈すべきではない。イスラーム国の収容者を拘束している刑務所に対するいかなる脅威も、我々にとって不可欠なクルド人同盟勢力の安全を脅かす行為も、また民族的少数派の安全を危険にさらす行為も、いずれもシーザー制裁の撤廃に違反する。ダマスカスは直ちに進軍を停止しなければならない。さもなければ、新たな、極めて厳しい制裁を招くことになる。

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