「イランの民兵」がダイル・ザウル県マヤーディーン市内の民家多数を接収(2020年10月2日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市内のバアルーム交差点から工業高校にいたる地域の民家多数を「イランの民兵」が接収した。

治安厳戒地区を設置するのが目的だという。

AFP, October 2, 2020、ANHA, October 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2020、Reuters, October 2, 2020、SANA, October 2, 2020、SOHR, October 2, 2020などをもとに作成。

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リビアでの戦闘に参加していたシリア人傭兵800人がトルコ占領下のアレッポ県北部に帰還(2020年10月2日)

シリア人権監視団は、リビアでの戦闘に参加していたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)800人が契約期間を終え、トルコ占領下のアレッポ県北部に新たに帰還したと発表した。

これにより、トルコがリビアに派遣した国民軍戦闘員の数は18,000人(うち子供350人)、契約が終了し、帰国した戦闘員の数は9,300人となった。

なお、リビアに派遣されたジハード主義者の数は10,000人(うちチュニジア人は2,500人)だという。

AFP, October 2, 2020、ANHA, October 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2020、Reuters, October 2, 2020、SANA, October 2, 2020、SOHR, October 2, 2020などをもとに作成。

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ANHAはアゼルバイジャンでの戦闘で死亡したシリア人傭兵の氏名と顔写真を公開(2020年10月2日)

ANHA(10月2日付)は、トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市内の複数の消息筋から得た情報として、トルコによってアゼルバイジャンに派遣され、ナゴルノ・カラバフ地方で戦闘で死亡したとされるシリア人傭兵(国民軍戦闘員)4人の氏名と写真を公開した。

死亡したのは、ヒムス県出身のヤースィル・ヤルザート、キナーン・ファルザート、ビラール・タイバーニー、イドリブ県ザーウィヤ山地方出身のムハンマド・アフマド・シャフナ。

いずれも、シリア軍との戦闘で敗走して、アフリーン市に移り住んでいた戦闘員で、トルコが支援する国民軍を主導するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団のメンバーだという。

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一方、シリア人権監視団は、トルコによってアゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)28人が、ナゴルノ・カラバフ地方一帯での戦闘で新たに死亡、62人が負傷したと発表した。

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トルコで活動する反体制組織のシリア・イスラーム評議会は声明を出し、シリア軍との戦闘地域を離れ、金銭を得るために傭兵となって国外に出ることを禁じ、こうした行為を処罰の対象とすると発表した。

AFP, October 2, 2020、ANHA, October 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2020、Reuters, October 2, 2020、SANA, October 2, 2020、SOHR, October 2, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県、ダイル・ザウル県でシリア軍とダーイシュが交戦、ロシア軍が爆撃(2020年10月2日)

ラッカ県では、シリア人権監視団やドゥラル・シャーミーヤ(10月2日付)によると、ハマー県、アレッポ県の県境に近いラサーファ砂漠でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍が同地のダーイシュ拠点を爆撃した。

これにより、シリア軍兵士11人とダーイシュ戦闘員7人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府の支配下にあるティーム油田一帯のシリア軍拠点を襲撃、これを受けてロシア軍が同地のダーイシュの拠点を爆撃した。

AFP, October 2, 2020、ANHA, October 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2020、Reuters, October 2, 2020、SANA, October 2, 2020、SOHR, October 2, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民511人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は607,471人に(2020年10月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月2日付)を公開し、10月1日に難民511人(うち女性153人、子供261人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民511人(うち女性153人、子供261人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は607,471人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者212,223人(うち女性63,810人、子ども107,963人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,712,125人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は836,751人(うち女性251,086人、子供426,454人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 2, 2020をもとに作成。

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フランスのマクロン大統領「ジハード主義組織に属すシリア人戦闘員がトルコを経由してナゴルノ・カラバフに到着したことを示す情報を持っている」(2020年10月1日)

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、トルコがナゴルノ・カラバフ地方でアルメニアと交戦状態にあるアゼルバイジャンにシリア人戦闘員を派遣していることを非難した。

EU首脳会談に出席するためにベルギーのブリュッセルに到着したマクロン大統領は記者らに対して「我々は今、ジハード主義組織に属すシリア人戦闘員がガジアンテップを経由してナゴルノ・カラバフ地方の作戦現場に到着したことを示す情報を持っている…。きわめて深刻な新事実であり、事態を変更しようとするものだ」と述べた。

また、米国、ロシア、フランスは、アゼルバイジャンとアルメニアでの即時停戦を呼びかけた。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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CNNはアゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵を取材:「アゼルバイジャン行きは金のため」(2020年10月1日)

米CNN(10月1日付)は、アゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵にWhatsAppで取材を行い、その内容を伝えた。

CNNが取材したのは、ダマスカス県出身で、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン郡に暮らしていたというシリア人男性(匿名)。

この男性は国民軍のメンバーで、司令官からアゼルバイジャンに行くために登録するよう求められたという。

男性はCNNの取材に対して以下の通り答えたという。

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「自発的にそうした。

私の部隊の90%は署名した…。

彼らは、毎月1,500米ドルを支払うと言った。

契約期間は3ヶ月で、司令官から毎月(報酬を)受け取る。

(アゼルバイジャン行きを決めたのは)金のためだ。ここで暮らすシリア人が飢え死にしそうだということは世界中が知っている。

だが、第1陣がアゼルバイジャンに向かった後に、我々はシリアやリビアと同じような戦闘が行われていることを知った。

我々はそれが戦争で、保安会社の仕事でないと知った。

1,000人くらい、あるいはそれ以上の戦闘員がいる。

私の親戚は誰も第1陣としては行かなかったが、第1陣のなかに知っている奴がいる。

アゼルバイジャンとアルメニアの戦争が終わって欲しいと思っているが、警備の仕事をしているだけだ。そうすることでのみ、子供たちに食べ物や生活を与えられる」。

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契約に応じた戦闘員らは、アレッポ県のハワール・キリス村に集められ、国民軍の部隊によってトルコに移送されたという。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、CNN, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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米軍部隊、ロシア・トルコ軍合同部隊がハサカ県でパトロール実施(2020年10月1日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、 米軍部隊が、マーリキーヤ(ダイリーク)市とティグリス川に面するスィーマルカー国境通行所を結ぶ街道でパトロールを実施した。

これに対して、ロシア軍はトルコ軍と、ダルバースィーヤ市およびアームーダー市一帯の国境地帯で合同パトロールを実施した。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団:アルメニアとアゼルバイジャンの戦闘でシリア人傭兵30人死亡(2020年10月1日)

シリア人権監視団は、過去48時間の間にアルメニアとアゼルバイジャンの戦闘が続くナゴルノ・カラバフ地方で、トルコが派遣したシリア人傭兵(国民軍)30人余りが死亡したと発表した。

同監視団によると、シリア人傭兵は、アゼルバイジャンの国境地帯と油田の防衛を任務しているという。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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米国防総省匿名高官「アゼルバイジャンシリア人傭兵が移送されているとの報告と情報は事実」(2020年10月1日)

スカイ・ニュース・アラビア語放送(10月1日付)は、米国防総省の匿名高官が「トルコ・アゼルバイジャン間でこの数日間に数十回の(シリア人傭兵の)移送が行われているとの一連の報告と情報は事実で、正しい」と述べ、トルコが、ナゴルノ・カラバフ地方でアルメニアと交戦状態にあるアゼルバイジャンを支援するため、占領下のシリア北部からシリア人傭兵を派遣していることを認めたと伝えた。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、Sky News Arabic, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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レバノン国議議長は、イスラエルとの国境および領海線を画定するための交渉を行うための枠組み合意に達したと発表(2020年10月1日)

レバノンのナビーフ・ビッリー国民議会議長は、首都ベイルートで記者会見を開き、イスラエルとの国境および領海線を画定するための交渉を行うための枠組み合意に達したと発表した。

交渉は、レバノン南部のUNIFIL基地で、国連の仲介のもとに、レバノン軍とイスラエル軍の主導のもとに行われるという。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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リビア国民軍報道官:トルコはリビアからアゼルバイジャンにシリア人傭兵を移送している(2020年10月1日)

ハリーファ・ハフタル将軍が率いるリビア国民軍のアフマド・ミスマーリー報道官(少将)はテレビ演説を行い、トルコがリビアに派遣していたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)を、アルメニアと戦闘状態にあるアゼルバイジャンに移送していると発表した。

ミスマーリー報道官は「トルコは今、リビア人、シリア人などのテロリストとタクフィール主義者をリビアからアゼルバイジャンに移送している」と主張した。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県南部のガス・パイプラインで爆発発生(2020年10月1日)

ハサカ県では、ANHA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあり、米軍も駐留するシャッダーディー市の南約30キロを通るガス・パイプラインで爆発が午後8時頃発生した。

このパイプラインは、シャッダーディー市南のガス工場とサルジャ村のガソリン・スタンドを結んでいる。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局の支配にあるジャルズィー村近郊で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌が何者かの発砲を受け、兵士2人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるブサイラ市で、シリア民主軍に所属する「自衛部隊」の給水車に仕掛けられた爆弾が爆発し、隊員2人が死亡した。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路で単独パトロールを実施(2020年10月1日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから208日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアーフィス村とその一帯、ザーウィヤ山地方のスフーフン村、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、ファッティーラ村、バルユーン村、バーラ村、マウザラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対し、「決戦」作戦司令室は、シリア政府支配下のサラーキブ市とその周辺を砲撃した。

一方、トルコ軍部隊は、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で単独でのパトロールを実施した。

パトロールが行われたのはナイラブ村からラタキア県のアイン・フール村を結ぶ区間。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民456人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は606,960人に(2020年10月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月1日付)を公開し、9月30日に難民456人(うち女性137人、子供233人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民456人(うち女性137人、子供233人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は606,960人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者211,712人(うち女性63,657人、子ども107,702人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,712,125人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は836,240人(うち女性250,933人、子供426,193人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2020をもとに作成。

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北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるハサカ県タッル・タムル町近郊で、米軍の無人偵察機(ドローン)が墜落(2020年9月30日)

ハサカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊で、米軍の無人偵察機(ドローン)が墜落した。

墜落の原因は不明。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア外務省はアゼルバイジャンへの外国人戦闘員の派遣に懸念を表明(2020年9月30日)

ロシア外務省は声明を出し「ナゴルノ・カラバフの戦闘地域に違法な武装集団の戦闘員が移送されているとの報告に懸念を表明する」と発表した。

外務省はまた「こうした行為は、紛争地域にさらなる緊張をもたらすだけでなく、長期的には域内のすべての国の安全保障への脅威を生み出す」と付言した。

そのうえで、「関係当時国の指導者に、紛争でテロリストや外国人傭兵の活用を阻止するための適切な措置を講じ、彼らを地域から即時撤退させるよう呼びかける」と締めくくった。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団:トルコがアゼルバイジャンに派遣したシリア人傭兵の数は850人、うち3人が死亡(2020年9月30日)

シリア人権監視団は、トルコの民間軍事会社複数社によって、トルコ占領下のシリア北部からアゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)の数が850人に達していることを確認したと発表した。

シリア人権監視団はまた、アルメニアとアゼルバイジャンの戦闘が続くナゴルノ・カラバフ地方での戦闘で、シリア人傭兵3人が死亡したと発表した。

3人はいずれも国民軍の戦闘員。

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一方、フェイスブックのニュースアカウント「シリア24」(9月30日付)は、アゼルバイジャンに派遣されているシリア人傭兵に初の死者が出たと伝えた。

同アカウントによると、死亡したのはムハンマド・シャアラーン・アブドゥッラッザーク氏。

国民軍所属のハムザ師団のメンバーだという。

https://www.facebook.com/syria24h/posts/2851015915132380

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020、Syria 24, September 30, 2020などをもとに作成。

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米財務省はシーザー・シリア市民保護法などに基づき、シリア中央銀行総裁、総合情報部長など7人・13団体を制裁リストに追加(2020年9月30日)

米財務省は、外国資産管理局(OFAC)が、シーザー・シリア市民保護法など一連の制裁関連法に基づき、7人・13団体を、「シリア軍第4師団、総合情報部、シリア中央銀行とつながりがある重要な後援者」と認定し、制裁リストに追加したと発表した。

新たに制裁対象となった7人・13団体は以下の通り:


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フドル・アリー・ターヒル:ビジネスマン
ナスリーン・フサイン・イブラーヒーム
ラーナー・フサイン・イブラーヒーム
ミーラード・ジャディード
ハーズィム・ユーヌス・カルフール:シリア中央銀行総裁
フサーム・ムハンマド・ルーカー:総合情報部長
ルイス・アルベルト・ロドリゲス・ロペス=カレジャ:キューバ人

アリー・ハムザ社:ターヒル氏が経営する企業と取引
カルア安全保護サービス社:ターヒル氏が設立した企業
イーラー・メディア・サービス社:ターヒル氏が設立した企業
イーラー観光社:ターヒル氏が経営する企業と取引
イーマー社:ターヒル氏が経営する企業と取引
イーマー・テル社:ターヒル氏が設立した企業
イーマー・テル・プラスLLC:ターヒル氏が経営する企業と取引
ナジュム・ザハビー(ゴールデン・スター)貿易社:ターヒル氏が経営する企業と取引
ヤースミーン契約会社:ターヒル氏が経営する企業と取引
シリア金属投資社社:ターヒル氏が経営する企業と取引
シリア・ホテル経営LLC:ターヒル氏とシリア運輸観光会社の共同事業
シリア観光省
シリア運輸観光社:ターヒル氏と事業提携する企業

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県バシャリー山のダーイシュ拠点を爆撃(2020年9月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、バシャリー山一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月30日付)によると、ロシア軍の爆撃は8回に及んだという。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県に車輌200輌を派遣(2020年9月30日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから207日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、同地上空で索敵・偵察任務に就いていたロシア軍の無人偵察機(ドローン)が技術的なトラブルにより墜落した。

他方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約200輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から車列6度に分けてシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、タッル・ワースィト村を砲撃した。

これに対し、「決戦」作戦司令室はシリア政府支配下のガーブ平原の灌漑計画地区一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県西部のフバータ村でシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるヤードゥーダ村とタファス市を結ぶ街道で、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元戦闘員の男性1人が何者かによって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民423人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は606,504人に(2020年9月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月30日付)を公開し、9月29日に難民423人(うち女性127人、子供216人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民423人(うち女性127人、子供216人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は606,504人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者211,256人(うち女性63,520人、子ども107,469人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,712,125人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は835,784人(うち女性250,796人、子供425,960人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2020をもとに作成。

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「イランの民兵」がハマー県北東部で住民25人を殺傷(2020年9月29日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月29日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、「イランの民兵」がサアン町近郊で、住民10人を殺害、15人を負傷させた。

死傷したのは、ファースィダ村の部族で、「イランの民兵」は、羊を放牧していた彼らを狙ったという。

現地は、最近になってイスラーム国残党の活動が激化している。

AFP, September 29, 2020、ANHA, September 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2020、Reuters, September 29, 2020、SANA, September 29, 2020、SOHR, September 29, 2020などをもとに作成。

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欧州委員会報道官「シリア人戦闘員がアゼルバイジャンに派遣されたとの情報の確認はとれていない」(2020年9月29日)

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のピーター・スタノ報道官は、シリア人戦闘員4,000人がアゼルバイジャンに派遣されたとの一部報道に関して、「EUは、トルコが、シリア人戦闘員をアゼルバイジャン側で戦闘に参加させるために移送したとの報告があることを承知している」としたうえで、「改めて両国(アゼルバイジャンとアルメニア)の紛争への外部介入を控えるよう呼びかける。シリア人戦闘員が現地に派遣されたとの情報の確認はとれていない」と発表した。

AFP, September 29, 2020、ANHA, September 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2020、Reuters, September 29, 2020、SANA, September 29, 2020、SOHR, September 29, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団:アゼルバイジャン入りしたシリア人傭兵は4,000人ではなく320人(2020年9月29日)

シリア人権監視団は、トルコがアルメニアとの戦闘状態に入ったアゼルバイジャンにシリア人傭兵4,000人を派遣したとする一部報道を否定し、現地入りしたシリア人傭兵の数は現時点で320人に過ぎないと発表した。

同監視団によると、320人はSADAT国際防衛コンサルタントなどのトルコの民間軍事会社によって、トルコ占領下のアレッポ県北部からアンカラを経由して、空路でアゼルバイジャンに移送されたという。

傭兵のほとんどは、トルコ系(トルコマン人)で、「民族主義的な大義」を口実として、アゼルバイジャンへの派遣に応じ、アラブ系の戦闘員のほとんどはアゼルバイジャン行きには応じなかったという。

AFP, September 29, 2020、ANHA, September 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2020、Reuters, September 29, 2020、SANA, September 29, 2020、SOHR, September 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がラッカ県タッル・アブヤド市一帯を砲撃(2020年9月29日)

ラッカ県では、SANA(9月29日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のカズアリー村(シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治)を砲撃した。

また、ANHA(9月29日付)によると、トルコ軍と国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するアフダクー村、ビールカヌー村を砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市で、女性たちが同地の自治を担うラアス・アイン地元評議会の施設前で抗議デモを行い、逮捕されている夫の釈放を要求した。

AFP, September 29, 2020、ANHA, September 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2020、Reuters, September 29, 2020、SANA, September 29, 2020、SOHR, September 29, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県で米主導の有志連合が空挺作戦を実施する一方、シリア民主軍はアラブ系部族との係争地から撤退(2020年9月29日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合軍が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともに、北・東シリア自治局支配下のジュダイド・アカイダート村で空挺作戦を実施し、民家複数棟に突入して発砲し、住民1人を殺害、男性2人を逮捕した。

殺害されたのは、ジュダイド・アカイダート村の浄水ステーションの職員。

逮捕された2人はダーイシュ(イスラーム国)のメンバーだと思われる。

一方、シリア民主軍は、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のブサイラ市からジュダイド・アカイダート村にいたる地域からほぼすべての検問所や治安拠点を撤去した。

シリア民主軍が拠点を撤去したのは、ブサイラ市、ジュダイダト・アカイダート村、アブリーハ村、スブハ村、ダフラ村など。

シリア民主軍は7月半ばにズィーバーン町、ジュダイド・アカイダート村、スブハ村などでアラブ人住民(アカイダート部族)が蜂起したのを受けて、同地に展開、学校などの公共施設を拠点として転用していた。

このほか、SANA(9月29日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスワイダーン・ジャズィーラ村でシリア民主軍の兵士1人が自宅で遺体で発見された。

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ハサカ県では、SANA(9月29日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるフール町でシリア民主軍の拠点が所属不明の武装集団の攻撃を受け、兵士1人が死亡した。

シリア人権監視団によると、襲撃したのはダーイシュ(イスラーム国)。

AFP, September 29, 2020、ANHA, September 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2020、Reuters, September 29, 2020、SANA, September 29, 2020、SOHR, September 29, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民379人と国内避難民(IDPs)1人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は606,081人、2019年以降帰還したIDPsは66,409人に(2020年9月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月29日付)を公開し、9月28日に難民379人(うち女性114人、子供194人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民379人(うち女性114人、子供194人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は606,081人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者210,833人(うち女性63,393人、子ども107,253人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,712,125人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は835,361人(うち女性250,669人、子供425,744人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は1人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,406人(うち女性23,144人、子供27,332人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,002人(うち女性405,703人、子供671,098人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 29, 2020をもとに作成。

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アゼルバイジャン、トルコはシリア人傭兵の派遣を否定:「アルメニア側からの新たな挑発」(2020年9月28日)

アゼルバイジャンのヒクメト・ハジイェヴ(Hikmet Hajiyev)大統領補佐官はロイター通信(9月28日付)に対して、「シリアからアゼルバイジャンに戦闘員が派遣されたという噂はアルメニア側からの新たな挑発であり、まったくのナンセンスだ」と否定した。

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アゼルバイジャン国防省報道官を務めるヴァギフ・ダルガフリ(Vagif Dargahli)大佐は報道声明を出し、「シリア、中東諸国からの傭兵がカラバフでアルメニア側について戦っている」と発表した。

大佐は「インテリジェンスによると、敵はシリアをはじめとする中東諸国出身のアルメニア人傭兵多数を失った。だが、彼らはアルメニアにおいて公式に記録されていない」と主張した。

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なお、トルコ国営のアナトリア通信(9月27日付)も、トルコがシリア人傭兵をアゼルバイジャンに派遣したとの報道を否定していた。

AFP, September 28, 2020,、Anadolu Ajansı, September 27, 2020、ANHA, September 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2020、Reuters, September 28, 2020、SANA, September 28, 2020、SOHR, September 28, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県北部で住民がロシア軍基地の設置を拒否(2020年9月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍部隊がマーリキーヤ(ダイリーク)市近郊でパトロールを実施した。

パトロールは同市近郊のブーザラ村に拠点を設置することを目的としていたが、住民がこれを拒否し、ロシア軍部隊は撤退を余儀なくされた。

AFP, September 28, 2020、ANHA, September 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2020、Reuters, September 28, 2020、SANA, September 28, 2020、SOHR, September 28, 2020などをもとに作成。

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