諸外国の動き:ダーイシュが米国人記者を斬首(2014年9月3日)

米国家安全保障会議(NSC)は、ダーイシュ(イスラーム国)が、2013年に8月にシリア国内で拉致され消息を絶っていた米国人ジャーナリストのスティーブン・ソトロフ氏(31歳)を斬首し、殺害したとみられる映像に関して声明を出し、米情報機関の分析の結果、ソロトフ氏本人であることを確認したと発表した。

バラク・オバマ米大統領は訪問先のエストニアで、ソトロフ氏殺害について「恐ろしい行為は我々の結束を強めるだけだ」と強調した。

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フランスのフランソワ・オランド大統領は訪問先のサウジアラビアで、シリア、イラクでのダーイシュ(イスラーム国)の台頭に関して、「フランスとサウジアラビアは、当初から事態悪化を避けるための介入を呼びかけてきた…。リヤドとパリはテロリストやバッシャール・アサド体制などと称される者たち…の蛮行と戦う者に対して支援を行う」と述べた。

ARA News(9月3日付)が伝えた。

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ハサカ県では、ARA News(9月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局による徴兵制度採用を逃れるため、ダイリーク市、マーリキーヤ市、ダルバースィーヤ市一帯からトルコ領内に避難しようとしたクルド人青年らがトルコ国境警備隊の発砲を受け、不法入国を阻止された。

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AFP(9月3日付)によると、ボスニア警察は、シリアとイラクに戦闘目的で潜入する戦闘員に資金援助を行っていたとの容疑で、ジハード主義者15人を逮捕した。

AFP, September 3, 2014、AP, September 3, 2014、ARA News, September 3, 2014、September 4, 2014、Champress, September 3, 2014、al-Hayat, September 4, 2014、Kull-na Shuraka’, September 3, 2014、al-Mada Press, September 3, 2014、Naharnet, September 3, 2014、NNA, September 3, 2014、Reuters, September 3, 2014、SANA, September 3, 2014、UPI, September 3, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月3日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市西部に位置するシューラー地区をシリア軍が空爆し、近くを走っていた旅客バスに乗っていた子供10人を含む16人が死亡した。

しかしこれに関して、SANA(9月3日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市・ダマスカス県街道上のシューラー地区で、シュアイタート部族の子息13人を「虐殺」したとし、攻撃がシリア軍ではなくダーイシュによるものだと伝えた。

また、SANAによると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ガリーバ村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、外国人戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(9月3日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、タッル・アブヤド市西部のアフマディーヤ村を制圧した。

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ハサカ県では、ARA News(9月3日付)によると、ハサカ市グワイラーン地区をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆、砲撃した。

AFP, September 3, 2014、AP, September 3, 2014、ARA News, September 3, 2014、Champress, September 3, 2014、al-Hayat, September 4, 2014、Kull-na Shuraka’, September 3, 2014、al-Mada Press, September 3, 2014、Naharnet, September 3, 2014、NNA, September 3, 2014、Reuters, September 3, 2014、SANA, September 3, 2014、UPI, September 3, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:アルサール村郊外でレバノン軍と武装集団が交戦(2014年9月3日)

NNA(9月2日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で未明、レバノン軍と武装集団が交戦した。

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ナハールネット(9月2日付)などによると、1日にウラマー委員会に引き渡されたアリー・サイイド軍曹だとされる斬首体が、DNA検査の結果、本人であることが確認された。

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NNA(9月2日付)によると、ナバティーヤ県ナバティーヤ郡ヌマイリーヤ村で、軍情報局が、ダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名乗るアブー・バクル・バグダーディー氏のポスターなどを運んでいたシリア人2人を逮捕した。

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ナハールネット(9月3日付)によると、北部県トリポリ市ザフリーヤ地区で、軍がシリア人1人を逮捕、大量の武器弾薬を押収した。

AFP, September 3, 2014、AP, September 3, 2014、ARA News, September 3, 2014、Champress, September 3, 2014、al-Hayat, September 4, 2014、Kull-na Shuraka’, September 3, 2014、al-Mada Press, September 3, 2014、Naharnet, September 3, 2014、NNA, September 3, 2014、Reuters, September 3, 2014、SANA, September 3, 2014、UPI, September 3, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:シリア国民連合がジャウバル地区へのシリア軍の攻撃を避難(2014年9月3日)

シリア革命反体制勢力国民連立の事務局は声明を出し、シリア軍によるダマスカス県ジャウバル区での反体制武装集団掃討を非難、国際社会にシリア軍の攻撃を停止させるよう呼びかけた。

AFP, September 3, 2014、AP, September 3, 2014、ARA News, September 3, 2014、Champress, September 3, 2014、al-Hayat, September 4, 2014、Kull-na Shuraka’, September 3, 2014、al-Mada Press, September 3, 2014、Naharnet, September 3, 2014、NNA, September 3, 2014、Reuters, September 3, 2014、SANA, September 3, 2014、UPI, September 3, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:ヌスラ戦線は国連の制裁リストからの削除を要求(2014年9月2日)

シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団によるUNDOFフィージー軍部隊員の拘束に関して、フィージー部隊司令官のモセス・ティコイトガ(Mosese Tikoitoga)准将は、ヌスラ戦線らが国連の制裁対象リストからの削除と、クナイトラ県での今回の戦闘で死亡した戦闘員への保障を求めていると述べた。

『ハヤート』(9月3日付)などが伝えた。

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英国のジェームズ・キャメロン首相は、ダーイシュ(イスラーム国)が、2013年に8月にシリア国内で拉致され消息を絶っていた米国人ジャーナリストのスティーブン・ソトロフ氏(31歳)を斬首し、殺害したとみられる映像に関して声明を出し、「卑劣で野蛮な殺人」と非難の意を示した。

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オートリア警察は声明を出し、8月31日に、シリアで反体制武装集団に加わり、戦闘を行っていたチェチェン人を逮捕したと発表した。

このチェチェン人は29歳の「過激なイスラーム教徒で、2013年12月にオーストリアに入国し、治療と亡命を求めていたが、オーストリア当局はこれを拒否していたという。

AFP(9月2日付)が伝えた。

AFP, September 2, 2014、AP, September 2, 2014、ARA News, September 2, 2014、Champress, September 2, 2014、al-Hayat, September 3, 2014、Kull-na Shuraka’, September 2, 2014、al-Mada Press, September 2, 2014、Naharnet, September 2, 2014、NNA, September 2, 2014、Reuters, September 2, 2014、SANA, September 2, 2014、UPI, September 2, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:ダーイシュが米国人記者を斬首(2014年9月2日)

ダーイシュ(イスラーム国)が、2013年に8月にシリア国内で拉致され消息を絶っていた米国人ジャーナリストのスティーブン・ソトロフ氏(31歳)を斬首し、殺害したとみられる映像がインターネット上で公開された。

斬首を執行した黒覆面の男は、映像のなかで、「オバマよ、私は戻ってきた。米国がダーイシュ(イスラーム国)に対する傲慢な外交政策をとり、我々の真剣な警告にかかわらずモスル・ダムなどへの攻撃を続けているからだ。米国が我々にミサイル攻撃を継続すれば、我々のナイフも米国人の首を斬り続けることになる」と述べた。

またこの男性は、英国人の人質についても脅迫し、各国に「イスラーム国に対抗する米という悪の連合」に参加しないよう警告した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ムジャーヒディーン軍とヌールッディーン・ザンキー運動が、アレッポ市カッラーサ地区でアンサールッディーン戦線に所属するイスラームの光大隊と交戦の末、同大隊メンバーを「ダーイシュ(イスラーム国)への内通」罪で逮捕した。

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ハサカ県では、ARA News(9月2日付)によると、ハサカ市グワイラーン地区に籠城する武装集団(グワイラーン自由人大隊)がハサカ市内に迫撃砲を発射し、県庁近くなどに着弾、女性1人を含む住民2人が死亡した。

また、ARA News(9月1日付)によると、ハサカ県グワイラーン地区周辺でシリア軍、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、グワイラーン自由人大隊と交戦、またシリア軍が同地区を砲撃した。

一方、ARA News(9月2日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、イラク国境に近いジャズア村を制圧したと発表した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、ダイル・ザウル航空基地近郊のムーハサン市、マリーイーヤ村、ブー・ウマル村を空爆、また同飛行場制圧をねらうダーイシュ(イスラーム国)の集結もあいまって、多数の住民が避難を本格化させた。

また、ARA News(9月2日付)によると、シリア軍は、ダイル・ザイル市シャイフ・ヤースィーン地区、ラシュディーヤ地区、ジュバイラ地区、ハウィーカ地区、ムハイミーダ村に対して、激しい空爆、砲撃を行った。

さらに、ダーイシュはムーハサン市で青年3人を背教の罪で公開処刑した。

一方、SANA(9月2日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、ジュバイラ地区、工業地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(9月4日付)によると、ジャアファル航空旅団司令官のサリーム・ハーリド・アブー・ムハンマド・アカイディー氏が、マヤーディーン市にあるCONOCO油田に設けられたダーイシュ(イスラーム国)の拘置所から17人の逮捕者とともに脱獄することに成功した。

アカイディー氏は9月20日にハサカ県シャッダーディー市一帯での戦闘で捕捉され、同拘置所に収監されていた。

AFP, September 2, 2014、AP, September 2, 2014、ARA News, September 2, 2014、September 4, 2014、Champress, September 2, 2014、al-Hayat, September 3, 2014、Kull-na Shuraka’, September 2, 2014、al-Mada Press, September 2, 2014、Naharnet, September 2, 2014、NNA, September 2, 2014、Reuters, September 2, 2014、SANA, September 2, 2014、UPI, September 2, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ヌスラ戦線がレバノン軍兵士を斬首(2014年9月2日)

ナハールネット(9月1日付)などによると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)が拘束した内務治安軍総局隊員およびレバノン軍兵士の一人アリー・サイイド軍曹だとされる斬首体が、隊員・兵士の釈放のための交渉を行っているウラマー委員会に引き渡された。

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アブドゥッラー・アッザーム旅団(シャームの民のヌスラ戦線)のスィラージュッディーン・ズライカート報道官は、8月初めにベカーア県バアルベック郡アルサール村での武装集団(ヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)によえう内務治安軍総局隊員らの拘束に関して、ツイッターで「ヒズブッラーの馬鹿げた活動がなければ、お前達の息子(隊員ら)は捕虜にはなっていなかった」としたうえで、「レバノンで戦いはまだ始まってすらいない」と徹底抗戦の意思を示した。

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クウェート紙『ラアユ』(9月1日付)は、レバノンのヒズブッラーがシリアのダマスカス郊外県アルサール地方で、シャームの民のヌスラ戦線の幹部3人を拘束した、と報じた。

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NNA(9月1日付)によると、軍情報局は、北部県クーラ郡の複数カ所に対して立ち入り捜査を行い、シリア人避難民8人を拘束した。

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ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(11回目)が定足数に達しなかったことを受け、会合を9月23日に再び延期すると決定した。

AFP, September 2, 2014、AP, September 2, 2014、ARA News, September 2, 2014、Champress, September 2, 2014、al-Hayat, September 3, 2014、Kull-na Shuraka’, September 2, 2014、al-Mada Press, September 2, 2014、Naharnet, September 2, 2014、NNA, September 2, 2014、al-Ra’y, September 2, 2014、Reuters, September 2, 2014、SANA, September 2, 2014、UPI, September 2, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:イスラーム軍に武装集団が忠誠(2014年9月2日)

ダマスカス郊外県で活動するシリア・イスラーム改革建設運動(アブー・ウマル・ハナフィー司令官)がビデオ声明を出し、イスラーム軍(ザフラーン・アッルーシュ司令官)への忠誠を誓った。

AFP, September 2, 2014、AP, September 2, 2014、ARA News, September 2, 2014、Champress, September 2, 2014、al-Hayat, September 3, 2014、Kull-na Shuraka’, September 2, 2014、al-Mada Press, September 2, 2014、Naharnet, September 2, 2014、NNA, September 2, 2014、Reuters, September 2, 2014、SANA, September 2, 2014、UPI, September 2, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:英首相、ダーイシュの帰国拒否(2014年9月1日)

英国のジェームズ・キャメロン首相は下院で、シリア、イラクで活動するダーイシュ(イスラーム国)に参加している英国人が帰国後にテロ活動を行うのを阻止するため、帰国者の一時入国拒否を行う方針を明らかにした。

キャメロン首相はまた、テロ組織への関与が判明した者のパスポート没収などの措置も行うという。

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クッルナー・シュラカー(9月2日付)によると、シリアのアレッポ県北部に面するトルコのキリス市東方約17キロの国境地帯で、トルコ軍警察が密輸業者と思われるトルコ人の一団に発砲し、5人を殺害した。

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国連人権理事会は特別会合を開き、ダーイシュ(イスラーム国)による残虐行為を非難する決議を採択した。

決議では、国連人権高等弁務官事務所がイラクに近く調査団を派遣することも盛り込んだ。

AFP, September 1, 2014、AP, September 1, 2014、ARA News, September 1, 2014、September 2, 2014、Champress, September 1, 2014、al-Hayat, September 2, 2014、Kull-na Shuraka’, September 1, 2014、al-Mada Press, September 1, 2014、Naharnet, September 1, 2014、NNA, September 1, 2014、Reuters, September 1, 2014、SANA, September 1, 2014、UPI, September 1, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月1日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているムーハサン市一帯を、シリア軍が空爆した。

一方、SANA(9月1日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、アルディー地区、ジュバイラ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またシリア軍は、ティーム油田周辺一帯を制圧、ダーイシュをマリーイーヤ村、ブー・ウマル村方面に放逐したという。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が上ハムザム村、ウンム・ジャッバーブ村近郊で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また7月にダーイシュの攻撃を受けたシャーイル油田では、同油田の守衛ら39人の遺体が発見された。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているシャッダーディー市一帯を、シリア軍が空爆した。

AFP, September 1, 2014、AP, September 1, 2014、ARA News, September 1, 2014、Champress, September 1, 2014、al-Hayat, September 2, 2014、Kull-na Shuraka’, September 1, 2014、al-Mada Press, September 1, 2014、Naharnet, September 1, 2014、NNA, September 1, 2014、Reuters, September 1, 2014、SANA, September 1, 2014、UPI, September 1, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:クナイトラでシリア軍とヌスラ戦線の戦闘続く(2014年9月1日)

クナイトラ県では、AFP(9月1日付)によると、クナイトラ市南西部で、シリア軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦、迫撃砲、ロケット弾、戦車砲などを激しく打ち合った。

またシリア人権監視団によると、ヌスラ戦線側は、シリア軍の重要拠点の一つであるハミーディーヤ村一帯を攻撃した。

一方、SANA(9月1日付)によると、ウンム・バーティナ村、ジャッバー村、マジュドゥーリヤー村、西サムダーニーヤ村、クナイトラ市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区郊外で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月1日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方無人地帯(レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村近く)で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、ジハード主義武装集団の司令官が死亡した。

一方、SANA(9月1日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、ザマルカー陸橋近く、アーリヤ農場、アドラー市ウンマーリーヤ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラターミナ町、アトシャーン村をシリア軍が「樽爆弾」で空爆、またハラファーヤー市やハッターブ町の近郊では、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサーなどからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ブルジュ・カーイーをシリア軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(9月1日付)によると、ガジャル村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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シリア人権監視団は、シリア軍がタルトゥース県で、クーデタを企てた准将ら3人を処刑したとの情報があると発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺、ハーミディーヤ航空基地周辺で、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(9月1日付)によると、クマイナース村、ビンニシュ市、アルバイーン山一帯、ナリラヤー村、マクバラ村、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺、ハーミディーヤ航空基地周辺、マアッラト・ヌウマーン市一帯などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月1日付)によると、サムリーン村・ズィムリーン村交差点、西ガーリヤ村、アトマーン村、ヤードゥーダ村・ハッラーブ・シャフム村街道、ヌアイマ村、インヒル市、ワーリダート村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月1日付)によると、アルバイド村、バーブ市、バービース村、ハーリディーヤ村、マーイル町、アレッポ市インザーラート地区、ブスターン・カスル地区、サラーフッディーン地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 1, 2014、AP, September 1, 2014、ARA News, September 1, 2014、Champress, September 1, 2014、al-Hayat, September 2, 2014、Kull-na Shuraka’, September 1, 2014、al-Mada Press, September 1, 2014、Naharnet, September 1, 2014、NNA, September 1, 2014、Reuters, September 1, 2014、SANA, September 1, 2014、UPI, September 1, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:ダーイシュが「ユーフラテス州」設置を発表(2014年8月31日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、シリアのハサカ県ブーカマール市とイラクのアンバール県カーイム市、および両市周辺のシリア・イラク国境地帯を「ユーフラテス州」とすると発表した。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はこれに関して、ダーイシュがサイクス・ピコ条約での英仏による国境確定を打破しようとする意思の表れとの見方を示した。

なお、ダーイシュは、ラッカ県を「ラッカ州」、ハサカ県を「ハイル州」と称しているが、州の設立を公に発表するのはこれが初めて。

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ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(9月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、大学教授を「人民議会議員、バアス党員で、大学で法律を教授している」との罪で処刑、またバアス党支部の書記長を「背教者とヌサイル派体制に忠誠を尽くしている」との罪でそれぞれ処刑したという。

処刑された議員、支部長の身元は不明。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はダーイシュが集結しているダイル・ザウル航空基地周辺を空爆した。

他方、SANA(8月31日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、アルディー地区、工業地区、ジュバイラ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、複数の戦闘員を殺傷した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラッカ市内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を7回にわたって空爆した。

空爆はダーイシュが「イスラーム警察」本部を置いている国立競技場、政治治安部、国立病院一帯、アキールシー村一帯(ウサーマ・ビン・ラーディン基地一帯)、スィバーヒーヤ村一帯、サブハ村一帯に対して行われ、スィバーヒーヤ村一帯への空爆で子供5人が死亡した。

またスルーク町では、ダーイシュがタブカ航空基地で捕捉したシリア軍兵士2人を処刑した。

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アレッポ県では、ARA News(9月2日付)によると、イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市西部のアーシャミー村を襲撃しようとしたが、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がこれを撃退、ダーイシュ戦闘員10人を殲滅した。

またARA News(8月31日付)によると、クルド人戦線旅団がマーリア市近郊でダーイシュ(イスラーム国)メンバー2人を拘束した。

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ハサカ県では、ARA News(8月31日付)によると、ハサカ市グワイラーン地区に対してシリア軍が砲撃を行う一方、同地区入り口で「イスラーム国」(ダーイシュ)と交戦した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、September 2, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ヌスラ戦線がレバノン軍兵士ら5人を解放(2014年8月31日)

アナトリア通信(8月31日付)は、8月初めにベカーア県バアルベック郡アルサール村で武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)に拘束された内務治安軍総局隊員らのうち、軍兵士4人と内務治安軍総局隊員1人を釈放したとヌスラ戦線の司令官が発表したと報じた。

釈放したのはイスラーム教スンナ派の兵士・隊員で、キリスト教徒の捕虜については釈放しなかった。

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シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、「数日中」にダマスカス郊外県のカラムーン地方を「解放」するための作戦を開始すると発表、ヒズブッラーがこれに介入した場合、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で武装集団(ヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)が拘束したレバノン内務治安軍総局隊員らを処刑すると脅迫した。

AFP, August 31, 2014、Anadolu Ajansı, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拘束(2014年8月31日)

シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、UNDOFフィージー部隊の拘束に関して、「シリア人に対する国連が犯した罪への制裁」だと主張した。

声明において、ヌスラ戦線は、「国連が犯罪者の体制(シリア政府)に対するシャームの民の革命と闘争を支持するふりをしていたが、シャームの民に与えられたのは、単なる声明…だけだった」と非難した。

そのうえで「これに対して、国連は革命家に対して様々な決議を合意し…、ヌスラ戦線に制裁を科し…、テロリストのブラックリストに追加し…、ついにはヌスラ戦線を国連憲章第7章のもとに置いた」と述べ、国際社会による包囲網を厳しく指弾した。

なお声明によると、拘束されているフィージー部隊隊員44人は、「イスラームの教え」に従って安全な場所で丁重に扱われており、ヌスラ戦線は声明を合わせてフィージー部隊隊員の集合写真を公開した。

またフィージー部隊司令官のモセス・ティコイトガ(Mosese Tikoitoga)准将によると、隊員解放に向けた交渉が継続されているもの、拘束場所なども特定できていない、という。

Kull-na Shuraka', August 31, 2014
Kull-na Shuraka’, August 31, 2014

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イスラエル軍は声明を出し、シリア領内から占領下のゴラン高原に飛来した無人航空機をイスラエル軍が撃墜した、と発表した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:自由シリア軍参謀長が米国によるシリア爆撃支持(2014年8月31日)

自由シリア軍参謀委員会のアブドゥルイラーフ・バシール参謀長はCNN(8月31日付)に対して、「米国の空爆は、ダーイシュ(イスラーム国)を破壊し、後退させようとしている革命家に資する」としたうえで、「自由シリア軍は大いなる圧力のもとにあり、崩壊しつつある」と危機感を表明、「米軍によるダーイシュ拠点の砲撃実施が重要」と述べた。

またバシール参謀長は「我々はダーイシュがシリア政府の一部をなしており、この政府と完全に強調し合っている」と主張した。

AFP, August 31, 2014、AP, August 31, 2014、ARA News, August 31, 2014、Champress, August 31, 2014、CNN, August 31, 2014、al-Hayat, September 1, 2014、Kull-na Shuraka’, August 31, 2014、al-Mada Press, August 31, 2014、Naharnet, August 31, 2014、NNA, August 31, 2014、Reuters, August 31, 2014、SANA, August 31, 2014、UPI, August 31, 2014などをもとに作成。

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70%以上がシリア政府と反体制派の直接交渉による紛争解決を支持(SADA世論調査)

反体制NGOのサダー研究世論調査機構は、紛争解決に向けたシリア政府と反体制派の直接対話に関する世論調査を実施し、70%以上が対話を支持しているとする結果を発表した(http://www.sadasy.org/?p=101)。

世論調査は、トルコ、レバノン、ヨルダンで暮らすシリア人避難民、シリア国内の複数の都市(場所は不明)居住者1,700人の対象に7月15日から8月10日にかけて実施、回答者は女性を全体の40%、40歳未満を全体の60%に配分するかたちでランダムに選択された。

結果は以下の通り:

1. シリア政府との直接交渉が紛争解決の糸口となるか? なる638人、ならない395人、国際社会が保障すればなる607人。

2. 国内の反体制派(民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流など)はこの交渉で反体制派の一部とみなし得るか? みなし得る689人、みなし得ない640人、交渉における提案次第311人。

3. 国内での戦闘停止を交渉開始の条件とすべきか? すべき1,164人、すべきでない214人、優先事項とすべき262人。

4. 大国が交渉を監督、保障すべきか? すべき1,378人、すべきでない147人、アラブ諸国がすべき115人。

5. 交渉の期間はどのくらいかかると思うか? 1年以下98人、2年以下148人、3年以下295人、長期間を要する1,099人。

 

イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月30日)

ダイル・ザウル県では、SANA(8月30日付)によると、ムーハサン市、マリーイーヤ村、ブー・ウマル村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団が、ハサカ市グワイラーン地区の話として、同地区で活動する武装集団を指導する「チュニジア人アミール」が、ダーイシュ(イスラーム国)への忠誠を宣言する準備をしていることを明らかにした。

これに関して、ARA News(8月30日付)は、シリア軍が、ダーイシュのチュニジア人司令官「アブー・ズバイル」がグワイラーン地区に潜入し、同地区の武装集団の司令官になったことを受け、同地への総攻撃の準備を行っている、と報じた。

このほか、シリア人権監視団によると、ムーハサン市、マヤーディーン市で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する空爆を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、スーラーン・アアザーズ町周辺で、ダーイシュ(イスラーム国)が、クルド人戦線旅団、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

AFP, August 30, 2014、AP, August 30, 2014、ARA News, August 30, 2014、Champress, August 30, 2014、al-Hayat, August 31, 2014、Kull-na Shuraka’, August 30, 2014、al-Mada Press, August 30, 2014、Naharnet, August 30, 2014、NNA, August 30, 2014、Reuters, August 30, 2014、SANA, August 30, 2014、UPI, August 30, 2014などをもとに作成。

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国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拉致(2014年8月30日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ゴラン高原のルワイヒーナ村一帯で早朝、UNDOFがシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

これ関して、フィリピンのヴォルテル・ガズミン外務大臣は、記者団に対して文書で、UNDOFに所属するフィリピン軍部隊72人がゴラン高原の拠点2カ所に分かれて孤立、うち拠点1カ所に駐留していた部隊は脱出したが、もう一つの部隊が攻撃を受けていることを明らかにした。

また、『ハヤート』(8月31日付)は、国連高官の話として、ゴラン高原の非武装地帯で孤立していたUNDOFフィリピン軍部隊隊員72人のうち32人が、ヌスラ戦線などからなる武装集団との戦闘の末に、無事脱出したことを明らかにしたと報じた。

ヌスラ戦線らは27日にフィリピン軍部隊を包囲し、武器の引き渡しと降伏を求めているが、フィリピン軍部隊はこれを拒否しているという。

AFP, August 30, 2014、AP, August 30, 2014、ARA News, August 30, 2014、Champress, August 30, 2014、al-Hayat, August 31, 2014、Kull-na Shuraka’, August 30, 2014、al-Mada Press, August 30, 2014、Naharnet, August 30, 2014、NNA, August 30, 2014、Reuters, August 30, 2014、SANA, August 30, 2014、UPI, August 30, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:シリア国内人口の50%が避難生活(2014年8月29日)

国連難民高等弁務官事務所はシリアでの紛争に関して声明を出し、2011年3月以降、19万1,000人が死亡、また国内にとどまっているシリア人の約50%にあたる650万人も避難生活を余儀なくされていると警鐘を鳴らした。

また同声明によると、レバノンに141万人、ヨルダンに60万8,000人、トルコに81万5,000人が避難しているという。

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英国のデヴィッド・キャメロン首相は会見し、英国内のテロ警戒レベルを1段階引き上げ、5段階のうち上から2番目にレベルに引き上げたと発表した。

シリアやイラクで活動するダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線などに参加している英国人戦闘員の帰国に警戒した動きだという。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月29日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の教育事務局(ディーワーン・タアリーム)が布告を出し、シリア国内の制圧地域において、美術、音楽、カウミーヤ(愛国教育)、歴史、体育、哲学、宗教(イスラーム教、キリスト教)の授業などを廃し、新たな教育方針を採用、また「シリア・アラブ共和国」という言葉を削除し、「イスラーム国」に書き換えると発表した。

また同監視団によると、シリア軍がラッカ県のダーイシュ拠点に対する空爆を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の一大拠点であるダイル・ザウル航空基地攻略に向けて、ダーイシュ(イスラーム国)は「エリート部隊」の投入を開始した。

一方、SANA(8月29日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、工業地区、ラサーサ地区、ラシュディーヤ地区で、シリア軍がイスラーム国(ダーイシュ)と交戦、複数のダーイシュ戦闘員を殺傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、スーラーン・アアザーズ町周辺(アフティームッラート村方面)で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が交戦した。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:対シリア国境でヒズブッラーとヌスラ戦線が交戦(2014年8月29日)

NNA(8月29日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・フマイイドで、レバノン軍が武装集団と交戦し、2人を逮捕した。

これに関して、『アフバール』(8月30日付)は、ベカーア県バアルベック郡トゥファイル村一帯の対シリア国境地帯(ダマスカス郊外県カラムーン地方無人地帯)で、シリア軍、ヒズブッラーが、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した、と報じた。

AFP, August 29, 2014、al-Akhbar, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拉致(2014年8月29日)

28日にゴラン高原(クナイトラ県)の非武装地帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が拘束したUNDOF隊員43人に関して、『ハヤート』(8月30日付)などは、拘束された隊員がフィージー軍部隊だと報じた。

また、非武装地帯内で孤立している隊員81人がフィリピン軍部隊で、2カ所の拠点に分かれて孤立していると付言した。

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シリア人権監視団によると、ヌスラ戦線などがUNDOF隊員を拘束したのは、「アサドの軍(シリア軍がクルーム丘のUNDOFの拠点に退避し、同拠点で反体制戦闘員の遺体2体が見つかった」ためだという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、クナイトラ県でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団によるUNDOF隊員の拘束に関して「革命家の道徳とは無縁」と非難し、即時解放を求めた。

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SANA(8月29日付)によると、シリア軍がクナイトラ県のウンム・バーティナ村、西サムダーニーヤ村、マジュドゥーリヤー村、ルワイヒーナ村、ビイル・アジャム村で、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃・破壊、複数の「テロリスト」を殺傷した。

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:ウマリー旅団暫定司令官を任命(2014年8月29日)

ウマリー旅団の参謀委員会は声明を出し、カイス・カターイナ司令官(大尉)の戦死を受け、ジハード・カターイナ大尉を暫定司令官に任命したと発表した。

Kull-na Shuraka', August 29, 2014
Kull-na Shuraka’, August 29, 2014

AFP, August 29, 2014、AP, August 29, 2014、ARA News, August 29, 2014、Champress, August 29, 2014、al-Hayat, August 30, 2014、Kull-na Shuraka’, August 29, 2014、al-Mada Press, August 29, 2014、Naharnet, August 29, 2014、NNA, August 29, 2014、Reuters, August 29, 2014、SANA, August 29, 2014、UPI, August 29, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:オバマ大統領、ダーイシュ掃討のための具体的戦略はない(2014年8月28日追記)

バラク・オバマ米大統領は、ホワイトハウスで記者会見を開き、シリアとイラクで台頭するダーイシュ(イスラーム国)を一掃するための広範囲な戦略を策定中で、具体的な「戦略はまだない」と述べた。

The Washington Post, August 29, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月28日追記)

ハサカ県では、ARA News(8月29日付)が地元住民の話として、米軍戦闘機がイラク国境に面するヤアルビーヤ町周辺のマフムーディーヤ村、ジャズア村、ハドアーン村のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行ったと報じた(未確認情報)。

また、この空爆直後にジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村とマアバダ(カルキールキー)町の南部で巨大な爆発が起きたという。

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アレッポ県では、ARA News(8月29日付)によると、アイン・アラブ市郊外のジャブナ村、タッル・ザーグルース村、タアラク村で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員20人を殺害した。

ARA News, August 29, 2014をもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:シリア軍がダーイシュ拠点をピンポイント爆撃(2014年8月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がムーハサン市にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、ダーイシュの司令官少なくとも6人を殺害することに成功した。

シリア軍が空爆した拠点は、自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会スッカル・アフマド准将(アブー・ニダール)の自宅で、ダーイシュの司令官ら(外国人)が会合を開いており、アフマド准将、イブラーヒーム・アブドゥッラー氏らが死亡、会合に出席していた司令官のほとんどが死傷したという。

自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会は、ダーイシュのカリフ制樹立を受け、アブー・バクル・バグダーディー氏に忠誠を誓っていた。

アフマド准将はダイル・ザウル航空基地を攻略するための作戦司令室司令官を務めていた。

シリア軍がダーイシュ拠点に対してピンポイント爆撃を行うのは「これが初めて」で、シリア人権監視団によると、これに先だって「シリア軍ではない外国の偵察機」が標的を設定するために旋回をしていたという。

同監視団によると、シリア軍は「外国の偵察機」が収集した情報を、ロシアとイラクを通じて入手し、空爆に踏み切ったものと思われるという。

一方、SANA(8月28日付)によると、シリア軍は、ムーハサン市の他、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、サーア地区、マリーイーヤ村、シュマイティーヤ町、フライジーヤ村のダーイシュ拠点に対しても、空爆などの攻撃を行った。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市のサキーナ学校で、タブカ航空基地から撤退中に捕虜となったシリア軍兵士約50人を処刑し、そのビデオ、画像をインターネットを通じて公開した。

公開されたビデオのなかには、ダーイシュ戦闘員にあしざまにされているシリア軍兵士数百人が写っているが、彼らの多くの消息は不明で、また複数の活動家によると、すでにシリア軍兵士250人が処刑されたという。

またタブカ航空基地での戦闘では、シリア軍兵士200人、ダーイシュ戦闘員246人が死亡、飛行場から撤退したシリア軍兵士のうち数百人が依然として消息不明だという。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014
Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014
Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

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シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名乗るアブー・バクル・バグダーディー氏が、結婚を希望するすべてのダーイシュ・メンバーに、1,200米ドルの奨励金、家具付き住居を支給することを命じたと発表した。

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:レバノン軍がシリア人・レバノン人武装集団と交戦(2014年8月28日)

NNA(8月28日付)によると、ベカーア県ラーシャイヤー郡のアイン・アター村郊外でシリア領内からミニバスで潜入しようとしたシリア人・レバノン人の武装集団に対して、レバノン軍が発砲、シリア人戦闘員1人が死亡、2人が負傷した。

またバアルベック郡アルサール村郊外では、レバノン軍がジハード主義武装集団と交戦し、兵士1人が死亡した。

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ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で8月3日に逮捕されたイスラームの暁大隊司令官でシリア人のイマード・アフマド・ジュムア容疑者に対する取り調べがレバノンの軍事裁判所で行われた。

ナハールネット(8月28日付)によると、ジュムア容疑者は取り調べて、ダーイシュ(イスラーム国)への所属を否定しているという。

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クッルナー・シュラカー(8月28日付)は、レバノン・タウヒード潮流(ウィアーム・ワッハーブ代表(ドゥルーズ派)のシリア国内での活動休止に関して、2014年4月のスワイダー県サフワ村での騒動(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7136)で軍事情報局スワイダー支局長解任を求めるデモを主導したドゥルーズ派シャイフ、アブー・ファフド・ワヒード・バルウース師の活動によるものだと報じた。

レバノン・タウヒード潮流広報局は27日に声明を出し、シリア国内の当事務所を閉鎖し、同国内での活動を休止すると発表していた。

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 27, 2014、August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を拉致(2014年8月28日)

クナイトラ県では、イスラエルが占領するゴラン高原の非武装地帯で兵力引き離しのための監視活動を行うUNDOFの隊員43人が、クナイトラ市一帯でシリア軍と交戦中のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団によって拘束された。

国連は43人が早朝に武装集団によって拘束されたと発表したが、隊員の国籍については明らかにせず、また拉致された43人以外にも、81人の隊員がルワイヒーナ村・ブライカ村間で身動きがとれない状態だと付言した。

UNDOFには、フィージー、インド、アイルランド、ネパール、オランダ、フィリピンから1,223人が派遣されている。

AP(8月28日付)によると、ヌスラ戦線などは27日にクナイトラ検問所などを制圧し、現在はシリア軍が同地奪還のために空爆などを行っており、シリア人権監視団によると、27日からの戦闘で、シリア軍兵士20人、ヌスラ戦線側の戦闘員14人が死亡したという。

一方、なお、クッルナー・シュラカー(8月28日付)によると、27日からの戦闘では、イスラエル軍兵士1人と民間人1人が警鐘を負い、イスラエル軍は27日にシリア軍の陣地2カ所を砲撃したという。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

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ダマスカス県では、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がジャウバル区(製材所交差点一帯など)において反体制武装集団の掃討を重点的に行い、イスラーム軍の戦闘員らを殺傷した。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区各所を空爆、またヤルムーク区で、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

また、SANA(8月28日付)によると、シリア軍が、ジャウバル区での掃討作戦と並行して、ザマルカー町・アルバイン市交差点、アイン・タルマー渓谷、ハティータト・ジャルシュ町、ザブディーン村、ジスリーン町、タルフィーター村郊外の無人地帯、ハーン・シャイフ・キャンプで反体制武装集団の掃討を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月28日付)によると、アレッポ市ライラムーン地区、旧市街、シャッアール地区、ジャービリーヤ地区、ウンム・クラー町、タッル・リフアト市、カフル・カルミーン村、タッル・アラム村、ハンダラート・キャンプ、ハーン・アサル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(8月28日付)によると、ザーウィヤ山一帯、タッラト・マアッラ一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シリア革命家戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月28日付)によると、ウンム・シャルシューフ村、ヒムス市ワアル地区、ガジャル村、タッラト・バドウ、マスアダ村、ウンム・サフリージュ村、タドムル市近郊のシャジャラ農場で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月28日付)によると、シャイフ・マスキーン市、ラジャート高原、ヒルバト・ガザーラ町周辺、ダーイル町、サイダー町周辺、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クッルナー・シュラカー(8月28日付)は、ダルアー県ラジャート高原一帯で反体制活動を行ってきたウマリー旅団(自由シリア軍)司令官のカイス・カターイナ大尉が、ハイト村近郊で負傷し、搬送先のヨルダン国内の病院で死亡したと報じた。

カターイナ大佐は、「5番目に離反した」シリア軍元士官で、2011年からダルアー県、スワイダー県で反体制武装闘争を続けてきた。

Kull-na Shuraka', August 28, 2014
Kull-na Shuraka’, August 28, 2014

AFP, August 28, 2014、AP, August 28, 2014、ARA News, August 28, 2014、Champress, August 28, 2014、al-Hayat, August 29, 2014、Kull-na Shuraka’, August 28, 2014、al-Mada Press, August 28, 2014、Naharnet, August 28, 2014、NNA, August 28, 2014、Reuters, August 28, 2014、SANA, August 28, 2014、UPI, August 28, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年8月27日)

Turkey Today(8月27日付)によると、トルコ軍警察は、自爆ベルトを身につけ、ハサカ県ラアス・アイン市からトルコ領内に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)メンバーだという女性1人を逮捕した。

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オーストラリア保安情報部のデーヴィッド・アーバイン長官は、シリア・イラクでオーストラリア人ジハード主義者15人が死亡、うち2人が自爆攻撃を行ったことを明らかにした。

アーバイン長官はまた、60人程度のオーストラリア人がダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線に参加し、シリアやイラクで戦闘を行っていると付言した。

『ハヤート』(8月28日付)が伝えた。

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シリアでの人権侵害を調査するために国連が設置した国際調査委員会(パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長)は、最新の報告書を発表し、シリア軍や反体制武装集団に加えて、ダーイシュ(イスラーム国)が同国の紛争に関与し、「複合要因に左右される戦闘に変貌した」と指摘、またダーイシュによる処刑、拷問などを「人道に対する罪」と非難した。

調査機関は2014年1月中旬から7月中旬で、480人に対して聞き取り調査を行ったという。

一方、報告書では、シリア軍が4月に8カ所に対して塩素ガスを装填した「樽爆弾」を投下した疑いがあると指摘した。

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ドイツ外務省報道官は、ドイツが、米国などとダーイシュ(イスラーム国)に対する軍事介入の可能性について協議しているとしたうえで、ドイツがこの軍事介入に参加することはないだろうと付言した。

『ハヤート』(8月28日付)が伝えた。

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、Turkey Today, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月27日)

アレッポ県では、SANA(8月27日付)によると、アルシャーフ村、フサーミーヤ村、ブラート村、タッル・シャイール、マンスーラ村、カフルハムラ村、ハイヤーン町、製材所、航空士官学校一帯、アレッポ市サーフール地区、バニー・ザイド地区、アシュラフィーヤ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)などの反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の一大拠点であるダイル・ザウル航空基地周辺で、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍が交戦した。

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ラッカ県では、SANA(8月27日付)によると、バアス・ダム一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点・武器庫を攻撃し、戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

AFP, August 27, 2014、AP, August 27, 2014、ARA News, August 27, 2014、Champress, August 27, 2014、al-Hayat, August 28, 2014、Kull-na Shuraka’, August 27, 2014、al-Mada Press, August 27, 2014、Naharnet, August 27, 2014、NNA, August 27, 2014、Reuters, August 27, 2014、SANA, August 27, 2014、UPI, August 27, 2014などをもとに作成。

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