シリア国内の暴力:ダーイシュがアイン・アラブ5キロの地点まで進軍(2014年9月29日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市南部・南東部5キロの地点まで進軍し、同市に迫撃砲を撃ち、住民5人が死傷した。

またアイン・アラブ市郊外では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュが交戦し、双方に57人の死者が出た。

なお、ダーイシュの進軍を受け、トルコ軍の戦車、装甲車約40輌がアイン・アラブ市北部の丘陵地帯(トルコ領内)に展開した。

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ラッカ県では、ARA News(9月29日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のアイン・イーサー市で、ダーイシュ(イスラーム国)がクルド人住民約100人を拘束した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月29日付)によると、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区、タカーヤー通り、ムーハサン市およびその周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団などによると、ドゥーマー市で、ウンマ軍司令官の車に仕掛けられた爆弾2発が爆発し、司令官護衛のアブー・マフムード・シャイフ・バクリー氏が負傷した。

Kull-na Shuraka', September 29, 2014
Kull-na Shuraka’, September 29, 2014

またタッル・クルディー町およびドゥーマー市周辺で、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍兵士2人が死亡した。

また両者は、ハーン・シャイフ・キャンプ近郊、ドゥッハーニーヤ町一帯で、シリア軍はシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、同地を砲撃、線党員複数が死亡した。

一方、SANA(9月29日付)によると、シリア軍が反体制武装集団との戦闘の末、タッル・サワーン町およびその周辺の工場、農園一帯を制圧した。

またシリア軍は、タッル・クルディー町郊外、アイン・タルマー渓谷、ザマーニーヤ村、カースィミーヤ町、ビラーリーヤ村、ドゥーマー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区でシリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月29日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ハーッラ市北西部、西ガーリヤ村一帯をシリア軍が砲撃した。

一方、SANA(9月29日付)によると、ダーイル町、ヌアイマ村、タファス市、ヤードゥーダ村にある「自由シリア軍」やハウラーン・ファッルージャ旅団の拠点などに対して、シャームの民のヌスラ戦線が爆弾を仕掛けた車を突入させ、多数の戦闘員、住民が死傷した。

ダイル・アダス村、ティースィヤー村、ダルアー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区一帯をシリア軍が砲撃した。

一方、SANA(9月29日付)によると、ラスタン市、ウンム・リーシュ村、ドゥワイビーヤ村、ガジャル村、ブルジュ・カーイー村、アブー・サナースィル、ジャッブーリーン村、ウンム・シャルシューフ村、ガントゥー市、シャーイル山(ハマー県)西部一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラターミナ町、サイヤード村をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(9月29日付)によると、ムーリク市、ラターミナ町、カフルズィーター市一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー協会地区の空文情報部近くで、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員が、アンサール・ディーン戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

アンサール・ディーン戦線は、ムハージリーン・ワ・アンサール軍、シャームの暁イスラーム運動、シャーム・イスラーム運動、ハドラー大隊などからなる。

一方、SANA(9月29日付)によると、ハーン・アサル村、ダイル・ハーフィル市、アウラム・クブラー町、アルド・マッラーフ地区、アレッポ市ハナーヌー地区、旧市街、ライラムーン地区、ザフラト・シャルファ地区、サラーフッディーン地区、アアザミーヤ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマアッラト・ヌウマーン市、タマーニア町、タフタナーズ市、マアッラトミスリーン市、フバイト村、ジャルジャナーズ町、タルマナス町、シャイフ・ムスタファー村一帯を空爆し、子供2人を含む8人が死亡した。

一方、SANA(9月29日付)によると、マアッラトミスリーン市、マアッラト・ヌウマーン市、カフルラーター村、フバイト村、ヒーラ村、クーリーン村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、バッタール旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 29, 2014、AP, September 29, 2014、ARA News, September 29, 2014、Champress, September 29, 2014、al-Hayat, September 30, 2014、Kull-na Shuraka’, September 29, 2014、al-Mada Press, September 29, 2014、Naharnet, September 29, 2014、NNA, September 29, 2014、Reuters, September 29, 2014、SANA, September 29, 2014、UPI, September 29, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:ヌスラ戦線指導者ジャウラーニー氏の音声声明(2014年9月28日追記)

シャームの民のヌスラ戦線の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏によるとされる音声声明(http://www.youtube.com/watch?v=IJIl9zCb7IM)がユーチューブにアップされ、米国など有志連合によるシリア空爆に関して、「アフガニスタン、イラク、ソマリア、9・11から教訓を得ねばならない」と警告した。

ジャウラーニー氏は声明で、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)だけでなくヌスラ戦線の拠点を攻撃したことで「都市内に戦争(の場)を移動させようとしている」と非難した。

また「ダーイシュがシリアへの同盟国(米国など)の干渉の根拠を与えてしまった」としたうえで、ダーイシュと戦う反体制勢力に対して「同盟軍の攻撃に参加しない」よう呼びかけた。

さらに「米国は、シリア革命当初から、そしてイスラームのジハードの旗が掲げられた当初から、革命運動を無に帰そうとして、ヌスラ戦線がアル=カーイダに属していることを発表する前に戦線をテロ組織リストに加え、西欧のアジェンダを実行するため、シリア革命反体制勢力国民連立の面々をシャームの民の支配者に任命した」と批判した。

そのうえで「ムジャーヒディーンとの戦争を避ける唯一の方法は、この地域から手を引き、ユダヤ人を支援・保護することを止めることだ」と主張した。

一方、レバノン情勢に関しては、レバノンのスンナ派に向けて「子息がレバノン軍に従軍することを阻止し、彼らをムジャーヒディーンに参加させよ。なぜならレバノン軍はヒズブッラーの覇権のもとにあるからだ」と述べた。

Kull-na Shuraka’, September 29, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:オバマ米大統領「我々はアサドの支配下にあるシリアを安定させることはない」(2014年9月28日追記)

バラク・オバマ米大統領はCBS(9月28日付)のインタビューに応じ、「我々はアサドの支配下にあるシリアを安定させることはない」と述べる一方、シリアとイラクでのダーイシュ(イスラーム国)の勢力拡大に関して「シリアで起きていたことを過小評価したと思う」と認めた。

オバマ米大統領はシリア情勢に関して次のように述べた。

「シリアはより困難だ。なぜなら米国には現地に有力な同盟者がいないからだ。アサド政権はISISと戦っているが、米国は、国民に対して恐るべき犯罪を行ったアサドを、ヌスラ戦線やいわゆるホラサンとともに…退陣させたいと思っている。同盟国はサウジアラビアで穏健なシリア人戦闘員5,000人を教練しようとしている」。

(穏健な反体制派はいるのかとの質問に対して)「いる。しかし現在、多くの領域を支配していない。ISILとアサド政権の間で板挟みになっている」。

(シリア空爆がアサド政権を利するとの記者のコメントに対して)「分かっている…。我々はアサドの支配下にあるシリアを安定させることはない。シリア国内のスンナ派地域はアサドが残虐行為を行っていると見ている。世界はそう見ている」。

CBS, September 29, 2014
CBS, September 29, 2014

CBS, September 28, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:サウジアラビアがシリア人活動家をトルコに強制送還(2014年9月28日)

自由シリア軍イドリブ軍事評議会のアフィーフ・スライマーン大佐は、アラビー・ジャディード(9月28日付)に対して、トルコで活動する複数の活動家がサウジアラビアのアブドゥルアズィーズ空港に到着直後に当局に拘束、パスポートを没収され、トルコに強制送還されていると述べた。

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スーザン・ライス国家安全保障問題担当大統領補佐官は、シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長と会談した。

ホワイト・ハウスが発表した声明によると、会談では、ダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた米軍などによる空爆、「穏健な反体制派」への支援などについて、意見が交わされた。

AFP, September 28, 2014、AP, September 28, 2014、ARA News, September 28, 2014、al-‘Arabi al-Jadid, September 28, 2014、Champress, September 28, 2014、al-Hayat, September 29, 2014、Kull-na Shuraka’, September 28, 2014、al-Mada Press, September 28, 2014、Naharnet, September 28, 2014、NNA, September 28, 2014、Reuters, September 28, 2014、SANA, September 28, 2014、UPI, September 28, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ハリーリー元首相がシリア国民連合を批判(2014年9月28日)

ムスタクバル潮流代表のサアド・ハリーリー元首相は、レバノン軍によるシリア人避難民への処遇を批判する書簡を国連安保理宛に提出したシリア革命反体制勢力国民連立の対応に関して、「連立は避難民の人権を擁護する権利があるかもしれないが、避難民や反乱軍に関心を示すなら…、8月にイスラーム主義者に拉致されたレバノン軍兵士や治安部隊隊員の釈放を求めるべきだ」と批判した。

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「オメガ・チーム」を名乗る若者グループが、ベイルート県内にあるジャズィーラ・チャンネルの支局で、座り込みのデモを行い、ツイッターを通じてレバノン軍を侮辱した同チャンネルの名物アナウンサーのファイサル・カースィム氏の解任を求めた。

AFP, September 28, 2014、AP, September 28, 2014、ARA News, September 28, 2014、Champress, September 28, 2014、al-Hayat, September 29, 2014、Kull-na Shuraka’, September 28, 2014、al-Mada Press, September 28, 2014、Naharnet, September 28, 2014、NNA, September 28, 2014、Reuters, September 28, 2014、SANA, September 28, 2014、UPI, September 28, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:トルコ国境近くでダーイシュ製油所を爆撃(2014年9月28日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、米軍など有志連合に所属する戦闘機が、トルコ国境に面するタッル・アブヤド市(ダーイシュ(イスラーム国)の拠点)郊外にある自家製の石油精製所1カ所を含む4カ所を空爆した。

米軍などはまた、ラッカ市郊外のプラスティック工場、ラッカ市裁判所近くに対しても空爆を行い、民間人1人が死亡した。

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SITE(9月28日付)は、ツイッターなどでの活動家らの書き込みから、ホラサンの幹部、ムフスィン・ファドリー氏、アブー・ユースフ・トゥルキー氏が米軍など有志連合のシリア空爆で死亡したと思われると伝えた。

AFP, September 28, 2014、AP, September 28, 2014、ARA News, September 28, 2014、Champress, September 28, 2014、al-Hayat, September 29, 2014、Kull-na Shuraka’, September 28, 2014、al-Mada Press, September 28, 2014、Naharnet, September 28, 2014、NNA, September 28, 2014、Reuters, September 28, 2014、SANA, September 28, 2014、SITE, September 28, 2014、UPI, September 28, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:ダルアーの戦闘員数十人がダーイシュに合流(2014年9月28日)

ARA News(9月28日付)は、ダルアー県で活動していた反体制武装集団メンバー数十人が同県を離れ、シリア北部やイラクで戦うダーイシュ(イスラーム国)に加わった、と報じた。

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アジュナード・シャーム・イスラーム連合は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)との同盟を行わないとの一部報道を否定、この手の報道、書き込みが、イスラーム戦線およびアジュナード・シャーム・イスラーム連合の意見を代弁していないと強調した。

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シャーム自由人イスラーム運動幹部のアッラーム・アッブード氏がトルコの病院で死亡した。

アッブード氏はイドリブ県でのシャーム自由人イスラーム運動幹部を標的とした爆発で重傷を負い、トルコに搬送されていた。

クッルナー・シュラカー(9月27日付)が伝えた。

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『ハヤート』(9月29日付)は、複数の反体制筋の話として、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏(シリア革命反体制勢力国民連立前議長)が、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)と戦うため、すべての「穏健な武装集団」が参加する防衛評議会の設置をめざし、活動している、と報じた。

AFP, September 28, 2014、AP, September 28, 2014、ARA News, September 28, 2014、Champress, September 28, 2014、al-Hayat, September 29, 2014、Kull-na Shuraka’, September 28, 2014、al-Mada Press, September 28, 2014、Naharnet, September 28, 2014、NNA, September 28, 2014、Reuters, September 28, 2014、SANA, September 28, 2014、UPI, September 28, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:「自由シリア軍」が人質解放の仲介を準備(2014年9月27日)

ムスタクバル潮流のジャマール・ジャッラーフ議員は、ムスタクバル・テレビ(9月27日付)で、「自由シリア軍」が、拘束中のレバノン軍兵士・内務治安軍総局隊員の解放のため、シャームの民のヌスラ戦線との交渉を仲介しようとしていると述べた。

ただし、実際の交渉はまだ行われていないという。

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ナハールネット(9月27日付)は、シャームの民のヌスラ戦線が、拘束中のレバノン軍兵士・内務治安軍総局隊員の解放をめぐる交渉に関して、「ヒズブッラーが交渉を妨害することをレバノン当局が黙認している」と非難するビデオ声明を出した、と伝えた。

AFP, September 27, 2014、AP, September 27, 2014、ARA News, September 27, 2014、Champress, September 27, 2014、al-Hayat, September 28, 2014、Kull-na Shuraka’, September 27, 2014、al-Mada Press, September 27, 2014、al-Mustaqbal TV, September 27, 2014、Naharnet, September 27, 2014、NNA, September 27, 2014、Reuters, September 27, 2014、SANA, September 27, 2014、UPI, September 27, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブ郊外、ラッカ、ヒムスを爆撃(2014年9月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米軍など有志連合に所属すると思われる戦闘機が、アイン・アラブ市南東部のスィー・タラブ村にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市およびその周辺で、米軍など有志連合に所属する戦闘機の空爆によるものと思われる爆発が31回起こった。

これに関して、ARA News(9月27日付)は、未明に行われた空爆が、ラッカ市内のダーイシュ拠点に対して15回にわたって行われた他、前哨基地、第17師団基地、マカッス検問所、タブカ航空基地なども標的となったと伝えた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米軍など有志連合に所属すると思われる戦闘機が、タドムル市当方のハマード砂漠地帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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ハサカ県では、ARA News(9月28日付)によると、米軍など有志連合が、シャダーディー市、マルカダ市、フール市などのダーイシュ拠点、ハートゥーニーヤ村の教練キャンプを空爆した。

AFP, September 27, 2014、AP, September 27, 2014、ARA News, September 27, 2014、September 28, 2014、Champress, September 27, 2014、al-Hayat, September 28, 2014、Kull-na Shuraka’, September 27, 2014、al-Mada Press, September 27, 2014、Naharnet, September 27, 2014、NNA, September 27, 2014、Reuters, September 27, 2014、SANA, September 27, 2014、UPI, September 27, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:ヌスラ戦線がアラブ諸国への報復を宣言(2014年9月27日)

シャームの民のヌスラ戦線のアブー・フィラース・スーリー報道官はビデオ声明(https://www.youtube.com/watch?v=gBkK0T5NutE)を出し、米国など有志連合によるシリア空爆がダーイシュ(イスラーム国)だけでなくヌスラ戦線も標的としていることに関して「これはヌスラ戦線に対する戦争ではない。イスラームに対する戦争だ」と主張した。

アブー・フィラース報道官は「牧畜国が指導するシオニスト・ペトロスタン同盟による悪の枢軸がシャームのくにぐにへの攻撃を行った」と述べ、米国、アラブ諸国、そしてイスラエルを非難したうえで、シリア空爆に参加しているサウジアラビアなどアラブ諸国が「恥ずべき行為を行った。これによって世界中のジハード武装勢力がこれらの国を攻撃リストに加えるになろう」と脅迫し、「我々は長い戦争のなかにいる。この戦争は数ヶ月、数年では終わらない。我々は数十年に続くであろう戦争のなかにある」と付言した。

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クッルナー・シュラカー(9月27日付)によると、アレッポ県アイン・アラブ市で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と自由シリア軍タフルール旅団が、ダーイシュ(イスラーム国)に対抗するための合同作戦司令室を設置した。

Kull-na Shuraka', September 27, 2014
Kull-na Shuraka’, September 27, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長は国連総会で演説し、アサド政権が「シリアにおけるテロを作り出した」と非難、「地域におけるテロ撲滅は、アサド政権打倒と切り離せない」と主張した。

AFP, September 27, 2014、AP, September 27, 2014、ARA News, September 27, 2014、September 28, 2014、Champress, September 27, 2014、al-Hayat, September 28, 2014、Kull-na Shuraka’, September 27, 2014、September 28, 2014、al-Mada Press, September 27, 2014、Naharnet, September 27, 2014、NNA, September 27, 2014、Reuters, September 27, 2014、SANA, September 27, 2014、UPI, September 27, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:人質釈放に向けてシリア人が仲介(2014年9月26日)

LBCI(9月26日付)は、シャームの民のヌスラ戦線が拘束中のレバノン軍・内務治安軍総局の解放をめぐって、「シリア人どうしの交渉」が行われていると報じ、ヌスラ戦線以外の武装集団が仲介にあたっていることを明らかにした。

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NNA(9月26日付)によると、レバノン山地県ジュベイル市で内務治安軍総局がレバノン人2人とシリア人1人をテロ未遂容疑で逮捕した。

AFP, September 26, 2014、AP, September 26, 2014、ARA News, September 26, 2014、Champress, September 26, 2014、al-Hayat, September 27, 2014、Kull-na Shuraka’, September 26, 2014、LBCI, September 26, 2014、al-Mada Press, September 26, 2014、Naharnet, September 26, 2014、NNA, September 26, 2014、Reuters, September 26, 2014、SANA, September 26, 2014、UPI, September 26, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:ダイル・ザウルの油田地帯を爆撃(2014年9月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米軍など有志連合に所属すると思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するタナク油田一帯、クーリーヤ市郊外、ヤマーディーン市郊外の油田地帯を空爆した。

空爆は建設中の施設に対しても行われたという。

ライス・ダイリーを名乗る活動家は、AFP(9月26日付)に対して、米軍などの空爆によって、ダイル・ザウル県にあるダーイシュ制圧下のすべての油田で、「治安上の理由」により石油の採掘が停止していると述べた。

また米軍など有志連合は、ダイル・ザウル市西部でオートバイを空爆し、バイクに乗っていたダーイシュの「重要な幹部の一人」を含む2人を殺害した。

この幹部は、自宅を出たところを攻撃されたという。

米国防総省は、ダイル・ザウル県での米軍の空爆により、戦車2輌を破壊したと発表した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍など有志連合に所属すると思われる戦闘機が、ハサカ市南東部にあるダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、外国人戦闘員などの拠点を空爆した。

AFP, September 26, 2014、AP, September 26, 2014、ARA News, September 26, 2014、Champress, September 26, 2014、al-Hayat, September 27, 2014、Kull-na Shuraka’, September 26, 2014、al-Mada Press, September 26, 2014、Naharnet, September 26, 2014、NNA, September 26, 2014、Reuters, September 26, 2014、SANA, September 26, 2014、UPI, September 26, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:ダーイシュとヌスラ戦線が捕虜交換の準備(2014年9月26日)

Syria-news(9月26日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が2日前から捕虜交換の準備を開始したと報じた。

両者が捕虜交換の準備を行うのはこれが初めてだという。

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シリア人権監視団は、9月10日のバラク・オバマ米大統領の国民向け演説以降、アレッポ県で200人以上の戦闘員がダーイシュ(イスラーム国)に参加した、と発表した。

うち73人は23日の米軍などによるシリア空爆を受け、新たに参加したという。

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自由シリア軍参謀委員会のマーリク・クルディー大佐はフェイスブックで、シリア、イラク領内でダーイシュ(イスラーム国)掃討を進める米軍などの有志連合にシリア人士官が参加するとの一部情報に関して、「シリア政府の諜報機関のやり口」と批判、参加を否定した。

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シリア・クルド国民評議会の事務局は声明を出し、米国などによるシリア空爆に歓迎の意を示すとともに、「シリア・クルディスタン」でのダーイシュ(イスラーム国)の虐殺行為を阻止するために必要な措置を国際社会に講じるよう呼びかけた。

AFP, September 26, 2014、AP, September 26, 2014、ARA News, September 26, 2014、Champress, September 26, 2014、al-Hayat, September 27, 2014、Kull-na Shuraka’, September 26, 2014、al-Mada Press, September 26, 2014、Naharnet, September 26, 2014、NNA, September 26, 2014、Reuters, September 26, 2014、SANA, September 26, 2014、Syria-news, September 26, 2014、UPI, September 26, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米国がシャーム・イスラーム運動、ムジャーヒディーン・ワ・アンサール軍をテロ組織に追加指定(2014年9月25日)

米国務省は声明(24日)を出し、シリア国内で活動するシャーム・イスラーム運動、ムジャーヒディーン・ワ・アンサール軍の2組織、そしてダーイシュ(イスラーム国)活動家10人を「国際テロ組織」のリストに追加し、資産凍結、商取引禁止の対象としたと発表した。

リストに追加された2組織と活動家10人は以下の通り:

1. シャーム・イスラーム運動

2. ムハージリーン・ワ・アンサール軍

3. アムル・アブスィー(ダーイシュのヒムス県指導者)

4. サリム・ベンガレム(ダーイシュ・メンバー、フランス人、シリアで活動)

5. ムハンマド・アブドゥルハリーム・ムマイダ・サーリフ(アル=カーイダ、シリアで活動)

6. ラヴドリム・ムハクセリ(Lavdrim Muhaxheri、ダーイシュ・メンバー、コソヴォ系アルバニア人、シリアで活動)

7. ムラード・マルゴシュヴィリ(チェチェン人、シリアで活動)

8. ヌスレト・イマモヴィッチ(ボスニア人、シリアで活動)

9. ムハンナド・ナジュディー(サウジ人、アル=カーイダ・メンバー、シリアで活動)

10. アブドゥッサマド・ファトフ(アル=カーイダ・メンバー、スカンジナビアが拠点)

11. アブドゥルバースィト・アッズーズ(アイマン・ザワーヒリーによってリビアに派遣)

12. マアーリム・サルマーン(シャバーブ・メンバー、アフリカ人)

また米財務省は、インドネシア人3人、ヨルダン人2人、グルジア人1人を含む11人を、アル=カーイダ系組織への資金提供に関与したとして、資産凍結などの制裁対象リストに加えた。

『ハヤート』(9月26日付)が伝えた。

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シャーム自由人イスラーム運動政治局メンバーのアブー・ウマル氏はジャズィーラ(9月25日付)に対し、ダーイシュ(イスラーム国)との同盟を結ぶ意思はないとしたうえで、米国が主導する有志連合もシャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃対象とはしていないと述べた。

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シリア人権監視団は、23日以降のシリア領内に対する米軍主導の空爆でダーイシュ(イスラーム国)戦闘員84人、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員57人、民間人13人が死亡していると発表した。

なお同監視団によると、9月23日の米軍などによるシリア空爆での死者総数は141人、でうち外国人は129人だという。

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「シリアの友連絡グループ」9カ国外務大臣は、ニューヨークでシリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)などへの対応などについて協議した。

会談に参加したのは、米英仏、トルコ、サウジアラビア、ドイツ、イタリア、ヨルダン、UAEの外務大臣。

会談後、声明を出し、ダーイシュとアサド政権の双方に対抗するため、「シリア革命反体制派国民連立が指導する穏健な反体制派」を共同支援するとの意思を表明した。

声明では、「アサドには過激派と積極的に戦う意思も能力もない」と断じる一方、「アサドの政策はシリアの問題の原因であって、解決策ではない」と主張した。

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AFP(9月25日付)は、UAE筋の話として、23日の米軍主導によるシリア空爆に女性パイロットのマリヤム・マンスーリー空軍大佐が参加していた、と報じた。

ただし、マンスーリー大佐が司令官を務める飛行連隊が作戦に参加したもの、彼女自身が戦闘に参加したかは不明だという。

AFP, September 25, 2014、AP, September 25, 2014、ARA News, September 25, 2014、Champress, September 25, 2014、al-Hayat, September 26, 2014、Aljazeera.net, September 25, 2014、Kull-na Shuraka’, September 25, 2014、al-Mada Press, September 25, 2014、Naharnet, September 25, 2014、NNA, September 25, 2014、Reuters, September 25, 2014、SANA, September 25, 2014、UPI, September 25, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

レバノンの動き:ヌスラ戦線メンバーら80人が逮捕(2014年9月25日)

NNA(9月25日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村および北部県トリポリ市で強制捜査・摘発を行い、シリア人、レバノン人を約80人(アルサール村で約60人、トリポリ市で約20人)を逮捕した。

逮捕者の容疑は、シャームの民のヌスラ戦への所属、公文書偽造などだという。

なお逮捕に際して、レバノン軍の発砲で1人が死亡、数人が負傷した。

Naharnet, September 25, 2014
Naharnet, September 25, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村一帯のシリア人避難民キャンプへのレバノン軍の突入と、シリア人数百人の拘束を「蛮行」と非難した。

AFP, September 25, 2014、AP, September 25, 2014、ARA News, September 25, 2014、Champress, September 25, 2014、al-Hayat, September 26, 2014、Kull-na Shuraka’, September 25, 2014、al-Mada Press, September 25, 2014、Naharnet, September 25, 2014、NNA, September 25, 2014、Reuters, September 25, 2014、SANA, September 25, 2014、UPI, September 25, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力:ヌスラ戦線は米軍の爆撃を受けて潜伏・逃亡/シリア軍がアドラー市ウンマーリーヤ地区を制圧(2014年9月25日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(9月25日付)が、信頼できる消息筋の話として、23日の米国などによる空爆を受け、シャームの民のヌスラ戦線のメンバー多数が「髭を剃り、軍服を脱ぎ、一般住民のなかに潜伏するか、どこかに立ち去った」と報じた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアドラー市旧ウンマーリーヤ地区で、イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団との戦闘の末、武装集団を撤退させ、同地を完全制圧した。

アドラー市ウンマーリーヤ地区は2013年12月にイスラーム戦線などの襲撃を受け、反体制武装集団の手に落ちていた。

アドラー市はウンマーリーヤ地区(労働者住宅地区)、スィーナーイーヤ(工業地区)、旧市街から構成されている。

一方、SANA(9月25日付)によると、シリア軍が特殊作戦を敢行し、アドラー市ウンマーリーヤ地区を制圧、爆発物などを撤去し、同地の治安と安定を回復した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、タダームン区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾2発が着弾した。

SANA, September 25, 2014
SANA, September 25, 2014

またヤルムーク区では女性が何者かに狙撃された。

さらにジャウバル区では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(9月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市への侵入を試みたが、西クルディスタン移行期民政局文民保護部隊がこれを撃退した。

この戦闘でダーイシュ戦闘員12人が死亡(ARA News(9月25日付)によると、ダーイシュ戦闘員の死者数は19人)、またシリア人権監視団によると人民防衛隊側にも未明の戦闘で8人が死亡したという。

一方、SANA(9月25日付)によると、アレッポ市ハナーヌー地区、ラーシディーン地区、ジャンドゥール地区、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、マンスーラ村、アウラム・クブラー町、ハンダラート・キャンプ、バーブ市、アレッポ中央刑務所周辺、航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)らの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月25日付)によると、フーシュ・ハッジュー村、ガジャル村、アッブ・ガジャル村、ウンム・ジャーミア村、マスアダ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月25日付)によると、アトマーン村、タファス市・アトマーン村街道、西ガーリヤ村、インヒル市、ダイル・アダス村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(9月25日付)によると、マスハラ村、トゥルナジャ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月25日付)によると、アブー・ズフール町、マルダハーナ村、タッル・アウジャ村、ワースィタ村、カフルルーマー村、イブリーン村、アルバイーン山周辺、マアッルザーフ町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(9月25日付)によると、シャムスィーヤ村、カスブ村、カディーン村、カッバーナ村、アーラー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 25, 2014、AP, September 25, 2014、ARA News, September 25, 2014、Champress, September 25, 2014、al-Hayat, September 26, 2014、Kull-na Shuraka’, September 25, 2014、al-Mada Press, September 25, 2014、Naharnet, September 25, 2014、NNA, September 25, 2014、Reuters, September 25, 2014、SANA, September 25, 2014、UPI, September 25, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:反体制ジハード主義組織はこぞって米軍による爆撃を批判(2014年9月25日)

イスラーム戦線は声明を出し、23日に開始された米軍などによるシリア空爆に関して「シリア革命に参加する実働部隊を標的にしており、アサド政権にさらなる虐殺を犯す機会を与える」と非難した。

また声明では、空爆が「アサド政権の基地や司令部を空爆していない」と付言した。

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ムジャーヒディーン軍のアブー・バクル・バクール司令官はビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=9ClRaIMESbk&feature=player_embedded#t=0)を出し、23日から始まった米国などによるシリア空爆に関して、「住民の流血は越えてはならないレッドライン」と述べ、反対の意を表明した。

クッルナー・シュラカー(9月25日付)が伝えた。

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クッルナー・シュラカー(9月25日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立のナスル・ハリーリー書記長、ムハンマド・カッダーフ副議長が、イドリブ県サラーキブ市を訪れ、連立の事務所を開設したと報じた。

AFP, September 25, 2014、AP, September 25, 2014、ARA News, September 25, 2014、Champress, September 25, 2014、al-Hayat, September 26, 2014、Kull-na Shuraka’, September 25, 2014、al-Mada Press, September 25, 2014、Naharnet, September 25, 2014、NNA, September 25, 2014、Reuters, September 25, 2014、SANA, September 25, 2014、UPI, September 25, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:自由シリア軍参謀委員会がシリア国民連合の解散決定を拒否(2014年9月24日追記)

自由シリア軍参謀委員会(最高軍事評議会)メンバー22人が会合を開き、シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長による解散決定を無効とするとともに、アブドゥルイラーフ・バシール参謀長の解任を決定した。

Kull-na Shuraka’, September 25, 2014をもとに作成。

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米軍によるシリア爆撃:ダーイシュの簡易精製炉を爆撃(2014年9月24日追記)

米国防総省は25日、米軍、サウジアラビア軍、UAE軍が、ダイル・ザウル県マヤーディーン市、ブーカマール市周辺にあるダーイシュ(イスラーム国)の簡易精製炉12基と車列を、戦闘機と無人戦闘機で13回にわたって空爆、破壊した、と発表した。

空爆は、米軍戦闘機6機、サウジアラビアとUAEの戦闘機10機によって行われ、精密誘導弾41発(米軍が18発、サウジアラビア、UAEが23発)が使用、で行われたという。

米中央軍によると、これらの製油施設は1日300~500バレルの石油(200万ドル掃討)の生産が可能だったという。

AFP, September 25, 2014、AP, September 25, 2014、ARA News, September 25, 2014、Champress, September 25, 2014、al-Hayat, September 26, 2014、Aljazeera.net, September 25, 2014、Kull-na Shuraka’, September 25, 2014、al-Mada Press, September 25, 2014、Naharnet, September 25, 2014、NNA, September 25, 2014、Reuters, September 25, 2014、SANA, September 25, 2014、UPI, September 25, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:トルコはシリア爆撃への不関与を強調(2014年9月24日)

ARA News(9月24日付)は、トルコのアフメト・ダウドオール首相に近い高官筋が、「トルコは米軍などによるシリア空爆において、自国の領空も自国内のNATO基地も使用させなかったと」と述べた、と伝えた。

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バラク・オバマ米大統領は、国連総会で一般討論演説を行った。

演説でオバマ大統領は「我々が一体となり、凶暴な過激主義という「ガン」を拒むことができるかどうかが問われている…。米国は広範な有志連合とともに、この「死のネットワーク」を壊滅させる」と述べ、ダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けた国際的な協力態勢構築の必要を強調した。

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フランスのフランソワ・オランド大統領はニューヨークでシリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長と会談し、米軍などによるシリア空爆について意見を交わした。

『ハヤート』(9月25日付)によると、この会談でバフラ議長は、空爆でダーイシュ(イスラーム国)の支配を脱する地域に展開する部隊の結成、教練などに関する計画を示すとともに、これらの地域がシリア政府に制圧されることに警戒するという点でオランド大統領の理解を得たという。

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サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ皇太子(副首相、国防大臣)は、「我が「我がパイロットたちは、自らの宗教、祖国、財産のため義務を果たした」と発表し、米軍などによるシリア空爆に参加したことを明らかにした。

またサウード・ファイサル外務大臣も「王国はイスラームのイメージをゆがめようとするテロに常に反対している…。こうした行動(テロとの戦い)を根絶するまで続ける…。それは1日や2日で終わるものではない」と述べた。

SPA(9月24日付)が伝えた。

AFP, September 24, 2014、AP, September 24, 2014、ARA News, September 24, 2014、Champress, September 24, 2014、al-Hayat, September 25, 2014、Kull-na Shuraka’, September 24, 2014、al-Mada Press, September 24, 2014、Naharnet, September 24, 2014、NNA, September 24, 2014、Reuters, September 24, 2014、SANA, September 24, 2014、SPA, September 24, 2014、UPI, September 24, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:米軍によるシリア爆撃続く(2014年9月24日)

『ハヤート』(9月25日付)によると、米軍は、23日未明から24日早朝にかけて、シリア国内のダーイシュ(イスラーム国)拠点、武器弾薬庫に対して、無人戦闘機、有人戦闘機で20回にわたり空爆を行った。

攻撃は、ダイル・ザウル県ブーカマール市とイラクのアンバール県カーイム市間を移動中の車輌8輌などに対して行われた。

SANA(9月24日付)も、米軍などからなる有志連合軍がブーカマール市工業地区、ハジャーナ地区などのダーイシュ拠点、検問所10カ所以上を空爆した、と報じた。

SANAはまた、アレッポ県アイン・アラブ市一帯に対しても米軍などが空爆した、と報じた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北部のアイン・アラブ市周辺で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また、アルシャーフ村周辺で、クルド人戦線旅団とジハード主義武装集団がダーイシュと交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月24日付)によると、ダイル・ザウル市工業地区、旧空港地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(9月24日付)によると、アイン・アラブ市郊外のタッラト・イザーアで、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦車を破壊、ダーイシュ戦闘員30人を捕捉した。

一方、SANA(9月24日付)によると、バーブ市、カッバースィーン村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)を攻撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クッルナー・シュラカー(9月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の貨物車輌4輌が武器・弾薬を積んでラッカ市からダイル・ザイル県方面に向かった。

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シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、ダイル・ザウル市の新ワーリーにチュニジア人戦闘員を任命した。

新ワーリー任命は、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区で前任のワーリーが、シリア人戦闘員による暗殺未遂にあったことを受けた動きだという。

このシリア人戦闘員はダーイシュによって逮捕されたという。

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ハサカ県では、ARA News(9月24日付)によると、カーミシュリー市で、ダーイシュ(イスラーム国)によって包囲されているアイン・アラブ市(アレッポ県)との連帯を訴えるデモが2カ所で行われた。

うちムニール・ハビーブ通りで行われたデモは、シリア・クルド国民評議会の支持者が、ハラーリーヤ地区のデモは民主統一党支持者によって主催された。

AFP, September 24, 2014、AP, September 24, 2014、ARA News, September 24, 2014、Champress, September 24, 2014、al-Hayat, September 25, 2014、Kull-na Shuraka’, September 24, 2014、al-Mada Press, September 24, 2014、Naharnet, September 24, 2014、NNA, September 24, 2014、Reuters, September 24, 2014、SANA, September 24, 2014、UPI, September 24, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:米国の爆撃を受け、ヌスラ戦線などが退避(2014年9月24日)

シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、米軍などによるイドリブ県のシャームの民のヌスラ戦線拠点への空爆を受け、同県にある本部、基地などを退避させる、と発表した。

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シャームの民のヌスラ戦線は、米軍などによるイドリブ県カフルダルヤーン村の拠点などに対する空爆を受け、「イスラーム教徒(一般市民)に近い」基地、拠点を退避させる、と発表した。

シリア人権監視団によると、これによりヌスラ戦線の戦闘員「数千人」が撤退したという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、米軍などによるシリア空爆に関して、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を狙ったイドリブ県カフルダルヤーン村攻撃での住民の犠牲者への弔意を示した。

またダーイシュ(イスラーム国)がアサド政権と同様、市街地に立て籠もり、住民を人間の盾としていると非難する一方、米軍などに対して、ダーイシュとシリア軍の拠点をともに空爆するよう要請した。

AFP, September 24, 2014、AP, September 24, 2014、ARA News, September 24, 2014、Champress, September 24, 2014、al-Hayat, September 25, 2014、Kull-na Shuraka’, September 24, 2014、al-Mada Press, September 24, 2014、Naharnet, September 24, 2014、NNA, September 24, 2014、Reuters, September 24, 2014、SANA, September 24, 2014、UPI, September 24, 2014などをもとに作成。

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米軍によるシリア爆撃:国内の反体制組織は爆撃が逆効果と非難(2014年9月23日追記)

シリア国内で活動する反体制組織、シリア国家建設潮流は声明を出し、米軍などによるシリア空爆に関して「いかなる効果もない」と批判、「ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を数十人殺したことで、数百人の新たな戦闘員が参加するだけだ」と危機感を表明した。

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バラク・オバマ米大統領は、ニューヨークでシリア空爆に参加したアラブ諸国5カ国の代表らと会談した。

会談には、国連総会出席のためにニューヨークを訪問中のヨルダンのアブドゥッラー2世国王、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣、カタールのタミーム・ビン・ハマド首長、イラクのハイダル・アバーディー首相も参加した。

会談で、オバマ大統領は「我々はイスラーム国だけでなく、流血の事態を引き起こす過激派を弱体化させ、壊滅させる」との意思を示したうえで、イスラーム国掃討が「時間を要し、軍事行動だけでは終わらない」と述べ、各国との協力を継続する考えを表明した。

また会談後、サウード・ファイサル外務大臣は、「この努力を実行するためのあらゆる行動に参加する」と述べた。

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サマンサ・パワー米国連代表大使は、米軍などによるシリア空爆に関して、潘基文国連事務総長に書簡を送り、国連憲章第51条が定める個別的・集団的自衛権を行使したとする自国の立場を説明した。

これに関して、潘事務総長は記者会見で「空爆はシリア政府からの直接の要請を受けたものではないが、同国政府は事前に知らされていた」と述べ、一定の理解を示した。

また「空爆は、シリア政府の実効支配がもはや及んでいない地域で行われた」と付言した。

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国連安保理は、アル=カーイダ系組織・個人への制裁に関する会合を開催し、ダーイシュ(イスラーム国)に参加する外国人戦闘員14人と二つの組織を新たな制裁対象に追加することを了承した。

追加制裁されたのは、フランス人2人(男女)、ノルウェー人など。

AFP, September 24, 2014、AP, September 24, 2014、ARA News, September 24, 2014、Champress, September 24, 2014、al-Hayat, September 25, 2014、Kull-na Shuraka’, September 24, 2014、al-Mada Press, September 24, 2014、Naharnet, September 24, 2014、NNA, September 24, 2014、Reuters, September 24, 2014、SANA, September 24, 2014、UPI, September 24, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:米軍爆撃に合わせて、シリア軍もダマスカス郊外県などで攻勢(2014年9月23日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、タイバ村一帯でのシリア軍との戦闘で、ジハード主義戦闘員2人が、ハラスター市での戦闘で2人が、そしてアドラー市旧市街での戦闘で1人が死亡した。

またシリア軍はカラムーン地方の無人地帯、ザバダーニー市に対して10回以上にわたり空爆・砲撃を行った。

これに関して、カラムーン地方で活動するというシャームの民のヌスラ戦線の特派員はツイッターを通じて、米国の空爆により、ヌスラ戦線の捕虜収容所が攻撃されたと綴った。

この収容所には、レバノンで拉致した軍兵士、内務治安軍総局隊員が収容されているという。

一方、SANA(9月23日付)によると、カラムーン山地一帯郊外の対レバノン国境一帯(無人地帯)、ドゥッハーニーヤ町一帯、ザマルカー町、ビラーリーヤ村、ザマーニーヤ村、カースィミーヤ町、アドラー市旧市街、タイバ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(9月23日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月23日付)によると、ガジャル村、ヒムス市ワアル地区農園地帯、マスアダ村、ウンム・ハワー村、ウンム・サフリージュ村、タルビーサ市西部郊外で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月23日付)によると、アレッポ市シャイフ・サアド地区、マシュハド地区、インザーラート地区、サラーフッディーン地区、アアザミーヤ地区、ジャンドゥール地区、ハンダラート・キャンプ、アウラム・クブラー町西部、フライターン市、ハーン・アサル村、バービース村、ムスリミーヤ村、アアザール市、マンスーラ村西部、クワイリス町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月23日付)によると、サラーキブ市東部で、シリア軍がヌスラ戦線の車列を攻撃し、戦闘員18人を殲滅した。

またラーミー村、カフルシャラーヤー村、アブー・ズフール町、タッル・ウッズ村、マジャース村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン市、フバイト村、イフスィム村、マダーヤー町、アイン・ハムラー村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月23日付)によると、ダルアー市ジャバービジャ地区、旧税関地区、ティブナ村、西ガーリヤ村、サムリーン村周辺、ヒルバト・ガザーラ町西方で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月23日付)によると、カフルズィーター市、タッル・アース村、ラターミナ町、マサースィナ村、ムーリク市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 23, 2014、AP, September 23, 2014、ARA News, September 23, 2014、Champress, September 23, 2014、al-Hayat, September 24, 2014、Kull-na Shuraka’, September 23, 2014、al-Mada Press, September 23, 2014、Naharnet, September 23, 2014、NNA, September 23, 2014、Reuters, September 23, 2014、SANA, September 23, 2014、UPI, September 23, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:武装集団が自由シリア軍参謀委員会解散を歓迎(2014年9月23日)

反体制武装集団9組織が共同声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立による自由シリア軍参謀委員会解散決定に歓迎の意を示した。

共同声明を出したのは、アフファード・ビン・ワリード旅団、第1砲兵連隊、アフバーブ・ウマル旅団、第69師団特殊部隊、使徒末裔旅団、第1軍団、カシオン旅団連合、サラーフッディーン師団。

AFP, September 23, 2014、AP, September 23, 2014、ARA News, September 23, 2014、Champress, September 23, 2014、al-Hayat, September 24, 2014、Kull-na Shuraka’, September 23, 2014、al-Mada Press, September 23, 2014、Naharnet, September 23, 2014、NNA, September 23, 2014、Reuters, September 23, 2014、SANA, September 23, 2014、UPI, September 23, 2014などをもとに作成。

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米軍によるシリア爆撃:ダーイシュ、ヌスラ、ホラサンの拠点を攻撃(2014年9月23日)

米中央軍は23日未明から早朝にかけて、サウジアラビアなどアラブ諸国5カ国の軍とともに、シリア北部および東部のダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、ホラサン拠点などに対して空爆を行った。

米国防総省が発表した。

空爆が行われたのは、ラッカ県、アレッポ県、ハサカ県、ダイル・ザウル県、イドリブ県郊外のダーイシュ、ヌスラ戦線、ホラサンの司令部、指揮系統・保管・資金・関連施設、車輌などで、複数の戦闘員が死傷したという。

BBC(9月23日付)によると、空爆はF-15Es、F-16s、FA-18s戦闘機、B-1爆撃機、F-22ステルス戦闘機、RQ-1無人戦闘機などが14回にわたって実施、また紅海、アラビア湾に展開する米軍艦艇からトマホーク・ミサイル47発が発射された。

『ハヤート』(9月24日付)によると、ダーイシュ拠点への空爆が14回、ホラサン拠点への空爆が8回行われ、160発以上のミサイルが使用され、またトマホーク巡航ミサイルによる攻撃も47回行われたという。

空爆には、米軍のほか、サウジアラビア、ヨルダン、カタール、UAE、バーレーンの5カ国が参加した。

シリア人権監視団によると、米軍によるシリア空爆で、ダーイシュ戦闘員70人以上(外国人を含む)が死亡、約300人が負傷した。

負傷したダーイシュ戦闘員のうち100人以上が重態で、その一部はイラク領内に搬送されたという。

また米軍の空爆では、ヌスラ戦線の戦闘員50人以上も殺害された。

死亡したヌスラ戦線戦闘員のほとんどは外国人なのだという。

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空爆の数時間前に、米国のサマンサ・パワー国連代表大使が、国連総会に出席するためにニューヨークを訪問しているイラクのイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣を通じて、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表に、書簡で空爆を行う旨、通告した、という。

これに関して、ジェニファー・サキ米国務省報道官は、「空爆実施について軍事レベルでシリア政府には通告しなかった…。(9月10日のオバマ大統領の)演説以降、我々はシリア政府に直接、そしてパワー国連大使経由でシリアの国連代表に、行動する意思を知らせてきた」と述べた。

また、シリア外務在外居住者省は声明を出し、「米国とその同盟国が攻撃の数時間前に、シリア国内の複数地域でダーイシュに対する攻撃を行う報告がシリア国連代表に対して昨日(22日)なされた」と発表した。

そのうえで声明は「シリアは、主権を完全に尊重したかたちでテロとの戦いに協力すると折に触れ、表明してきた。また国連憲章を尊重する必要があるとする多くの国を支持してきた」と述べ、空爆への批判を明言することを避けた。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(9月23日付)によると、米軍の空爆は20回以上(ラッカ市が18回、タブカ航空基地一帯が5回、タッル・アブヤド市が3回、アイン・イーサー市が3回)にわたって行われた。

標的となったのは以下の通り:

1. ラッカ市県庁

2. ラッカ市フルースィーヤ検問所・施設(市西部)

3. ラッカ市前哨基地(市南部)

4. ラッカ市総合情報部ラッカ支部(国立病院横)

5. タブカ航空基地

6. タブカ市東部

7. タッル・アブヤド市

8. 第93旅団基地(アイン・イーサー市)

一方、ラッカ報道センター(9月23日付)は、米軍の偵察機がラッカ市内の通信塔に衝突し、墜落したと報じ、倒壊した通信塔の写真を公開した。

RMC, September 23, 2014
RMC, September 23, 2014

他方、SANA(9月23日付)によると、ダーイシュによって制圧されているマアダーン町に対しても米軍は空爆を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米軍は、ダイル・ザウル市西方のダーイシュの軍事教練キャンプ、司令部、ブーカマール市などを9回にわたって空爆したという。

一方、SANA(9月23日付)によると、米軍は、ダーイシュが占拠するブーカマール市の農業高等学校、穀物サイロ、スワイイーア村、ティブニー町を空爆し、ダーイシュ戦闘員を殺傷、車輌などを破壊した。

また、ダイル・ザウル市ミウバーラ地区、スィヤーサ橋一帯、ハウィーカ地区で、シリア軍がダーイシュへの攻撃を続け、複数の戦闘員を殺傷した。

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イドリブ県では、ハラブ・ニュース(9月23日付)によると、米軍がカフルダルヤーン村にあるシャームの民のヌスラ戦線拠点を空爆し、ヌスラ戦線戦闘員15人のほか、子供4人を含む住民11人が死亡した。

また、Orient Net(9月23日付)によると、カフルダルヤーン村にあるヌスラ戦線戦闘員の住居や武器弾薬庫などを標的とした米軍によるこの空爆(2度にわたって行われたという)、「世界6強の狙撃手」の異名をとっていたクウェート人ヌスラ戦線戦闘員のアブー・ユースフ・クワイティー氏が死亡した。

Orient Net, September 23, 2014
Orient Net, September 23, 2014

一方、ARA News(9月23日付)によると、米軍はカフルダルヤーン村のほか、サルマダー市にあるヌスラ戦線の武器弾薬庫を空爆した。

また『ハヤート』(9月25日付)によると、米軍の空爆により、ヌスラ戦線の狙撃手アブー・ユースフ・トゥルキー市(アブー・バッラー)が死亡した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(9月24日付)によると、米軍はアレッポ県郊外のホラサン拠点複数カ所に対して空爆を行った。

ARA News(9月23日付)によると、米軍はアウラム・スグラー村、アレッポ市郊外のムハディスィーン地区にあるヌスラ戦線、ムハーリジーン軍の拠点2カ所をミサイル3発で攻撃した。

また米軍はダーイシュが包囲するアイン・アラブ市西方のタアラク村一帯に対しても空爆を行った。

ARA News(9月25日付)が、複数の地元筋の情報として報じたところによると、米軍主導の有志連合は23時30分頃に、アイン・アラブ市周辺のダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所に対して空爆を行ったという。

この空爆は、同市東部のカラフ・ムーグ村一帯、南部のルーフィー村一帯、西部のスィフティク村一帯に及んだという。

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ハサカ県では、ARA News(9月23日付)によると、米軍は、イラク国境に近いフール村西方のハーヌーティーヤ湖畔にあるダーイシュの基地を空爆したが、ダーイシュは戦闘員を(ハサカ市方面へ)避難させており、死傷者はほとんどでなかった。

なお米軍による空爆に先だって、ハサカ県南部一帯で国籍不明の航空機が偵察活動を行い、また空爆の直後には、スホーイ戦闘機(シリア軍と思われる)による空爆が継続されたという。

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バラク・オバマ米大統領は、シリア領内での空爆開始に関して、「我々は米国民を脅かすテロリストに「聖域」を与えない」と強調した。

また米統合参謀本部のウィリアム・メイビル作戦部長は、シリアへの空爆が「始まりに過ぎない」と述べ、作戦が長期化する見通しを示した。

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ヨルダンのムハンマド・ムーマニー情報通信担当国務大臣(内閣報道官)は「シリア国内のダーイシュ拠点に対する米国の空爆にほかのアラブ諸国4カ国とともに参加した」ことを明らかにした。

これに関して、ヨルダン軍は声明を出し、戦闘機複数が作戦に参加し無事帰還したと発表した。

またヨルダン軍は声明を出し、「北部国境近く」(シリア南部)で、「テロ集団がヨルダン領内での作戦実施の拠点としていた複数カ所」を空爆したと発表した。

空爆がシリア領内、ヨルダン領内のいずれにおいて行われたかは不明。

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UAE外務省は声明を出し、同国空軍がダーイシュに対する空爆に参加したことを明らかにした。

さらに、バーレーン国営通信(9月23日付)は、バーレーン軍総司令部からの情報として、同国軍がダーイシュ拠点への空爆に参加した、と報じた。

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ロシア外務省は声明を出し、米軍によるシリア領内への空爆に関して「国際法に合致するかたちでのみ行うことができるが、一方の当事者からの正式の通知だけでなく、シリア政府との明確な合意、ないしは国連安保理決議での合意が必要」との見解を示し、異議を唱えた。

そのうえで「地域諸国の主権を侵害するような地政学的な目的を実現しようとする試みは、緊張と不安定を助長するだけだ」と批判した。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領は、米軍によるシリア空爆に関して「主権国家に対するいかなる空爆も、国連安保理決議の枠内か、空爆対象国首脳からの正式要請のもとになされねばならない」と述べ、批判的な姿勢を示した。

IRNA(9月23日付)が伝えた。

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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はテレビ演説を行い、米軍によるシリア空爆に関して、「米国こそがテロの生みの親、元凶であり、シオニスト・テロ国家の絶対的な支援者だ…。我々は、ダーイシュを標的としようとしまいと、米国の軍事介入、国際的な同盟に反対する」と述べた。

またレバノン情勢をめぐっては、シリアとイラクでの軍事行動に参加している「国際的な同盟が、レバノン支援を望んでいるのなら、まずテロ組織への資金供与と教練を停止し…、レバノン軍に武器を供与し…、シリア人避難民の問題を解決すべきだ」と強調した。

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PKK元指導者で現在、終身刑を受けてトルコ国内で服役中のアブドゥッラ・オジャラン氏は弁護士を通じて声明を出し、「すべてのクルド人民に、広範にわたるこの戦争のなかで包括的な抵抗を開始することを呼びかける」と発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、米国によるシリア領内への空爆に関して「バッシャール・アサド大統領に対する戦いに資するだろう」と歓迎の意を示した。

またシリア革命反体制勢力国民連立ハーディー・バフラ議長は、米軍によるシリア空爆に関して「シリア政府が民間人を攻撃しないよう飛行禁止空域を設置すべき」と述べる一方、「我々のパートナーの支援のもと、我々は早急に武装部隊を教練するための計画を実施し、現地での戦闘を担う」との希望を述べた。

『ハヤート』(9月24日付)が伝えた。

AFP, September 23, 2014、AP, September 23, 2014、ARA News, September 23, 2014、September 25, 2014、BNA、September 23, 2014、Champress, September 23, 2014、al-Hayat, September 24, 2014、September 25, 2014、HNN, September 23, 2014、IRNA, September 23, 2014、Kull-na Shuraka’, September 23, 2014、al-Mada Press, September 23, 2014、Naharnet, September 23, 2014、NNA, September 23, 2014、Orient Net, September 23, 2014、Reuters, September 23, 2014、RMC, September 23, 2014、SANA, September 23, 2014、UPI, September 23, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:アドナーニー報道官、米仏人らの殺害を支持者に呼びかける(2014年9月22日)

ダーイシュ(イスラーム国)のアブー・ムハンマド・アドナーニー報道官と思われる人物が音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=J63m2sBAJYc)を出し、イラクとシリアでダーイシュ掃討をめざす国際的同盟の参加者、とりわけ米国人とフランス人の殺害を支持者に呼びかけた。

アドナーニー報道官は「米国人、そしてイギリス人、フランス人といった欧州人、オーストラリア人、カナダ人といった背教者を一人でも殺すことができれば…、アッラーに身を委ね、いかなる手段を用いてでも殺せ…。背教者が民間人でも軍人でも、同じ裁きを受ける」と述べた。

アドナーニー報道官はシャームの民のヌスラ戦線の元報道官。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市郊外一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュの車輌などへの攻撃を強化し、その進軍を止めた。

戦闘にはラッカ県でダーイシュから追放された非クルド人の反体制戦闘員も参加しているという。

なお、この戦闘で未明以降のダーイシュ戦闘員死者数は21人に達しているという。

また同監視団によると、アイン・アラブ市住民約5,000人が避難していたトルコから同市に戻ろうとしたが、トルコ領内で足止めされ、入国を阻止される一方、シリア領内からトルコ領への負傷者、病人の搬送が遅れているという。

トルコからシリアに戻ろうとする避難民の一部は、トルコ領内での処遇の悪さに不満を訴えているという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ国境沿いのラアス・アイン市西部郊外で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュの装甲車2輌を破壊、複数の戦闘員を殺傷した。

一方、SANA(9月22日付)によると、アーリヤ村、アブドゥルアズィーズ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市カナーマート地区、ハラビーヤ交差点、スィヤーサ橋一帯、シャアファ市のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆した。

AFP, September 22, 2014、AP, September 22, 2014、ARA News, September 22, 2014、Champress, September 22, 2014、al-Hayat, September 23, 2014、Kull-na Shuraka’, September 22, 2014、al-Mada Press, September 22, 2014、Naharnet, September 22, 2014、NNA, September 22, 2014、Reuters, September 22, 2014、SANA, September 22, 2014、UPI, September 22, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:自由シリア軍参謀委員会解任(2014年9月22日)

シリア革命反体制派勢力国民連立は声明を出し、自由シリア軍参謀委員会(最高軍事評議会)を解任、1ヶ月以内に新参謀委員会を発足することを決定した。

また連立は、9月17日にトルコのガズィアンテップ市で開催された参謀委員会会合での決定を無効とする判断を下した。

この会合は、開催日程が告知されないままに開かれ、アブドゥルイラーフ・バシール参謀長らが出席できず、シリア革命家戦線、シャーム軍団、ハズム運動、ハック戦線、カースィム・サアドッディーン大佐、ファーディー・アースィミー氏、ハラジュ・ハンムード氏が参謀委員会からの脱会を宣言していた。

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クッルナー・シュラカー(9月22日付)は、国連総会に併せてニューヨークを訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長は、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣、トルコのメルヴュト・チャウシュオール外務大臣と会談した、と報じた。

会談では、ダーイシュ(イスラーム国)への対応などについて協議がなされ、アサド政権に体現される独裁体制の打倒なくしてテロ撲滅は不可能だという点で意見が一致したという。

AFP, September 22, 2014、AP, September 22, 2014、ARA News, September 22, 2014、Champress, September 22, 2014、al-Hayat, September 23, 2014、Kull-na Shuraka’, September 22, 2014、al-Mada Press, September 22, 2014、Naharnet, September 22, 2014、NNA, September 22, 2014、Reuters, September 22, 2014、SANA, September 22, 2014、UPI, September 22, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米国が各国にダーイシュ関連情報の提供を要請(2014年9月21日追記)

ARA News(9月22日付)は、アルジェリア治安筋の話として、米国がアルジェリアをはじめとする各国にダーイシュ(イスラーム国)に関する諜報の提供を要請していると伝えた。

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ジョン・ケリー米国務長官は国連総会出席のためにニューヨークを訪れているイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)への対応などについて協議した。

ARA News, September 22, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:ヨルダン国境警備隊がイラク領内で車輌を破壊(2014年9月21日)

ヨルダンのペトラ通信(9月21日付)は、イラクからヨルダン領内に不法入国しようとしたジープをヨルダン軍国境警備隊がイラク領内で破壊した、と報じた。

AFP, September 21, 2014、AP, September 21, 2014、ARA News, September 21, 2014、Champress, September 21, 2014、al-Hayat, September 22, 2014、Kull-na Shuraka’, September 21, 2014、al-Mada Press, September 21, 2014、Naharnet, September 21, 2014、NNA, September 21, 2014、Petra News Agency, September 21, 2014、Reuters, September 21, 2014、SANA, September 21, 2014、UPI, September 21, 2014などをもとに作成。

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