シリア・ガド潮流代表のジャルバー氏「有志連合の教練を受けたシリア・エリート部隊3,000人がラッカ市での戦いの準備を始めている」(2017年2月1日)

シリア・ガド潮流代表のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏(元シリア革命反体制勢力国民潮流代表)は、滞在先のエジプトの首都カイロでロイター通信(2月2日付)の取材に対し、有志連合の教練を受けた3,000人に戦闘員からなるという自身の「シリア・エリート部隊」が、ダーイシュ(イスラーム国)の首都と目される「ラッカ市での戦いの準備を開始している」と述べた

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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国連のグテーレス新事務総長「重要なのは我々がジュネーブ4会議を成功させるために行動すること」(2017年2月1日)

国連のアントニオ・グテーレス新事務総長は、就任後初めてとなる記者会見を行い、シリア情勢に関して「(シリアの政治移行プロセスは2月8日に予定されている)ジュネーブ(4会議)で諸々の政治的な問題とともに議論される中心的な問題となろう」としたうえで、反体制派に対して「前提条件なしでの自由な対話」に応じるよう呼びかけた。

一方、シリア情勢に関する安保理会合で、2月8日までに反体制派が統一代表団の人選できない場合、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表自身が反体制派の代表団を人選すると述べたことに関しては、「デミストゥラ氏は国連安保理決議第2254号の文言から逸脱はしていない」としつつ、「重要なのは、我々がジュネーブの交渉を成功させるために行動することだ。そのためには反体制派にとって意味のある代表団を発足させる必要がある。我々はそのために可能なあらゆることをするだろう」と述べた。

そのうえで「今はそれ以外の問題を検討する時ではなく、ジュネーブでの会合を成功させるために行動するべきだ…。ジュネーブは中心的な問題を議論するよい機会となるだろう」と付言した。

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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有志連合によるタブカ市近郊(ラッカ県)爆撃でダーイシュのトルコ系オランダ人幹部が死亡(2017年2月1日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(2月1日付)によると、米主導の有志連合がタブカ市近郊を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の幹部でトルコ系オランダ人のサーリフ・ヤフヤー・ガザーリー・ユルマズ氏を殺害した。

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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首都ダマスカスの水源を擁するバラダー渓谷出身の反体制武装集団戦闘員60人が武器を棄て投降(2017年2月1日)

ダマスカス郊外県では、SANA(2月1日付)によると、アイン・フィージャ町一帯のバラダー渓谷出身の反体制武装集団の戦闘員60人が、武器を棄て、当局に投降した。

SANA, February 1, 2017
SANA, February 1, 2017

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「反体制派が統一代表団を発足させる準備ができていないためジュネーブ4会議を20日に延期」(2017年2月1日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、シリア情勢への対応を協議するための国連安保理会合後の記者会見で、シリア国内の停戦常態に関して、ロシア、トルコ、イランの3カ国が保証国として監視にあたっていることを高く評価、2月8日にカザフスタンの首都アスタナで開催が予定されている停戦実施に関するフォローアップ会合に出席する以降を示した。

デミストゥラ氏はまた、スイスで2月8日に予定されていたジュネーブ4会議に関して、「反体制派が統一使節団の発足発表の準備ができていない」として、2月20日への延期を決定したことを明らかにした。

 

そのうえで、「反体制派が2月8日までに立場を一つにして(ジュネーブ4会議に)参加する用意ができなければ、可能な限り包括的になるよう私が反体制派の代表団を人選することになろう」と強調した。

SANA, February 1, 2017
SANA, February 1, 2017

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最高交渉委員会のサーリム・ムスラト報道官は声明を出し「反体制派の使節団を自身で発足させようとする彼(デミストゥラ氏)の決断は受け入れられない」と反論した。


AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はトランプ米大統領に「安全保障地帯」の詳細を開示するよう求める一方、シリアのアラブ連盟復帰を主唱(2017年2月1日)

アラブ首長国連邦のアブダビで、第4回アラブ・ロシア協力フォーラムが開催され、アラブ連盟加盟国外務大臣、アフマド・アブー・ガイト連盟事務局長、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が出席した。

シリア情勢に関して、会談に出席した各国外務大臣は閉幕声明で、シリアの統合、主権、独立、領土を維持する必要、「シリア危機の政治的解決が唯一の方法」であることを確認し、「すべての当事者に、2012年6月のジュネーブ合意に基づく政治プロセスへの参加」を主唱した。

主催国UAEのシャイフ・アブドゥッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣は、ロシアのラブロフ外務大臣との記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領が設置をめざしている「安全保障地帯」に関して「それが一時的なもので、なおかつ人道目的に沿い、国連が監視するのであれば、歓迎されるべきだが…、我々はこのアイディアを支持する前に米国政府から詳細を聞きたい」と述べた。

一方、ラブロフ外務大臣は「安全保障地帯」に関して「より詳しく示すべきだ」としたうえで、「米国側とこの計画について検討する用意がある」と述べた。

一方、「アラブ連盟の正当な加盟国であるシリア政府が、アラブ連盟の今日に参加できない事態は共通の取り組みにしさない…。シリア政府が加盟国であれば、より重要でより効果的な役割を果たすことができる」と主張、シリア政府の加盟資格停止処分を解除するよう求めた。

これに対して、アラブ連盟のアブー・ガイト事務総長は、「決定は加盟国の意思に準じる。仮に、この問題が議論されれば…、連盟はこの決定(加盟資格停止処分解除)を実施するだろう。

SANA, February 1, 2017
SANA, February 1, 2017

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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有志連合所属と思われる無人戦闘機がシリア赤新月社が拠点を置くイドリブ市内のホテルを爆撃(2017年2月1日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がシリア赤新月社の事務所が入っているイドリブ市内のカールトン・ホテルを空爆し、赤新月社の医療チーム・スタッフ9人(マアムーン・ハルブート隊長ら)が負傷した。

ARA News(2月1日付)は、地元の活動家の話として、空爆は有志連合の無人戦闘機が、イドリブ市内のシャーム解放機構の拠点2カ所を狙って実施したものだと伝えた。

しかし、空爆を実施した戦闘機の所属に関しては、「越境して飛来した」、「シリア政府支配下の基地方面から飛来した」などの情報が錯綜している。

Kull-na Shuraka', February 1, 2017
Kull-na Shuraka’, February 1, 2017


AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍はシリア軍の進路を阻むかたちでバーブ市南西部一帯でのダーイシュへの攻撃を激化させ、2カ村を制圧(2017年2月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市南西部一帯で、トルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が、ダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦し、トルコ軍側はグーズ村、アブー・ザンディーン村を制圧した。

これにより、トルコ軍は、バーブ市とアレッポ市を結ぶ街道の1.5キロ地点にまで接近した。

複数の消息筋によると、トルコ軍は度重なるバーブ市攻略に失敗したことを受け、同市制圧ではなく、シリア軍の進軍を遮るかたちでバーブ市とアレッポ市方面を結ぶ街道を掌握しようとしているという。

一方、シリア軍は、バーブ市南西7キロの地点にまで進軍している。

シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下に復帰したばかりのバーブ市南部ラスム・スィルハーン村で大きな爆発が発生した。

爆発は、ダーイシュが仕掛けた爆弾によるもので、これによりシリア軍兵士、親政権武装勢力戦闘員複数が死傷した。

なお、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部校外の航空士官学校の北東部でダーイシュ(イスラーム国)に対して集中的な攻撃を行った。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がタドムル市西部郊外の柑橘農園、ドゥーワ地区、アブー・ファワーリス地区、ティヤース山一帯、タイフール航空基地(T4)北部の丘陵地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

一方、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がタドムル市東部郊外のフィッダ農場、バイト・フィッダ村、西ハイル城一帯、アーイド・ハッスーン丘、ウンム・ハイイル丘一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部の工場地区、墓地地区などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆、交戦した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(2月1日付)によると、シリア軍がスィーン航空基地東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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ジュンド・アクサー機構が、アンサール・トゥルキスターン、アクサー旅団、親シャーム解放機構派に三分裂(2017年2月1日)

スマート・ニュース(2月1日付)などは、イドリブ県およびアレッポ県西部でのシャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動の衝突をめぐって、シャーム解放機構から破門されたジュンド・アクサー機構が三つに分裂、一部はシャーム解放機構に、残りの二つの派は独自の組織を結成したと伝えた。

ジュンド・アクサー機構の幹部の一人でアブー・ムハンマド・サルミーニーを名乗る人物によると、組織内での意見対立を受け、ジュンド・アクサー機構は解体を決定、一部はシャーム解放機構に忠誠を誓う一方、イドリブ県出身のメンバーらはアンサール・トゥルキスターンの名で活動する一方、ハマー県出身者らはアクサー旅団の名で活動を開始したという。

このうち、現司令官らを含む主流派はアンサール・トゥルキスターンに参加したという。

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、SMART News, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は1月31日、ブーカマール市、ラッカ市近郊などに対して11回の爆撃を実施(2017年2月1日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月31日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ブーカマール市近郊(5回)、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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リヤド交渉委員会とシリア国民連合を除く主要な反体制政治組織はジュネーブ4会議に向けた「統一代表団」発足で基本合意(2017年2月1日)

『ハヤート』(2月1日付、ラーイド・ジブル記者)は、1月27日にロシアの首都モスクワで開かれたセルゲイ・ラブロフ外務大臣、ミハイル・ボグダノフ外務副大臣と、反体制政治組織の代表との会談で、ジュネーブ4会議に向けた反体制派の「統一代表団」を発足することで意見集約が行われたと伝えた。

会談に出席したのは、モスクワでの会合に出席した「カイロ枠」(カイロ宣言グループ)、「モスクワ枠」(民主統一党を除く「モスクワ・リスト」)、「アスタナ枠」(アスタナ会議に参加した反体制武装集団)、「フマイミーム枠」(シリア国内の野党)、民主統一党の代表11人で、リヤド最高交渉委員会とシリア革命反体制勢力国民連立は会談を拒否した。

カイロ宣言グループ カイロ合意グループ

同紙によると、「統一代表団」は、「カイロ枠」が1人、「モスクワ枠」が変革解放戦線代表のカドリー・ジャミール前副首相を含む2人、「アスタナ枠」が5人、「フマイミーム枠」が1人、民主統一党が1人、シリア・クルド国民評議会が1人、最高交渉委員会が1人、シリア革命反体制勢力国民連立が1人、国家建設潮流が1人を代表として輩出して発足されるという。

AFP, January 31, 2017、AP, January 31, 2017、ARA News, January 31, 2017、Champress, January 31, 2017、al-Hayat, February 1, 2017、Iraqi News, January 31, 2017、Kull-na Shuraka’, January 31, 2017、al-Mada Press, January 31, 2017、Naharnet, January 31, 2017、NNA, January 31, 2017、Reuters, January 31, 2017、SANA, January 31, 2017、UPI, January 31, 2017などをもとに作成。

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