YPG主体のシリア民主軍は、トルコ軍が攻略をめざすマンビジュ市(アレッポ県)一帯に米軍地上部隊が展開したと発表(2017年2月28日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、アレッポ県ユーフラテス川西部の拠点都市マンビジュ市一帯に米軍地上部隊が展開したと発表した。

発表は、ハワール・キリス作戦司令室とともにダーイシュの拠点都市バーブ市を制圧したトルコが、マンビジュ市攻略への意志を改めて示したことを受けたもので、地元の活動家らは、マンビジュ市一帯と思われる地域を走行する米軍の車輌の画像をインターネットを通じて公開した。

シリア民主軍の司令部筋によると、数日前にシリア領内の西クルディスタン移行期民政局支配地域を訪問した米軍中央司令部(CENTCOM)のジョゼフ・ヴォーテル司令官(大将)は、有志連合が、トルコ軍ないしは同軍の支援を受ける武装集団からのあらゆる攻撃に対してマンビジュ市を防衛することを約束したという。

スマート・ニュース(2月28日付)、クッルナー・シュラカー(2月28日付)が伝えた。

Kull-na Shuraka’, February 28, 2017

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、SMART News, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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有志連合副司令官「トルコはロジャヴァ支配下のマンビジュ攻略ではなく、ダーイシュとの戦いに集中すべき」(2017年2月28日)

有志連合副司令官のルパート・ジョーンズ英軍中将は、英外務省での有志連合諸国会合で記者団に対して、トルコは西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点都市の一つであるアレッポ県ユーフラテス川西部のマンビジュ市の攻略を控え、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いに集中すべきだと苦言を呈した。

ジョーンズ中将は「シリアにおける協力者、シリア民主軍は、ダーイシュが首都と宣言しているラッカ市を孤立させようとし、広範な地域を奪還した。我々の安全保障にとって重要なのは、この都市を浄化し、(ダーイシュによる)外国でのテロの陰謀に対抗することだ。数週間中に、シリアにおける協力者がラッカ市への攻撃を開始すると期待している…。トルコが国境を守るためにこの数ヶ月で行ったことは極めて重要だ。なぜなら、シリアにやって来る外国人戦闘員の兵站路を閉ざしたからだ…。しかし、我々は、ダーイシュ掃討に集中しなければならないと力説する。ダーイシュはマンビジュ市で敗北した…。我々はトルコなどの同盟国とともに、ダーイシュを打ち負かすことに…集中する」と述べた。

『ハヤート』(3月1日付)などが伝えた。

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「ダーイシュの首都ラッカ攻略からPYD、PYGを排除すべき」(2017年2月28日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はパキスタン訪問に先だってイスタンブールで記者会見を開き、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市攻略からクルド民族主義政党の民主統一党が主導する西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を排除するべきだと改めて主唱した。

エルドアン大統領は「我々の同盟国が真に信用できるのであれば、彼らにこう言いたい。我々はラッカ市からダーイシュを浄化し、住民に同地を返すまで、あなた方とともに行動しよう…。しかし、我々が民主統一党、あるいは人民防衛隊と合意したり、ともに行動することは絶対に不可能だ」と述べた。

『ハヤート』(3月1日付)などが伝えた。

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はシリア軍のマンビジュ市方面への進軍を歓迎(2017年2月28日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・サッルー報道官は、フェイスブックを通じて声明を出し、アレッポ県ターディフ市からダーイシュ(イスラーム国)を掃討語に西クルディスタン移行期民政局支配地域に到達したシリア軍の進軍に関して「他の地域と同様、シリア軍がマンビジュ軍事評議会との戦端を開くことはないだろう」と述べた。

サッルー報道官はまた「アレッポ市とマンビジュ市を結ぶ街道を通商面、民生面で再開することは…、アフリーン市、アアザーズ市、ジャラーブルス市を経由してアレッポ市とマンビジュ市を結ぶ現行の街道を通行することに伴う市民の困難と比較すると…、市民にとって有益なことで…、市民が快適に過ごし、安全を得ることは我々の望みだ」と述べた。

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュのバーブ市、ターディフ市方面からの撤退を受け、シリア軍、トルコ軍はバーブ市東部の村々の分割を完了(2017年2月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマンビジュ市郊外の西クルディスタン移行期民政局支配地域に到達したことを受け、バーブ市およびターディフ市を喪失したダーイシュ(イスラーム国)がバーブ市東部一帯からの撤退を続けた。

これにより、シリア軍はフライスィーヤ村、アームーディーヤ村を新たに制圧、ウンム・マイヤール村のダーイシュ拠点を空爆した。

一方、クッルナー・シュラカー(2月28日付)によると、トルコ軍と同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室も、クライディーヤ村、ウンム・ハミーラ村の2カ村をダーイシュ(イスラーム国)から奪取、これを制圧した。

このほか、クッルナー・シュラカー(2月28日付)によると、バーブ市では、ダーイシュ(イスラーム国)が敷設した地雷が爆発し、住民5人が死亡した。

Kull-na Shuraka’, February 28, 2017

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ヒムス県では、SANA(2月28日付)によると、シリア軍がタドムル市一帯およびタール山一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月28日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部の電気保全旅団基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、またハトラ村などのダーイシュ拠点を空爆した。

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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ヒムス市ワアル地区に対するシリア軍の砲撃でホワイト・ヘルメット隊員を含む6人が死亡(2017年2月28日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(2月28日付)によると、シリア軍がヒムス市ワアル地区を砲撃し、ホワイト・ヘルメット(民間防衛隊)の隊員1人を含む6人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(2月28日付)によると、シャーム解放機構がアルナ村を砲撃し、2人が死亡、7人が負傷した。

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ダマスカス県では、SANA(2月28日付)によると、カラムーン区で活動する反体制武装集団が、ロシア大使館などがあるアドウィー地区を砲撃し、7人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(2月28日付)によると、シリア軍が、マアッラト・ヌウマーン市近郊のダイル・シャルキー村、タマーニア町、シャフシャブー山、ラカーヤー村、カフルサジュナ村、タルマラ村、マアッラト・ハルマ村、アリーハー市にあるシャーム解放機構の拠点を空爆した。

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ハマー県では、SANA(2月28日付)によると、シリア軍がタイバト・イマーム市、ムーリク市でシャーム解放機構の拠点を空爆したほか、ブワイダ村でイッザ連合の拠点を攻撃した。

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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ロシア外務次官「ジュネーブ4会議は「テロとの戦い」を最優先課題として和平協議を行うべき」(2017年2月28日)

26日にスイスのジュネーブ入りしたロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団と会談した。

会談後、ガティロフ外務次官は記者団に対し、ジュネーブ4会議においては「テロとの戦い」を最優先課題として和平協議を行うべきだと述べた。

『ハヤート』(3月1日付)が伝えた。

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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、スイスに滞在中のバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団と会談し、ジュネーブ4会議の議事進行の方法などについて意見を交わした。

SANA(2月28日付)が伝えた。

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化学兵器使用に関与したとされるシリア軍・治安機関高官への制裁を定めて国連安保理決議案はロシア、中国の拒否権発動で廃案に(2017年2月28日)

国連安保理では、米国、英国、フランスが共同提案した決議案の採決が行われ、ロシア、中国、ブルガリアが反対、カザフスタン、エチオピア、エジプトが棄権し、ロシア、中国の拒否権発動により廃案となった。

決議案は、化学兵器使用に関与したとされるシリア軍・治安機関の高官への制裁を定めていた。

日本は、米国、英国、フランス、スウェーデン、イタリア、セネガル、ウクライナ、ウルグアイとともに賛成票を投じた。

SANA, February 28, 2017

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は2月27日、ラッカ市一帯などに対して15回の爆撃を実施(2017年2月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月27日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は15回で、ラッカ市近郊(9回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、タドムル市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

AFP, February 28, 2017、AP, February 28, 2017、ARA News, February 28, 2017、Champress, February 28, 2017、al-Hayat, March 1, 2017、Iraqi News, February 28, 2017、Kull-na Shuraka’, February 28, 2017、al-Mada Press, February 28, 2017、Naharnet, February 28, 2017、NNA, February 28, 2017、Reuters, February 28, 2017、SANA, February 28, 2017、UPI, February 28, 2017などをもとに作成。

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