タッル・リフアト市の領有権をめぐるシリア軍とYPGの対立を受け、アレッポ市内東部でパレスチナ人民兵がYPGに嫌がらせ(2017年2月6日)

ARA News(2月6日付)は、アレッポ県のアレッポ市内東部および同市北部郊外で、シリア軍、パレスチナ人の民兵組織クドス旅団と、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊および同組織が主導するシリア民主軍との間で緊張が高まっていると伝えた。

同サイトによると、両者は2日前にシリア民主軍からタッル・リフアト市からの撤退を求めるシリア軍の要請を拒否したことで対立を深め、クドス旅団がアレッポ市シャイフ・ハドル地区、シャイフ・ファーリス地区で人民防衛隊の隊員に対して、路上で罵声を浴びせたり、暴行を加えたり、武器で脅したりして嫌がらせを繰り返し、挑発しているという。

ARA News, February 6, 2017
ARA News, February 6, 2017

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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シリア人権ネットワークは2017年1月の有志連合の爆撃で、ロシア軍の爆撃以上の民間人が殺害されたと主張(2017年2月6日)

シリア人権ネットワークは、2017年1月の米主導の有志連合とロシア軍による空爆による犠牲者数を発表(http://sn4hr.org/blog/2017/02/06/31913/)した。

それによると、米主導の有志連合の空爆による犠牲者は子供28人、女性14人を含む民間人91人、これに対してロシア軍の空爆による犠牲者は、子供20人、女性14人を含む民間人48人と、有志連合側の攻撃による犠牲者数が初めてロシア軍の攻撃による犠牲者を上回った。

ただし、シリア人権ネットワークの統計は、反体制派支配地域のみを調査対象とし、被害者の身元ではなく、特定が困難な加害者別に集計を行っており、数値データに信頼性はない。

SNHR, February 6, 2017
SNHR, February 6, 2017

 

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シャーム自由人イスラーム運動は各地の所属組織、戦闘員の数を示した図を公開(2017年2月6日)

シャーム自由人イスラーム運動はSNSを通じて、各地の所属組織、戦闘員の数を示した図を公開した。

この図によると、シャーム自由人イスラーム運動には旅団を名乗る50の組織、大隊を名乗る400の組織が所属し、戦闘員の総数は2万5,000人におよぶという。

図は、シャーム・ファトフ戦線主導のもとに新たに結成されたシャーム解放機構に、シャーム自由人イスラーム運動のメンバー多数が合流しているとの情報が拡散されていることに対処するために公開されたものと思われる。image004 

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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ベルギー議員団がアサド大統領と会談:「欧州で広まっている「嘘」に立ち向かうための世論形成に資したい」(2017年2月6日)

アサド大統領は、シリアを訪問したベルギー連邦議会議員団(フィリプ・ドゥウィンター議員が団長)と首都ダマスカスで会談した。

SANA(2月6日付)によると、会談ではシリア国内情勢および国際情勢の進捗について意見を交わし、議員団は、シリア軍によるアレッポ市制圧以降、多くの欧州諸国がシリア情勢への姿勢を変化させていると指摘し、議員団のシリア訪問が、シリア危機をめぐって欧州で広まっている「嘘」に立ち向かうための世論形成に資したいと述べたという。

これに対して、アサド大統領は、ほとんどの欧州諸国が非現実的な政策を打ち、シリア国民をさまざまなテロで苦しめている組織を支援することで自国民の利益をも損ねており、また西側の一部の政治家が、国益のためでなく選挙での勝利のために活動しており、そのことが現実から乖離した政策の展開につながっていると述べた。

議員団はまた、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(副首相)とも会談した。

SANA, February 6, 2017
SANA, February 6, 2017

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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停戦監視の仕組み構築に向けて、ロシア、トルコ、イラン、国連による実務者協議、ヨルダンも参加し、シリア南部への停戦地域拡大模索(2017年2月6日)

1月23~24日にカザフスタンの首都アスタナでシリア政府と反体制武装集団の和平協議「アスタナ会議」を主催したロシア、トルコ、イラン、そして国連が、アスタナで軍専門家などからなる実務者協議を開催し、停戦監視の仕組み構築などに関して意見を交わした。

『ハヤート』(2月7日付)が複数の外交筋の話として伝えたところによると、トルコとイランの間で依然として詳細な意見調整の必要があるものの、三カ国は停戦継続を保証に向けて「90%の合意に達した」と伝えた。

その一方、同外交筋は、現下の停戦に、シリア南部の武装集団も参加することに期待が寄せられているとしたうえで、ヨルダン政府の実務者が会合に参加したことを明らかにした。

これに関して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は「ロシアは新たな武装勢力が停戦に参加することを歓迎する…。ヨルダンはいわゆる「南部戦線」を名乗る多くの反体制武装集団との間で、停戦合意に参加することで合意した…。ヨルダンがシリア危機解決に向けた活動に参加することを歓迎する」と述べた。

ロシア政府の代表を務めたロシア軍のスタニスラヴ・カズヒマゴメドヴ(Stanislav Gadzhimagomedov)参謀本部作戦局次長によると、会合ではまた、捕虜交換プロセスについて意見が交わされるとともに、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)と「穏健な反体制派」の峻別作業が継続されたという。

とりわけ、テロ組織と正当な反体制派の峻別に関して、カズヒマゴメドヴ次長は、「自由シリア軍は現在、北部でヌスラ戦線に対して戦いを挑んでいる。我々はこの経験が中部、そして南部にも広まることを注視している」と述べた。

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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シリア軍の爆撃でカフルズィーター市(ハマー県)の野戦病院が利用不能に(2017年2月6日)

ハマー県では、クッルナー・シュラカー(2月6日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市を「樽爆弾」で爆撃し、市内に設置された「専門病院」(野戦病院)が利用不能となった。

Youtube, February 6, 2017
Youtube, February 6, 2017

 

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ダマスカス郊外県では、ARA News(2月6日付)によると、イスラーム軍はフーシュ・ナスリー村上空でシリア軍の無人航空機を撃墜した。

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍は反体制派の拠点都市アアザーズ市近郊のシリア民主軍拠点を砲撃(2017年2月6日)

アレッポ県では、ARA News(2月6日付)によると、トルコ軍が反体制派の拠点都市アアザーズ市近郊のカトマ村にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点を砲撃した。

ARA News, February 6, 2017
ARA News, February 6, 2017

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市北東部の1カ村をダーイシュから奪取(2017年2月6日)

ラッカ県では、ARA News(2月6日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市北東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末にビール・サイード村を制圧した。

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室はバーブ市近郊の戦略的要衝ブザーア村をダーイシュから再奪取(2017年2月6日)

アレッポ県では、『ハヤート』(2月7日付)によると、トルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が、6日にダーイシュ(イスラーム国)によって奪還されたバーブ市東部の戦略的要衝ブザーア村を再制圧した。

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県におけるダーイシュ最期の拠点都市バーブ市南部で進軍を続け、トルコ軍とともに同市を事実上「完全包囲」(2017年2月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ヒズブッラーなどからなる親政権武装勢力が、県内におけるダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市南部に侵攻し、同市とダイル・ハーフィル市一帯を結ぶ兵站路を遮断、トルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室によって東西北部を掌握されたバーブ市のダーイシュは「完全包囲」された。

しかし、ヒズブッラーの戦争広報局は「シリア軍はバーブ市に向かうダーイシュの兵站路から3.5キロの地点にまで進軍し、同兵站路を射程圏内に収めた」と発表するにとどまった。

『ハヤート』(2月7日付)によると、バーブ市をともに包囲するかたちとなったシリア軍、ヒズブッラーなどの親政権武装勢力とトルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室が、前線で連携しているのか否かは定かではないという。

ただ、同地の攻略をめぐっては、ロシア軍とトルコ軍が1月に入って、合同空爆作戦を行っている。

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ダマスカス郊外県では、SANA(2月6日付)によると、シリア軍がダクワ丘およびその一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(2月6日付)によると、シリア軍がハヤーン製油所東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

シリア軍はまた、タドムル市西部郊外の柑橘農園でダーイシュと交戦した。

このほか、ARA News(2月6日付)によると、ロシア軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)支配下のスフナ市一帯を空爆し、2人が死亡した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州は、タイフール航空基地東部の東バイダ村でシリア軍兵士10人を殺害したと発表した。

またアアマーク通信(2月5日付)は、東バイダ村一帯でシリア軍兵士20人を殺害したと発表した。image010 image011

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月6日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、電気保全旅団基地一帯、墓地地区一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は2月3~5日の3日間、ダーイシュ、シャーム解放機構支配地域に68回もの爆撃を実施(2017年2月6日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月3~5日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

2月3日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して38回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は31回で、ブーカマール市近郊(7回)、バーブ市近郊(3回)、ラッカ市近郊(20回)、イドリブ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

2月4日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は21回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(15回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、イドリブ市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

2月5日はシリア、イラク領内のダーイシュ(ダーイシュ)拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は16回で、ブーカマール市近郊(3回)、ラッカ市近郊(6回)、ダイル・ザウル市近郊(7回)に対して攻撃が行われた。

AFP, February 6, 2017、AP, February 6, 2017、ARA News, February 6, 2017、Champress, February 6, 2017、al-Hayat, February 7, 2017、Iraqi News, February 6, 2017、Kull-na Shuraka’, February 6, 2017、al-Mada Press, February 6, 2017、Naharnet, February 6, 2017、NNA, February 6, 2017、Reuters, February 6, 2017、SANA, February 6, 2017、UPI, February 6, 2017などをもとに作成。

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