シャーム解放機構は多くの武装集団や活動家を吸収し、支配地域を拡大(2017年2月2日)

ARA News(2月2日付)は、アレッポ市西部郊外で活動する反体制武装集団メンバーのムスリム・アブー・サッルームを名乗る人物の話として、アレッポ県西部やイドリブ県で活動する複数の武装集団や活動家がシャーム解放機構に忠誠(バイア)を近い、吸収統合されていったと伝えた。

シャーム解放機構に合流した組織のなかには、機甲ミサイル旅団、ハムザ中隊、フザイファ・ブン・ヤマーン大隊、リヤーフ・ジャンナ大隊、フサイン連合、カーディスィーヤ連合、アリー末裔連合、補給旅団、アレッポ市西部郊外で活動するクルド人部隊、アクサー中隊、イッザ大隊、殉教者船団など。

シャーム解放機構はこれらの組織を吸収し、支配地域を拡大したという。

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ARA News(2月2日付)は、1月28日にシャーム・ファトフ戦線のイニシアチブにより発足したシャーム解放機構の組織旗が確定したと伝え、その画像を公開した。

それによると、新たな旗は、白と緑を基調としており、配色としてはヌールッディーン・ザンキー運動、スンナ軍に近い。

なお、シャーム解放機構の発足を主導したシャーム・ファトフ戦線は白字に金色で組織名をあしらったデザインで、シャーム・ファトフ戦線に改称する以前のシャームの民のヌスラ戦線は、黒字に白色で「アッラーの他に神なし」と組織名が記されたデザインだった。

Kull-na Shuraka', February 2, 2017
Kull-na Shuraka’, February 2, 2017

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AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

自由シリア軍とシャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団がダルアー県でダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍と交戦(2017年2月2日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サフム・ジャウラーン村、アッラーン村一帯、ラジャート高原などで、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍とシャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団が交戦した。
またカフル・ナースィジュ村近郊で爆弾が爆発し、武装集団戦闘員1人が死亡した。

これに関して、スマート・ニュース(2月2日付)は、ラジャート高原でのダーイシュとの戦闘で、シャーム解放機構(旧シャーム・ファトフ戦線)、ないしはイスラーム軍と思われる戦闘員が死亡したと伝えた。

一方、クッルナー・シュラカー(2月2日付)は、南部戦線(自由シリア軍)がヤルムーク川流域のアッラーン検問所一帯、サフム・ジャウラーン村にあるハーリド・ビン・ワリード軍の拠点に対して大規模な攻撃を行った。

なお、クッルナー・シュラカー(2月3日付)によると、この戦闘でハック師団に所属するイスラームの橋連合の司令官など9人が死亡した。


AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、February 3, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、SMART News, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は和解が成立していた首都ダマスカスのカーブーン地区を3年ぶりに爆撃(2017年2月2日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカーブーン区各所を3回にわたり空爆し、12人が死傷した。

クッルナー・シュラカー(2月2日付)によると、カーブーン地区では3年前にシリア政府と反体制武装集団の間で「国民和解」が成立し、戦闘がほぼ終息していたが、今回の空爆は戦闘終息後初めての空爆となるという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍およびヒズブッラー戦闘員がマダーヤー町各所、ブカイン市を砲撃、クッルナー・シュラカー(2月2日付)によると、13人が死傷した。

両地はシリア軍とヒズブッラー戦闘員の包囲を受けている。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラスタン市各所を空爆した。

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュ支配下のバーブ市南西部の32以上の町・村、総面積250平方キロを制圧したと発表(2017年2月2日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、アレッポ県北部バーブ市南西部でのダーイシュ(イスラーム国)との約20日にわたる戦闘で、32以上の町・農村、総面積にして約250平方キロと、アレッポ市・バーブ市高速道路の一部約16キロを奪還したと発表した。

SANA, February 2, 2017
SANA, February 2, 2017

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が西ハイル城一帯、タイフール航空基地(T4)一帯、放棄された大隊基地一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がタドムル市西部郊外のハッターニーヤ村、ビイル・マルハターン地区、タイフール航空基地(T4)近郊のジャッハール交差点をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

SANA, February 2, 2017
SANA, February 2, 2017

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヒムス県との県境に近い東カラムーン地方一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、アアマーク通信(2月2日付)は、ダーイシュがスィーン航空基地一帯の三つの大隊基地を制圧したと発表した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、電気保全旅団基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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シリア外務在外居住者省はトルコ軍によるバーブ市近郊の2カ村の「占領」を非難(2017年2月2日)

外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長宛に書簡を送り、そのなかでトルコ軍によるシリア国民への度重なる敵対行為と領土・主権侵犯について報告、安保理に対して、国際の平和と安全を守るための責任を果たすよう要請した。

提出された書簡は、トルコ軍がアレッポ県バーブ市に侵攻するため、同市西部のグーズ村とアブー・ザンディーン村を「占領」(2月1日にトルコ軍が掌握)していると指摘するとともに、トルコ政府が過去5年以上にわたり、シリア領内のテロ組織に軍事、資金、兵站面での支援を行ってきたと告発している。

なお、トルコ軍による両村の制圧は、アレッポ市・バーブ市街道に沿ってバーブ市南西部から進軍を続けるシリア軍の進路を遮るかたちで行われた。

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍とハワール・キリス作戦司令室はバーブ市近郊の5カ村を新たに制圧するなか、エルドアン大統領はバーブ市掌握後のシリア領内での作戦継続は不要と発表(2017年2月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市北東部で、トルコ軍およびその支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

戦闘はムクリー丘一帯で激しく行われ、トルコ軍側がバーブ市包囲に向けて攻勢をかけたという。

ハワール・キリス作戦司令室は、この戦闘でガジュラーン村、アワースィー村、ラワーヒジャ村、フサーニー村、アミーヤ村の5カ村を新たに制圧したと発表した。image003

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコ軍がバーブ市での任務をまもなく終えるとしたうえで、同地掌握後にシリア領内での作戦継続は不要だとの見解を示した。

『ハヤート』(2月3日付)が伝えた。

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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有志連合はラッカ市近郊での爆撃で民間人7人を意図せず殺害したことを認める(2017年2月2日)

米中央軍(CENTCOM)は、有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)がシリア、イラク領内での空爆によって民間人が犠牲となったとの12件の新たな報告を受け検証、また11件の報告についての検証を継続していると発表した。

検証された12件の新たな報告の結果、2016年12月7日にラッカ市近郊に対して実施された空爆において、民間人7人が犠牲となったことが確認されただけで、それ以外は空爆自体が実施されていなかった誤報か、空爆は実施されたが民間人の犠牲は確認できなかったという。

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CENTCOMはまた、2月1日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は19回で、ブーカマール市近郊(4回)、バーブ市近郊(1回)、ラッカ市近郊(7回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

AFP, February 2, 2017、AP, February 2, 2017、ARA News, February 2, 2017、Champress, February 2, 2017、al-Hayat, February 3, 2017、Iraqi News, February 2, 2017、Kull-na Shuraka’, February 2, 2017、al-Mada Press, February 2, 2017、Naharnet, February 2, 2017、NNA, February 2, 2017、Reuters, February 2, 2017、SANA, February 2, 2017、UPI, February 2, 2017などをもとに作成。

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