シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会メンバーのカルラ・デル・ポンテ女史が辞意表明(2017年8月6日)

シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会のメンバーで前国際連合戦争犯罪主任検事のカルラ・デル・ポンテ女史は、スイス日刊紙のインタビューに応じ、そのなかで「私は苛立っている。降参しました! 辞表を書きて、数日中に提出する」と述べ、辞意を示した。

ポンテ女史は「何もしていないこの委員会に留まることはできない…。安保理は正義を実現しようとはしていない」と非難した。

AFP(8月6日付)が伝えた。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「イドリブでの緊張緩和地帯設置は容易でなく、情勢はより複雑だ」(2017年8月6日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はASEAN外相会議に出席するために訪問中のフィリピンの首都マニラで、米国のレックス・ティラーソン国務長官と会談した。

『ハヤート』(8月7日付)などによると、会談では、米国によるロシアへの追加制裁、ウクライナ情勢などとともに、シリア情勢への対応について意見が交わされた。

会談後にロシア外務省が発表した声明によると、シリア情勢をめぐって両国外相は、シリア南西部での戦闘停止と緊張緩和地帯設置にかかる合意履行の重要性などについて議論が集中したという。

また、ラブロフ外務大臣は会談後に記者団に対して、「ロシア、イラン、トルコ、さらには米国が主導する有志連合は、いかなる合意にもそもそも参加しようとしないテロリストを除くすべての反体制派に対して影響力を行使できる。我々はこうした影響力を行使することが必要だとの理解に基づき、停戦を維持、緊張緩和地帯における停戦状態を強化し、政治プロセス開始にふさわしい雰囲気を醸成したい」と述べた。

しかし、ラブロフ外務大臣は、シャーム解放機構やシャーム自由人イスラーム運動などの対立が続くイドリブ県に関して、「イドリブで(シリア南西部、ダマスカス郊外県東グータ地方、ヒムス県北部と)同様の(停戦と緊張緩和地帯設置にかかる)合意にいたることは容易ではない…。この地域の状況はより複雑だ」と述べた。

ラッカ県では、ARA News(8月6日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)が籠城を続けるラッカ市内のフィルドゥース・モスク一帯、ラシード公園、マンスール通り、マサーキン地区、ワーディー通り、タッル・アブヤド通り、ムルール地区、バドウ地区、ナイーム交差点、スィッハ住宅地区、ジュマイリー地区、国立博物館一帯に対して砲撃を行い、軍主導の有志連合も同地一帯に対する空爆を行った。

シリア民主軍はまた、ラウダ地区、旧市街でダーイシュと交戦した。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県北部で、YPG主体のシリア民主軍がトルコ軍およびその支援を受ける「家の者たち」作戦司令室と激しく交戦(2017年8月6日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(8月6日付)によると、トルコ軍の支援を受ける「家の者たち」作戦司令室(ハワール・キリス作戦司令室)の支配下にあるマーリア市、カルジャブリーン村一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と「家の者たち」作戦司令室が激しく交戦した。

戦闘はシリア民主軍がマーリア市一帯に進軍したことを受けたもので、シリア軍はシャイフ・イーサー村一帯から同地を砲撃、これにより女性1人と子供1人が死亡したという(ARA News(8月6日付)によると、民間人の死者は3人)。

これを受け、トルコ軍がアアザール市近郊のバルサーヤー山に展開するシリア民主軍の拠点やアフリーン市近郊のカスタル・ジンドゥー村、タッル・リフアト市を砲撃した。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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シリア軍がダーイシュとの戦闘の末にヒムス県東部の要衝スフナ市を制圧か?(2017年8月6日)

ヒムス県では、SANA(8月6日付)によると、シリア軍が県東部のマヌーフ村東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する追撃・掃討作戦を継続し、拠点5カ所を制圧した。

一方、シャームFM(8月6日付)、ディマスク・アーン(8月6日付)は、シリア軍が未明に県東部の要衝スフナ市に突入、ダーイシュとの戦闘の末にその一部を制圧したと伝えた。

また、ヒズブッラーの戦争広報局は、シリア軍および親政権武装勢力がダーイシュとの戦闘の末にスフナ市を制圧したと発表した。

同広報局によると、シリア軍の工兵部隊が現在、市内で爆発物の撤去作業を行っているという。

他方、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機はスフナ市北部郊外一帯を空爆、シリア軍も同地一帯を激しい砲撃を加えた。

シリア軍と親政権武装勢力は、スフナ市東部郊外各所を砲撃、ダーイシュが撤去した地雷や爆発物の撤去を行った。

スフナ市では、地元出身のダーイシュ戦闘員が撤退を拒否し、市内にとどまり抵抗を続けているという。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月6日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部一帯(墓地地区、パノラマ交差点一帯、ダイル・ザウル航空基地、ブガイリーヤ村など)でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、拠点を空爆した。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、Dimashq al-An, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、Sham FM, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県のハイヤーン町、アナダーン市一帯を砲撃(2017年8月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハイヤーン町、アナダーン市一帯を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハミーディーヤ村各所を砲撃した。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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シリア観光省:2017年上半期の外国人旅行客数は前年比で25%増(2017年8月6日)

シリアの観光省は、2017年1月から6月までにシリア国内を訪れた外国人観光客の数が53万人に達したと発表した。

この数は2016年の上半期との比較で25%増だという。

SANA(8月6日付)が伝えた。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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シリア外務省は国連に有志連合の即時解体を要求(2017年8月6日)

シリアの外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長宛に書簡を送り、米国主導の有志連合を即時解体するよう改めて要求した。

書簡において、外務在外居住者省は、有志連合が国際法に体系的に違反して、白リン弾を使用するなどしてシリア国民を標的とした空爆を続けていると非難、またこうした行為を通じて、テロ組織への支援を具体的に禁じた国連安保理決議第2253号に抵触していると指摘、シリア政府の要請に基づかずに結成され、攻撃を続ける有志連合の即時解体を要求した。

SANA(8月6日付)が伝えた。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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マンビジュ市(アレッポ県)出身の元反体制武装集団メンバー78人が放免に(2017年8月6日)

アレッポ県では、SANA(8月6日付)によると、地元和解プロセスの一環で関係当局に投降していた元反体制武装集団メンバー78人(マンビジュ市一帯の出身者)が、2016年政令第15号に基づき恩赦を受け、バアス党アレッポ地域指導部での手続きを経て放免となった。

AFP, August 6, 2017、AP, August 6, 2017、ARA News, August 6, 2017、Champress, August 6, 2017、al-Hayat, August 7, 2017、Kull-na Shuraka’, August 6, 2017、al-Mada Press, August 6, 2017、Naharnet, August 6, 2017、NNA, August 6, 2017、Reuters, August 6, 2017、SANA, August 6, 2017、UPI, August 6, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は6件の違反を確認(2017年8月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(8月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも6件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ハマー県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間にハマー県の4カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,135市町村、武装組織の数は228組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 6, 2017をもとに作成。

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