シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県カフル・ナースィム村、ハサカ県カーミシュリー市でトルコ軍、シリア国民軍、米軍の撤退に抗議するデモ(2021年10月28日)

アレッポ県では、SANA(10月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカフル・ナースィフ村でトルコとその「傭兵」(シリア国民軍)の占領の拒否を訴える抗議デモが行われ、多数の住民が参加した。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/631709964878751

一方、シリア人権監視団によると、トルコ軍は無人航空機(ドローン)でタッル・リフアト市東の農地を爆撃した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が地対地兵器で撃墜を試み、ドローンは退却を余儀なくされたという。

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ハサカ県では、SANA(10月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市近郊のサーフィヤー村で米国とトルコの占領に抗議するデモが行われ、アラブ系部族の部族長や名士、住民が参加した。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/631745661541848

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県西部、イドリブ県を砲撃(2021年10月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のカフルタアール村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(イドリブ県7件、ラタキア県1件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3077028449206557

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で270人(2021年10月28日)

保健省は政府支配地域で新たに270人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者92人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、10月28日現在の支配地内での感染者数は計42,621人、うち死亡したのは2,545人、回復したのは26,108人となった。

SANA(10月28日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/632065398176541

AFP, October 28, 2021、ACU, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民318人と国内避難民(IDPs)167人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は717,177人、2019年以降帰還したIDPsは103,687人に(2021年10月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月27日に難民318人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民304人(うち女性92人、子供155人)、ヨルダンから帰国したのは14人(うち女性4人、子供7人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は717,177人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者320,948人(うち女性96,454人、子ども163,401人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,229人(うち女性118,916人、子ども202,071人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,810,701人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は946,457人(うち女性284,028人、子供482,394人)となった。

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一方、国内避難民167人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,687人(うち女性40,319人、子供33,794人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,283人(うち女性422,878人、子供677,560人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 28, 2021をもとに作成。

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スィーマルカー国境通行所前でイラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたカリーラー部隊の若者の遺体の引き渡しを求める座り込みデモにジャズィーラ地域教員連合のメンバーらが参加(2021年10月27日)

ハサカ県では、ANHA(10月27日付)によると、県北東部のティグリス川河畔に設置されているスィーマルカー国境通行所前の広場で北・東シリア自治局ジャズィーラ地域殉教者遺族機構が続けている座り込みデモにカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市在住の女性(母親)や「平和の母」のメンバーらが参加し、イラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたクルディスタン労働者党(PKK)の民兵組織である人民防衛部隊(HPG)所属のカリーラー(カレラ)部隊のメンバー5人の遺体の引き渡しを求めた。

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領はダマスカス軍事アカデミーで訓示:「我々がそのために戦う愛国的大義とは政治的大義だ。人民軍は国民に完全に帰属し、国民の信念に依拠し、その利益を防衛しなければならない」(2021年10月27日)

アサド大統領(シリア軍武装部隊総司令官、大将)はダマスカス軍事アカデミーを訪問し、第36期司令官参謀課程を修了した士官と面談し、訓示を述べた。

訓示の骨子は以下の通り。

ここ(軍事アカデミー)での愛国的な軍事経験は知識へと変わる時、我々はこの知識を発展させ、様々な結論に至り、アイデアや経験を引き出し、戦争のあらゆる段階、あらゆる状況に対応する解決策を導き出すことができる。ここに本アカデミーの異議が隠されている。ここに、諸君らが教室内、そして外で毎日行っている対話の重要性が隠されている。

知識について話すとき、指揮と知識を分けることはできない。司令官の個性とその知識を分けることはできない。諸君らにとっての義務とは、自分たちの知識を高め続けることだ。なぜなら、司令官とは階級ではなく、知識において部下と分けられるものだからだ。さらに、司令官の知識とは、軍事的知識にとどまらない。政治を含むあらゆる分野を包摂するかたちで広がっている。

事実、軍事的な知識とは、シリアの愛国的歴史の中心に位置する軍組織、すなわちシリア・アラブ軍の立場を知ることから始まる。実際、独立した最初の日から、今この瞬間に至るまで、この祖国の歴史を作っている者は武装部隊、とりわけ軍だ。すべての士官がこの歴史観を自らの個性のなかに担っている。この歴史観は大部分の市民のなかにあることを知らねばならない。これこそが、シリア国民が軍組織を後押ししてくれる最大の理由の一つだった。

知識はまた、政治的知識によって裏打ちされている。知識は軍事のためのツールである前に、政治のためのツールだ。士官、そして戦闘員は、それなくして目標に至ることも、それが何たるかを知ることもできない。なぜなら最大の目標とは、政治的、愛国的な目標であり、その他の軍事的目標はそのあとに続くものだからだ。

つまり、士官は政治的目標を知る必要、それに至る方法、そしてこの方法を取り囲むものを知る必要がある。我々は今日、大海のなかにある。これまでも多くの演説で何度も述べているが、我々は荒れ狂う大海のなかにある。逆境に立ち向かい、嵐に立ち向かい、荒波に立ち向わねばならない。航法についての知識を持たねばならない。荒れ狂う大海について話すとき、シリアでの戦争や緊急事態のことを話しているのではない。

米国はイラクで1兆ドルを費やしたという。アフガニスタンでも1兆ドルを費やしたという。数兆ドルを誰に費やしたのか? イラク国民に対してか? アフガニスタン国民に対してか? 米国の企業に費やしたのだ。武器の供給、さまざまな装備の供給のためだ。つまり、米国人にとって戦争という行為とはドルそのものだ。そしてこのドルは米国の企業のためにつぎ込まれる。つまり、アフガニスタンでの敗北、イラクでの敗北、そして1994年のソマリアでの敗北、ベトナムでの敗北にもかかわらず、さらなる戦争、さらなる敗北が起こることを予想しなければならない。ドルは同じ枠組みのなかで還流し続けるだろう。

この言葉が意味することは何なのか? つまりは、この混乱した世界には、一つのこと以外に何らの場所もない。それは不屈の精神だ。不屈の精神を持ち、そのための道を進む国家こそが、この世界において居場所を見出す。域内で国益に沿って居場所を探す小国であれ、国際社会における立ち位置を模索する大国であれだ。不屈な国民こそが、祖国を見出す。不屈の精神がなければ、祖国は存在しない。

私が今話している不屈の精神とは、積極的なものだ。それは防衛態勢に似ている。我々が消極的な意味、そして守勢に立って不屈であることは許されない。我々は攻撃に転じねばならない。これは私が就任演説で述べたことでもある。我々は発展し、戦いの終わりを待ってはならない。戦いが終わる、あるいは戦争が終わったら、そうするなどと我々は言っていない。我々は戦争のただ中にあっても、発展のためにできることをする。ここでいう発展とは、軍事、経済、組織、思想といった分野すべてを含むものだ。もちろん、組織という言葉には、武装部隊だけでなく、国家、社会の組織化も含まれている。

士官、そして組織として、諸君らには軍事的な役割がある。しかし同時に社会的な役割がある、意識、教養を高める役割、そしてこの社会に存在する誤った概念を反駁する役割がある。軍隊生活、さらには一般の生活において、士官のように司令官としての個性を持つ者はそうはいない。だから、これは士官としての任務に加えて与えられるもう一つの課題であり、任務なのだ。この組織の広範囲にわたる役割がこのようにセンスィティブなもので、この組織の社会における重みゆえに、この組織に対する戦争は極めて熾烈なものだった。何よりもまず、政治的な意味においてだ。こういうと、みなは奇妙に感じるだろう。政治的な意味とはどのようなものなのかと言うだろう。数万という死傷者を出したこの戦争において、なぜ、政治的意味と言うのか? 私は言いたい。違う、軍に対する政治的な戦争は軍事的な戦争よりも危険だと。軍事的戦争は敵がわかる。戦闘方法を探すことができ、それは存在する。これに対して、政治的戦争は、軍の確信に対して行われるものだった。なぜなら、この軍が成功するためには、人民軍を名乗らねばならず、国民がこの軍が自らの軍であると信じることがなかったら、この軍がこの戦いで成功を収めることはできないからだ。

だから、戦争は当初、この組織の信頼とイメージを損ねようとするものだった。もちろん、それは失敗した。当初は若干の成果はあったが、第1に、我々の士官や軍関係者の意識的な行動によって、そして第2に、シリア国民の意思を前に失敗した。軍は政治のための道具で、非政治的だと言うとき、この軍は何を防衛するのか? なぜ戦うのか? 戦う動機は何なのか? 愛国的大義と言うとき、政治的大義がなく、我々が守るべき愛国的大義などあり得ない。愛国的大義とは政治的大義だ。

私は、いかなる愛国的なものも政治であると常に言っている。我々がそのために戦う愛国的大義とは、政治的大義なのだ。だから、プロの軍隊、非政治的な軍隊を欲し、軍事を愛国的なメッセージから、他の職業と同じ単なる職業へと変えようとする者がいれば、軍は人民軍ではなくなる。なぜなら、人民軍は国民に完全に帰属し、国民の信念に依拠し、その利益を防衛しなければならないからだ。

諸君らの知識、意思、大胆さをもって、我々は解放への道のりを進み続ける。諸君らの逞しさをもって、我々は権利を回復できるだろう。国民が諸君ら、そしてこの偉大なる組織を信じることで、シリア・アラブ軍は枢軸となり、独立の維持、信念の強化、祖国の防衛を保証するものとなる。

SANA(10月27日付)が伝えた。

https://youtu.be/9dukU_9-nLo

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4706615072715621

https://www.facebook.com/watch/?v=286370243388738

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県ムサイフラ町でロシア軍の支援を受けるシリア軍第5軍団の兵士1人が銃で撃たれて死亡(2021年10月27日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムサイフラ町でロシア軍の支援を受けるシリア軍第5軍団第8旅団の兵士1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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ハサカ市グワイラーン刑務所に収監中のダーイシュ・メンバーが暴動(2021年10月27日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ市グワイラーン地区のグワイラーン刑務所に収監されているダーイシュ(イスラーム国)メンバーの暴動が発生し、北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)が刑務所一帯に展開、米主導の有志連合のヘリコプター複数機が、照明弾を発射した。

これに先立って、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が有志連合の支援を受けて、グワイラーン刑務所からシャッダーディー市近郊の米軍基地に併設されている拘置所に収監者複数名を移送していた。

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構はラタキア県トルコマン山地方でジュンドッラーなどの根絶を目指して戦闘継続、過去3日でチェチェン人、アゼルバイジャン人、トルコ人ら26人殺害(2021年10月27日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がトルコマン山地方で、トルコ人やアゼルバイジャン人からなるジュンドッラー、東欧出身者からなる複数のグループと交戦を続けた。

シャーム解放機構は、同地からの退去を拒否したジュンドッラーなどの根絶を目指しており、過去3日の戦闘で26人を殺害した。

殺害された戦闘員のほとんどはチェチェン人、アゼルバイジャン人、トルコ人。

シャーム解放機構側も8人が死亡している。

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合とシリア民主軍は空挺作戦で誤ってダイル・ザウル民政評議会の共同副議長を銃殺(2021年10月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団、ユーフラテス・ポスト(10月27日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるスブハ村で、米主導の有志連合が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支援を受けて空挺作戦を実施し、ダイル・ザウル民政評議会の共同副議長を務めるシリア・ムスタクバル党メンバーのサーミル・アブドゥッラー氏(アブー・ムスタファー)を誤って銃殺した。

有志連合とシリア民主軍は、同地で指名手配者を摘発するために作戦を実施していた。

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、The Euphrates Post, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がトルコ占領下のアレッポ県ジンディールス町を爆撃、トルコ軍は対抗措置としてヌッブル市、マンナグ村などを砲撃、住民と兵士合わせて6人負傷(2021年10月27日)

アレッポ県では、ANHA(10月27日付)によると、ロシア軍戦闘機がトルコの占領下にあるいわゆる「オリーブの枝」地域の拠点都市の一つジンディールス町を爆撃した。

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イドリブ県タルマーニーン村へのシリア軍の砲撃や、ロシア軍のカーフ村一帯やジンディールス町への爆撃を受けるかたちで、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府の支配下にあるヌッブル市、ザフラー町を砲撃し、住民少なくとも4人が負傷した。

SANA(10月27日付)は、「テロ組織」がヌッブル市を砲撃し、住民2人が負傷したと伝えた。

シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍はまた、フライターン市、アナダーン市、マンナグ村、マンナグ航空基地に対しても砲撃し、マンナグ村とマンナグ航空基地でシリア軍兵士2人が負傷した。

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シリア人権監視団によると、シリア軍はトルコの占領下にあるいわゆる「ユーフラテスの盾」地域に面するタッル・マディーク村、ズワイヤーン村、タッル・ジージャーン村に戦車、装甲車などからなる増援部隊を派遣した。

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県カーフ村一帯、ザーウィヤ山地方を爆撃、シリア軍がタルマーニーン村を砲撃し、子供1人死亡、11人負傷(2021年10月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が26日深夜から27日未明にかけてシリア政府の支配下にあるアウラム・クブラー町一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が26日深夜から27日未明にかけて「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、フライフィル村、バーラ村を砲撃した。

シリア軍はその後、アレッポ県西部の第46中隊基地に展開する部隊がアレッポ県との県境に位置する「決戦」作戦司令室トルコ占領下のタルマーニーン村を砲撃し、トルコ軍の拠点一帯に2発の砲弾が着弾し、子供1人が死亡、女性と子供ら11人が負傷した。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1243760696090552

シリア軍が同地を砲撃するのは、2020年3月にロシアとトルコが「緊張緩和地帯」での停戦に合意して以降初めて。

一方、ロシア軍戦闘機は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のマシューン村を4回にわたって爆撃した。

https://www.facebook.com/watch/?v=2779608852337353

ロシア軍戦闘機はまた、カーフ村一帯を7回にわたって爆撃した。

爆撃はシリア国民軍に所属する第23師団の旧本部、サルワ村にあるトルコ軍拠点一帯が標的となった。

爆撃が行われた地域には、国内避難民(IDPs)の簡易キャンプが複数点在する。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がトルコマン山一帯で砲撃戦を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県5件、ラタキア県2件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3076142699295132

AFP, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で275人、北・東シリア自治局支配地域で350人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で393人(2021年10月27日)

保健省は政府支配地域で新たに275人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者90人が完治し、10人が死亡したと発表した。

これにより、10月27日現在の支配地内での感染者数は計42,351人、うち死亡したのは2,536人、回復したのは26,016人となった。

SANA(10月27日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/631374774912270

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに350人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、12人が完治し、39人が死亡したと発表した。

これにより、10月27日現在の支配地内での感染者数は計34,460人、うち死亡したのは1,277人、回復したのは2,404人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性224人、女性126人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市59人、カーミシュリー市31人、マーリキーヤ(ダイリーク)市26人、ルマイラーン町2人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村2人、マアバダ(カルキールキー)町3人、シャッダーディー市3人、アリーシャ・キャンプ2人、アブー・ハシャブ・キャンプ1人、ロジュ・キャンプ1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市29人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)21人、マンビジュ市21人、ラッカ県のラッカ市51人、タブカ市94人、ダイル・ザウル県4人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1714261122097151

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月27日に新たに393人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、130人が完治し、9人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡22人、イドリブ郡107人、ハーリム郡116人、アリーハー郡21人、アレッポ県スィムアーン山郡18人、ジャラーブルス郡9人、バーブ郡19人、アフリーン郡35人、アアザーズ郡46人。

これにより、同地での感染者数は計87,337人、うち死亡したのは1,795人、回復したのは50,152人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1697498523788365

AFP, October 27, 2021、ACU, October 27, 2021、ANHA, October 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2021、Reuters, October 27, 2021、SANA, October 27, 2021、SOHR, October 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民317人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は716,859人に(2021年10月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月26日に難民317人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民298人(うち女性90人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは19人(うち女性6人、子供10人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は716,859人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者320,644人(うち女性96,362人、子ども163,246人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,215人(うち女性118,912人、子ども202,064人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,810,701人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は946,139人(うち女性283,932人、子供482,232人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,520人(うち女性40,224人、子供33,775人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,116人(うち女性422,783人、子供677,541人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3076140509295351

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 27, 2021をもとに作成。

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自由シリア軍がダマスカス県ジャウバル区のシナゴーグから盗み出したトーラーの写本5点がトルコ南東部で押収される(2021年10月26日)

アナトリア通信(10月26日付)は、トルコ南東部のマルディン県でシリアから密輸されたユダヤ教の聖典トーラー(律法)写本少なくとも5点が押収されたと伝えた。

トーラーが押収されたのはクズルテペ市。

メルディン県の治安当局が通報をもとに調査を行った結果、トーラーの写本5点を発見したという。

写本は1000年前に制作されたもので、金の刺繍入り。

この事件に関連して、警察は容疑者1人を拘束した。

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シリア人権監視団が11月2日に発表したところによると、押収されたトーラーは「自由シリア軍」を名乗るラフマーン軍団がダマスカス県ジャウバル区のシナゴーグから盗み出したもの。

ラフマーン軍団は2018年4月にジャウバル区およびダマスカス郊外県東グータ地区でのロシア・シリア軍との戦闘に敗れ、共闘していたシャーム解放機構の戦闘員らとともにイドリブ県やトルコ占領地に移送されていた。

トーラーは、トルコ占領下のアレッポ県北西部のアフリーン郡に退去したアブドゥンナースィル・シャミールを名乗るラフマーン軍団の司令官が保有していた。

だが、最近になって、アフリーン郡に退去したジャウバル区の名士らが、ラフマーン軍団がシナゴーグから盗んだトーラーなどの引き渡しを求めたことで対立が生じていた。

引き渡しを拒んだラフマーン軍団がトルコ領内に持ち込んだものと見られる。

なお、ラフマーン軍団が盗み出したトーラーの写本は2019年と2020年にもトルコ領内で3点が押収されている。

AFP, November 2, 2021、Anadolu Ajansı, October 26, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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米匿名高官:タンフ国境通行所の米軍基地への攻撃に使用されていたドローンは5機でイラン製、米軍は攻撃を事前に察知し兵士を退避させていた(2021年10月26日)

AP(10月26日付)は、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所に米軍(そして英軍)が違法に設置されている基地に対する10月20日の所属不明の無人航空機(ドローン)とロケット弾による攻撃に関して、米国の高官らはイランが背後にいると考えていると伝えた。

高官らは、匿名を条件に、攻撃がイランの支援を受けて促され、ドローンはイランを離陸して攻撃を行ったわけではないが、イラン製だと考えていると述べた。

匿名高官らによると、攻撃は爆発物を装備したドローン5機によって行われ、タンフ国境通行所の基地内の米軍部隊の駐屯地とシリアの反体制派の展開地が狙われた。

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フォックス・ニュース(10月26日付)は、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所に米軍(そして英軍)が違法に設置されている基地に対する10月20日の所属不明の無人航空機(ドローン)とロケット弾による攻撃に関して、米軍が事前に攻撃を察知していたと伝えた。

米軍高官がフォックス・ニュースに明らかにしたところによると、攻撃に先立って、米軍はC-130輸送機複数機で基地に駐留する米軍約200人を退避させ、攻撃時に基地にいた米兵は25人程度だったという。

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米国防総省のジョン・カービー報道官は、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所に米軍(そして英軍)が違法に設置されている基地に対する10月20日の所属不明の無人航空機(ドローン)とロケット弾による攻撃に関して、「複雑で、連携が行われ、慎重な」攻撃だったとしつつ、詳細についての言及を避けた。

カービー報道官は「海外の我が軍の保護と安全は最重要課題だ…。報復がなされるとすれば、それは我々が選んだ時間、場所、そして方法によるものとなる。我々がこうした決定に先んじて何かすることはないだろう」と述べるにとどまった。

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なお、イランのファルス通信(10月22日付)、レバノンのヒズブッラーに近いアフド・ニュース(10月22日付)など親イラン・ヒズブッラーの複数のメディアは、この攻撃が10月18日のイスラエル軍によるヒムス県中部のT4航空基地(タイフール航空基地)への爆撃に対する「抵抗枢軸」の報復だと伝えているという。

AFP, October 26, 2021、al-‘Ahd, October 22, 2021、ANHA, October 26, 2021、AP, October 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2021、Fars News Agency, October 22, 2021、Fox News, October 26, 2021、Reuters, October 26, 2021、SANA, October 26, 2021、SOHR, October 26, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構はトルコに密入国しようとしたクウェート人イスラーム法学者を拘束しトルコに引き渡す一方、ラタキア県トルコマン地方でトルコ人、アゼルバイジャン人からなるジュンドッラーなどとの戦闘を続ける(2021年10月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がトルコとの国境に近いヒルバト・ジャウズ村近郊の街道でトルコに密入国しようとしていたクウェート人のイスラーム法学者1人拘束し、トルコの諜報機関に身柄を引き渡した。

このクウェート人イスラーム法学者はシャーム解放機構に異議を唱えてきた人物だという。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が、ムスリム・アブー・ワリード・シーシャーニー氏率いるジュヌード・シャームとともにラタキア県トルコマン山地方から退去するのを拒否していたチェチェン人3人を逮捕した。

一方、シャーム解放機構は、トルコ人とアゼルバイジャン人を主体とするジュンドッラー、東欧出身者からなる複数の武装グループとトルコマン山地方で交戦を続け、ジュンドッラーが掌握していたアブー・アーリフ丘を制圧した。

AFP, October 26, 2021、ANHA, October 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2021、Reuters, October 26, 2021、SANA, October 26, 2021、SOHR, October 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がハマー県東部の砂漠地帯からラッカ県ラサーファ砂漠に至る地域でダーイシュを爆撃(2021年10月26日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機5機がハマー県東部の砂漠地帯からラッカ県ラサーファ砂漠に至る地域でダーイシュ(イスラーム国)に対して30回以上の爆撃を実施した。

AFP, October 26, 2021、ANHA, October 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2021、Reuters, October 26, 2021、SANA, October 26, 2021、SOHR, October 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍は占領下のハサカ県ラアス・アイン市一帯に増援部隊を派遣(2021年10月26日)

ハサカ県では、SANA(10月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のタッル・シャンナーン村、タッル・カイフジー村、タッル・ジュムア村、ダルダーラ村を砲撃した。

また、トルコ軍は、トルコ占領下のラアス・アイン市一帯に増援部隊を派遣した。

AFP, October 26, 2021、ANHA, October 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2021、Reuters, October 26, 2021、SANA, October 26, 2021、SOHR, October 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍が兵員輸送車、武器を積んだ貨物車輌など200輌以上を2回に分けてイドリブ県に新たに派遣(2021年10月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍がカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から兵員輸送車、武器を積んだ貨物車輌など200輌以上を2回に分けてシリア領内に新たに進入させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県6件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3075212359388166

AFP, October 26, 2021、ANHA, October 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 26, 2021、Reuters, October 26, 2021、SANA, October 26, 2021、SOHR, October 26, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で277人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で429人(2021年10月26日)

保健省は政府支配地域で新たに277人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者95人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、10月26日現在の支配地内での感染者数は計42,076人、うち死亡したのは2,526人、回復したのは25,926人となった。

SANA(10月26日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/630701338312947

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月26日に新たに429人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、237人が完治し、5人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡22人、イドリブ郡117人、ハーリム郡137人、アリーハー郡24人、アレッポ県スィムアーン山郡38人、ジャラーブルス郡8人、バーブ郡18人、アフリーン郡52人、アアザーズ郡13人。

これにより、同地での感染者数は計86,944人、うち死亡したのは1,757人、回復したのは50,022人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1696032157268335

AFP, October 26, 2021、ACU, October 26, 2021、ANHA, October 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2021、Reuters, October 26, 2021、SANA, October 26, 2021、SOHR, October 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民333人と国内避難民(IDPs)159人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は716,542人、2019年以降帰還したIDPsは103,520人に(2021年10月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月25日に難民333人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民317人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは16人(うち女性5人、子供8人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は716,542人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者320,346人(うち女性96,272人、子ども163,094人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,196人(うち女性118,906人、子ども202,054人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,810,701人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は945,822人(うち女性283,836人、子供482,070人)となった。

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一方、国内避難民159人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,520人(うち女性40,224人、子供33,775人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,116人(うち女性422,783人、子供677,541人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3075207499388652

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 26, 2021をもとに作成。

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シャーム解放機構がラタキア県トルコマン山地方などで外国人武装組織を粛清:チェチェン人らからなるジュヌード・シャームは同地を退去、トルコ人らからなるジュンドッラーは抵抗を続ける(2021年10月25日)

シリア人権監視団、バラディー・ニュース(10月25日付)、クドス・アラビー(10月25日付)などによると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、ラタキア県北東部のトルコマン山地方とイドリブ県のジスル・シュグール市一帯で、治安維持活動を実施し、同地で活動を続けるムスリム・アブー・ワリード・シーシャーニー氏率いるチェチェン人、レバノン人主体のジュヌード・シャーム、アブー・ファーティマ・トゥルキー氏が率いるトルコ人、アゼルバイジャン人主体のジュンドッラー、東欧出身者からなる複数のグループと交戦した。

シャーム解放機構は10月24日にトルクマン山地方とジスル・シュグール市一帯に24日に重火器と中機関銃で武装した部隊を5回に分けて派遣していた。

この戦闘で、シャーム解放機構は、ジュヌード・シャーム、ジュンドッラー、東欧出身者からなるグループのメンバー少なくとも7人を殺害し、ジュンドッラーのメンバー6人を捕捉し、ヤマディーヤ村近郊とザイトゥーナ村近郊にあるジュンドッラーの拠点複数カ所を制圧し、拠点を失ったジュンドッラーはトルコマン山地方の丘陵地帯に設置していた拠点複数カ所から撤退した。

一方、シャーム解放機構側も戦闘でメンバー4人が死亡し、15人を捕捉された。

https://twitter.com/Gurbtwatan/status/1452582273828618248

https://twitter.com/ala_hacioglu/status/1452567695606652933

 

 

 

 

事態を受けて、中国新疆ウィグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党が、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構と、ジュヌード・シャーム、マフルッディーンを名乗る人物が率いるグループを仲介し、ジュヌード・シャームとマフルッディーン・グループのトルコマン山地方からの退去、シャーム解放機構が指名手配していた両組織メンバーの身柄引き渡し、捕虜交換が合意された。

アラビー21(10月26日付)によると、ジュヌード・シャームに加えて、ウズベキスタン人グループも退去に応じた。

ただし、ジュンドッラーは、東ヨーロッパ出身者らによる複数のグループとともにシャーム解放機構への抵抗を続けており、ジュンドッラーは声明で、シャーム解放機構の批判を否定し、その攻撃がトルコマン山地方をロシア軍に引き渡すためのものだと批判した。

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シャーム解放機構の幹部の1人アブー・マーリヤー・カフターニー氏が『クドス・アラビー』(10月25日付)に明らかにしたところによると、ジュンドッラーは、「アル=カーイダ、フッラース・ディーン機構、ダーイシュ(イスラーム国)の残党、狂信者とハワーリジュ派のセルからなるグループで、トルコマン山に軍事キャンプを設置し、イドリブ県で我々やトルコ軍の安全を脅かす作戦を組織していた」という。

カフターニー氏によると、事態に対処するために、シャーム解放機構はジュヌード・シャームのシーシャーニー氏に、チェチェン人やトルキスタン人の仲介者を派遣し、ジュンドッラーを無力化するよう求めたが、シーシャーニー氏はこれを拒否し、ジュンドッラーに与したために、ジュヌード・シャームとも戦闘状態になったという。

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シャーム解放機構広報局は報道声明を出し、ジュヌード・シャーム、ジュンドッラーとの戦闘について以下の通り主張した。

「アブー・ファーティマ・グループ」として知られる犯罪集団(ジュンドッラーのこと)との間で今日発生した緊張を受けて、我々はこう明言する。僕たちを冒涜し、その血や財産を奪った治安事案に関与した指名手配者らをかくまうこれらのグループとの緊張関係。これらのグループによる犯罪のなかには各戦線での戦闘員への裏切りも含まれる。トルコマン山で起きていることにそれ以外のグループは一切関係がない。

今日、本事案において中立的な姿勢をとるアブドゥルマーリク・シーシャーニー氏も出席した、仲介者とこのグループとの会合が行われたが、会場を出た同氏を、このグループは裏切り、銃弾で撃ち、同氏は病院に搬送された。これらのグループを逮捕し、法廷に送るための取り組みは現在も行われている。

ムスリム・シーシャーニーと彼のグループ(ジュヌード・シャームのこと)については、仲介者らの同席のもとで、彼ら(ジュンドッラー)と距離を置き、指名手配者を司法に引き渡す合意がなされた。

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ジュヌード・シャームとマフルッディーン・グループの退去と指名手配者の身柄引き渡しは、トルキスタン・イスラーム党の監視下で行われた。

反体制活動家のアフマド・アバーズィードはツイッターのアカウント(https://twitter.com/abazeid89/)を通じて、シーシャーニー氏とメンバー約70人は25日夜にかけて、車やオートバイに分乗し、トルコマン山地方を去る様子を撮影した映像を公開した。

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トルキスタン・イスラーム党、ウズベキスタン人を主体とするタウヒード・ワ・ジハード集団、チェチェン人を主体とするムハージリーン・ワ・アンサール軍、モロッコ人を主体とするシャーム・イスラームなど11の組織、9人のシャイフが共同声明を出し、シャーム解放機構によるジュンドッラー、ジュヌード・シャームへの粛清に支持を表明した。

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アラビー21(10月26日付)によると、ジュヌード・シャームのメンバーらの行き先は不明。

一方、『ワタン』(11月1日付)がイドリブ県とラタキア県で活動する「トルコの民兵」に近い複数の反体制筋の話として伝えたところによると、トルコはトルキスタン・イスラーム党を仲介し、ジュヌード・シャームとジュンドッラーの戦闘員数百人をトルコマン山地方からアフガニスタンに強制退去させるための調整を行っていると伝えた。

同筋によると、シャーム解放機構とこれらの組織の交渉は、アフガニスタンへの移送することが取り決められており、トルキスタン・イスラーム党はターリバーン指導部と連絡をとり、ターリバーン側がトルキスタン・イスラーム党の求めに応じたという。

 

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、Arabi 21, October 26, 2021、Baladi-News, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、al-Quds al-‘Arabi, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021、al-Watan, November 1, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合所属と思われるドローンが、トルコ占領下のハサカ県北部を爆撃し、ヌスラ戦線、ダーイシュを経てシリア国民軍第20師団のメンバーとなった人物を殺害(2021年10月25日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市西のアドワーニーヤ村近郊で、米主導の有志連合所属と思われる無人航空機(ドローン)が、シリア国民軍に所属する第20師団の複合施設を爆撃した。

ダーイシュ(イスラーム国)の元メンバー多数を擁する東部自由人連合に近いとされる第20師団の施設に対する爆撃により、サバーヒー・イブラーヒーム・ムスリフ氏と同氏に随行していた2人が死亡した。

ムスリフ氏は、ダイル・ザウル県出身で、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)の創設者の1人で、ダーイシュ(イスラーム)に忠誠(バイア)を表明していた人物。

その後、ダーイシュを離反し、第20師団に所属していた。

また、アイン・フラート(10月25日付)によると、ムスリフ氏は43歳、ハマド・アリー部族出身で、3人の女性と結婚、8人の子供がおり、2011年に「アラブの春」がは有志多当初はイラクからの武器密輸に関与、その後ダーイシュに参加した。

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、‘Ayn al-Furat, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のアレッポ県タッル・リフアト市近郊をドローンで爆撃(2021年10月25日)

アレッポ県では、ANHA(10月25日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のタッル・リフアト市近郊を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

トルコ軍はまた、同市近郊のザイワーニーヤ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(10月25日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・シャンナーン村、タッル・ジュムア村を砲撃した。

両村はアッシリア教徒が暮らしている。

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021などをもとに作成。

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シリア・レバノン合同使節団が、エジプト人技術者とともにライヤーン製油所(ライヤーン・ガス会社)でアラブ・ガス・パイプラインを利用した天然ガス移送の準備状況を視察(2021年10月25日)

SANA(10月25日付)によると、シリア・レバノン合同使節団が、エジプト人技術者とともに、ヒムス県ライヤーン製油所(ライヤーン・ガス会社)を訪問し、アラブ・ガス・パイプラインを利用したエジプトからレバノンへの天然ガス移送の準備状況を視察した。

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合のトレーラー33輌からなる車列がハサカ県で盗奪した原油を積んでイラクに出国(2021年10月25日)

ハサカ県では、SANA(10月25日付)がヤアルビーヤ町近郊の複数の地元筋の話として伝えたところによると、米主導の有志連合のトレーラー33輌からなる車列が盗奪した原油を積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由し、イラクに出国した。

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍ヘリコプターがクナイトラ県をミサイル攻撃(2021年10月25日)

外務在外居住者省の公式筋は声明を出し、10月25日早朝にイスラエル軍がシリア南部を攻撃したと発表した。

同声明は、攻撃がダルアー県での和解プロセスの進行による治安回復を受けて行われたもので、イスラエルがテロ組織を支援しようとするものだと非難した。

SANA(10月25日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3115692095384563

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アラビーヤ(10月25日付)によると、イスラエル軍は、クナイトラ県のバアス市一帯、クルーム村一帯を爆撃した。

また、タイムズ・オブ・イスラエル(10月25日付)によると、攻撃はイスラエル軍ヘリコプター3機からのミサイルによるもので、バアス市郊外などにあるヒズブッラーの拠点3カ所が標的となった。

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一方、シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃と前後して、クナイトラ県でレバノンのヒズブッラーと協力しないようシリア軍兵士に警告するビラが何者かによって配られた。

AFP, October 25, 2021、Alarabia, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021、Times of Israel, October 25, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県ウンム・マヤーズィン町近郊の街道でロシア軍憲兵隊のパトロール部隊を狙って爆弾が爆発、ダルアー県各所での和解プロセスが完了、ダルアー市の警察署での手続きは継続(2021年10月25日)

ロシア当事者和解調整センターは、ダルアー県のウンム・マヤーズィン町近郊の街道で午前9時頃、ロシア軍憲兵隊のパトロール部隊を通過に合わせて、仕掛けられた手製の爆弾が爆発した。

爆発は車列の先頭車輌の前方で発生したため、ロシア軍兵士に被害はなかった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3074795109429891

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ダルアー県では、SANA(10月25日付)によると、県内各所に設置した和解センターでの元反体制武装集団メンバー、指名手配者、兵役忌避者らが所持していた武器のシリア軍への引き渡しと社会復帰にかかる手続きを終了、これに合わせてダルアー市マハッタ地区の警察署に和解センターを新設、県内での今後の手続きを同センターで一括して行うことを決定した。

シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で始まった和解プロセスは約55の市町村に及び、武器のシリア軍への引き渡しと社会復帰にかかる手続きを済ませた元反体制武装集団メンバー、指名手配者、兵役忌避者は約6,200人に達した。

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021、October 26, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊のカフル・ナーヤー村でトルコ軍と「テロ組織の傭兵」(シリア国民軍)による占領とシリア人に対する犯罪行為を拒否する抗議デモが行われ、多数の住民が参加(2021年10月25日)

アレッポ県では、SANA(10月25日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のカフル・ナーヤー村でトルコ軍と「テロ組織の傭兵」(シリア国民軍)による占領とシリア人に対する犯罪行為を拒否する抗議デモが行われ、多数の住民が参加した。

参加者は、シリア国旗やアサド大統領の写真を掲げ、シリアの領土の一体性を強調、シリア分割をめざす敵対的計略に反対するとともに、シリア軍への支持と国土解放を訴えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/629838141732600

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.