イドリブ県ビンニシュ市でトルコの支援を受けるシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団メンバーのパレスチナ人メディア活動家が暗殺される(2021年10月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるビンニシュ市で、メディア分野で活動するパレスチナ人青年が自宅前に駐車中の車に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれて死亡した。

この爆発で女性1人を含む住民多数が負傷した。

このパレスチナ人青年は、サラーキブ市滞在中にトルコが支援する国民解放戦線を主導するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団に加わり、同市がシリア政府に制圧されて以降、ビンニシュ市に移住していた。

シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の元幹部でイラク人のアブー・マーリヤー・カフターニー氏は、「ジハード戦士で英雄のアブー・ウマル・フィラスティーニーはイラク、そしてシャームにおいてジハードを挑み、暴君と過激分子だちの顔に刃を向けた」と述べて、弔意を示した。

一方、マアッラトミスリーン市では、シャーム解放機構の治安要員が自宅前で正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がヒムス県、ダイル・ザウル県、ハマー県でダーイシュを爆撃(2021年10月28日)

シリア人権監視団によると、ヒムス県のアムール山、ダイル・ザウル県のビシュリー山、ハマー県東部の砂漠地帯で、ロシア軍戦闘機3機がダーイシュ(イスラーム国)に対して38回の爆撃を実施した。

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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米軍のM2ブラッドレー歩兵戦闘車4輌からなるパトロール部隊がハサカ市内を巡回、同市のグワイラーン刑務所ではダーイシュ・メンバーの市民的不服従続く(2021年10月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍のM2ブラッドレー歩兵戦闘車4輌からなるパトロール部隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市内を巡回した。

また、米主導の有志連合の貨物車輌などからなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、カーミシュリー市方面に向かった。

一方、北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ県グワイラーン地区のグワイラーン刑務所では、収監中のダーイシュ(イスラーム国)メンバーが前日に続いて市民的不服従を続けた。

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シャーム解放機構はラタキア県トルコマン山でのトルコ人、アゼルバイジャン人からなるジュンドッラーとの緊張が収束したと発表(2021年10月28日)

シャーム解放機構のタキーッディーン・ウマル広報関係局長は声明を出し、ラタキア県トルコマン山での緊張が収束したと発表した。

声明によると、最後まで抵抗を続けていたグループと指名手配者らが投降、拘束していた捕虜を解放したという。

https://twitter.com/faizaldoghim060/status/1453694577324568577

ドゥラル・シャーミーヤ(10月28日付)などが伝えた。

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ツイッターでは反体制メディア活動家のハーリド・ハティーブ氏(https://twitter.com/khaleedalkhteb)らが、トルコ人、アゼルバイジャン人からなるジュンドッラーがトルクマン山から退去する様子を撮影したとされる映像を公開した。

https://twitter.com/khaleedalkhteb/status/1453728744338690060?ref_src=twsrc%5Etfw

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市をドローンで攻撃、ロシア軍戦闘機がカーミシュリー市国際空港に着陸(2021年10月28日)

アレッポ県では、ANHA(10月28日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

これに対して、シリア軍がトルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域のカフン村、カフルハーシル村を砲撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が戦車、装甲車などからなる増援部隊を占領下のタッル・アブヤド市に新たに派遣した。

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ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市の国際空港(シリア政府管理)に、ロシア軍のSu-35戦闘機1機が着陸した。

ロシア軍の戦闘機がカーミシュリー国際空港に着陸したのは今回が初めて。

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)を批判していたシリア・ムスリム同胞団元メンバーのイマームが殺害される(2021年10月28日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(10月28日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるザッル村でモスクのイマームを務めるハラフ・アリー氏がオートバイに乗った正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

アリー氏はシリア・ムスリム同胞団に所属している罪で12年以上にわたり投獄されていた元政治犯。

シリア人権監視団によると、アリー氏は最近のモスクでの説教でダーイシュ(イスラーム国)を「悪党」などと批判していたという。

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アサド大統領は行政令を発出し、一部将兵の予備役と召集の終了を決定(2021年10月28日)

アサド大統領は行政令を発出し、一部将兵の予備役と召集の終了を決定した。

対象者は、2021年12月31日までに予備役が2年以上となる士官、軍医、同日までに予備役が7年半以上となる下士官および兵卒。

2022年1月1日付で召集は終了となる。

SANA(10月28日付)が伝えた。

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県カフル・ナースィム村、ハサカ県カーミシュリー市でトルコ軍、シリア国民軍、米軍の撤退に抗議するデモ(2021年10月28日)

アレッポ県では、SANA(10月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカフル・ナースィフ村でトルコとその「傭兵」(シリア国民軍)の占領の拒否を訴える抗議デモが行われ、多数の住民が参加した。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/631709964878751

一方、シリア人権監視団によると、トルコ軍は無人航空機(ドローン)でタッル・リフアト市東の農地を爆撃した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が地対地兵器で撃墜を試み、ドローンは退却を余儀なくされたという。

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ハサカ県では、SANA(10月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市近郊のサーフィヤー村で米国とトルコの占領に抗議するデモが行われ、アラブ系部族の部族長や名士、住民が参加した。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/631745661541848

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県西部、イドリブ県を砲撃(2021年10月28日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のカフルタアール村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(イドリブ県7件、ラタキア県1件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3077028449206557

AFP, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で270人(2021年10月28日)

保健省は政府支配地域で新たに270人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者92人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、10月28日現在の支配地内での感染者数は計42,621人、うち死亡したのは2,545人、回復したのは26,108人となった。

SANA(10月28日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/632065398176541

AFP, October 28, 2021、ACU, October 28, 2021、ANHA, October 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2021、Reuters, October 28, 2021、SANA, October 28, 2021、SOHR, October 28, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民318人と国内避難民(IDPs)167人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は717,177人、2019年以降帰還したIDPsは103,687人に(2021年10月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月27日に難民318人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民304人(うち女性92人、子供155人)、ヨルダンから帰国したのは14人(うち女性4人、子供7人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は717,177人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者320,948人(うち女性96,454人、子ども163,401人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,229人(うち女性118,916人、子ども202,071人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,810,701人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は946,457人(うち女性284,028人、子供482,394人)となった。

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一方、国内避難民167人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,687人(うち女性40,319人、子供33,794人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,283人(うち女性422,878人、子供677,560人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 28, 2021をもとに作成。

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