スィーマルカー国境通行所前でイラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたカリーラー部隊の若者の遺体の引き渡しを求める座り込みデモにダルバースィーヤ区の住民らが参加(2021年10月22日)

ハサカ県では、ANHA(10月22日付)によると、県北東部のティグリス川河畔に設置されているスィーマルカー国境通行所前の広場で北・東シリア自治局ジャズィーラ地域殉教者遺族機構が続けている座り込みデモに医師薬剤師連合のメンバーらが参加し、イラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたクルディスタン労働者党(PKK)の民兵組織である人民防衛部隊(HPG)所属のカリーラー(カレラ)部隊のメンバー5人の遺体の引き渡しを求めた。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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ルビオ米上院議員はタンフ国境通行所に違法に設置されている米軍基地へのドローンの攻撃を「イランの民兵」によるものと断じる(2021年10月22日)

米上院情報委員会の副委員長を務めるマルコ・アントニオ・ルビオ議員(フロリダ州選出、共和党)は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/senrubiopress)を通じてビデオ声明を出し、10月20日のヒムス県タンフ国境通行所に違法に設置されている米軍(および英軍)の基地に対する無人航空機(ドローン)の爆撃に関して、「イランの民兵」によるものだと主張した。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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米中央軍はシリア北部のトルコ占領地内をドローンで爆撃し、アル=カーイダの幹部アブドゥルハミード・マタルを殺害したと発表(2021年10月22日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)がトルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域内のアルバイド村に近い交差点(アルバイド交差点)近くを爆撃した。

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これに関して米中央軍(CENTCOM)は声明を出し、米軍のMQ-9無人航空機(ドローン)がシリア北部のラッカ県スルーク町近郊を攻撃し、アル=カーイダの幹部の1人アブドゥルハミード・マタルを殺害したと発表した。

攻撃による民間人の犠牲者はなかったという。

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シリア人権監視団によると、マタル氏はアル=カーイダのメンバーで、最近になってトルコの支援を受けるシリア国民軍に所属する東部自由人連合に参加していた。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、CENTCOM, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021、October 23, 2021などをもとに作成。

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シリア軍がハサカ県カーミシュリー市南の検問所で米軍パトロール部隊の進行を阻止(2021年10月22日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市南側入口のM4高速道路沿線に設置されている検問所で、シリア軍が米軍パトロール部隊の進行を阻止した。

https://www.facebook.com/SyrianReporters/videos/%D9%82%D9%88%D8%A7%D8%AA-%D8%A7%D9%84%D8%AC%D9%8A%D8%B4-%D8%A7%D9%84%D8%B3%D9%88%D8%B1%D9%8A-%D8%A7%D9%84%D9%85%D8%AA%D9%85%D8%B1%D9%83%D8%B2%D8%A9-%D9%81%D9%8A-%D9%85%D8%AF%D8%AE%D9%84-%D8%A7%D9%84%D9%82%D8%A7%D9%85%D8%B4%D9%84%D9%8A-%D8%A7%D9%84%D8%BA%D8%B1%D8%A8%D9%8A-%D8%B9%D9%84%D9%89-%D8%A7%D9%84%D8%B7%D8%B1%D9%8A%D9%82-%D8%A7%D9%84%D8%AF%D9%88%D9%84%D9%8A-m4-%D8%AA%D9%85%D9%86%D8%B9-%D8%B1%D8%AA/419768886341278/

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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制憲委員会第6ラウンド小委員会会合が何らの合意にも達せず閉幕(2021年10月22日)

スイスのジュネーブにある国連本部で10月18日に開幕していた制憲委員会(憲法制定委員会)第6ラウンド小委員会会合が閉幕した。

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ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は閉幕後の記者会見で、シリア政府、反体制派、市民社会の各代表のそれぞれが憲法起草にかかる四つの基本原則を示すかたちで行われたが、「我々は成し遂げたいと考えていたものを実現しなかった…。このトラックを前進させる方法について充分な理解を欠いていた…。今回のラウンドで、我々は何らの相互理解にも達せず、何らの問題においても共通点に至らなかった」と述べた。

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シリア政府代表を率いるアフマド・クズバリー人民議会議員は閉幕後に記者会見を開き、シリア国民の願望や懸念を反映した諸原則を提唱し、外国のアジェンダを排除しつつ、第6ラウンドを成功に導くために誠実且つ積極的な精神をもって行い得るすべてを行ったと述べた。

クズバリー人民議会議員によると、シリア政府代表は第6ラウンドで「シリア・アラブ共和国の主権、独立、領土の一体性」にかかる文書、「テロと過激主義」にかかる文書を提示し、その内容を反体制派代表や市民社会代表に説明、質疑に応じたという。

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これに対して、反体制派(シリア交渉委員会)代表を率いるハーディー・バフラ氏は、シリア政府側はコンセンサスに至るような文書を一切提出せず、またそうした意思すらないと批判したうえで、反体制派側が、戦闘停止と新憲法起草に向けた真の政治プロセスを推し進めたいと主張した。

なお、アナトリア通信(10月20日付)によると、シリア交渉委員会は今回のラウンドで、憲法における軍、治安部隊、諜報機関の位置づけにかかる以下4つの基本原則を示していた。

1. 国家は治安諜報機関を法の支配のもとに置き、人権を尊重する。
2. 軍治安部隊においてイデオロギーや党派への帰属を排除する。
3. 軍は法律に基づいて組織され、憲法のもとで任務を遂行する。
4. 治安機関も同じく法に従い、基本的人権のもとで任務を遂行する。

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SANA(10月22日付)、アラビーヤ(10月22日付)、アナトリア通信(10月20日付)などが伝えた。

AFP, October 22, 2021、Alarabia, October 22, 2021、Anadolu Ajansı, October 20, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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サキ米ホワイトハウス報道官はタンフ国境通行所に違法に設置されている米軍基地へのドローンの攻撃に関して「我々には常に報復する権利を留保している」と述べる(2021年10月22日)

ジェーン・サキ米ホワイトハウス報道官は記者会見を開き、ヨルダンやUAEがシリア政府との関係を修復していることや、10月20日のヒムス県タンフ国境通行所に違法に設置されている米軍(および英軍)の基地に対する無人航空機(ドローン)の爆撃に関して以下のように述べた。

アサド体制に対する我々の見方は変わっていない。あなた(記者)が質問した(タンフ国境通行所の米軍基地への)攻撃について、その文脈をもう少し文脈を説明させてほしい。米中央軍(CENTCOM)は昨夜(10月21日)、失礼、あるいはもう少し前に、これを確認し、声明を出した。タンフの駐屯地が意図的かつ調整された攻撃を受けた。初期の報告によると、無人航空機(ドローン)とロケットの両方が攻撃に使用されました。すべての米国の要因が説明されている。現時点では、米国人に負傷者がでたとは認識していない。もちろん、我々には常に報復する権利を留保している。すでに述べたように、その面で予め述べることは何もない。我々は依然として調査中である。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021、White House, October 22, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県ダルダーラ村を砲撃(2021年10月22日)

ハサカ県では、SANA(10月22日付)、ANHA(10月22日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市で、トルコの占領と攻撃を非難するデモが組織し、住民多数が参加(2021年10月22日)

アレッポ県では、SANA(10月22日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市で、トルコによるシリア北部の占領を拒否し、トルコ占領地に隣接する地域に対する攻撃を非難するデモが組織され、同市と周辺の村々の住民多数が参加した。

参加者はシリア国旗やアサド大統領の写真を掲げ、シリアの国土統一、オスマントルコ体制によるシリアの分割や割譲の試みへの抵抗、住民と住宅地に対する攻撃への対抗、土地占領拒否を訴えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/627982855251462

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ANHA(10月22日付)も、住民数百人がデモに参加したと伝え、シリア国旗やアサド大統領の写真を掲げる住民の映像を公開した。

https://youtu.be/hgurE4OzMpU

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍の車列はシリア民主軍の護衛を受け、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)支配下のダイル・ザウル県からラッカ県に向かう(2021年10月22日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジュナイナ村近くの街道で進行を阻止されていたロシア軍の車列が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の護衛を受けて、シリア政府の支配地域からサーリヒーヤ村通行所を経由して、同村近くの街道を通過、アブー・ハシャブ村の砂漠地帯を経て、ラッカ県に向かった。

ジュナイナ村では、10月21日、住民らが道路に土嚢を積み、タイヤを燃やすなどして、ロシア軍の車列の通行を妨害していた。

これを受けて、ロシア軍部隊はシリア民主軍とともに障害物を撤去し、通過を試みたが、シリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会が現場に部隊を増強し、進行を阻止した。

事態を受けて、シリア民主軍が、ロシア軍部隊とダイル・ザウル軍事評議会の仲裁を試みたが、ダイル・ザウル軍事評議会と住民はロシア軍部隊の進入を拒否していた。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県西部でシリア軍と「決戦」作戦司令室が激しく交戦し、シリア軍士官死亡(2021年10月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ミーズナーズ村、カフル・ヌーラーン村一帯でシリア軍と「決戦」作戦司令室が激しく交戦し、シリア軍の士官1人が重傷を負い、その後死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアリーハー市一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(イドリブ県5件、ラタキア県2件、アレッポ県5件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3072187816357287

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で292人、北・東シリア自治局支配地域で241人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で422人(2021年10月22日)

保健省は政府支配地域で新たに292人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者114人が完治し、11人が死亡したと発表した。

これにより、10月22日現在の支配地内での感染者数は計40,922人、うち死亡したのは2,478人、回復したのは25,504人となった。

SANA(10月22日付)が伝えた。
https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/628090948573986

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに241人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、22人が完治し、18人が死亡したと発表した。

これにより、10月22日現在の支配地内での感染者数は計33,265人、うち死亡したのは1,197人、回復したのは2,368人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性150人、女性91人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市53人、カーミシュリー市45人、マーリキーヤ(ダイリーク)市17人、アームーダー市8人、ルマイラーン町3人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村1人、マアバダ(カルキールキー)町1人、ダルバースィーヤ市16人、フール・キャンプ4人、アリーシャ・キャンプ2人、アレッポ県のマンビジュ市1人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)4人、ラッカ県のラッカ市46人、タブカ市29人、ダイル・ザウル県7人。
https://www.facebook.com/smensyria/posts/1710963849093545

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月22日に新たに422人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、178人が完治し、5人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡46人、イドリブ郡118人、ハーリム郡145人、アリーハー郡20人、アレッポ県スィムアーン山郡13人、ジャラーブルス郡12人、バーブ郡26人、アフリーン郡32人、アアザーズ郡10人。

これにより、同地での感染者数は計85,330人、うち死亡したのは1,677人、回復したのは49,098人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1693704004167817

AFP, October 22, 2021、ACU, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民309人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は715,270人に(2021年10月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月21日に難民309人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民287人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは22人(うち女性7人、子供11人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は715,270人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者319,134人(うち女性95,907人、子ども162,476人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,136人(うち女性118,888人、子ども202,023人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,808,246人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は944,550人(うち女性283,453人、子供481,421人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,361人(うち女性40,143人、子供33,758人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,371,957人(うち女性422,702人、子供677,524人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3072185903024145

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 22, 2021をもとに作成。

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