トルコ軍はイドリブ県内に駐留する部隊にシリア軍からの攻撃にただちに応戦するよう支持する一方、「決戦」作戦司令室に対してはその旨を報告し、指示を待つよう命じる(2021年10月2日)

シリア人権監視団は、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンに展開するトルコ軍司令部が、各地に展開する部隊に対して、シリア軍からの攻撃を受けた場合、ただちに応戦することを許可する一方、「決戦」作戦司令室に対してはリエゾン委員会に報告し、同委員会の判断を待って応戦するよう指示したと発表した。

リエゾン委員会は、トルコ軍がシャーム解放機構、国民解放戦線による重火器使用の連携を行うために設置した部署。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機がアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境に位置する砂漠地帯でダーイシュに対して40回以上の爆撃を実施し、9人が死亡、12人が負傷(2021年10月2日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境に位置する砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して40回以上の爆撃を実施し、9人が死亡、12人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県東部のビルアース山の砂漠地帯でシリア軍第4師団の部隊を襲撃し、大佐1人を含む6人を殺害した。

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県ナワー市ので、元反体制武装集団メンバー、指名手配者、兵役忌避者ら54人が所持していた武器のシリア軍への引き渡しと社会復帰にかかる手続きを済ませる(2021年10月2日)

ダルアー県では、SANA(10月2日付)によると、ナワー市の和解センターで、同市、ナースィリーヤ村、スッカリーヤ村、シャイフ・サアド村、ジュバイリーヤ村、アドワーン村の元反体制武装集団メンバー、指名手配者、兵役忌避者らが所持していた武器のシリア軍への引き渡しと社会復帰にかかる手続きが行われ、ロシア当事者和解調整センターによると、54人が手続きを済ませた。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3056608827915186

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県タッル・タムル町近郊のタッル・カイフジー村を砲撃(2021年10月2日)

ハサカ県では、ANHA(10月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のタッル・カイフジー村を砲撃した。

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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エジプトのシュクリー外務大臣:「エジプトはシリアが危機から脱し、アラブ世界においてあるべき地域を回復するために役割を果たす決意をした」(2021年10月2日)

エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は、MBCマスル(10月2日付)の電話インタビューのなかで、第?会国連総会開催中の9月24日にファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談したことに言及し、アラブ世界の安全保障を維持するうえでシリアとエジプトが中軸的な役割を担っているとしたうえで、シリアが危機から脱し、アラブ世界においてあるべき地域を回復するためにエジプトが役割を果たす決意をしたと述べた。

シュクリー外務大臣の主な発言は以下の通り。

ミクダード外務在外居住者大臣との会談は、シリアが危機から脱し、主権と領土の独立を回復し、アラブのゆりかごに復帰するためにエジプトがどのように貢献し得るかを明らかにすること
が目的だった…。会談は、治安状況の改善などシリアでの事態の好転を背景としたものだ。

エジプトは姉妹国であるシリアの国民、両国の歴史的関係に関心を寄せており、エジプトとシリアの間には、アラブ民族安全保障を維持するうえで常に重要な役割がある。

シリア国民が過去10年間に被ったものは確かに痛ましいものだった。だが、進展があり、軍事的な動きは収まった。シリアの危機の突破口を作り出しシリア国民の望みを実現し、過去数年間にわたって苛まれてきた被害から逃れさせることが重要だ。

エジプトは姉妹国を支援し、国民の意思を支え、いかなる陰謀や思惑も排除して、彼らの利益に基づき対処したい。

(ミクダード外務在外居住者大臣との会談は)率直なもので、両国民、両国政府の関係に大いなる関心を持っていた…。エジプトはシリアが危機から脱し、アラブ民族安全保障の枠組みのなかであるべき地位を回復するために効果的な役割を果たす決意をした。

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、MBC Maser, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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SANA:ヌスラ戦線(シャーム解放機構)はフランス、ベルギー、モロッコの専門家の支援を受け、化学兵器を自作ロケット弾に争点、ホワイト・ヘルメットがこれを前線に移送(2021年10月2日)

SANA(10月2日付)は、複数の地元筋から得た情報として、イドリブ県でシャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)が、フランス、ベルギー、モロッコの専門家多数の支援を受けて、イドリブ市近郊の拠点で製造した自作のロケット弾に改造を加え、サリン・ガスや塩素ガスを弾頭に搭載したと伝えた。

この改造は2週間ほど前に行われ、ホワイト・ヘルメットの車輌8台に積まれて、ザーウィヤ山地方とジスル・シュグール市方面、そしてハマー県ガーブ平原方面に移送されたという。

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下のイドリブ県、ハマー県、アレッポ県を砲撃(2021年10月2日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、ヒルバト・ナークース村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるバスラトゥーン村一帯を砲撃、戦闘員2人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を10件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3056184327957636

AFP, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で236人、北・東シリア自治局支配地域で151人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で276人(2021年10月2日)

保健省は政府支配地域で新たに236人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者75人が完治し、8人が死亡したと発表した。

これにより、10月2日現在の支配地内での感染者数は計34,696人、うち死亡したのは2,265人、回復したのは23,959人となった。

SANA(10月2日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/614763343240080

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに151人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、8人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、10月2日現在の支配地内での感染者数は計28,265人、うち死亡したのは944人、回復したのは2,180人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性88人、女性63人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市60人、カーミシュリー市47人、マーリキーヤ(ダイリーク)市16人、アームーダー市9人、ルマイラーン町1人、ナウルーズ・キャンプ4人、タッル・タムル町8人、マアバダ(カルキールキー)町3人、ロジュ・キャンプ1人、フール・キャンプ2人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1696735573849706

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で10月2日に新たに276人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、868人が完治し、5人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡22人、イドリブ郡22人、ハーリム郡40人、アリーハー郡3人、アレッポ県スィムアーン山郡4人、ジャラーブルス郡9人、バーブ郡0人、アフリーン郡62人、アアザーズ郡114人。

これにより、同地での感染者数は計74,750人、うち死亡したのは1,260人、回復したのは39,393人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1679208925617325

AFP, October 2, 2021、ACU, October 2, 2021、ANHA, October 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2021、Reuters, October 2, 2021、SANA, October 2, 2021、SOHR, October 2, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民394人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は708,599人に(2021年10月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月1日に難民394人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民347人(うち女性104人、子供177人)、ヨルダンから帰国したのは47人(うち女性14人、子供24人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は708,599人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者313,074人(うち女性93,985人、子ども159,208人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,525人(うち女性118,701人、子ども201,710人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,800,865人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は937,879人(うち女性281,448人、子供478,017人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,590人(うち女性39,273人、子供33,523人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,370,186人(うち女性421,832人、子供677,289人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3056194221289980

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 2, 2021をもとに作成。

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