ダルアー市の合同庁舎近くで、軍事情報局の司令官の車輌に男性2人が爆弾を仕掛けようとしていたのを護衛が発見、1人を射殺(2022年5月21日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市の合同庁舎近くで、軍事情報局の司令官の車輌に男性2人が爆弾を仕掛けようとしていたのを、護衛が発見、1人を射殺した。

もう1人は逃走した。

またムサイフラ町では、若い男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, May 21, 2022、ANHA, May 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2022、Reuters, May 21, 2022、SANA, May 21, 2022、SOHR, May 21, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

PYDがラッカ市およびタブカ市一帯の部族長と名士、党幹部らを一堂に会した会合を開き、シリア難民100万人の「自発的」帰還をめざすトルコの新プロジェクトを拒否(2022年5月21日)

ラッカ県では、ANHA(5月21日付)によると、民主統一党(PYD)がラッカ市で、ラッカ市およびタブカ市一帯の部族長と名士、党幹部らを一堂に会した会合を開き、シリア難民100万人の「自発的」帰還をめざすトルコの新プロジェクトを拒否し、国連にシリアの人口動態を改編しようとするトルコの行動を止めるよう呼び掛けた。

AFP, May 21, 2022、ANHA, May 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2022、Reuters, May 21, 2022、SANA, May 21, 2022、SOHR, May 21, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県北部、ハサカ県北部を砲撃(2022年5月21日)

アレッポ県では、ANHA(5月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村、スムーカ村、タッル・カッラーフ村を砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治地域からトルコ占領下のマーリア市一帯に向けて砲撃が行われた。

**

ハサカ県では、ANHA(5月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のタッル・タウィール村を砲撃した。

AFP, May 21, 2022、ANHA, May 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2022、Reuters, May 21, 2022、SANA, May 21, 2022、SOHR, May 21, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、前日のイスラエル軍による越境ミサイル攻撃を非難(2022年5月21日)

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、前日のイスラエル軍による越境ミサイル攻撃について報告し、これを非難、イスラエルに1974年5月31日にスイスのジュネーブで交わされたイスラエル・シリア間兵力引離し協定を順守させるよう要請した。

SANA(5月21日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3270728099880961

AFP, May 21, 2022、ANHA, May 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2022、Reuters, May 21, 2022、SANA, May 21, 2022、SOHR, May 21, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県のヤアルビーヤ町近郊の村でシリア民主軍兵士2人が殺害される(2022年5月21日)

ハサカ県では、SANA(5月21日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるヤアルビーヤ町近郊のアルカーナ村でオートバイに乗った正体不明の武装集団が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所を機関銃で襲撃し、兵士2人を殺害した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市で、何者かによって殺害されたと見られる男性の遺体が発見された。

遺体が発見されたのは市内の北・東シリア自治局支配地。

AFP, May 21, 2022、ANHA, May 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 21, 2022、Reuters, May 21, 2022、SANA, May 21, 2022、SOHR, May 21, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で1人(2022年5月21日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者10人が完治したと発表した。

これにより、5月21日現在のシリア国内での感染者数は計55,878人、うち死亡したのは3,150人、回復したのは52,591人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/311506174490699

AFP, May 21, 2022、ACU, May 21, 2022、ANHA, May 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2022、Reuters, May 21, 2022、SANA, May 21, 2022、SOHR, May 21, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理でシリア情勢への対応を協議するための会合が開かれ、ロシアとシリアは越境(クロスボーダー)での人道支援の廃止を訴える(2022年5月20日)

国連安保理で、シリア情勢への対応を協議するための会合が開かれた。

会合では、国連人道問題調整事務所(OCHA)の代表を務めるマーティン・グイフィス人道問題担当国連事務次長が、5月上旬に開催された「シリア及び地域の将来の支援に関する第6回ブリュッセル会合」で67億米ドルの支援が約束されたことに関して、2022年にシリアへの人道支援において必要とされる資金の半分にも満たないことを報告し、世界食糧計画(WFP)が支援の削減を強いられかねないと警鐘を鳴らした。

続いて、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県中部一帯で活動を続ける米国のNGOシリア米医療協会(SAMS)のファリーダ・ムスリム氏が報告を行い、越境(クロス・ボーダー)での人道支援の継続の必要を訴えた。

これに対して、ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連第1常駐副代表は、昨年半ば以降4度にわたって行われた政府支配地から反体制派支配地への境界経由(クロス・ライン)が「成功などとはほとんど言えない」と指摘、早期復旧や復興にかかるプロジェクトが支援国の政治的思惑によって左右されていると問題点を指摘した。

また、あらゆる代償も顧みずに越境人道支援を維持しようとする試みについて、「停学処分を受けている怠惰な生徒の親に似ている…。こうした甘やかされた子供に何も良いことはない」と欧米諸国を批判した。

そのうえで、国連がシリアに対する欧米諸国の一方的な制裁を無視し続けていると指摘した。

シリアのバースィム・サッバーグ国連代表は、越境人道支援がシリアの主権を侵害しているとしたうえで、境界経由での人道支援を強化したいと表明するとともに、4月30日の恩赦などを通じて人権状況の改善、難民・国内避難民(IDPs)の帰還、国民和解を推し進めていると強調した。

その一方で、「一部の国」がこうした取り組みを反故にしようとしていると批判した。

米国のリンダ・トマス=グリーンフィールド国連代表大使は、越境人道支援の成果を強調、安保理がその仕組みを継続するだけでなく、反体制派支配地における人道上のニーズを踏まえて、越境人道支援を行うことができる通行所を増やすべきだと主張した。

このほか、ブラジルの代表は、越境人道支援と境界経由での人道支援の双方を継続する必要があると述べた。

また、中国の代表は、シリアの主権と領土保全を尊重し、人道支援を政治利用すべきでないと発言した。

イランの代表は、越境人道支援に代えて境界経由での人道支援を行うことを支持し、そのためにシリア政府や国連に全面協力すると表明した。

一方、トルコは、越境人道支援の維持を訴えた。

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのボクダノフ外務副大臣はイスラエル軍戦闘機に対してS-300が発射されたとの報道を否定(2022年5月20日)

ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣は、5月13日のイスラエル軍戦闘機によるハマー県ミスヤーフ市一帯への爆撃に際して、S-300防空システムが使用されたとのイスラエル・メディアの報道に関して「正しくない」と述べ否定した。

ボグダノフはまた、「ロシアとイスラエルの軍関係者はシリア情勢に関して連絡を続けている」と付言した。

マヤーディーン(5月20日付)などが伝えた。

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Qanat al-Mayadin, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フール・キャンプでアサーイシュIDPsの女性の遺体を発見(2022年5月20日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、内務治安部隊(アサーイシュ)が何者かによって銃で撃たれて死亡した国内避難民(IDPs)の女性の遺体を発見した。

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県カファルヤー町でウズベキスタン人からなるジハード・ワ・タウヒード大隊の不動産管理担当者を含む2人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡(2022年5月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事治安権限を握るカファルヤー町でウズベキスタン人からなるジハード・ワ・タウヒード大隊の不動産管理担当者を含む2人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

不動産管理担当者とともに殺害されたのは、食料品店の店主。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、クルド山地方のカッバーナ村近郊で「決戦」作戦司令室に所属する武装集団の特攻戦闘員(インギマースィー)がシリア軍を攻撃、シリア軍兵士2人と特攻戦闘員1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カナーキル村で住民が逮捕者の釈放を求めて抗議デモを行った。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で正体不明の武装集団が数年前にシリア軍を離反したとされる男性1人を銃で撃ち殺害した。

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県北部、ハサカ県北部を砲撃(2022年5月20日)

アレッポ県では、ANHA(5月20日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市、同市近郊のスムーカ村、タッル・マディーク村、シャフバー・ダム、マドユーナ村を砲撃し、民家複数棟に被害が出た。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、マンビジュ市北のフーシャリーヤ村を砲撃し、シリア国民軍に所属するスィルヤーニー軍事評議会の兵士1人が負傷した。

これに対して、シリア軍はアイン・アラブ(コバネ)市近郊のシュユーフ・ファウカーニー町、シュユーフ・タフターニー町上空でトルコ軍の小型無人航空機(ドローン)を撃墜した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるターディフ市から、同市北部のトルコ占領地に避難した住民が、シリア政府支配地とトルコ占領地の間に堀と土塁を建設しようとしているトルコの計画に反対して、抗議デモを行った。

**

ハサカ県では、ANHA(5月20日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルバースィーヤ市近郊のジャトラ村で農作業に従事していた住民らに向けて発砲した。

トルコ軍はまた、シリア国民軍とともにタッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

外務在外居住者省はシリア難民100万人の「自発的」帰還をめざすトルコのプロジェクトを「悪魔の幻想」と批判(2022年5月20日)

外務在外居住者省は声明を出し、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がシリア北部の占領地(トルコが言うところの「安全地帯」)にシリア難民100万人を「自発的」に帰還させるプロジェクトの開始を宣言を受けたことに関して、シリアの領土と国民に反するものだと拒否、諸外国に対して「悪魔の幻想を実現しようとしているこの体制への支援をただちに止め、その犯罪プロジェクトへの資金供与を行わない」よう求めた。

SANA(5月20日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3269905376629900

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍が占領下のゴラン高原からダマスカス県の南方に向けて地対地ミサイル多数を発射、シリア軍防空部隊の兵士3人死亡(2022年5月20日)

シリア軍は、イスラエル軍が午後11時頃、占領下のゴラン高原からダマスカス県の南方に向けて地対地ミサイル多数を発射、シリア軍防空部隊が迎撃し、そのほとんどを撃破したが、3名が死亡、若干の物的被害が出たと発表した。

SANA(5月20日付)が伝えた。

**

シリア人権監視団によると、ミサイル攻撃はダマスカス郊外県のキスワ市市近郊のマーニア山山一帯、ジュムラーヤー村一帯、ダマスカス国際空港一帯、サイイダ・ザイナブ町一帯の「イランの民兵」の拠点や倉庫に対するもので、シリア軍防空部隊の士官3人が死亡、4人が負傷した。

また、このミサイル攻撃と前後して、シリア軍防空部隊が地中海沖上空でミサイルを迎撃、地中海沿岸地域、ハマー県ミスヤーフ市一帯で複数の爆発音が聞こえた。

なお、シリア人権監視団はその後、死亡した3人のなかには、ダマスカス国際空港の貨物局労働者部門の責任者も含まれていたと発表した(シリア人権監視団によると、死者はその後4人となった)。

AFP, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022、May 21, 2022、May 23, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で2人(2022年5月20日)

保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者11人が完治したと発表した。

これにより、5月20日現在のシリア国内での感染者数は計55,877人、うち死亡したのは3,150人、回復したのは52,581人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/310879644553352

AFP, May 20, 2022、ACU, May 20, 2022、ANHA, May 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2022、Reuters, May 20, 2022、SANA, May 20, 2022、SOHR, May 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのボクダノフ外務副大臣:「ロシアはトルコに対してシリアからの兵員を輸送するため、ロシアの航空機の領空通過を認めるよう要請している」(2022年5月19日)

ロシアのミハエル・ボクダノフ外務副大臣はタス通信(5月19日付)の取材に応じ、そのなかで、ロシアがトルコに対してシリアからの兵員を輸送するため、ロシアの航空機の領空通過を認めるよう要請していることを明らかにした。

また、シリア情勢をめぐる米国との関係については、「現在中断している」としたうえで、「シリアが苦しんでいる問題への理想的な解決策について対話・議論する用意があるが、アメリカは現在、我々との連絡を絶っている」と批判した。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022、TASS, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領はシリア難民の自発的帰還プロジェクトの開始を宣言、NATOの非協力を非難(2022年5月19日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は与党公正発展党(AKP)の議員らを前に演説し、シリア北部の「安全地帯」にシリア難民を自発的に帰還させるプロジェクトが開始されたことを明らかにした。

エルドアン大統領はまた「NATOはこのプロジェクトをまだ支援してないし、シリア北東部でのクルディスタン労働者党(PKK)とつながりのある人民防衛隊(YPG)に代表されるテロとの戦いにおけるトルコの取り組みにも支援を行わなかった」と批判、NATO加盟国に対して、難民帰還プロジェクトを妨害しないよう呼び掛けた。

『シャルク・アウサト』(5月19日付)が伝えた。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、al-Sharq al-Awsat, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

反体制活動家のイブラーヒーム・ジャバーウィー氏はロシアが3月から4月の2カ月間でシリア人戦闘員500人以上をウクライナに移送したとのSTJの発表を「過った情報」と否定(2022年5月19日)

反体制活動家の1人でシリア交渉委員会のメンバーのイブラーヒーム・ジャバーウィー氏(元南部中央作戦司令室報道官、准将)は、シリア人権監視団に対して、「我々は第8師団と直接連絡をとっているが、この件に関して広まっている噂は正しくない。すべてが過った情報だ」と述べた。

発言は、反体制系NGOの「真実と正義のためのシリア」(STJ)は公式ホームページを通じて、ロシアが3月から4月の2カ月間で、シリア人戦闘員500人以上をウクライナに移送したと発表したのを受けたもの。

STJは、戦闘員の家族や親戚、シリア軍第五軍団の士官複数人などから得た証言をもとに、シリアに駐留するロシア軍は、複数の民間軍事会社や仲介者に登録を済ませていたシリア人戦闘員少なくとも530人をウクライナ東部での戦闘に「傭兵」として参加させるために派遣したなどと発表していた。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた6家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由にシリア政府の支配地に脱出(2022年5月19日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米軍が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた6家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由してシリア政府の支配地に脱出した。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍戦闘機とロシア軍戦闘機がハマー県、ラッカ県の砂漠地帯でダーイシュに対して爆撃を実施(2022年5月19日)

シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機とロシア軍戦闘機がハマー県北東部のイスリヤー村一帯の砂漠地帯、ラッカ県のラサーファ砂漠、マアダーン町一帯の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して爆撃を実施した。

爆撃回数は過去48時間で55回以上にのぼっているという。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

兵站物資を積んだ米軍の貨物車輌15輌からなる車列がイラクからワリード国境通行所を経由してシリア領内に侵入(2022年5月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、兵站物資を積んだ米軍の貨物車輌15輌からなる車列が、イラクからワリード国境通行所を経由してシリア領内に侵入、県内各所に違法に設置されている米軍基地に向かった。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県ビンニシュ市でIDPsとシャーム解放機構メンバーの子供どうしの喧嘩にシャーム解放機構が介入し、IDPsの子供の家族に暴行を加える(2022年5月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、政府支配下のサラーキブ市からビンニシュ市に避難している一家に暴行を加えた。

暴行は、この一家の子供がシャーム解放機構メンバーの子供と喧嘩したことが理由だという。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がラッカ県、アレッポ県、ハサカ県を砲撃(2022年5月19日)

ラッカ県では、ANHA(5月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のアイン・イーサー市近郊のディブス村、アブー・ナイトゥーラ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

**

アレッポ県では、ANHA(5月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下のタッル・リフアト市近郊のマイヤーサ村を砲撃した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、5月12日から17日にかけて、トルコ占領下のバーブ市一帯、マーリア市一帯、タッル・リフアト市近郊のシャッラー村一帯、タッル・マディーク村一帯での一連の作戦で、トルコ軍兵士4人、「傭兵」(シリア国民軍戦闘員)8人を殺害、トルコ軍兵士10人、「傭兵」5人を負傷させたと発表した。

また、シリア人権監視団によると、5月13日にアフリーン市一帯に対してシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治地域から行われた砲撃で重体に陥っていたトルコ軍兵士1人が死亡した。

**

ハサカ県では、ANHA(5月19日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町やアブー・ラースィーン(ザルカーン)町に地かいクブール・ガラージナ村、シャイフ・アリー村を砲撃した。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス市内に「祖国のテント」が設営され、全国から部族長や名士が参集、恩赦、国民和解、復興参加への支持を表明(2022年5月19日)

ヒムス県では、SANA(5月19日付)によると、ヒムス市内の県知事公邸に「祖国のテント」が設営され、全国から部族長や名士が参集、2022年4月30日以前のすべてのテロ犯罪に対する恩赦を定めた2022年法令第7号の施行、国民和解、復興参加への支持を表明した。

SANA(5月19日付)が伝えた。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県、アレッポ県、ラッカ県で指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年5月19日)

SANA(5月19日付)によると、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市、アレッポ県のハイヤーン町、タッル・アラン村、ラッカ県のサブハ町で、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で2人(2022年5月19日)

保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者12人が完治したと発表した。

これにより、5月19日現在のシリア国内での感染者数は計55,875人、うち死亡したのは3,150人、回復したのは52,570人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/310202687954381

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヨルダンのアブドゥッラー2世国王:「シアがウクライナ侵攻に注力することで、シリア南部に真空状態が生じ、イランがそれを埋め始めている」(2022年5月18日)

ヨルダン国王のアブドゥッラー2世は、中東の安全保障や経済的課題について議論を行うスタンフォード大学フーヴァー戦争・革命・平和研究所の「バトルグラウンズ」に参加し、ロシアがウクライナ侵攻に注力することで、シリア南部に真空状態が生じているとの見方を示した。

アブドゥッラー2世はまた、この真空状態をイランが埋め始めているとしたうえで、これが対シリア国境地帯に新たな問題をもたらすかもしれないと警鐘を鳴らした。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランス控訴院はラファージュ社がシリア国内でダーイシュをはじめとするテロ組織に資金を供与していたことが、人道に対する罪にあたるとの判断を下す(2022年5月18日)

フランスの控訴院は、フランスのセメント・メーカーで現在はスイスのホルシム社の傘下にあるラファージュ社(現ラファージュホルシム社)がシリア国内でダーイシュ(イスラーム国)をはじめとするテロ組織に資金を供与していたことが、人道に対する罪にあたるとの判断を下した。

ラファージュ社は、シリア国内のセメント工場を維持するため、フランス系企業が撤退した2012年以降も2014年までに1300万ユーロ(1370万米ドル)を「仲介人」に支払い続けていたことを認めていたが、その用途に関して責任を負っていなかったと主張し、フランスの司法裁判所は2019年に人道に対する罪の共謀罪にあたらないとの判決を下していた。

しかし、2019年9月に破棄院はこの判決を覆し、再審査が行われていた。

今回の破棄院の判断を受けて、ラファージュ社とブルーノ・ラフォン元CEOを含む幹部8人が改めて法廷に立たされる見込み。

破棄院の判断は最終的なものではなく、審理の途中経過として示されたもの。

AFP(5月19日付)などが伝えた。

AFP, May 19, 2022、ANHA, May 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2022、Reuters, May 19, 2022、SANA, May 19, 2022、SOHR, May 19, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国防総省は2019年3月に民間人70人あまりが死亡したとされる米軍の爆撃について、犠牲者のほとんどはダーイシュ・メンバーだったと結論づける(2022年5月18日)

米国のフッラ・チャンネル(5月18日付)は、2019年3月にダイル・ザウル県バーグーズ村に対して米軍が行った爆撃で民間人70人あまりが死亡したとされる事件について、米国防総省の調査が終了したと伝えた。

調査報告書(5月11日付)によると、爆撃は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の要請を受けたものだとしたうえで、シリア民主軍は爆撃に先立って、現場に民間人がいないことを確認しており、犠牲者のほとんどはダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員だったが、若干の民間人も含まれていたという。

そのうえで、民間人の犠牲は意図したものではなく、爆撃は戦争犯罪にはあたらないと結論づけた。

ジョン・カービー米国防総省報道官によると、この爆撃で殺害されたのは56人、うち52人がダーイシュのメンバー、4人(女性1人と子供3人)が民間人だった。

AFP, May 18, 2022、Alhurra, May 18, 2022、ANHA, May 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2022、Reuters, May 18, 2022、SANA, May 18, 2022、SOHR, May 18, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍使節団を乗せた車列が、ヘリコプターやドローンの護衛を受け、トルコの諜報機関に伴われて、トルコの占領下にあるアアザーズ市を訪問(2022年5月18日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月18日付)によると、米軍の使節団を乗せた車列が、ヘリコプターや無人航空機(ドローン)が上空を旋回し、護衛にあたるなか、トルコの諜報機関に伴われて、トルコの占領下にあるアアザーズ市を訪問した。

米国使節団の訪問の理由は明らかではない。

 

**

米国は5月12日、財務省がシリア政府の支配が及ばないシリア北部に対する外国の投資を認める決定を下している。

投資解禁は、この地域の経済の安定化を通じて、イスラーム国を根絶するための戦略の一環で、農業、建設、金融など12のセクターが対象。

シーザー・シリア市民保護法(シーザー法)など米国による一連の経済制裁の対象となっているシリア政府支配への送金は引き続き認めないとしている。

AFP, May 18, 2022、ANHA, May 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2022、Reuters, May 18, 2022、SANA, May 18, 2022、SOHR, May 18, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県東部砂漠地帯でシリア軍部隊がダーイシュの要撃を受け、兵士2人死亡(2022年5月18日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市郊外のドゥーワ地区とアムール山の間に位置するザカーラー渓谷でシリア軍部隊がダーイシュ(イスラーム国)の要撃を受け、兵士2人が死亡、複数が負傷した。

**

 

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるザッル村の給水所に設置されている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点を攻撃した。

AFP, May 18, 2022、ANHA, May 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2022、Reuters, May 18, 2022、SANA, May 18, 2022、SOHR, May 18, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.