トルコ外務省はバイデン米大統領による国家非常事態延長を非難(2022年10月13日)

トルコ外務省は声明を出し、ジョー・バイデン米大統領が、2019年10月のトルコによるシリア北部への侵攻(「平和の泉」作戦)に際してドナルド・トランプ米大統領が発出した国家非常事態(大統領令第13984号)の延長を決定したことを、トルコに対する根拠のない主張に基づいているとして非難した。

AFP, October 14, 2022、ANHA, October 14, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 14, 2022、Reuters, October 14, 2022、SANA, October 14, 2022、SOHR, October 14, 2022などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がトルコ占領下のアフリーン市を制圧、同地一帯からシリア国民軍第3軍団は撤退(2022年10月13日)

アレッポ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(10月13日付)、イナブ・バラディー(10月13日付)、SANA(10月13日付)などによると、シリア国民軍に所属するハムザ師団とこれを支援するアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動、そしてスライマーン・シャー師団が、シリア国民軍第3軍団を指導するシャーム戦線、イスラーム軍などと、トルコ占領下のアフリーン郡(いわゆる「オリーブの枝」地域)、アアザーズ郡とバーブ郡(いわゆる「ユーフラテスの盾」地域)の各所で交戦を続けた。

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シリア人権監視団によると、シャーム解放戦線、ハムザ師団、スライマーン・シャー師団は、シャーム戦線との戦闘の末、シャイフ・ハディード(シーヤ)村近郊のサンナーラ村、アンカラ村、マルワーニーヤ村を新たに制圧した。

また、カフルジャンナ村を砲撃し、シャーム戦線と激しく交戦した。

シャッラーン町に通じる戦略的要衝に位置するカフルジャンナ村での戦闘激化を受け、同村とその近郊の国内費用(IDPs)キャンプの住民がアフリーン市、シャッラーン町方面に多数避難した。

シャーム解放機構とシャーム戦線はさらに、シャッラーン町近郊にあるクワイト・ラフマ村の集合住宅一帯で交戦、迫撃砲弾複数発が同集合住宅に着弾し、民間人1人が死亡、9人が負傷した。

また、集合住宅に向かおうとしていた救急車両も攻撃を受けた。

これに対して、シャーム戦線は、アフリーン市近郊の村々に配置していた部隊をアアザーズ市方面に徹底させつつ、アフリーン市を見下ろす戦略拠点を奪還するため、ライルーン山側からシャーム解放機構とシャーム戦線に対して反撃を試みた。

だが、イナブ・バラディー、ドゥラル・シャーミーヤ、ANHAによると、シャーム解放機構は、アフリーン郡の中心都市であるアフリーン市を制圧した。

制圧は、シャーム戦線とイスラーム軍が同市を含むアフリーン郡全域からの撤退決定を受けたもの。

シリア人権監視団も、シャーム解放機構とスライマーン・シャー師団がアフリーン市に進入し、マフムーディーヤ地区を制圧したと発表した。

制圧に先立って、シャーム戦線は市内各所から撤退し、抵抗や戦闘はなかったという。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤが軍事筋の話として伝えたところによると、イスラーム軍はアフリーン市を撤退するにあたって、病院などの民間施設に爆発物を仕掛けて同地を放棄したという。

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一方、シリア人権監視団によると、「ユーフラテスの盾」地域では、シャーム自由人イスラーム運動とハムザ師団がシャーム戦線との交戦の末、トルコ占領下のアフタリーン市近郊のドゥワイル・ハワー村を新たに制圧した。

シャーム自由人イスラーム運動とハムザ師団はまた、アフタリーン市一帯に部隊を派遣、アフティームラート村、ダービク村への攻勢を強めた。

これを受けて、シャーム戦線は、アフタリーン市の部隊をアアザーズ市に撤退させた。

ハムザ師団がバーブ市奪還に向けて反転攻勢を強め、シャーム自由人イスラーム運動とともに、バーブ市一帯を砲撃、市内のハール市場近くと同市近郊のスースィヤーン村、カッバースィーン村一帯で、シャーム戦線と交戦した。

ANHAによると、シャーム解放戦線は、ハムザ師団、シャーム自由人イスラーム運動、スライマーン・シャー師団とともに、アアザーズ市攻略に向けた動きを見せているという。

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シリア人権監視団によると、11日以降の戦闘での死者は、シリア国民軍憲兵隊隊員2人、シャーム戦線戦闘員4人、東部軍戦闘員1人、イスラーム軍戦闘員1人、シャーム解放機構戦闘員9人、シャーム自由人イスラーム運動戦闘員1人、民間人7人。

また、SANAによると、戦闘員17人が死亡、31人が負傷、また民間人3人が巻き添えとなって死亡したという。

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ドゥラル・シャーミーヤが複数の前線筋の話として伝えたところによると、シャーム解放機構は、シリア国民軍第3軍団を構成シャーム戦線、イスラーム軍などが、アフリーン郡のすべての農村から撤退したことを確認し、地元の警察・治安当局に自治を委託した。

これを受けて、地元の警察・治安当局が村々に展開した。

同筋によると、アフリーン中央区の住民は、不正撤廃、混乱収拾、治安と安定の回復を約束しているシャーム解放機構を歓迎しているという。

また、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構によって制圧されたカルズィーハル村では、同機構が自治を委託するシリア救国内閣が住民にパンや食料物資を配給した。

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シリア国民軍第3軍団に所属していたサマルカンド旅団やワッカース旅団はそれぞれ声明を出し、シャーム戦線およびイスラーム軍との同盟関係を解消し、シャーム戦線が指揮する第3軍団から離反し、反乱者解放機構に所属すると宣言した。

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シリア人権監視団によると、バーブ市やバザーア村では、シャーム解放機構の進攻と支配を拒否する抗議デモが行われた。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤが複数のメディア筋の話として伝えたところによると、バーブ市とアアザーズ市の住民は、劣勢に立つシャーム戦線やイスラーム軍が、両市を軍事拠点として使用するのを回避するため、両市を中立化することを決定した。

また、アアザーズ市の活動家らはSNSを通じて、アフリーン郡から撤退したイスラーム軍の「残党」を受入れないよう住民に呼びかけた。

イナブ・バラディーによると、シリア国民軍に所属する北部の鷹旅団は、アフリーン市とアアザーズ市を結ぶ街道を封鎖し、シャーム戦線やイスラーム軍の戦闘員だけでなく、避難民のアアザーズ市への阻止する構えを見せた。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、‘Inab Baladi, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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バイデン米大統領は2019年10月のトルコによるシリア北部への侵攻に際してトランプ前大統領が発出した国家非常事態の延長を宣言(2022年10月13日)

ジョー・バイデン米大統領は、2019年10月のトルコによるシリア北部への侵攻(「平和の泉」作戦)に際してドナルド・トランプ前大統領が発出した国家非常事態(大統領令第13984号)の延長を宣言した。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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トルコ内務副大臣:シリア北部の人口はトルコからの難民帰還で130万人から210万人に倍増(2022年10月13日)

トルコのイスマイル・シャタクル内務副大臣は、トルコからシリア難民52万6000人が新たにシリアに帰国し、シリア北部の反体制派支配地域の人口が130万人から210万人に倍増したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月13日付)が伝えた。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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米軍とフランス軍の合同部隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県アブー・ラースィーン町一帯で初のパトロール(2022年10月13日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ジープ4輌からなる米軍とフランス軍の合同部隊が地雷撤去活動を行う組織の使節団を連れて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯を巡回した。

米仏合同部隊の巡回はこれが初めて。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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ハサカ県でシャッダーディー地元評議会メンバーが、ダーイシュのスリーパーセル・メンバーと思われる武装グループの襲撃を受けて、死亡(2022年10月13日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアルース村近郊でシャッダーディー地元評議会のメンバーが、オートバイに乗ったダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセル・メンバーと思われる武装グループの襲撃を受けて、死亡した。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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イドリブ県などでシリア軍と「決戦」作戦司令室の戦闘続く(2022年10月13日)

イドリブ県などでシリア軍と「決戦」作戦司令室の戦闘続く(2022年10月13日) #シリア #アルカーイダ

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるジャウバース村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、サルジャ村、フライフィル村、ルワイハ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市を砲撃した。

また、シャイフ・スライマーン村近郊では、シリア軍がシャーム解放機構のメンバー1人を狙撃し、殺害した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市マハッタ地区とパレスチナ・キャンプを結ぶ街道で若い男性1人が正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

また、ムザイリーブ町とタファス市を結ぶ街道で、看護師1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県カーミシュリー市の北部環状道路沿いの倉庫跡を砲撃(2022年10月13日)

ハサカ県では、ANHA(10月13日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市の北部環状道路沿いの倉庫跡を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(10月13日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のアラブ・ハサン村を砲撃した。

トルコ軍はまた、タッル・リフアト市一帯、同市近郊のバイルーニーヤ村、シャイフ・イーサー村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(10月13日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊の国内避難民(IDPs)キャンプ(アイン・イーサー・キャンプ)を砲撃した。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県で14日早朝、軍用の寝台バスの通過に合わせて道路に仕掛けられていた爆弾が爆発、兵士18人が死亡、27人が負傷(2022年10月13日)

シリア軍筋は報道声明を出し、ダマスカス郊外県で14日早朝、軍用の寝台バスの通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士18人が死亡、27人が負傷したと発表した。

SANA(10月13日付)が伝えた。

シリア人権監視団によると、狙われたのはシリア軍第4師団の寝台バスで、爆弾はサブーラ町に至る街道に仕掛けられていた。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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シリア・ロシア海軍がタルトゥース港の基地で合同戦術演習を実施(2022年10月13日)

タルトゥース県では、シリア海軍とシリア・アラブ軍(陸軍)沿岸防衛部隊が、ロシア海軍の駐留部隊とタルトゥース港の基地で合同戦術演習を実施した。

シリア軍前線筋によると、演習では、港湾施設や沿岸地域の軍事施設に対するテロ攻撃や爆撃に対処することを想定したもので、潜水艦防衛システムの防空システムの実用、ロシア軍艦船の退避などが行われた。

SANA(10月13日付)が伝えた。

 

ハマー市のハマー駅舎に開設された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の社会復帰手続きが続く(2022年10月13日)

ハマー県では、SANA(10月13日付)によると、9日にハマー市のハマー駅舎に開設された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の社会復帰手続きが続けられた。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で2人(2022年10月13日)

保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者3人が完治したと発表した。

これにより、10月13日現在のシリア国内での感染者数は計57,331人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,148人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid06CLnc3k5zHFbsabvi59ma5zfiFuWNE44tVqL66U9WA62myGMbXgZa9HoNhaT1CCTl?__cft__[0]=AZVCkisWvUxJgOaI3Wnca68O-4wEpZuzSFPtjjZt1WfqpcF1z_cDB1Z2K7s_eHgMQnZfaPkWND9lQvhrHW8vP0CZ4uWouiZzH7nYPaAMT4134_JfTE1xeVBtlxwS4YKqYVhr92NLSA3hzhqPhPqdNsZw87oS19_BEyFnMCmAdC2pAYLCoLRms049hjoVApanTQAsZdsk8V_vq_sJPeHXps6y&__tn__=%2CO%2CP-R

AFP, October 13, 2022、ACU, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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