アレッポ県カッバースィーン村で、シャーム解放機構と共闘するシャーム自由人イスラーム運動とハムザ師団が、地元の名士や部族長と会談、シャーム戦線に対抗するための統合的軍事組織結成に向けて協議(2022年10月20日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つバーブ市近郊のカッバースィーン村で、シャーム解放機構と共闘関係にあるアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動とシリア国民軍に所属するハムザ師団の司令官らが、地元のアラブ人、クルド人、トルコマン人の名士や部族長と会談した。

会談では、シリア国民軍第3軍団を主導するシャーム戦線に対抗するための統合的な軍事組織の結成に向けて意見が交わされた。

一方、シャーム解放機構のメンバーやシリア救国内閣の職員らが、最近になって掌握したトルコ占領下の「オリーブの枝」地域(アフリーン郡)や「ユーフラテスの盾」地域(アアザーズ郡)で、反体制武装勢力の統合と統合的な民政局の設置を求めるデモを行うよう呼びかけた。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県、ハマー県でシリア軍と「決戦」作戦司令室の砲撃戦続く(2022年10月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッルバリート村でオリーブを収穫している労働者が乗った車を対戦車ミサイルで攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、マアーッラト・ウルヤー村一帯、ムハムバル村一帯を砲撃し、子ども1人が負傷した。

シリア軍はこのほかにも、ザーウィヤ山地方のフライフィル村を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるミラージャ村、を砲撃した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」司令部の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、カーヒラ村、サフン村を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるシャトハ町を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市マンシヤ地区で軍事情報局傘下の地元民兵のメンバーが正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍によるラッカ市解放5周年を記念した大規模祝典にグレインジャー米国務総省北・東シリア特使が出席(2022年10月20日)

ラッカ県では、ANHA(10月20日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるラッカ市解放5周年を記念して大規模祝典が開催され、多数の住民が参加した。

祝典では、北・東シリア自治局傘下のラッカ民政評議会のハイフィン(ヘヴン)・イスマーイール共同議長、マフウード・カルムーフシリア民主軍報道官、イーマーン・ムハンマド女性防衛隊(YPJ)報道官、ニコラス・グレインジャー米国務総省北・東シリア特使、イルハーム・アフマド・シリア民主評議会執行委員会共同議長、ハムダーン・アブド北・東シリア自治局執行評議会共同副議長が演説を行った。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局渉外関係委員会はフランスとロシアにダーイシュ・メンバーの家族88人の身柄を引き渡す(2022年10月20日)

ハサカ県では、ANHA(10月20日付)によると、北・東シリア自治局渉外関係委員会がカーミシュリー市でフランス外務省の使節団(ステファン・ロマテ同省危機管理支援局長が代表)と会談し、フランス国籍のダーイシュ(イスラーム国)・メンバーの妻子55人の身柄を引き渡した。

身柄が引き渡されたのは女性15人と子ども40人。

フランス外務省使節団は、19日にカーミシュリー市を訪問し、北・東シリア自治局渉外関係委員会のファナル・カイート共同副委員長、ルービール・バフウ委員、ハーリド・イブラーヒーム委員と会談していた。

**

また、北・東シリア自治局渉外関係委員会のハーリド・イブラーヒーム委員が、カーミシュリー市で、ロシア大統領府の子供の権利のための弁務官を務めるマリア・ルヴォヴァ=ベロヴァ氏と会談し、ロシア国籍のダーイシュ(イスラーム国)・メンバーの子ども38人の身柄を引き渡した。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2022年10月20日)

アレッポ県では、ANHA(10月20日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のワフシーヤ村、シャイフ・イーサー村、シャッアーラ村、スムーカ村、シャフバー・ダムを砲撃した。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「シリア難民・避難民の帰還に関する国際会議」の第5回シリア・ロシア合同会合に参加していたロシアの代表団が、シリア側の代表団とともにアサド大統領と会談(2022年10月20日)

「シリア難民・避難民の帰還に関する国際会議」の第5回シリア・ロシア合同会合に参加するためにシリアを訪問中のロシアの代表団は、シリア側の代表団とともに、アサド大統領と会談、会合の成果について報告した。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid0xtPe1BijBde8m5K63z2YsKsxwAuDz1AfJ4rLhtYKrtcXctUx1xfvMv5fYnBgrZmQl

SANA(10月20日付)によると、アサド大統領は、アレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使を団長とするロシアの代表団に対して、両国の大使や交換を通じて、今回の会合での成果をフォローアップする仕組みを構築し、国民レベルでの統合を創出するには、文化・教育分野での強要が重要だと強調した。

アサド大統領はまた、ドネツク、ルガンスク両人民共和国、ウクライナのヘルソン、ザボリージャ両州のロシアへの編入を問う国民投票の成功に祝意を示すとともに、シリア国民が同地でのロシアの特別軍事作戦を、シリアでの「テロとの戦い」と同様に注視し続け、ロシアが行っている戦争が国際社会のバランス回復に資するものと見ていると述べた。



SANA(10月20日付)が伝えた。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「シリア難民・避難民の帰還に関する国際会議」の第5回シリア・ロシア合同会合が4日間の日程を終えて閉幕:西側諸国によるシリアへの違法な一方的制裁、シリアの天然資源の盗奪が、難民とIDPsの帰還を阻害していると非難(2022年10月20日)

10月17日に首都ダマスカスのコンベンション・センター(ウマウィーイーン宮殿)で開幕した「シリア難民・避難民の帰還に関する国際会議」の第5回シリア・ロシア合同会合が4日間の日程を終えて閉幕した。

最終日となる20日には、コンベンション・センターで、ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の合同会合が開催された。

**

フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣は、ロシアとの連携のもとに難民、国内避難民(IDPs)の帰還を引きつづき奨励することを確認するとともに、2018年以降500万人以上が西側諸国による一方的制裁などを通じた妨害にもかかわらず帰還を果たしたと成果を強調した。

また、米国がシリアの天然資源や農産物を盗奪し、「分離主義テロ組織」を支援していると非難した。

**

ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、今回の会合が難民とIDPsの帰還促進の支えになるとしたうえで、会合に対するロシアの支援を高く評価した。

ミクダード外務大臣は、これまでに2022年法令第7号を含む22の恩赦を実施し、国内での和解、社会復帰、そして難民とIDPsの帰還を促してきたことを強調する一方、一部諸外国がテロ支援などを通じて難民帰還に向けたシリアや友好国の努力を妨害していると批判した。

そのうえで、人権問題に関心を示す国々が、越境(クロスボーダー)支援から境界経由(クロスライン)支援への移行や生活インフラへの早期復旧プロジェクトの実施を定めた国連安保理決議第2642号に沿って支援を行う必要があると述べた。

また、ウクライナ情勢に関して、ロシアの安全保障と安定に対する西側の独断的な敵対行動が主因だと述べた。

**

ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使は、ロシアが引きつづき、国民の困難や欧米諸国の制裁を克服しようとするシリア政府の試みと、「テロとの戦い」を続けるシリア軍を支援すると表明するとともに、国際社会にシリアの人道状況を改善するため、実効的な措置を講じるよう呼びかけた。

また、シャーム解放機構によるアレッポ県北部への勢力拡大に関して、トルコがシャーム解放機構を「穏健な反体制派」にしたてようとしていると非難した。

**

ロシア国防省のミハイル・ミジンツェフ次官はオンラインで会合に参加し、ロシアの支援のもとにシリアがテロを敗北させたことで、復興と難民・IDPs支援がシリア・ロシア両国にとって共通の優先的な関心事となっているとしたうえで、西側諸国の違法な一方的制裁が国民の苦難と難民帰還阻止の主因となっていると述べた。

このほか、ロシアのオレグ・ゴルシニン・ロシア合同連携センター議長(大佐)、マリア・ルヴォヴァ=ベロヴァ・大統領府子供の権利のための弁務官、ウラジミール・グテネフ下院(ドゥーマ)使節代表、カズベク・タイサエフ下院第1副議長、デニス・グリポフ教育副大臣、ピョートル・パニコフ・ニジニ・ノヴゴロド州知事、シリアのアイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、ヤースィル・アフマド社会問題労働省次官、ハーリド・アルカスースィー・シリア・アラブ赤新月社事務総長が演説を行った。

https://www.youtube.com/watch?v=qFnwe34mF3U

**

ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の会合の閉会に合わせて声明を発表し、西側諸国によるシリアへの違法な一方的制裁、シリアの天然資源の盗奪といった行為が、国内避難民(IDPs)と難民の帰還を妨げ、数百万におよぶシリア人の苦難をもたらしていると非難、日常生活を回復するためにシリアが講じている措置が、国を強制的に追われた避難民の帰還にふさわしい状況を作り出すと強調した。

声明では、2018年以降に413,527人の難民がシリアへの帰国を果たすとともに、会合開催前日から21日までの間に、ロシア側から170トンの人道支援が提供されるとして両国の連携の成果を強調する一方、米国がシリアでの日産石油生産量の80%にあたる66,000バレルの石油を連日シリア国内から盗奪していると指弾した。

また、越境人道支援が、テロ組織の支援につながっており、シリアの危機を解決することに示唆内と警鐘を鳴らした。

**

SANA(10月20日付)が伝えた。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で4人(2022年10月20日)

保健省は政府支配地域で新たに4人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者3人が完治したと発表した。

これにより、10月20日現在のシリア国内での感染者数は計57,344人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,166人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid0LpufM8RwpL4vBeZhTMDpWWhMGvs18t3EDVSEn8Q2ozVDpYDMhsDb8UrYwFKuDyq2l

AFP, October 20, 2022、ACU, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.