トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県、ラッカ県、アレッポ県北部を激しく爆撃、多数が死傷(2022年11月19日)

トルコ軍は11月19日深夜、北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県、ラッカ県、アレッポ県北部各所に対してF-16戦闘機複数機で激しい爆撃を行った。

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ラッカ県では、ANHA(11月20日付)によると、トルコ軍戦闘機がトルコ占領下のタッル・アブヤド市に近いカズアリー村にあるシリア軍の拠点1ヵ所を爆撃し、兵士1人が死亡した。

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アレッポ県では、ANHA(11月20日付)によると、トルコ軍戦闘機がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村、バイルーニーヤ村、アイン・ダクナ村、マルアナーズ村、マンナグ村にも爆撃を行い、シャワーリガ村でシリア軍兵士10人が死亡、5人が負傷した。


トルコ軍戦闘機はさらに、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のマシュター・ヌール丘を爆撃、同地にある新型コロナウイルス感染症の専門病棟を破壊した。

このほかにも、トルコ軍は、タッル・リフアト市近郊のダイル・ジャマール村、スーガーニーカ村を砲撃、これによりダイル・ジャマール村で住民1人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(11月20日付)によると、トルコ軍戦闘機がアブー・ラースィーン(ザルカーン)町にあるシリア軍拠点複数ヵ所を爆撃し、シリア軍兵士3人が死亡、複数が負傷した。



トルコ軍はまた、アブー・ラースィーン町北東のダフル・アラブ村にある穀物サイロを爆撃した。

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トルコ軍戦闘機はさらに、マーリキーヤ(ダイリーク)市、同市近郊のタカル・バカル村を爆撃し、ハーワール・チャンネル(ANHA)のイサーム・アブドゥッラー記者を含む9人が死亡、3人が負傷した。

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ANHA(11月20日付)によると、19日の爆撃による死傷者は以下の通り。

  • ハサカ県アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のタッル・ハルマル村、ダフル・アラブ村南の穀物サイロ:住民3人が死亡、3人が負傷、シリア軍兵士3人が死亡、5人が負傷。
  • ラッカ県タッル・アブヤド市近郊のカズアリー村:シリア軍兵士2人が死亡、2人が負傷。
  • アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市西のジャラーブルス市に至る街道、森林、カーニヒャー・カルダーン地区、ハルナジュ村村、マシュター・ヌール丘

  • アレッポ県タッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村:シリア軍兵士10人が死亡、5人が負傷。

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一方、シリア人権監視団によると、一連の攻撃での死者は少なくとも35人、負傷者と行方不明者も35人。

死者の内訳は以下の通り:

  • 北・東シリア自治局支配地:マーリキーヤ市近郊のカラ・ジューフ山で10人(うち4人は人民防衛隊(YPG)戦闘員、1人は女性防衛隊(YPJ)戦闘員、5人はYPG主体のシリア民主軍兵士と内務治安部隊(アサーイシュ)隊員)、ダフル・アラブ村で2人(いずれもシリア民主軍兵士)、アブー・ラースィーン町で1人(シリア民主軍兵士)、バイルーニーヤ村一帯で1人(YPG)
  • メディア関係者:カラ・ジューフ山で1人(ANHA記者)
  • シリア軍兵士:シャワーリガ村10人、ウンム・ハルマル村で4人、カズアリー村で2人。

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シリア軍筋が20日に発表したところによると、トルコ軍は19日深夜から20日未明にかけて、ハサカ県のダルバースィーヤ市南西方面、マーリキーヤ(ダイリーク)市一帯、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町北のタッル・ハルマル村、アレッポ県北部の複数ヵ所を爆撃、これによりシリア軍兵士多数が死亡した。

SANA(11月20日付)が伝えた。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、November 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、September 20, 2022、SOHR, November 19, 2022、September 20, 2022などをもとに作成。

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自由シリア軍(旧革命特殊任務軍)は米占領下の55キロ地帯に入ろうとした車輌を捕獲、6万錠以上のカプタゴンを押収(2022年11月19日)

ヒムス県では、米軍(有志連合)が占領するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する自由シリア軍(Jaysh Suriya al-Hurra、旧革命特殊任務軍)はツイッターのアカウント(https://twitter.com/SyrianFree_Army/)を通じて、同組織の諜報部門と治安部隊がシリア政府の支配地から55キロ地帯に進入しようとしていた車輌1台を捕獲、6万錠以上のカプタゴンを押収したと発表した。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関が、ダーイシュ(イスラーム国)に所属するアンサール・アッラーを名乗るスリーパーセルのメンバーらをイドリブ県で逮捕(2022年11月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の総合治安機関が、ダーイシュ(イスラーム国)に所属するアンサール・アッラーを名乗るスリーパーセルのメンバー複数を逮捕した。

アンサール・アッラーは、シリア軍と「決戦」作戦司令室の砲撃戦が続くザーウィヤ山地方で、同地に監視所を設置し、駐留を続けるトルコ軍や「決戦」作戦司令室への攻撃を企てていたという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるトゥカイヒー村でオートバイに乗ってダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装グループが若い男性を銃で撃ち殺害した。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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ハサカ県タッル・タムル町近郊のクブール・ガラージナ村に設置されているシリア軍検問所が米軍の車輌6輌からなる車列の通行を阻止(2022年11月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のクブール・ガラージナ村に設置されているシリア軍検問所が、同地を通過しようとした米軍の車輌6輌からなる車列の通行を阻止、これを退却させた。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県アブー・ラースィーン(ザルカーン)町を砲撃(2022年11月19日)

ハサカ県では、ANHA(11月19日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を砲撃した。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がタルトゥース県バーニヤース市沖の地中海上空から中部地区および沿岸地区に向けミサイル攻撃、シリア軍兵士4人死亡、ラタキア県の中圧電線が被害を受ける(2022年11月19日)

シリア軍筋は声明を出し、イスラエル軍が午前6時半頃、タルトゥース県バーニヤース市沖の地中海上空から中部地区および沿岸地区に向けたミサイル多数を発射、シリア軍防空部隊が敵ミサイル複数を撃破したものの、攻撃でシリア軍兵士4人が死亡、1人が負傷、若干の物的被害が出たと発表した。

SANA(11月19日付)が伝えた。

また、電力省は声明を出し、イスラエル軍の攻撃でラタキア県ジャブラ市近郊のザフラー村の中圧電線が被害を受け、サルビーユーン村、ズーバ村、バイト・アルーニー村、バルカー村、ドゥワイル・バアブダ村への送電が一時中断した。

https://www.facebook.com/moe.gov.sy/posts/pfbid02312rGf3R6JZHMr7hKm7NWmqkCBN6n1yA8NEzaRnny1JLYPceDpr3p4BdimPohbP3l?__cft__[0]=AZV_hEo5rdAgZqYht5kwrgzVdqBGPn0XDqL6_Yhj_fCwYJht6t48w_E0mxsINJodoJRA4Wq4wGKMVkiySWoH_6bNYHSLaBBKNJzsn06Wt0k691FI2YRTXYDmk1xWO8VZZl6Cxjunt0DxE3mp3aL7evWvjTTYS82eRZ9Pv4EBri2jN8RGiebzXpbk7CttwZd3GajXKdT5qk4jzFVOa1XCORNq&__tn__=%2CO%2CP-R

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、ハマー県ミスヤーフ市一帯、ヒムス県、ラタキア県ジャブラ市一帯に及び、「イランの民兵」の拠点複数ヵ所、シリア軍防空部隊のミサイル発射施設1ヵ所が狙われ、士官1人を含むシリア軍兵士4人が死亡、複数が負傷したほか、「イランの民兵」の武器や装備が破壊されたという。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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ダルアー市ダム街道地区でダーイシュのスリーパーセルの最有力指導者、司令官ら3人の遺体が発見される(2022年11月19日)

ダルアー県では、SANA(11月19日付)によると、地元民兵とシリア軍第5軍団の治安作戦によって制圧されたダルアー市ダム街道地区で、同地で活動していたダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルの最有力指導者のムハンマド・カースィム・スバイヒー容疑者(アブー・ターリク・カースィヌ・ナイラーン)の遺体を発見した。

スバイヒー容疑者は、ムザイリーブ町の警察分所を襲撃し、警察官9人を殺害するなど数多くの犯罪に関与していた人物。

治安当局によると、スバイヒー容疑者に加えて、ダルアー市ダルアー・バラド地区の司令官(アミール)を勤めていたアブー・ハムザ・シャーミー容疑者、軍事司令官のアブー・サーリム・ダイリー容疑者も遺体でされた。

一方、シリア人権監視団によると、ジャースィム市で、住民が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカブターン・ジャバル村一帯を砲撃し、兵士2人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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シリア政府支配地域での新型コロナウイルスの新規感染者は1人、コレラ感染者総数は1,456人に(2022年11月19日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、11月19日現在のシリア国内での感染者数は計57,387人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,217人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid0KoqqDf4oJx5dhEEXkHCXYbcuYo78yDnrEqF8DxQQdVjtj7bPsSJYF8zyiavZW7uql

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保健省はまた、コレラ感染者数に関して、感染者数が1,456人に達し、うちこれまでに49人が死亡したと発表した。

感染者数の県別内訳は、アレッポ県884人、ダイル・ザウル県223人、ハサカ県86人、ラタキア県81人、ラッカ県53人、ハマー県32人、スワイダー県26人、ヒムス県24人、ダマスカス県17人、ダマスカス郊外県13人、タルトゥース県9人、ダルアー県5人、クナイトラ県3人。

死者の県別内訳は、アレッポ県49人、ハサカ県4人、ダイル・ザウル県2人、ヒムス県1人、ハマー県1人、ダマスカス県1人。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid0eF7rFygAyoSztrjAcfSxHeLWgNk2HjTsRaVZDqeh8tQxZrctsMNMNSt4qmGp2Fn1l

AFP, November 19, 2022、ACU, November 19, 2022、ANHA, November 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2022、Reuters, November 19, 2022、SANA, November 19, 2022、SOHR, November 19, 2022などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による5回の砲撃を確認したと発表(2022年11月19日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、「緊張緩和地帯設置」で過去24時間に、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)による5回(イドリブ県3回、ラタキア県2回)の砲撃を確認した。

RIAノーヴォスチ通信(11月19日付)が伝えた。

RIA Novosti, November 19, 2022をもとに作成。

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